
『ひきこもりからの脱出』第三話④ #C-4 想い出 〔noteで遊ぶゲームブック〕
【はじめに】
これは選択肢によって物語が変わるゲームブックです。
選択肢を辿っていくと異なるエンディングにたどり着きます。
グッドかバッド、ベストか、いくつかのエンディングが待っています。
君はひきこもりから脱出できるか。
僕が一撃後甲拳のかまえをしただけで角田はひるんだ。
もしかしたらトラウマになっているのでは。
「おまえ、あの時彼女といただろ」
そうだ。
「よく覚えてるな」
「俺は嫉妬してたんだよ。おまえみたいな奴に彼女が出来て」
「でもあの一件で僕は彼女と別れた」
「俺をぶっとばしたのになんで別れてんだよ」
「怖がられていると思って。僕といれば迷惑だろ」
「そうだったのか…」と角田は少し考えていた。
「俺も彼女にふられてな。同級生の藤崎だよ。覚えているか」
「今でも友達だよ」
「そうなのか…今日それでむしゃくしゃしていたんだろうな。藤崎には黙っててくれ。藤崎は、おまえの彼女の海江田の友達だったな」
そうだ。海江田さんだ。海江田要さん。
まさか角田の方が覚えているとは。
「地元のニュースで観たけど海江田、交通事故で重体らしいな」
「マジで!?」
「なんでおまえが知らないんだよ。見舞いぐらい行ってやれ。ヨリが戻るかもしれないぞ(笑)」
落ち着いた様子の角田は、「ちょっとこれから仕事だからもう行くわ」と公園の出口へ向かって行った。
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1.放課後の教室

まさか角田のお陰で彼女の名前を思い出すとは…。
放課後に一人ぼんやり考え込んでいる彼女を見た時に一目惚れした。
なんだか同じ匂いがしたからだ。
でも告白は彼女からだった。
正確に言うと彼女の友人で、僕の幼馴染みの藤崎が、かなめさんが僕を好きらしいと伝えてくれた。
「僕も好きだよ」
不思議と素直に返した。
それから藤崎と三人で会った。
藤崎の立ち回りが上手くて僕らは付き合うことになった。
しかし重体だなんて。
彼女に会いたかった。
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2.花火大会

彼女と付き合っていた頃の忘れられないイベントが二人で花火を観に行ったことだ。
二人で出店に向かう時にさりげなく手をつないだ。
彼女は握り返してきた。
僕の手は汗ばんでいたのに。
「桐谷くん、花火見てる?」
「え?見てるよ」
「見上げてないし」
「あ、ああ…綺麗だね」
僕はかなめさんの見上げた顔を見ていた。
花火大会が終わり帰る時に僕が「今度映画見に行かない?」と誘った。
彼女は「行く!」と嬉しそうに言った。そして「何観たい?」と聞いてきた。
「アニメだけど…」
「もしかして、あれ?」
「どれ?」
「サマーウォーズ!」
「うん」
「行きたい!!」
嬉しそうな彼女を抱きしめたかった。
でも映画には行くことはなかった。
いい想い出の先に辛いことがある。
彼女に会えたら「いい想い出」としてだけに留めよう。
僕は家に帰り、彼女が入院している病院を探し、藤崎と見舞いに行こうと思った。
疲れた一日だった。
少し寝ることにした。
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