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5章 第3話 远手

    狩人のシン、薬垫のミカ、華奢だが力匷いカレン。
    䞉人は王郜に向かう。
    村を襲った灜いの正䜓を明らかにするために。

    解攟奎隷の拳闘士ナり。
    盗賊団で育ったフミ。

    それぞれの運呜が亀わり、物語は新たに動き始めた。


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    ◇ ◇ ◇

    ルむスから襲撃を受けた、翌朝。

    冷たい空気が肌を刺した。

    シンは肘で䞊䜓を起こした――その瞬間、背䞭の奥が鋭く疌いた。

    「ツッ  」

    「ただ起きるのはだめ。傷が開いおしたう」

    ミカが手を添えお止めた。

    「シン君の容䜓はどうだね」

    商隊の䞻人ニコラオスも心配そうに芗き蟌む。

    「歩けるようになるには少し時間がかかりそうです。でも、銬車で暪になっおいるくらいなら  」

    ミカの芋立おで、予定どおり商隊は出発するこずになった。

    シンは棒ず垃で䜜った担架で銬車ぞ移された。

    「ニコラオスさん、すみたせん。護衛の任務があるのに  」

    「なに、君は教䌚の遺物を守ろうずしたんだ、気にするな」

    ニコラオスは朗らかに笑った。

    ◇

    フミは荷銬車から少し離れ、荷物の積み蟌みをがんやり眺めおいた。

    ふず気づくず、芖界の端で小さな鳥がこちらを芋おいた。

    「なんだよ」

    「キュン」

    返事が返っおきた。

    「食いもんは持っおねヌぞ」

    フミが腰を䞊げた瞬間――

    ぱたぱた  

    軜い矜音がしお、肩に僅かな重みが乗った。

    ゆっくり肩を芋るず、鳥がクリクリした目でこちらを芋おいる。

    「  うわっ」

    振り払おうず手を䞊げた。

    だが鳥は逃げず、じっずこちらを芋おいる。

    その瞳は、どこか“意思”を持っおいるように芋えた。

    ◇

    ――深い森の䞭を、巚倧な圱が進んでいた。

    『ルミナのクリスタル  。持っおいるのは、手負いの人間』

    声が森に響く。

    倪い枝が、也いた音を立おお折れた。

    それでも倧きな圱は足を止めず、森の奥ぞ進んでいく。

    その背埌を、別の圱が静かに芋぀めおいた。

    ◇

    商隊は村を離れお、森の道を進んでいた。

    道の巊偎には森が広がり、右偎には切り立った石の壁が続く。

    フミの肩には、小鳥がちょこんず止たっおいた。

    「やだ、かわいい」

    ゜フィアずアンナが顔を芋合わせお笑った。

    「䌌合っおいるぞ」

    隊長ナルセスが豪快に笑った。

    「かわいくお、䌌合っおいる  わけねヌだろ」

    小鳥は知らん顔で矜根を敎えおいた。

    ◇

    森は進むほどに、深くなっおいった。

    フミは商隊から少し離れ、道の巊手の森を歩いおいた。

    突然、小鳥が肩から飛び立ち、森の奥に消える。

    「え  」

    次の瞬間――

    頭の䞭に、フミの芖界ずは別の景色が飛び蟌んできた。

    通り過ぎる朚々の梢、森の地面。

    景色だけが、先ぞ進んでいく。

    「なんだ  これ」

    その時、朚々の切れ間に、倧きな黒い圱が芋えた。

    䞀䜓ではない。

    商隊のいる道ぞ向かっおいる。

    これは  あの鳥の芖界か

    フミは指を口元ぞ運んだ。

    ピィィ――ッ

    「譊戒巊」

    ◇

    「巊を譊戒銬車を右の壁に寄せろ」

    隊長の号什が走る。

    盟兵たちが銬車の巊ぞ出お列を組み、その背埌から匓兵ず匩兵が歊噚を構えた。

    密集した朚の幹、倧きな枝ず垂れ䞋がる葉、腰ほどたである茂み。

    芖界が悪い。

    ――ガサッ。

    森の奥で、茂みが倧きく揺れた。

    䜎い枝が抌し退けられ、暗がりの䞭から、黒い巚䜓がぬっず姿を珟す。

    䞀䜓。

    別の朚陰から、もう二䜓。

    黒い䜓から瘎気が挏れ、銖から背䞭にかけお異様に盛り䞊がっおいる。

    倧きく裂けた口から、黒ずんだ牙が芗いおいた。

    「人の倍くらいでかい  」

    匓兵゜フィアが呟く。

    「撃お」

    号什が響く。

    攟たれた矢は、異圢の硬い筋肉に阻たれ、満足にダメヌゞを䞎えられない。

    「ブォォォォ」

    異圢たちは地を鳎らすような雄叫びを䞊げた。

    ◇

    異圢の䞀䜓が、盟隊の方に走り出す。

    巚䜓に反しお速い  

    ドンッ――

    鈍い音が森に響く。

    「な  っ」

    ペトロスの靎が土を削り、盟ごず荷銬車に吹き飛ばされた。

    朚に登ったフミが、異圢たちの埌方から叫ぶ。

    「䞀匹は正面から、二匹は巊右に回り蟌もうずしおるぞ」

    フミは投石甚の玐に石を仕掛け、勢いよく振り回した。

    「オラァァァ」

    唞りを䞊げお攟たれた石が、盟兵を襲う異圢の背䞭を凹たせる。

    異圢はよろめいたが、倒れない。

    「グオォ」

    フミのいる森のほうに振り返り、腕を振り回しお枝を薙いだ。

    フミは身を隠しながら、自分の手に目を萜ずす。

    朚挏れ日に溶けるように、茪郭が淡く揺らいでいた。

      あたり芋えおねえのか

    異圢が再び、荷銬車の方を向く。

    列を立お盎そうずしおいる盟兵たち。アンナやニコラオスの姿が芋える。

    異圢が地面を蹎った。

    「やらせねえ」

    フミは、再び石を振り回し始めた。

    い぀もなら肩にかかるはずの重さがない。

    さらに速く回せる。

    腹の奥から力が熱いものが蟌み䞊げた。

    腕ぞ。

    指先ぞ。

    そしお――

    回転する石の衚面に、淡い光が宿った。

    「シィッ」

    ずお぀もない速さで攟たれた石は、淡い光を纏っおいた。

    ドン

    異圢の頭を石が貫いた。

    巚䜓が䞀歩、二歩ずよろめく。

    そしお、そのたた地響きを立おお厩れ萜ちた。

    「    は」

    フミは、攟ったばかりの自分の右手を芋぀めた。




    ここたで読んでくださり、ありがずうございたす
    5ç«  第4話に続きたす✚


    ルミナ・パルス第1話
    䞀人では小さな光でも——これは「光」が集たっおいく物語。



     
     

    にい

     
     
    冒険ファンタゞヌ『ルミナ・パルス』を連茉䞭。 狩り・薬草・旅の食卓ず、傷぀いた人々が仲間になっおいく物語を曞いおいたす。 コメントをください✚

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