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ほぼ100文字怪談 まとめ8

    もりとき

    Xアカウントで毎日更新しているほぼ100文字怪談のまとめです。


    【ほぼ100文字怪談_71】

    アプリで見ていた、スーパーのチラシ。
    野菜や肉に、ポップなフォントで大特価の文字とともに値段が書かれている。
    その中に、虚ろな顔をした男性の写真。
    写真の下には「田中さん 特価98円(税込) ※お一人様一点限り」の文字。
    お買い得、なのかな?


    【ほぼ100文字怪談_72】

    急に暑くなって、子どもがビニールプールで遊びたいと言い出した。仕方ないなと用意する。
    プールで遊ぶキラキラした子どもの笑顔と、水しぶきと、水面からぬっと現れる男性の腕。
    悲鳴をあげて子どもを抱き上げたら、腕は水の中へ消えていった。


    【ほぼ100文字怪談_73】

    深夜にラジオを聞きながら勉強。
    「ラジオ◯◯が1時をお知らせします」って声の後に、赤ちゃんの泣き声。
    何のCMだろうと思って聞いてたけど、2分以上ずっと赤ちゃんの泣き声が流れてる。部屋の空気が徐々に重くなる。
    ……今日はもう寝よう。


    【ほぼ100文字怪談_74】

    靴箱を掃除していたら、くたびれたスニーカーが出てきた。見たことのないスニーカー。気味が悪くて、そのまま捨てた。
    その日以来、靴箱を開けると知らない靴が出てくる。使い古した革靴、ヒールの折れたパンプス、薄汚れた上履き……。
    まるで靴の墓場だ。


    【ほぼ100文字怪談_75】

    子どもの頃に、地元にある遊園地に家族で遊びに行った時の思い出。
    メリーゴーランドに乗ったんだけど、音楽も回転も止まらないの。しかも回転がどんどん早くなる。
    泣く子どもたちに、叫ぶ親。メリーゴーランドの真ん中で笑う女。
    あれ、何だったのかなぁ。


    【ほぼ100文字怪談_76】

    電車の優先席に座ったんだ。俺の隣も空いてたし、まぁいいかって。
    そろそろ次の駅ってところで、俺の隣に誰かが座った感覚があったんだ。誰もいないし、なんか気持ち悪くて席を離れた。
    次の駅で老夫婦が乗ってきて、俺が座ってた席に座った。


    【ほぼ100文字怪談_77】

    北校舎の2階に理科室あるじゃん? その近くにある女子トイレ、分かる? 薄暗くてみんな使わないんだけどさ。
    手前から3番目の個室ね、水を流すと笑い声が聞こえるんだって。
    その笑い声を聞くと、他のトイレからも笑い声が聞こえるようになるんだって。


    【ほぼ100文字怪談_78】

    仕事で嫌なことがあって、へろへろになりながら帰宅。
    バッグからスマホを取り出すと、不在着信を知らせるランプ。
    知らない番号からの電話で、留守番メッセージがある。
    聞いてみたら、知らない声で「おかえり」と一言だけ入っていた。


    【ほぼ100文字怪談_79】

    毎日みたいに先生に怒られて廊下に立たされる奴がいた。
    ある日、廊下に立たされてるはずなのに、そいつが窓の外から先生を睨んでた。教室、3階でベランダはないんだよ。
    その後、先生はそいつを執拗に叱咤してたらしく、それが問題になって解雇された。


    【ほぼ100文字怪談_80】

    小学校の卒アルをなんとなく眺めてたら、後ろの方に「10年後の自分へのメッセージ」のページがあった。
    そこに「10年後の私 消えてしまった」の文字を見つける。
    このメッセージを書いたJは、2年前に失踪して、いまだに見つかっていない。



     
     
     
    誰かがぽつりと語ったような短い創作怪談をメインで書いてます。 noteに1500〜2500字の怪談を、YouTubeでは怪談を自動音声で読み上げる動画も公開してます。 最新情報はX(@moritoki_kaidan)にてお知らせします。

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