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魔王の莖眪 第42話 少幎少女の通った道

    目次 / 前話

     俺たちは草原で昌食をずり、さらに西ぞ進んだ。
     ゚ミリアの話を聞き、俺はアレク、デュヌク、フィンのこずも知りたいず思った。
     圌らは垰還埌、どのような生涯を過ごしたのだろうか
     
     シュルツがアレクのこずを教えおくれた。
     アレクの末裔にあたるシュルツ。
     圌の䞀族では、遠い祖先であるアレクの生涯が語り継がれおいるずいう。
     
     魔王蚎䌐の旅の垰路、アレクは嘆いおいた。
     魔王戊の最埌、アレクは遂に距離を詰め、魔王の銖をなんずかはねるこずができた。
     だがそれたで、アレクは足手たずいに過ぎなかった。
     魔王が遠くから攟぀氷柱や炎からひたすら逃げたどうばかりだった。
     ゚ミリアは魔王に炎を济びせおいたずいうのに。
     もし自分にも遠くに攻撃を攟぀こずができたら  。
     
     そしおアレクはデュヌクを誘ったずいう。
     
    「䞀緒に斬撃を飛ばす剣技を線み出さないか」
     
     アレクには盎芳があった。
     いかに剣を速く振り回そうず、斬撃が飛ぶはずがない。
     それだけで遠くの敵を斬れるはずがない。
     だが、勇者や戊士がわずかにでも魔法を䜿えたらどうだろう
     剣を党力で振り、そこに魔法の力を加えたら
     
     だがデュヌクは、アレクの誘いを断った。
     
    「すたん  俺がすべきこずは、それなのかもしれない。だけど俺は  故郷のスラム街をなんずかしたい。たずは、あそこの子䟛たちを  」
     
    「わかった。じゃあ、そっちの片が぀いたら頌むな」
     
    「すたん」ずデュヌクは䜕床も詫びた。
     
     アレクは蚎䌐の旅の垰路の途䞭から、魔法の修行を始めた。
     「魔法が䜿えるようになるたで、剣は持たない」ず勝手に䞀人、宣蚀をしお。
     ゚ミリアからは、魔法の基瀎的なこずを教わった。
     王郜に垰還しおからは、朝から晩たで魔法の修行に励んだ。
     教䌚の魔法孊院の授業に加えおもらうこずもあった。
     倜遅くに゚ミリアず䌚い、盎接指導を受けたこずもある。
     
     だが䞀幎経っおも二幎経っおも、䜕の魔法も䜿えなかった。
     炎の魔法も、颚の魔法も  。
     
     やがお゚ミリアは、はっきりず蚀ったそうだ。
     魔法は誰にでも䜿えるものではない。
     アレクは魔法に向いおいない。
     
    「アレク  魔法を攟぀には、ある皋床の粟神の働きが必芁なの。教䌚から魔法䜿いが倚く茩出されるのは䜕故だず思う」
     
    「  」
     
    「もちろん魔法䜿いが教䌚に拟われた孀児にずっお半ば仕方のない生業だっおいうこずもあるけど  祈るずいう粟神の働きず、魔法を攟぀ための粟神の働きが、䌌おいるからなの。でもアレクは、そういうの苊手でしょ  心より先に身䜓が勝手に動く」
     
     アレクは少しだけ怒りを感じた。
     二幎の間、魔法の修行だけをしおきた。
     なのに、銬鹿には魔法は䞀生無理だず蚀われたような気もした。
     だが、自分が魔法を䜿えない理由が良くわかった。
     
     アレクぱミリアから神の教兞を䞀冊もらった。
     毎日、朝晩にそれを読み、目を瞑り、しばらくの間、神に祈った。
     修行においおも、こずさらに魔法を攟ずうずするのを止めた。
     代わりに自分の心の動きをよく芖るようにした。
     
     そしお魔法を孊び始めおから䞉幎が過ぎた頃。
     ようやくアレクは、拳ほどの炎の玉を䞀぀、攟おるようになった。
     アレクはその小さな炎を゚ミリアに芋せ、「ありがずう。少しは粟神が働くようになった」ず皮肉亀じりの瀌を蚀った。
     
     さらにアレクは魔法の修行を続けた。
     いく぀もの炎の玉を続けお攟おるようになり、颚を起こすこずも習埗した。
     
     そしおアレクは四幎ぶりに剣を握った。
     久しぶりに持぀剣は、どっしりず重かった。
     さらに数幎の詊行錯誀を経お、斬撃を飛ばす剣技の原型が完成した。
     剣に魔法の炎を垯びさせおから、高速で振る。
     党力を蟌め、さらに魔法で起こした颚の嚁力も䜿っおだ。
     メトラメヌトルほど先の朚の枝を切り萜ずし、燃やすこずができた。
     
     それからアレクは旅に出た。
     魔獣、特に空を飛ぶ魔獣を求めおである。
     この剣技を䜿い、魔獣ず遠距離戊をする。
     そこで埗た経隓をもずに、剣技をさらに掗緎させる。
     そのための旅である。
     
     アレクは倧陞䞭を䞀人で旅した。
     剣技の鍛錬をしながら、飛行する魔獣を求めお。
     これたで芋たこずのない景色や街々は、青幎だったアレクの胞を倧いに躍らせた。
     
     魔王城の呚りの山岳地垯にも蚪れた。
     そこにいた黒いケルベロスの䞉぀の銖が、アレクの斬撃で地面に転がった。
     アレクはケルベロスを䜕頭も遠くから狩りながら、道を進んだ。
     か぀おの魔王蚎䌐の旅でアレクたちをひどく痛め぀けたケルベロスは、既に盞手ではなくなっおいた。
     
     やがおアレクは、スカむドレむクずいう小型の飛竜の生息地にたどり着く。
     王郜の南200キトラキロにある緑の生い茂る谷。
     そこを進んでいた時、䞊空に無数のスカむドレむクが珟れたのだ。
     
     アレクは歓喜し、その谷にしばらく滞圚した。
     食料が尜きるず近くの郜に戻り、背負い袋䞀杯に食料を買い蟌み、再びその谷に向かった。
     朝から晩たで空に向けお斬撃を攟ち続けた。
     圓初、斬撃はスカむドレむクたで届かなかった。
     スカむドレむクは黒い翌を存分に広げ、陜の光の䞭を悠々ず旋回しおいた。
     だが、次第に斬撃の飛距離は䌞びる。
     遂には、䞀匹のスカむドレむクの銖をはねるこずに成功した。
     
     これをきっかけに、スカむドレむクはアレクを襲うようになった。
     アレクにずっおは埅ち望んだ実戊である。
     アレクはその頭郚を狙っお䞡手の爪を突き出しながら急降䞋するスカむドレむクに斬撃を攟ち、次々ず撃ち萜ずした。
     アレクはその谷のスカむドレむクを狩り尜くし、新たな堎所を求めたそうだ。
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     旅に出お十幎が過ぎたころ、アレクは王郜に戻った。
     圌は叀い小屋を借り、勇者アカデミヌずいう孊院を開蚭した。
     魔王埩掻に備え、魔王ず戊うための剣技を教え、その探求も行う孊院である。
     生埒は剣技だけでなく、魔法も孊ぶこずができる。
     だが、入孊者は皆無だった。
     
     そこでアレクは、剣技孊院の生埒を匕き抜くこずを考える。
     たずは私立の剣技孊院の前で、その生埒たちに䟋の剣技を披露するこずにした。
     
    「あの空の鳥を䞀矜、斬っおみせるな」
     
     そう蚀うずアレクは、剣に炎をたずわせ、倩に向かっお高速で振った。
     赀い閃光が䞀瞬で空を駆け䞊がり、次いで真っ二぀になった鷹が燃えながら萜ちお来た。
     やがおその剣技に若者が魅せられ、勇者アカデミヌには生埒が集たるようになった。
     
     そしおアレクが四十歳近くになっおから催された凱旋パレヌド。
     圌はそこでも新しい剣技を披露する。
     それは、倧きな匧を描いお飛ぶ斬撃だった。
     巊䞊空に向かっお攟った斬撃がカヌブし、右䞊空に飛んでいた鷹を裂いた。
     こんな剣技を䜿える者はアレク以倖にはいない。
     
     驚いた日刊勇者の蚘者の取材に察し、圌は勝気な瞳を茝かせおこう答えた。
     
    「今やれば俺䞀人で魔王を蚎䌐できるだろうね  昔は、゚ミリアたちに助けおもらっおようやく距離を詰めたんだけど、今ならこの技で遠くから銖チョンパだ」
     
     この剣技により、圌は勇者ずしお再評䟡を受けるこずになった。
     
     アレクは倚くの子䟛をもうけた。
     最初の劻ずの間に䞉人。
     その劻の病死埌、埌劻ずの間に䞉人。
     そしお修行の旅の途䞭で出䌚い、その埌も関係を続けおいた愛人ずの間に二人。
     党お男の子だった。
     アレクは党員を勇者アカデミヌに入孊させ、自ら勇者に鍛え䞊げおいる。
     
     アレクは䞃十歳で亡くなった。
     魔王蚎䌐からすでに五十数幎が過ぎ、平和な時代が長く続いおいた。
     だが、アレクは死ぬ間際、八人の子䟛たちに蚀った。
     
    「い぀か必ず魔王は埩掻する。俺にはわかる。倚くの人間がたた殺される。お前たちはそれに備えろ  剣技を磚き、線み出し、次の䞖代に匕き継げ。勇者ずいう生き方もだ  魔王が埩掻したら真っ先に挑め。呜を惜しむな  この䞖でお前たちがすべきこずはそれだ」
     
     圓時、母を異にする子䟛たちの間には深い確執があった。
     だが、䞖代を重ねるに぀れ、その子孫たちはアレクファミリヌずしお緩やかに団結しおいった。
     そしお倧祖アレクの意志を継承し、傑出した勇者を茩出し続けおいる。
     シュルツも、亡くなったその兄アレクセむも、アレクファミリヌの䞀員である。
     
     俺はルドルフに蚊いた。
     
    「お前の斬撃を飛ばす技も勇者アカデミヌで習ったのか」
     
    「銬鹿蚀え、俺がアカデミヌなんぞに行くわけねえだろ。今はどこでも教われる技だ」ずルドルフは答えた。

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    WEB小説「魔王の莖眪」を投皿しおいたす。重く残酷で、悲しく切なく、けれどその先には救いず解攟があり、突き抜けおいく倧河ファンタゞヌ小説です。究極の魔王ファンタゞヌを、今、ここに。 【目次】 https://note.com/maouno/n/nd9ba4742e5a0

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