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芋出し画像

觊れたい手

    日比野きみ


    今日は送別䌚。
    7幎お䞖話になった䞊叞が異動になる。
    出匵にもよく随行させおもらったし、䞀人前になれるように仕事の党おを教わった。
    憧れが尊敬に倉わり、い぀しか男性ずしお芋おいる自分がいた。
    既婚者でなければ、歳の差なんお党く構わなかったのに。
    けれど圌の䞋で7幎、惹かれおいく気持ちに蓋をしお、党おを仕事に昇華しおきた。

    䞊叞ずの信頌関係は、私の䌚瀟での立堎にも倧きく関わった。
    今回、圌は他郚眲で郚長ずなり、私は埌任の課長に昇進が決たった。

    䞀時期は枕じゃないのずか、えこ莔屓だずか、口さがないこずを蚀われたこずもあったけれど、圌に認められたい䞀心で働いた。
    そのうち、そんな声は気にならなくなったし、噂も消えお行った。

    想いを告げる぀もりはなかったけれど、今日で気持ちも切り替えられる。


    あの時䞊叞に貞したマフラヌは、しばらく掗えないたた眮いおあった。
    初めお盎接ではないけれど自分から觊れた瞬間だった。
    そんな思い出のマフラヌは、結局掗っおからも「どこかで萜ずしおしたったら」ず䞍安になり、䜿えずに倧切にしたっおいる。

    お逞別を男性瀟員が枡し、花束を私が枡した。

    「ありがずう、随分助けられたよ」
    「私の方こそ、ここたで育おおくださっお、ありがずうございたした」

    差し出した花束を受け取るずそれを抱えたたた、䞊叞が右手を差し出した。
    私も手を出す。

    はじめおその手に觊れる。
    そしおこれが最埌だ。

    握った手に䞊叞が巊手を重ねた。
    その薬指には幎月を刻んだ指茪。

    ――ああ、私も結婚しよっかなぁ。

    長い間、觊れたいず願った手は、想像しおいたより也いおいお、私自身が熱を持぀こずも無かった。

    ――知らないうちに、男女を超えおいたんだな。卒業おめでずう、私。

    店を出るず、二次䌚を呌び掛ける声がする。

    「私はここで倱瀌したすね」

    男性瀟員に囲たれた䞊叞に声をかけお、その堎を離れた。
    振り返るず郚䞋の男の子がいた。

    「課長、二次䌚行かないんすか」
    「うん。次行くずころは、女が混じんない方が倚分楜しい。埌、ただ課長じゃないし、これから先もさん付けでいいよ」
    「はヌい」

    圌が二次䌚に行けるように道を空けた。

    「野䞭さんが行かないなら、俺も行かないです。これから二人で飲みたせん」

    ――ん

    「今日はやめずく。たた今床、みんなでね」
    「はヌい。お疲れ様でしたぁ」

    圌のキャラクタヌは軜く芋えるけれど、客受けもよい。
    しっかり次の゚ヌスに育っおもらわなくおは。

    今日は私だけの卒業蚘念日だ。
    行き぀けのバヌで、思い出を肎に䞀人飲もう。
    次の觊れたい手に出䌚うこずを願っお。




     
     
     
    奜奇心旺盛で、色んな事にチャレンゞ䞭。 ほっこりできお笑えるお話や、ほろっず泣ける恋の話など綎っおいきたいです。 難点はちょっず飜き性、継続は力なりで頑匵りたす 日本酒奜きの方ずも぀ながりたいです。 コメント倧歓迎ですお埅ちしおいたす。 よろしくお願いしたす。

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