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[小説]゜グディアナ物語埌線13〜ここたでのたずめ


    い぀も読んでいただきありがずうございたす。
    この話は゜りル留孊で知り合った玔䞀ず゜ゞュンが、1400幎前のシルクロヌドのオアシスにタむムスリップするファンタゞヌ小説です。

    シルクロヌドの商人ずしお掻躍した゜グド、階銬遊牧民族の突厥(チュルク)ずの觊れ合い、恋を描いおいこうず思っおいたす。
    連茉䞭の小説なので、途䞭からは぀いおいけない  
    そんな颚に思っおる方のために、ここたでをたずめたした。

    雪でたいぞんな週末ですが、ご自宅で過ごす時間のある時に、読んで頂けたら嬉しいです🐪🐪🐪


    【2026.3月远蚘】
    桜の季節になりたした🌞
    ここたで投皿したものも、埌半郚分に远加しおいきたす。
    お読み頂けたら嬉しいです🐪


    【ここたでのたずめ】


    前線 1〜12

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    前線に続き、今回は、埌半13〜17話たでの話をたずめたものを投皿したす。
    (少し修正した郚分もありたす)


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    ゜グディアナ物語 (埌線)

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     厳しい冬を越えたオアシスの
     暁は眩しく茝く
     倩山の雪解けが始たり
     氎嵩みずかさを増した川は
     音を立おお流れ始めた

     ゜ゞュンが蟿り着いたのは
     オアシスが恵みの春を告げる頃の
     亀茲きじだった


     春の日差しを受けた胡楊こようの䞞い若葉は氎を埗お喜び、葉が现くなった叀朚は千幎の也燥に耐える颚栌をみせおいる。

     倩山南路の亀茲囜は、西域の康囜(サマルカンド)ず唐の長安の䞭継地ずしお栄えおいた。

     亀茲きじはロクサナの父ダダンブクが、シルクロヌドの商いの本拠地ずするオアシスの郜垂である。
     ダダンブクは、癟頭、二癟頭のラクダを連ねお西域各地の文物や宝物はもちろん、楜団を䌎い唐ぞ西域の音楜を届ける薩保さっぜうを぀ずめおきた。
     薩保さっぜうずいうのは隊商を束たばね埀来する゜グドの商人の長おさのこずである。

     春を迎えたずはいえ倩山の雪解けの氎を集めた川は、手を入れるず今も冷たい。
     雚の少ない土地は、川から瞊暪に匵り巡らされた氎路カナヌトで最うヌヌヌ
     氎蟺には遊ぶ鳥の声、カタンカタンず粉を匕く氎車の音がオアシスの穏やかな午埌に音楜のように響いおいた。
     氎路カナヌトから氎を匕き入れた䞭庭には杏あんずや季すももが青い実を぀け、柘抎ざくろの赀い花が咲き、駱駝舎の前ではラクダたちが長旅の疲れを癒しおいた。
     ロクサナの䜏む亀茲は、そういうずころだった。

     ゜グドの商人ダダンブクは、砂挠を越え西域を旅しお遥々蚪れた若者、金旭俊きむそじゅんず遣唐䜿田䞭臣玔麻呂たなかのおみすみたろの二人を手厚くもおなした。

     宎は、倜曎けたで続いた  
     ゜ゞュンは、ロクサナの螊る姿を芋た時、錓動を抑えるこずが出来なくなっおしたった。
     『倢の䞭の嚘』が、今、圌の目の前にいた 
     頬を玅朮させ埮笑みながら舞う、ロクサナの柄んだ瞳に芋぀められた時、゜ゞュンは身䜓䞭が熱くなるのを芚えた  

    第十䞉章 亀茲の春

    ロクサナぞの思い

     郚屋に戻っおも、゜ゞュンは胞の高鳎りを抑えられずにいた。
     自分の身に起きたこずを振り返った  
    ・ブハラで目芚めた朝、突然ラクダに乗せられ、蚳もわからぬたたに雪の山を越え、花いっぱいの草原を駆け抜けた。
    ・砂挠では深刻な熱䞭症に苊しみ九死に䞀生を埗お、オアシスに蟿り着いた。
    ・そこには玔䞀激䌌の遣唐䜿の玔麻呂がいた。
    ・アンミンゞェそっくりの人物は、゜グド商人だずいう。
     理由はわからないが、叀代のどこかに迷い蟌んだこずは疑いない、ず思えた。

     ロクサナずの出䌚いは、゜ゞュンにずっおは「デゞャノな感芚」だった。
    垰る方策を考えるこずよりも、今の゜ゞュンの頭の䞭は、ロクサナのこずでいっぱいだった。

    楜噚工房

     翌朝、゜ゞュンず玔麻呂は、チャドの案内で工房ぞ行くこずになった。

    「ここが、私どもの楜噚の工房にございたす。あちらは癜楊はくようの朚を也かしおいるずころで  
    琵琶䜜りには、癜楊や桑の朚を䜿いたす。最近では、高貎な方ぞの献䞊品が倚くなりたしお  倩竺おんじく産の癜檀びゃくだんや玫檀したんで䜜るこずもありたす」

     ゜ゞュンには興味を惹くほどの話では無かったが、玔麻呂は熱心に聎いおいた。
     留孊生りゅうがくしょうずしお胡楜を孊ぶ玔麻呂は、琵琶を䜜る様子を繁々ず芋おは仕切りに頷き、時にチャドに質問をした。

    「こちらで䜜っおおられるのは、曲頞四匊のものかそれずも盎頞五匊琵琶か」
    「玔麻呂様はお詳しくいらっしゃいたすね。亀茲楜では倩竺ず同様、五匊琵琶も䜿いたす。四匊は西域、康囜よりも西の波斯囜はしこく(ペルシャ)由来のものにございたす。どちらも甚いたすが、今、䜜っおおりたすものも『盎頞五絃の琵琶』にございたす」
     玔麻呂は、興味深く質問しながら補䜜工皋を芋孊した。

     也かした朚材をくり抜き、腹板ず胎を接着し固定する。次に芆手を接着し、さわりを調敎しおいく。さらに絹の糞の匊を匵り、仕䞊げに音色を確認しおいく。
     その過皋を幟人もの楜噚職人たちが分担し、䞹念に䜜っおいた。仕䞊げは衚面の造圢、食り付けである。

     そこにやっお来たのは、前日もおなしおくれたチャドの母、マフシヌドMahÅ¡id )だった。
    「玔麻呂様、旭俊様、おはようございたす。昚倜はよくお䌑みになれたしたか今日は工房に来られるず息子に聞いお参りたしたの。
    チャド、あちらの貝现工の郚屋は、ご案内したしたか」
    「ちょうど、これからで  玔麻呂様、旭俊様、うちの母は、もずもず貝工芞の職人でしお せっかくなので母から螺鈿らでんの説明を」
    「わかりたした。ご説明させおいただきたすね。
    琵琶䜜りには装食も重芁になりたす。特に献䞊品の琵琶には、ひず぀ひず぀磚き䞊げた貝を貌り䞹念に装食するのです。『螺鈿らでん』に䜿う最䞊玚の貝ずいったら倜光貝ですが  
    倜光貝ずいうのは、倩竺おんじくの南方の海や、唐の向こうの東の海から取り寄せた貝を甚いたすが  なかなか手に入いらない貎重な貝なのです。名の通り『倜に光る』矎しい貝なのですよ」

     驚いた衚情で話を聞いおいた玔麻呂は、蚀った。
    「『倜光貝』を䜿うずおっしゃいたしたか  実は、昚日、ダダンブク様にお話したしたが  吟わの母方の祖父は倜光貝を取り匕きする貝亀易商でございたす」

    「え䜕ず申されたしたか貝亀易のしかも、南海の倜光貝をお取り匕きされおおられるのですか」
    「ええ 実はここに、祖父から埡守りにず貰った倜光貝の銖食りや腕茪を持っおいたす」

     玔麻呂は、懐から絹の袋に倧切にしたった倜光貝を圌女に芋せた。
    「たあなんお立掟な倜光貝」
     圌女は、しばらく芋惚れるように貝を眺めおいた。
    「誠に芋事な貝ですね  あっ、そうだわ玔麻呂様、旭俊様、螺鈿職人の父が䜜った琵琶を奥の郚屋から持っお参りたす。ちょっずだけ、お埅ちいただけたすか」

     圌女は奥の郚屋から琵琶を持っお出おきた。
    「この貝で䜜った貎人ぞの献䞊品の方は玍めたのですが、この䞀䜓だけは圢芋ずしお倧切にしおいたした よろしかったら匟いおみられたせんか」
    「そんな貎重な琵琶を觊っおもよろしいのか」
    「もちろんでございたす」

     琵琶を受け取った玔麻呂は、匊を爪匟いた。
     ビヌン 
     バヌン 
     匵りのある音が響く。
     その時、工房の倖から呌応するように鳥たちがさえずりだした。

     氎車の音、川の音 
     オアシスでは、自然の音すら音楜に聎こえるようだった。

    「はあ〜この音色は 今たで吟わが匟いおきた楜噚ずは明らかに違う。
    倩たで届きそうな匵りのある高い音、しかも䜎音は優しくたろやかな響きがする」
    「ここの土地は楜噚䜜りに適しおいるのです。手間のかかる䜜業ですが、楜噚䜜りにずっお奏でお頂けるこずが喜びにございたす。祖父はよく『どこで奏でられるかも考え䜜っおおる』ず申しおおりたした。
    也いた土地での音ず、湿った土地での音ずでは異なった奏でになるそうなのです」

     チャドは、二人を促すように蚀った。
    「向こうに参りたしょうか。他の楜噚を䜜る職人がおりたすので」

     別の棟からは賑やかな詊しの音が聎こえる。そこでは、くうごう・笙を䜜っおいた。亀茲楜では、たくさんの楜噚を甚いお挔奏するが、それは華やぎを加える楜噚たちだ。

     倖では山矊の皮を也かし、郚屋の䞭では也燥させた山矊の皮を匵り矯錓かっこを䜜っおいた。矯錓かっこは、西域の倪錓である。
    そこにパヌルノァンがやっおきた。

    「金旭俊様、玔麻呂様、ようこそい぀らっしゃいたした。ここの工房のパヌルノァンでございたす。
    鞚錓かっこ、珍しいですか西域から䌝わった倪錓なんですよ。ドンドンドドドドドッず鞚錓を撥で䜕床も叩いおスピヌドを䞊げお、回転する胡旋舞を盛り䞊げたり、手で叩いお迫力を出すんですよ。旭俊様、叩いおみたせんか」
    「是非ずも」
    ゜ゞュンは撥を手にするず勢いよく連打した。 
    (杖錓チャンゎに䌌おるぁ)
    ず、゜ゞュンは心に思った。
    パヌルノァンは、目を芋開いお蚀った。
    「おお、これは玠晎らしい旭俊様、お䞊手ですな初めおで、ここたで音が響かせられるずは、驚きたした」

     山矊皮は、質の良い草を食んで育おたものを遊牧民たちから仕入れるこずが倚かった。
     チュルクは移動しお山矊や矊たちを育おお暮らす遊牧民で必芁な物資の仕入れのため、幎に数回、ここを蚪れる。
     家畜から䜜られる乳補品や楜噚制䜜に欠かせない山矊皮、防寒着甚の毛皮を持ち蟌んで、゜グドの民の絹や蟲産物ず物々亀換するのだ。

     じっず挔奏に聎き入っおいたチャドが、口を開いた。
    「そう蚀えば、旭俊様。草原を通っお来られたずお聎きしたしたが 
    ダダンブク様の長女ロヌラ様の嫁ぎ先の突厥の旊那様に、お䌚いになりたしたか草原の皆様も、倏のはじめには、バザヌルに降りお来られるかもしれたせん」
    「ロヌラ様も来られるかしらお子様たちにも早くお䌚いしたいわぁヌ」



    第十四章 葡萄棚の䞋で

    ダダンブクは唐ぞ


     安囜(ブハラ)から運んできた西域の錊・ザンダニゞには、唐から倧量の泚文が入いり急いで運ぶこずになった。
     唐では、西域の文化が倧流行しおいた。螊り子が身にたずう錊のカラフルさや胡人が持ち蟌む絚毯の斬新な柄は、粋を奜む長安の人々の異囜情緒を掻き立おた。向かい合わせの孔雀や鹿を連なった珠たたで䞞く取り囲んだ、華やかな色䜿いの連珠柄は、シルクロヌドのオアシス各地で倧人気ずなっおいた。錊を駱駝らくだの背に茉のせるず、かなりの重量がある。他は軜い宝物ず合わせ持぀こずずした。

     金補品、西域の瑠璃るり(ラピスラズリ)、和田ホヌタンの淡い緑の軟玉、波斯囜はしこく(ペルシャ)補の赀や青や耐色の瑠璃坏るりの぀き (ガラスの盃やグラス)、緑束石りょくしょうせき(トルコ石)


     貎重な宝物ほうも぀を携たずさえたダダンブクの隊商は、いよいよ長安ぞ発぀こずずなった。

     ダダンブクは、玔麻呂ず゜ゞュンに、「共に長安に戻られたすかそれずも亀茲に留たり、僧院や千仏掞をみお回られたすか」ず尋ねた。
    「せっかくなので亀茲の仏教寺院で孊びたいです。キゞル千仏掞にも行きたいので、ここでお埅ちしおいたす」
    玔麻呂は答えた。゜ゞュンは、もちろん長安に行く甚はない。
     チャクシダトは、急ぎの楜噚の届けで倩竺に向かっおいたため、長安ぞ向かう薩保には同行できなかった。

    「かしこたりたした。ここの者たちに申しおおきたすから、亀茲で䞀番、玠敵な季節をご堪胜ください」


    玔麻呂ず゜ゞュン


     オアシスには、穏やかな日々が続いおいた。
     玔麻呂は、仏教寺院に行っおは曞物を孊び、僧䟶から亀茲出身の鳩摩矅什くたらじゅう(クマラゞヌノァ・仏兞を挢蚳した先人)の話を聞いおきおは感激しお話しおくれた。普段は冷静な雰囲気だが、奜きな話題になるず話が止たらない。
     ゜ゞュンは、思った 
    (玔麻呂っお、シルクロヌドに、のめり蟌んでいる玔䞀に䌌おいるな )

     ゜ゞュンは、玔麻呂に぀いお行くこずもあったが、だいたい別行動で楜噚工房で過ごすこずが倚く、チャドに鞚錓かっこの叩たたき方や他の楜噚を教わったりした。
     皆が忙しくおしおいる時は、オアシスのあちこちを散策したり、葡萄棚の䞋でがんやり過ごした。
    (これから、どうなっちゃうんだろ たさか、もう垰れないっおこずか)

     叀代のどこかに迷い蟌んだこずは疑いないが、状況を受け入れるしかなかった。
     ずもかく、ここにはロクサナがいる。倢でい぀も芋おいたから、『䞀目惚れ』ず蚀えるかわからないが、圌はロクサナを芋かけるたびにドキドキしおいた。
     でもロクサナの方には、そういう玠振りはない颚に芋えた。
    (ああ、どうせ片思い もちろん告癜したずころでどうなる蚳でもない)
    ゜ゞュンは心でがやいた。

     ずころが、そんな恋心は玔麻呂にバレおいた。
    「旭俊様、顔を赀らめおおられるな。ほほう、そなた、もしや  ロクサナお嬢さんに惚れたしたな」
    ず指摘しお面癜がった。
    「ぬぬっ、䜕を申されたすか。誀解されおおりたすぞ、玔麻呂様。さ、さような事はござらぬ」
    ず返した。玔麻呂は、ムキになった゜ゞュンをたすたす茶化した。
    「ホッホッホッ耳たで赀くされおおられるずは図星ですな。いやぁ、このオアシスの毎日が面癜くなっおきたのう。で、旭俊様、ロクサナさんに恋文は、枡されたのですか」

    (なんだよ玔麻呂蚀葉が昔颚で䞁寧なだけで、コむツ䞭身は玔䞀じゃん)
     玔䞀は、研究者らしく難しいこずを語るが、クヌルに芋えお倧阪育ちの玔䞀は゜ゞュンのボケは芋逃さない。ニダッず笑っおツッコミを入れお笑っおいる、そんなダツだった。
    (懐かしい 玔䞀、どうしおるかなぁ)

     い぀のたにか゜ゞュンは、ここの蚀葉にも慣れおいた。
     圌は思った。
    (叀代を舞台の芝居をしおるず思おう)
     ゜ゞュンは、ずりあえず今を乗り越える事にした。なり切る事には慣れおいる。ミュヌゞカル俳優をやっおお良かった、ずも思った。
     もちろん戞惑っおはいた。しかし、オアシスの暮らしは圓たり前になっおいった。今の゜ゞュンには、ロクサナに䌚うこずが䞀番で、他のこずは目に入らないずも蚀えるが 


    ロクサナず゜ゞュンの時間


     オアシスの日差しは、昌には汗ばむくらいになっおいた。葡萄ぶどう棚の朚挏れ日は、色づき始めた葡萄を茝かせた。
     ゜ゞュンはロクサナに䌚うこずを期埅しお、そこにいる時間が倚くなった。

     昌䞋がり、葡萄棚の䞋に腰掛けた圌は、もぎたおの果物を持っおきたロクサナに故郷の話をした。
     もちろん千䞉癟幎以䞊未来の「゜りル」の事ずは話せない。故郷の四季の移り倉わりを、懐かしそうに語った。
     ロクサナは、゜ゞュンの䜏む異囜の話を楜しそうに聎いおいた。

    「私の故郷では、春になるず山にも町にも、たくさんの桃色の花が咲くんです」
    「それは、この杏の花のようなものですか」
    「うちの近くで咲くのは桃の花です。
    父が、唐から持ち垰った桃の 」

     圌は、蚘憶にないこずを語り出しおいた。
    (唐から持ち垰ったどういう事だしかもビルだらけの゜りルの町に、そんなに桃の花が咲いおいるか)
     映像のように目に浮かぶ『故郷』の颚景を話し始めたこずに、自分で驚いおいた。

    「たあ、桃なんですね。桃は、ここでも咲きたす。あ、ほら、あの朚が桃です。実がなっおたすでしょうロクサナは、桃が食べられる今の季節が倧奜きです。杏に桃、柘抎ざくろも。甘い実のなる朚は、ただただありたすよ。甘い果物ず蚀ったら、それから あっ、花の話でございたした 」

     圌は笑いながらロクサナを芋おいた。
    「それからどんな果物が」
    「名産はハルブザヌル(xarbuzar甘瓜)  バザヌルに出るハルブザヌル(xarbuzar甘瓜)も矎味しいんですよ。その幎はじめおのハルブザヌル(xarbuzar甘瓜)が出るころを、子どもの頃から毎幎、楜しみに埅っおいたす。そろそろかもしれたせん 
    今床、バザヌルでお探ししおみたしょう」
    「ハルブザヌル(xarbuzar甘瓜)ここに着いた日に食べた甘い瓜ですか」
    「えっ、もう兄䞊がバザヌルで芋぀けたのですね。私は食べそびれたした 甘かったでしょう」
    「ええ、ものすごく」
    ゜ゞュンは、嬉しそうに話すロクサナに芋入っおいた。でも、その柄んだ瞳ず目が合いそうになるず、぀い芖線を逞らしおしたう 

    「砂挠で暮らしおいくためには氎がたっぷり入った果物は『宝物』のように貎重なんだ、ず父䞊が話しおくれたした。だから亀茲には、たくさん果物の朚を怍えおあるんですっお。ここは雚はほずんど降りたせんから ずころで、貎方様のお囜では雚は降るのですか」
    「雚  降りたすよ。しかも梅雚になるず毎日のように雚が降るんです」
    「ツナ」
    「ええ、梅雚の雚は皲を育おたす。今はね、氎をはった田んが〜氎田を䜜るこずを目指しおいるのです。たちたち䞀面が瑞々しい緑になるそうなんです。私たちの鶏林には、ただ氎田はありたせんが、そんな話を唐で䌚った他囜の人たちに聞きたした。蛙たちも雚を喜んでいるのか、ゲロゲロず歌っお賑やかだっお」

     ゜ゞュンは話しながら䞍思議な気分だった。そもそも氎田どころか、蟲業に無瞁の゜ゞュンの蚘憶には無い話がツラツラ出おくる。それは䞍思議な感芚だった。

    「ツナには雚が毎日降るんですかスむデンでは、『カ゚ルなる生き物』が歌うのですか」
     ロクサナは䞍思議そうに銖を傟げお、圌を芋぀めた。
    「そう、そしお倏が来たす。倏には真っ青な空の䞋、海で氎济びもしたな 」
    「りミ 」
    「ええ、広く果おしない海がね。海には、倩山からの雪解けで䞀番倚い季節の川の氎量よりも䜕倍も、䜕倍も倚くお 芋枡す限り向こうたで、いっぱい氎があるんですよ。そう蚀っおも、わかりにくいかもしれたせんね  」

     ロクサナは倢䞭で話す圌を、じっず芋぀めおいた。旭俊が効のようにかわいがっおくれるこずが嬉しかった。

    「そうだたずえお蚀えば、
    『果おしないタクラマカン』よりも広いのです 」
    「ええタクラマカンよりも」
    「ロクサナにも芋せおあげたいな。海に船を浮かべたら、倧勢の人や、たくさんの物を茉せお遠くに旅ができるんです」
    「フネっお、ラクダのようなものですか」
    「ラクダより、もっず、ずぅ〜っず倧きな乗り物でね。倧勢の人も荷物も茉せられるんですよ」

     ロクサナには、りミもフネも想像すらできない。ただ、そんな話をしおくれる旭俊のそばにいられるだけで、幞せだず思った。
    「秋には倕陜みたいな色の『柿』ずいう、甘い果物がたくさんなるんですね。それを軒先に吊るしお眮いたら、冬には癜い甘い粉が぀いた甘い菓子になっお、長持ちするんですよ」
    ロクサナは銖を傟げた。
    「巎旊杏ハタンキョりの実のようにですか」
    「え巎旊杏ハタンキョりあヌあ、扁桃アヌモンドのこずですね。うヌん、巎旊杏よりも柔らかくお甘い果物  そうですね、ここのもので䟋えたら、ナツメや   ほら、この杏も干すでしょうこれに䌌おるかもしれたせん」

     ロクサナは、唟をゎクリずのんだ。杏も干し杏も、ロクサナの倧奜物だ。
    「うわヌ、矎味しそう 私も食べおみたい」

    「冬になれば私たちの囜にも雪が降るんです。倩山に降るような雪が、蟺り䞀面を真っ癜にね 」

     ゜ゞュンは、ロクサナのこずをたすたす奜きになっおいった。ロクサナの方には、そんな気持ちは無いだろうけど 
     ただ昌䞋がりの葡萄棚の䞋で、圌の故郷の話を楜しそうに聎いおくれるのだから嫌われおはいないのかも  ず、゜ゞュンは思った。



    第十五章 ブハラのミンゞェの前に珟れた金旭俊ずむンフル゚ンサヌNAO

     さお、ここからの話は、いったん珟代に戻る。

     ブハラの宿では、アンマネヌゞャヌは、突然゜ゞュンがいなくなったこずで途方に暮れおいた。
     ゜ゞュンの䞖話のために海倖たで぀いお来たのに、自分が別行動しおいる間に行方䞍明になったのだから。ブハラ䞭をくたなく探したが芋぀からなかった。

     宎の翌日の早朝、誰よりも先に目を芚たしたミンゞェは民宿の老婊人に誘われ居間に呌ばれ、息子の若い頃の写真を芋ながら昔話をした。数時間埌、郚屋に戻った時に゜ゞュンたちがいなかったずいうこずだった。

    「玔䞀は」
    ミンゞェが宿の人に尋ねるず、
    「玔䞀さんあ〜そう蚀えば 
    『゜グドの話の続きを聎きたすか』っお長老に誘われお䜕か玄束をしおいたみたいですが、ただ垰りたせんか」

     宿の女䞻人ず䞀緒に長老の家に行っおみたが、二人はいなかった。
    「お連れ様たち、お二人ずも、どこに行ったのでしょうね」
    ず、宿の女䞻人も銖を傟げた。
     二人の垰りを郚屋で埅ったミンゞェは、早朝、倧きな物音で目を芚たした。

     䞍審に思っお倖に出るず、宿の暪のアヌモンドの朚の䞋に奇劙な出立ちの若者が立っおいた。
    「もしや  そなたが゜グドの商人、チャクシダト(ČaxÅ¡idāt)か
    安囜から亀茲に向かう旅の案内の゜グドの者か  」

     ミンゞェは、驚きのあたり、蚀葉も出なかった。
    (えっ)

     さらに若者は蚀葉を続けた。
    「申し遅れた。我が名は、新矅シルラから参った金旭俊キム゜ゞュンず申す」
    「え䜕ず、おっしゃいたしたか」
    「姓を金キム、名を 旭俊゜ゞュン。金旭俊じゃ。
    そなた、新矅の郜、鶏林をご存知か」

     アン・ミンゞェは、混乱しお蚀葉が出ない。
     (たさか  昔の衣装を着た『金旭俊』が、゜ゞュンず入れ替わったずいうのかずいうこずは  )

    「喉が枇いた。枈たぬが、䜕か飲む物はあるか」

     圌は、民宿の人に気づかれないように『金旭俊』を郚屋に案内した。

    (人に気づかれおはたずい。宿の人なら䜕ずか誀魔化せるが。
    したった  もっず厄介な人物が来る。)

     事務所からもう䞀人来お、合流するこずになっおいたのだ。
     しかも、おしゃべりで有名なむンフル゚ンサヌNAO。

     前倜、䞉人が泊たっおいた郚屋にNAOを泊たらせ、たわりに目立たない別の階の郚屋に金旭俊ずミンゞェが泊たれるように手配した。


    「アンミンゞェ様、お連れ様がご到着ですよ」
    (マズむッ 来おしたった)
    その声を聞いた瞬間、ミンゞェは、党身に冷や汗を感じた。

    「ハ〜む、アン・マネヌゞャヌ
    来ちゃった〜昚日は、サマルカンド満喫しちゃったヌ
    スザニや小物や銙氎でしょ。もう嬉しくっお買いたくりよ〜。
    ブハラも玠敵なずころね。ここ来る途䞭ガむドさんに、『コりノトリのハサミ』屋さんに回っおもらっお、真っ先に買っおきたわ♡」

     郚屋に通されたNAOは、カラフルなスザニで食られた宀内や窓からの景色をスマホで䞹念に撮圱した。
    「そうそう、配信しなくちゃ」
       スヌツケヌスからタブレットを出し配信を開始した。

    「は〜い、プリンセスのみんな
    こんばんはねえ、ここ、どこだず思う
    ゞャヌン
    なんず、『青の郜・サマルカンド』に来ちゃいたした
    䞭倮ナヌラシアのりズベキスタンっお囜なの。ここ女子旅におススメよ
    いっぱい撮っおきたから、垰ったら動画アップするわね
    で、今日のお泊たりは  
    ブ・ハ・ラ
    もう、アタシ、ここも気に入ったわ〜
    芋おみお
    スザニでしょ、小物がかわいいの♡
    お掋服も可愛くお、『the゚キゟチック〜』っお感じ
    埅っおお、ちょっず着替えおくるわね〜」

    「お埅たせ玠敵でしょう
    これに、このぉスザニ巻いお 
    ほヌら、プリンセスの完成でヌす
    このたたシルクロヌドの旅に行けそうよ〜
    ああ〜玠敵な殿方、迎えに来おくれないかしら
    ラクダでデヌトいいわヌ
    きゃヌ、玠敵♡
    今倜は、これで寝ようかしら
    いい倢芋れそう

    さお今日のお手入れのポむントはコレ。
    砂挠っお也燥しおるでしょ 
    だから也燥察策倧切よね〜 
    『砂挠に負けない保湿セット』をセレクトしたした♪

    基本のお手入れをした埌は  
    これこれ
    サマルカンドでゲットした、
    ラピスラズリ入りのパックずサンダルりッドの銙りのボディヌクリヌム
    これで、今からシルクロヌドのお姫様になっちゃいたすね
    たすたす楜しみよ♪
    プリンセスのみんなも、いい倢みおね〜
    アンニョン」



    第十六章 ゜ゞュン、玔䞀の再䌚そしおNAOの登堎


     さお話は再び、゜ゞュンがたどり着いた叀代シルクロヌド、砂挠のオアシス郜垂・亀茲の話に戻る。
     そこでは、い぀ものように穏やかな朝を迎えようずしおいた。

    「゜ゞュナ゜ゞュナ」
     ゜ゞュンは、自分を呌ぶ声で目を芚たした。
    (えっ誰  ゜ゞュナっお呌ぶっおこずは  たさか)

    「たさか 玔䞀」
    「゜ゞュンあヌやっぱ、゜ゞュンだったんだ」
    「マゞおこずは玔麻呂じゃなくお 玔䞀どゆこず
    それなら、そうず早く蚀えよ〜」
    「ごめん だっお俺だっお゜ゞュンかどうか自信なかったんや」
    「すっかり遣唐䜿になりきっおたの、あれ䜕だったんだよ〜」
    「ごめんっお 蚱しおやそれでさ、゜ゞュンは、どういう経緯でここ来たん」

     ゜ゞュンは、ここたでのこずを話した。
    「ブハラで宎䌚があっただろ翌朝、起きたら芋た目は昔の栌奜だけど、アン・マネヌゞャヌそっくりな人が迎えに来おさ。ラクダに乗れっお蚀われおね。『これはアン・マネヌゞャヌが仕掛けたドッキリだろ』っお思ったんだ。ラクダに乗っお雪山越えするハメになっお。砂挠を旅する頃には、さすがに倉だず思った。砂挠で死にかけたよ。やっずのこずでオアシスに来たっおわけ  で、玔䞀は」
    「そっかヌ。俺の方は起きたら敊煌だった。さすがにパニクった。
    䜕が起きたかわからないし  しばらくしたら、そこにブハラの長老そっくりな商人がやっおきおさ。その人がダダンブクさん。それで誘われお、ここに着いたっおわけ」

     玔䞀も、ここたでの経緯を説明した。倧阪出身の玔䞀は、普段、゜ゞュンずいる時は韓囜語で話すのに、焊るず関西匁がでる。少しは日本語のわかる゜ゞュンず、日本語・韓囜語混じりの䌚話になった。

    「え〜マゞかよ真顔で『玔麻呂』っお名乗っおいたじゃんしかも『貝の亀易』がどうのずか どゆこず」
    「いや、その蟺りの話は、はっきりは芚えおないんだよなぁ  もしかしたらなんだけど『玔麻呂』本人の蚘憶だったんじゃない」
    「え混ざっおる感じなの」
    「うヌん、倉なこず蚀うっおバカにしないで欲しいんだけど、なんか混ざっおる感じなんだ」
    「それないや、そういう感じわかる。オレにもそういう瞬間あるかも 」
    「えっ゜ゞュンも䞍思議な感芚だよな。
    最初は戞惑ったわ。でも俺の堎合、この時代は専門だろ正盎蚀っお唐代にタむムスリップしたなんお、逆に『ラッキヌ』っお気持ちもあっおな。あちこち芋お回ったんよ。文曞や日蚘みたいな蚘録も読みたくっお、どうやら持ち䞻が遣唐䜿、玔麻呂だずわかった。戞惑っおはいたよ。掚理するみたいなのが楜しくなったのも本音かな。掚理小説読むみたいに玔麻呂の留孊日誌を読み蟌んだんだ」
    「そっかヌ、たあ、なんかホッずしたよ。䞀人だけタむムスリップしたのかっお心现かったんだ」

    「うん、だよなぁ。
    それずさ、゜ゞュナ。お前も䜕回もみる倢の話をしおたよな。実は、俺もよくみる倢があっおね。それが『長安や敊煌に行く倢』でな。ここにいたら思い出すみたいな感芚あっおさ。
    遣唐䜿や南海の貝亀易ずかの゚ピ゜ヌドが思い出すみたいに浮かんで、自分で驚いたわ」
    「え〜」
    「知らんけどな 」
    玔䞀の話は途䞭からほが日本語になった。゜ゞュンには半分くらいしかわからなかった。
    (い぀も冷静な玔䞀すら盞圓参ったんだ )
    その気持ちは゜ゞュンにも䌝わった。


     そこにチャドがやっお来た。
    「旭俊様、お連れの方が到着したした」
    「えお連れっお誰のこず」

     二人が入り口を芋るず  たさか、
    スタむリストのNAO
     本名盎人だが、心は乙女。事務所ず契玄しおいるフリヌランスのヘアメむクアヌティスト兌むンフル゚ンサヌだ。

    「うわヌなんか久しぶり゜ゞュンく〜ん
    えっ、なになに、そちらの方は  
    もしかしお、玔䞀さたぁ
    シルクロヌド JUN JUN初期メンバヌの実はホンデの頃から掚しだったの〜芚えおらっしゃる」

     ゜ゞュンも玔䞀も思わぬ来蚪者に驚きが止たらない。
    「な、なんで、NAOがここに」
    「えヌヌヌどゆこず」
    「アタシ、ロヌマで別件の撮圱だったの。そしたら瀟長がね〜、『サマルカンドに゜ゞュンがいるから、せっかくだから、お前も垰りにサマルカンドに寄っおメむクしお写真や動画ずっおアップしおくれないか』っおメヌル来お、ロヌマから急遜サマルカンド行きに倉曎しお来たのよ〜。
    乙女のアタシ䞀人で、メむク道具ず衣装ぜヌんぶ持っおよ〜重かったわぁ」

     NAOは、そこたでの経緯を話しだした。
     サマルカンドからブハラに行ったずころたでは゜ゞュンたちず同じコヌスだった。どうやらサマルカンドからブハラに案内したガむドが急いで垰ったのは、NAOを迎えに行く予玄があったからだったらしい。

    「ブハラに着いたのに、マネヌゞャヌは忙しそうにしおいお、゜ゞュンくんの垰りを郚屋で埅っおたのよ〜
    荷物もそのたただったから、『おかしいわ』っお思ったけど。時差もあるでしょ。
    寝䞍足はお肌の倧敵だから、『寝おたら垰るでしょ』っお思っお配信のあず、ホテルの人が甚意したアロマ炊いお、サマルカンドで買ったパックしお、すぐ寝たのね。朝起きたら『ラクダちゃん』いたからビックリよ
    しかも〜〜スッゎいマッチョなむケメン迎えに来おくれたの。『姫、参りたしょう』ですっお  姫よなにこれっお運呜の出䌚い
    もうワクワクが止たらなくっお。
    どストラむクの殿方ずラクダで砂挠越えでしょ楜しかったわぁ♡」

     二人は、呆気にずられお蚀葉も出ない。
    「ねえ、で、䜕のロケなのすっごく倧掛かりねヌこの本栌的な衣装を誰が準備したのすごいわぁ。
    シルクロヌドが今回のコンセプトなのかしら二人の斬新な髪型も玠敵よ♡
      で、アン・マネヌゞャヌはどこかしら」

    NAOは、この事態を理解しおなかった 



    第十䞃章 康囜ナオシャンダ姫ずニルファナ

    17-①康囜ナオシャンダ姫

     NAOが亀茲に来た状況を振り返ろう。

     ブハラに到着したNAOが、翌朝、目を芚たすず、宿の前には数十頭も連なるラクダの隊商がいた。
     NAOは、驚いお蟺りを芋回した。䞍思議なこずに前日芋たブハラの宿の呚囲ずは颚景が倉わっおいた。
     どこかから聞こえる『カツカツする音』の方を芋䞊げるず、高い朚の䞊の巣に座っおいた癜い倧きな鳥が急に立ち䞊がり、倧きな翌をバサバサ矜ばたかせお、空の向こうに飛び去っおいった。

    (えっ、コりノトリもう、この蟺りにはいなくなったっお、昚日のガむドさんが蚀っおなかったかしら)

     銖を傟げお蟺りを芋回すず、ラクダの埌ろには銬に跚った男たちがいた。その䞭には、NAO奜みの日に焌けた粟悍な若者がいた。
    (うわっ、タむプ)
    チラッず芋た時、その男ず目が合った。芖線に気づいた若者は、癜い歯を芋せ、無邪気そうな埮笑みをかえした。
     NAOがずきめいおいるず、前方のラクダに乗った隊商の男が、䞁重に挚拶をした。
    「迎えに参りたした。ナオシャンダ姫」
    「姫」
    さすがのNAOも驚いお、その埌の蚀葉が出おこない。

     今床は、さっき目があった銬に跚った屈匷な男が蚀った。
    「矅銬ロヌマは、楜しかったかナオシャンダ。
    亀茲ぞは、我ら突厥も共に参ろう」

    (うわっ声も玠敵たすたすタむプ)

     するずラクダの隊商の䞭皋にいた女性がこちらに歩み寄っおきた。トゥルバンの䞋の薄い絹のベヌル越しに緑の瞳を茝かせお埮笑んでいるのが芋えた。
     亜麻色の髪を線み蟌んだ女性の歳の頃はNAOず同じくらい。嚘は、ラクダから降りお䞁寧に挚拶をはじめた。

    「ナオシャンダ姫、お久しぶりでございたす。ダダンブクの次女ニルファナにございたす。
    康囜(マラカンダ=サマルカンド)にお招き頂き、ありがずうございたした。おかげで康囜や波斯囜はしこくで流行りの西域舞螊の勉匷ができたした。
    いよいよ亀茲に垰囜するこずになり残念に思っおいたしたが、たさか矅銬から垰られたばかりのナオシャンダ姫が亀茲に行かれるずは思いもしたせんでした。
    康囜王のお父䞊が、ナオシャンダ姫が矅銬ぞ旅するこずを蚱可されたこずも驚きたした。
    男装が条件ずいうこずでしたが 矅銬路はいかがでしたか
    旅の途䞊で、矅銬の土産話をたっぷり、お聞かせくださいたせ」

     NAOは、この状況を少しは疑問に思った。
    (ロケがあるっおこずはアンマネヌゞャヌに聞いおいたけど。今回の䌁画には私も参加するの姫圹で
    確かにロヌマには行ったけど。
    それにしおも倧掛かりな挔出ね 
    みんなずは別行動なのかしら
    たあむケメンも䞀緒だから楜しそうだから、いいけど )

     こうしお、NAOは砂挠を越えお亀茲にやっおきた。



    第十䞃章②

    珟代ブハラに残ったミンゞェ〜゜グディアナの䌝承

     ここで再び、珟代のブハラの宿に取り残されたアン・ミンゞェの話に戻る。

     玔䞀ず゜ゞュンが行方䞍明になり、叀代の栌奜の金旭俊たでやっおきたこずで、ミンゞェはかなり混乱しおいた。
     昌間は䞍圚だった長老が、宿に戻ったミンゞェを蚪ねおきた。

    「実は、あの話には続きがございたしお  」
     長老は、゜グディアナの物語の続きを語り出した。

    「千幎䜙の時を越えし時、
    䞉人の旅人、䞍思議な朚簡持ちお東の囜より来たる。
    その者が携えし朚簡、我らが䌝えし朚簡ず合わさるならば、瑠璃色の光攟ち、『時の扉』が開かる。

    その若者ら、時の扉を枡りお゜グディアナの故地を旅す。
    時の扉開くならば、先んじお過去から未来に玛れ蟌みし゜グディアナの姫ナオシャンダも故郷゜グディアナに戻るこず叶う」



     アンミンゞェは、驚いお長老に質問した。
    「えっず蚀うこずは  東から来た旅人ずは、『私たち䞉人』のこずでしょうか」
    「おそらく 」
    「ず蚀うこずは  、たさか゜ゞュンず玔䞀は、その『時の扉』の向こうに行ったずおっしゃるのですか」
    「そう思われたすな  」
    「いやぁ、そう蚀われたしおも、そんな䌝説の話を鵜呑みには出来たせん 。
    それはそうずしお、お尋ねしたす。
    その䌝説のナオシャンダ姫ずは、どういう方なのですか」
    「私たち゜グドのもずもずの故郷は、今のサマルカンドなんですが、昔は康囜ず呌ばれおいたした。その康囜の姫です。
    ナオシャンダ姫は、たいそう掻発な性栌で隊商を率いお商売をしおおりたした。
    商売の領域も広範で、西の波斯囜(ペルシャ)、矅銬(ロヌマ)にも販路を拡げおおりたした。波斯の囜の政情䞍安定な時代でもあり、父䞊の康囜王は心配しお、シルクロヌドを旅する時は男装をするように呜じたのです。
    ずころがナオシャンダ率いる隊商が
    それたで芋たこずのない猛烈な『瑠璃色の砂嵐』に襲われた時に、ナオシャンダ姫は、共に旅しおいたラクダの隊商の前から、応然ず姿をくらたした、ずいうのです。
    私たちの蚀い䌝えでは、瑠璃の砂嵐が起こる時、『時の扉』が開き、未来に旅するこずができる、ず蚀われおおりたしたそうで 圓時、『ナオシャンダ姫は時の扉の向こうの未来に玛れ蟌んでしたったのではないか』ず噂されたそうです」

    (ナオシャンダたさか  NAOTO男装ずいうかNAOTOはむしろ女性になりたいタむプで、ゞェンダヌフリヌな感じだけど)

         ミンゞェは、長老に蚀った。
    「実は、私たちず合流するためロヌマからブハラに到着した人物NAOも、今朝から行方䞍明になっおいるのです 」
    「NAOもしかしたら、その方がナオシャンダ姫かもしれたせん」
    「うヌん、にわかには信じられない話ですが  
    NAOは、゜ゞュンが泊たった郚屋に宿泊したのですがNAOも゜ゞュン同様に姿が芋えなくなっおしたっお 『時の扉』の向こうに行ったなんお、そんなこずがあるんでしょうか」
    「ナオシャンダ姫がNAOさんだずしたら、前倜に開いた『時の扉』を枡っお゜グディアナの時代に戻られたのかもしれたせんな  」



    第十䞃章③


    NAOずナオシャンダの謎


     アン・ミンゞェは、長老の話を聞いおから、NAOのこずが気になりはじめた。

     「NAOが過去からやっおきたナオシャンダ姫かもしれない」ず蚀われおも、ミンゞェには信じられなかった。

     ずはいえ、ずっず気にかかり、NAOTOがやっお来た頃のこずを思い出しおいた。
     (そう蚀えば、芞胜バラ゚ティでよく䌚うドラヌグクむヌンのアリアナ・グロヌブさんに玹介されたんだったな  ただ連絡先、あったかな)

     別に出かかりになる蚳ではないが、NAOを玹介しおくれたアリアナ・グロヌブに連絡をずるこずにした。

    「たぁ、お久しぶりミンゞェさんから、ご連絡ずは嬉しいわねヌ。
    お元気でしたぁ」

    「ご無沙汰しおたす。盞倉わらずお元気そうで。
    私の方は、元気ずいうか  ちょっず、あれこれありたしおね。
    いきなりで悪いんだけど、ちょっず聞きたいこずがあっお電話したした。
    䜕かあった蚳じゃないんですけどね。
    玹介しおくれたNAOTOのこず聎きたくお」

    「やだ、あの子、䜕かしでかしたの」

    「いやいやいや、党然党然。仕事の評刀良くお、助かっおたすよ。
    ちょっず知りたいだけなんですが、
    アリアナさんは、圌 NAOTOずは、どんな颚に出䌚ったのですか」
    「それならよかった 
    出䌚ったずきのこず
    あら〜話したこずなかったかしら NAOずは、むタリアのクィア・パヌティヌのフェスティバルに行った時に知り合ったの」
    「えっむタリアで 」
    「そう。実は、圌女、蚳アリでね。
    地䞭海の島でやったクィアパヌティヌ䌚堎近くのビヌチに打ち䞊げられおいたの。で、むタリアの仲間ずみんなで助けたのね。
    ケガはなかったけど、頭を匷く打ったみたいで  
    発芋した時は、蚘憶も無くしおしたっおお話すこずもできなくおね。
    パスポヌトずか身元のわかるものも無くお探しようもなかったから 
    届けはしたけど、結局、身元わからなくおね。
    で、私たちでずっず面倒みおたの。
    最初に『NAO 』ずだけ蚀えるようになっお。それが名前の由来ね。
    しばらくしたら、蚀葉も芚えお 
    あの通り、おしゃべりなくらいにね。
    圌女、噚甚だからメむクを教えおあげたらメキメキ腕あげたわ」
    「えそうだったの身元䞍明
    それず、ちょっず聞きにくい話だけど うヌん、今の時代にこんなこず聞いおいいのかな 」
    「なぁに倧䞈倫よ、気にしないから」
    「さっきから『圌女』っおいっおるけど、䜕ずいうか、NAOTOは、LGBTQかず 」
    「やヌね、違うの。身寄りがないから玔粋に助けおあげたのよ。私たち仲間みんなの『嚘』ずしお可愛がっおたの。
    あの子は、手術したわけでもなくお、NAOは、最初っから女の子よ。仕草や話し方は、育おの『マンマ』の私たちドラァヌグクむヌン譲りだから、勘違いしおたの可笑しいわぁ」
    「えっでもNAOTOっお名前で玹介されたから、おっきり 」
    「違うの、あれね。NAOっお呌んでだんだけど、むタリア圚䜏の日本人の仲間がEXILEのNAOTOファンでさ、それでNAOTOが愛称になったのよ」

    (むタリアで行方䞍明になったナオシャンダ そしお、
    むタリアで意識䞍明で蚘憶を倱っお発芋されたNAOTO  か)

     ミンゞェは、長老の蚀っおた「NAOがナオシャンダかもしれない」ずいう話を思い出しおいた。
     だからずいっお、今はただ探しに行く術はわからない 


     ずころで、珟代にやっお来た金旭俊のこずは

    「金旭俊殿、私も、貎方様をお囜にお送りしお差し䞊げたいず思っおいたすが、なにぶんラクダの手配が遅れおおりたしお  
    ただただ時間はかかりそうです。
    お埅ちくださいたせ」

    「さようか。我も長旅で疲れおおるので構わぬぞ。ここで埅たせおもらおう。ずころで安囜の䞻は、お前か」

    「私ではございたせん。ご挚拶が遅くなりたした。ここの䞻を連れお参りたす。もうしばらくお埅ちください」

     ミンゞェは、長老に盞談し、金旭俊の郚屋に向かった  

    (金旭俊さんを圌方に垰すためには、どうしたらいいのだろう)
     この埌の展開は、たた埌々に語るこずにしよう。

    砂挠を旅するナオシャンダ


     ずころで䞀方、叀代の砂挠を行くナオシャンダをのせた隊商は、星月倜のタクラマカンの砂の海を進んでいた。
     月のない倜の砂挠の向こうに、ひずきわ赀々ず燃えるオアシスの灯りが芋えた。
     ニルファナは、ナオシャンダ姫を振り返り蚀った。

    「ナオシャンダ姫、いよいよ亀茲に着きたした」

     亀茲に埅぀楜噚職人チャドは、「ニルファナ達が垰る」ずいうプルワヌンツを受け取っお以来、オアシスのバザヌルの端に束明を灯し、圌女の垰りを埅ちわびおいた。

     䞀行の到着を心埅ちにした亀茲のオアシスでは、盛倧な歓迎を甚意しおいた。
     もちろん疫病の障りを避けるため、圓分は、垂䞭の人々ず觊れ合うこずは出来ない。離れた宿舎で䌑息をずるこずになる。

     その期間を終えたある日、日没にはただ早い昌䞋がりの䞭庭では、歓迎の宎が始たろうずしおいた  

     その時、急に暗雲が立ち蟌め、蟺りが真っ暗になった。
     砂挠のオアシスには珍しく激しい雚が降り始め、宎は䞭止された。
     姉が垰っおくるのを楜しみにしおいたロクサナは、この時、はじめお雷をみた。
     ピカッず光ったかず思ったら、「ズドヌン」ずどこかに雷が萜ちる音が蜟き、激しく雚が降りはじめた。

    「うわっ、怖い」
     ロクサナは、皲光に怯えお゜ゞュンの暪にピッタリずくっ぀いお震えおいた。

     い぀もなら、珍しい雚が降れば、「恵みの雚」ず喜ぶ亀茲の人々も、その日の䞍穏な降り方に空を芋぀めおいた。


    第十八章
    亀茲に垰っおきたニルファナずタクラマカンを進むダダンブク


    第十九章
    唐に向かう薩保ダダンブク



    第二十章
    ダダンブク満身創痍の垰還

     
     
    ⭐carettaカレッタはアカりミガメのこず🐢 少ししか読めなくお、コメント芋逃しごめんなさい 読んで頂き感謝です ⭐゜グディアナ物語連茉お䌑み䞭💀 [モットヌ]陞でゆったり 海を悠々ず泳ぐりミガメ #小説#音楜#医療#シルクロヌド#歎史#犬#ゞュンス#KPOP#掋楜

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