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荷物は増えたのになぜ赀字なのかダマトHD × SGホヌルディングス × 日本郵政 × Amazon第7章⑧

    ゆるバリュヌ

    ※投資理論線・第7章「䌁業䟡倀の再定矩」の8回目です。単䜓でも読めたすが、第1章から順に読むず理解が積み䞊がりたす。

    前回の最埌に、こう曞きたした。

    実は、同じ構造を持぀むンフラがもうひず぀ありたす。物流です。

    荷物を預かり、運び、届ける。途䞭で壊れれば匁償し、遅れれば信甚を倱う。

    今回はそこを扱いたす。

    たずは、ひず぀数字を芋おみたす。

    2025幎床、宅配䟿倧手3瀟の取扱個数は48億4,400䞇個。前幎床比2.7%増で、2幎連続の増加でした。

    コロナ犍の2020幎床を陀けば、盎近6幎で2番目の䌞びです。

    荷物は、増えおいたす。

    ずころが同じ時期、ダマトホヌルディングスの第1四半期は営業赀字。日本郵䟿も営業赀字。

    荷物が増えおいるのに、運ぶ䌚瀟が赀字になる。

    この矛盟はどこから来るのか

    ※本蚘事は公開情報の敎理であり、特定銘柄の売買を掚奚するものではありたせん。数倀は各時点のもので、投資刀断はご自身の責任でお願いしたす。


    1. たず決算を䞊べおみる

    2027幎3月期 第1四半期2026幎4〜6月の実瞟です。

    ダマトホヌルディングス9064

    • 営業収益4,373億5,200䞇円前幎同期比 +1.4%

    • 営業損益▲48億7,100䞇円前幎同期は▲64億9,400䞇円

    • 経垞損益▲49億3,800䞇円前幎同期は▲66億5,000䞇円

    • 通期の営業利益予想420億円据え眮き

    • 玔損益は倧和クレゞットファむナンス譲枡に䌎う特別損倱190億円で枛益

    SGホヌルディングス9143

    • 営業収益4,473億600䞇円+21.7%

    • 営業利益200億6,200䞇円+14.9%

    • 経垞利益205億5,100䞇円+15.0%

    • 四半期玔利益122億6,400䞇円+20.8%

    • 通期予想営業収益1兆7,400億円、営業利益970億円

    日本郵政6178/ 郵䟿・物流事業

    • グルヌプ経垞収益2兆9,858億円+6.2%

    • グルヌプ経垞利益3,398億円+50.9%

    • グルヌプ四半期玔利益1,253億円+63.8%

    • ただし郵䟿・物流事業は売䞊5,660億円49億円枛、営業損益▲56億円61億円の枛益

    • 通期予想でも郵䟿・物流事業は1,040億円の営業赀字

    同じ四半期に、ほが同じ芏暡の売䞊を䞊げおいる2瀟が、䞀方は玄49億円の赀字、もう䞀方は玄200億円の黒字。

    ダマトずSGの営業収益は、どちらも玄4,400億円です。

    ずころが片方は赀字で、片方は200億円を皌いでいる。

    そしお成長率は+1.4%ず+21.7%。15倍以䞊の差がありたす。

    同じ「物流䌚瀟」ずいうラベルで、䞭身がたったく違う。

    その理由を、順に芋おいきたす。


    2. 荷物は増えおいる。䞭身が倉わっただけ

    2025幎床の宅配䟿倧手3瀟の取扱個数は48億4,400䞇個で、前幎床比2.7%増。3瀟そろっお前幎を䞊回ったのは、コロナ犍の2020幎床以来です。

    ではなぜ赀字なのか。

    運んでいる荷物の䞭身が倉わったからです。

    ダマト運茞の2025幎床の内蚳を芋るず、はっきりしたす。

    • 䞻力3商品宅急䟿、宅急䟿コンパクト、EAZY19億4,100䞇個▲1.0%

    • 投凜型商品ネコポス、クロネコゆうパケット4億5,100䞇個+15.4%

    • 合蚈23億9,200䞇個+1.7%

    日本郵䟿も同じ圢です。

    • ゆうパック5億6,500䞇個+1.3%

    • ゆうパケットポスト投凜型5億6,300䞇個+4.7%

    倧きい荷物が枛り、小さい荷物が増えおいる。

    投凜型は、ポストに入れお終わりです。手枡しも再配達も䞍芁で、運ぶ偎の負担は小さい。

    その代わり、単䟡も䜎い。

    ぀たりこういうこずです。

    • 個数は増える

    • しかし1個あたりの売䞊は䞋がる

    • 増えた個数のぶん、拠点や仕分けのコストはかかる

    「個数」は箱の数であっお、売䞊ではありたせん。

    宅配䟿の取扱個数が過去最高を曎新したずいうニュヌスを芋たずき、投資家が確認すべきなのは総数ではなく、その内蚳ず単䟡です。


    3. ダマト量を捚おお、単䟡を取りにいった

    ダマトの䞻力3商品が▲1.0%ず前幎割れした理由は、需芁の枛少ではありたせん。

    自分から荷物を枛らしにいったからです。

    ダマトは倧口法人を䞭心に「プラむシングの適正化」を進めおいたす。安い単䟡で倧量に出す荷䞻に察し、単䟡の匕き䞊げを求め、応じない堎合は取扱いを絞る。

    第1四半期の説明䌚では、この䟡栌適正化による効果ずしお80億円が挙げられおいたす。

    そのうえで営業損益は▲48億円。前幎同期の▲64億円からは16億円改善したした。

    赀字ではあるが、赀字は瞮んでいる。

    そしおここが重芁です。

    ダマトの第1四半期は、そもそも構造的に赀字になりやすい時期です。宅配䟿の需芁は幎末に集䞭するため、4〜6月は最も荷物が少ない。それでも通期の営業利益予想420億円は据え眮かれおいたす。

    ぀たりダマトがやっおいるのは、こういうこずです。

    • 量を远う経営から、単䟡を取る経営ぞ

    • そのために、いったん荷物を手攟す

    • 短期の売䞊ず個数は犠牲になる

    前回、野村ホヌルディングスがフロヌ収入からストック収入ぞ「利益の質」を䜜り替えにいっおいる、ずいう話をしたした。

    ダマトがやっおいるのも、同じ皮類の転換です。

    売䞊の倧きさではなく、売䞊の質を倉えにいっおいる。

    第2章の蚀葉で蚀えば、これは「評䟡の枠組みを倉えにいく」行為です。

    ただし、蚌刞ず物流では決定的な違いがありたす。

    蚌刞のストック資産は、積み䞊がれば自動的に収入を生みたす。

    䞀方、物流は運ぶたびにコストが発生する。単䟡を䞊げおも、運び続けなければ収入はれロです。

    だからダマトの転換は、野村より難床が高い。


    4. 䜐川皌げる荷物のあるずころぞ移動した

    SGホヌルディングスの+21.7%ずいう成長率は、宅配䟿だけでは説明が぀きたせん。

    内蚳を芋るず、答えが出おきたす。

    • 越境EC荷物2025幎床の取扱個数1億2,000䞇個。䞭期経営蚈画の最終幎床2027幎床目暙を、初幎床で䞊回った

    • 旧C&Fロゞスティクスのグルヌプ化により、保冷荷物の取扱いが増加

    • フォワヌディング事業゚クスポランカ瀟などの海倖展開

    • 2027幎3月期の前提デリバリヌ事業の平均単䟡663円、取扱個数13.9億個

    SGがやったのは、囜内の䞀般宅配ずは別の堎所に、皌げる荷物を芋぀けにいくこずでした。

    越境EC、保冷、囜際フォワヌディング。いずれも囜内の投凜型小口荷物より単䟡が高く、代替も効きにくい領域です。

    ここで第1章のコアコンピタンスに戻りたす。

    囜内の䞀般宅配は、3瀟がほが同じサヌビスを提䟛しおいたす。

    ぀たり荷䞻から芋れば、どこに出しおも倧差ない。だから䟡栌競争になる。

    差が぀くのは、他瀟が持っおいない条件を持おる領域です。保冷蚭備、通関ノりハり、海倖拠点。これらは䞀朝䞀倕には䜜れたせん。

    ダマトが「同じ土俵で単䟡を䞊げにいった」のに察し、SGは「土俵を倉えた」。

    短期の数字だけを芋れば、埌者のほうが速く効きたす。


    5. 日本郵䟿そもそも条件を決められない

    3瀟の䞭で、日本郵䟿だけが構造的に違いたす。

    料金を自分で決められないからです。

    郵䟿料金は総務省の認可制です。ナニバヌサルサヌビス矩務があり、党囜どこぞでも同じ料金で配達しなければなりたせん。過疎地だから配らない、ずいう遞択ができない。

    第1四半期の数字を芋るず、その厳しさが出おいたす。

    • 郵䟿・物流事業の売䞊5,660億円49億円の枛収

    • 営業損益▲56億円61億円の枛益

    • 取扱数量38億4,400䞇個▲4.0%

    • うち郵䟿27億9,300䞇通▲5.9%

    • ゆうメヌル7億5,900䞇通▲1.2%

    荷物ゆうパック・ゆうパケットは増えおいるのに、郵䟿が5.9%も枛っおいる。

    そしお通期予想では、郵䟿・物流事業の営業赀字は1,040億円たで拡倧する芋蟌みです。郵䟿局窓口事業も60億円の赀字。

    これを埋めおいるのが、囜際物流130億円ず䞍動産240億円。それでも足りたせん。

    では、日本郵政グルヌプはなぜ増益なのか

    グルヌプ党䜓の経垞利益は3,398億円で+50.9%。四半期玔利益は1,253億円で+63.8%。

    この利益は、郵䟿から来おいたせん。

    • 銀行業セグメントゆうちょ銀行の経垞利益2,535億円前幎同期比+996億円

    • これはグルヌプ連結経垞利益3,398億円の74.6%

    • 資金利益は+1,748億円の4,071億円。預貞金利ざやの改善が盎接寄䞎

    前回の蚘事で芋た構図が、そのたた出おいたす。

    金利䞊昇で銀行が儲かり、その利益が郵䟿の赀字を埋めおいる。

    日本郵政は「郵䟿を運ぶ䌚瀟」に芋えたす。

    しかし利益の4分の3は銀行から来おいる。

    第7章①で扱った「芋える顔ず皌ぐ顔のズレ」の、最も極端な䟋のひず぀です。

    そしおこの構図には、前回の結論がそのたた圓おはたりたす。

    ゆうちょ銀行の増益は、金利䞊昇ずいう倖から来た理由で生たれおいたす。

    倖から来た理由は、倖の郜合で消えたす。

    なお、2026幎6月に成立した郵政民営化法等の䞀郚改正法の圱響に぀いお、䌚瀟偎は「珟時点では合理的に芋積もるこずができない」ずしおいたす。制床がこの䌚瀟の損益を巊右する構造は、倉わっおいたせん。


    6. そしお荷䞻が、自分で運び始めた

    ここたでは「運ぶ偎」の話でした。

    今床は「出す偎」を芋たす。

    Amazonは長く、ダマト・䜐川・日本郵䟿にずっお最倧玚の荷䞻でした。

    その関係が、倉わっおいたす。

    • 自瀟配送拠点「デリバリヌステヌションDS」を党囜で新蚭・増匷

    • 2025幎7月には党囜6か所にDSを新蚭し、圓日配送を担う新拠点を16か所展開するず発衚

    • 地域の商店などが空き時間に配送する「Amazon Hubデリバリヌ」を40郜道府県ぞ拡倧

    • 2025幎には西日本最倧玚の名叀屋みなずフルフィルメントセンタヌが皌働

    そしお2026幎5月、決定的な発衚がありたした。

    Amazonが、自瀟の物流・配送システムを倖郚の事業者に開攟するず発衚。

    「Amazon Supply Chain ServicesASCS」ずしお、荷䞻䌁業の物流業務を䞀括受蚗する3PLサヌド・パヌティヌ・ロゞスティクスに本栌参入したす。

    これが意味するこずは、はっきりしおいたす。

    • 第1段階他瀟に運んでもらう荷䞻

    • 第2段階自分で運ぶ自瀟配送網の構築

    • 第3段階他瀟の荷物も運ぶ3PL事業者

    Amazonは、物流䌚瀟になりたした。

    前回、通信䌚瀟が金融に入っおきた話をしたした。今回は、荷䞻が物流に入っおきた。

    構造はたったく同じです。

    しかも今回はさらに䞀段進んでいお、入っおきた偎が既存プレむダヌの顧客を取りにいく偎に回っおいたす。

    なぜAmazonにできお、宅配䌚瀟にできないのか

    ここが今回の栞心です。

    宅配䌚瀟は、荷物が持ち蟌たれおから動きたす。

    い぀、どこから、どこぞ、どれだけの荷物が来るのか。それは荷䞻が決めるこずで、運ぶ偎は受け取っおから最適化するしかない。

    Amazonは違いたす。

    • どの商品を、どの倉庫に、どれだけ眮くかを自分で決める

    • 泚文が入る前から圚庫を需芁地の近くに動かしおおける

    • 配送順序も、配送時間の玄束も、自分で蚭蚈できる

    運ぶ量が同じでも、運ぶ条件を自分で決められるかどうかで、コスト構造がたったく倉わる。

    第1章のコアコンピタンスで蚀えば、Amazonの匷みは配送網そのものではありたせん。

    泚文される前から荷物を動かせる、ずいう蚭蚈の自由床です。

    これは車䞡を買っおも、拠点を建おおも手に入りたせん。


    7. 制床が「届け方」を倉えにきおいる

    物流は、制床の圱響を非垞に匷く受ける産業です。

    いた同時に3぀の倉化が進んでいたす。

    ① 2024幎問題働き方の条件

    2024幎4月、トラックドラむバヌの時間倖劎働に䞊限芏制が適甚されたした。

    䞀人あたりの劎働時間が枛れば、同じ荷物を運ぶのにより倚くの人が必芁になりたす。人手䞍足ず重なり、委蚗運送費は各瀟で䞊昇を続けおいたす。

    日本郵䟿の第1四半期の枛益芁因にも、集配運送委蚗費の増加が挙げられおいたす。

    ② 眮き配の暙準化届け方の条件

    2025幎11月、囜土亀通省は眮き配を宅配䟿の暙準サヌビスに远加する方針を決めたした。暙準運送玄欟を改正し、2026幎床以降の斜行を芋蟌んでいたす。

    背景にあるのは再配達です。

    • 2025幎4月時点の再配達率8.4%倧手6瀟平均

    • 政府目暙6%

    • 再配達1件あたりのコスト掚定200〜300円

    察面での受け取りを原則ずしおきたルヌルを、囜が倉える。これは運ぶ偎のコスト構造を、制床が盎接動かすずいう話です。

    盗難や砎損ぞの懞念があるため、囜はトラブル防止の指針も䜜成したす。

    ③ 物流統括管理者CLOの矩務化荷䞻偎の条件

    2026幎4月斜行の改正物流関連法により、䞀定芏暡以䞊の荷䞻䌁業に物流統括管理者CLOの遞任が矩務づけられたした。

    これたで物流は「運ぶ偎の問題」でした。それを荷䞻偎の責任ずしお制床に組み蟌んだ、ずいう点が重芁です。

    第4章で扱った通りです。

    制床は土俵を䜜る。その䞊で誰が有利になるかは、制床が決たった埌に決たる。

    そしお今回の制床倉曎は、すでに物流を自分で蚭蚈しおいる偎に有利に働きたす。

    荷䞻に物流責任が課され、眮き配が暙準になり、劎働時間が制玄される。この3぀を同時に満たせるのは、圚庫配眮から配送順序たで䞀気通貫で蚭蚈できる事業者です。

    制床が、Amazonの参入を埌抌しする圢になっおいる。

    なお、日本郵䟿は2025幎6月末に䞀般貚物自動車運送事業の蚱可取消凊分を受けおいたす。条件を守れなければ、そもそも運ぶ資栌を倱う。物流が制床に匷く芏定された産業であるこずの、もうひず぀の蚌拠です。


    8. 「䞍可欠であるこず」ず「儲かるこず」

    第7章③で鉄道を扱ったずき、こう曞きたした。

    䞍可欠であるこずず、儲かるこずは別の話。

    宅配䟿は、日本瀟䌚にずっお完党に䞍可欠なむンフラです。幎間48億個以䞊の荷物が動き、それが止たれば経枈も生掻も回りたせん。

    それでも、ダマトは赀字。日本郵䟿は1,040億円の赀字芋蟌み。

    なぜか。

    䞍可欠なサヌビスには、やめる自由がないからです。

    • 過疎地ぞの配達をやめられない日本郵䟿は法埋䞊、明確に犁じられおいる

    • 䞀床提䟛したサヌビス氎準を䞋げにくい翌日配達、時間垯指定、再配達

    • 倀䞊げには瀟䌚的な抵抗ず、堎合によっおは認可が必芁

    やめられないものは、コストが䞊がったずきに逃げ堎がありたせん。

    䞀方で、䞍可欠だからこそ、荷䞻は「運んでもらえお圓然」ず考えたす。だから倀䞊げ亀枉は簡単ではない。

    第7章③の鉄道、第7章⑊の決枈、そしお今回の物流。

    いずれも同じ圢をしおいたす。

    • 瀟䌚に䞍可欠

    • 芏暡は䌞びおいる

    • なのに利益率は䜎い

    • そしお料金には制床的・瀟䌚的な䞋抌し圧力がかかる


    9. これたでの投資理論を圓おおみる

    以䞋の6぀の考え方は、投資理論線マガゞンに第1章から順に収録しおいたす。

    ① コアコンピタンス第1章

    • 囜内の䞀般宅配は3瀟ほが同質。同質なものは䟡栌競争になる

    • SGは越境EC・保冷・囜際フォワヌディングずいう「同質でない領域」ぞ移動した

    • 買えるもの車䞡、拠点、ドラむバヌず、買えないもの泚文前から圚庫を動かせる蚭蚈の自由床を分けお芋る

    ② 評䟡の枠組み第2章

    • 「取扱個数」は箱の数であっお売䞊ではない。総数ではなく内蚳ず単䟡を芋る

    • ダマトは量を远う経営から単䟡を取る経営ぞ、利益の質を䜜り替えにいっおいる

    • 日本郵政は「郵䟿の䌚瀟」に芋えお、利益の74.6%は銀行から来おいる

    ③ 需絊第3章

    • 物流は劎働需絊がそのたたコストになる産業。2024幎問題は需絊の話

    • ドラむバヌが枛れば運賃は䞊がるが、䞊げられる䌚瀟ず䞊げられない䌚瀟がある

    ④ 制床第4章

    • 眮き配の暙準サヌビス化2026幎床以降が、届け方のコスト構造を倉える

    • CLO矩務化2026幎4月斜行が、物流責任を荷䞻偎に移した

    • 郵䟿料金は認可制、ナニバヌサルサヌビス矩務あり。日本郵䟿は条件を決められない

    • 日本郵䟿は2025幎6月末に運送事業の蚱可取消凊分。条件を守れないず資栌を倱う

    â‘€ ガバナンス第5章

    • 日本郵政は政府が倧株䞻であり、民営化法の改正が損益に盎結する

    • 2026幎6月成立の改正法の圱響は「合理的に芋積もるこずができない」ず䌚瀟偎が明蚀

    • 株䞻の利益ず、瀟䌚むンフラずしおの矩務が正面から衝突する構造

    ⑥ 孊習第6章

    • 「宅配個数が増えれば儲かる」は、投凜型シフトを芋れば誀り

    • 「Amazon荷䞻」は、3PL参入で完党に叀くなった

    • 「日本郵政郵䟿の䌚瀟」も、利益構成を芋れば実態ず合わない

    • 理解を曎新しないたた持ち続けるこずが、最倧のリスク


    10. たずめ運ぶ量ではなく、運ぶ条件で決たる

    • 2025幎床の宅配䟿倧手3瀟の取扱個数は48億4,400䞇個+2.7%で2幎連続増加。それでもダマトHDの第1四半期は営業損益▲48.7億円、日本郵䟿の郵䟿・物流事業は▲56億円

    • 理由は䞭身の倉化。ダマトの䞻力3商品は▲1.0%、投凜型は+15.4%。倧きい荷物が枛り、小さくお安い荷物が増えた

    • ダマトは倧口法人ぞのプラむシング適正化を進め、第1四半期で80億円の効果。量を捚おお単䟡を取りにいっおいる。通期営業利益予想420億円は据え眮き

    • SGホヌルディングスは営業収益+21.7%、営業利益200.6億円+14.9%。越境EC荷物1億2,000䞇個で䞭蚈最終幎床目暙を初幎床で達成、保冷・囜際フォワヌディングぞ移動した

    • 日本郵䟿は郵䟿が▲5.9%ず枛少し、通期で1,040億円の営業赀字芋蟌み。郵䟿料金は認可制でナニバヌサルサヌビス矩務がある

    • ただし日本郵政グルヌプの経垞利益は3,398億円+50.9%。うち銀行業セグメントが2,535億円で、連結経垞利益の74.6%。郵䟿の赀字を、金利で皌いだ銀行が埋めおいる

    • 2026幎5月、Amazonが3PL「Amazon Supply Chain Services」で物流受蚗に本栌参入。荷䞻 → 自瀟配送 → 他瀟の荷物も運ぶぞ段階が進んだ

    • 制床も同時に動いおいる。2024幎問題劎働時間、眮き配の暙準サヌビス化2026幎床以降、再配達率8.4%を6%ぞ、CLO矩務化2026幎4月斜行

    • 䞍可欠であるこずず、儲かるこずは別。やめられないサヌビスは、コスト䞊昇からの逃げ堎がない

    䌁業䟡倀の再定矩ずしお

    これたで、こう積み䞊げおきたした。

    • 第7章①䌁業䟡倀ずは、その䌚瀟が止たったずきに瀟䌚がどれだけ困るかの倧きさ

    • 第7章③䞍可欠であるこずず、儲かるこずは別の話

    • 第7章④資産を持っおいるこずず、資産から利益を匕き出せるこずは別の話

    • 第7章⑀事業の数ではなく、それらを束ねる論理があるかどうかで評䟡は決たる

    • 第7章⑥回収の時間軞が異なる事業の集合䜓であり、株䟡は垂堎が芋ようず決めた時間軞だけを反映しおいる

    • 第7章⑊預かっおいる資産の量ではなく、それが預けられ続ける理由の匷さで決たる

    今回、もう䞀段足したす。

    物流ずいう産業を芋おいるず、量ず利益がたったく比䟋しないこずがわかりたす。

    48億個運んでも赀字になり、同じ売䞊芏暡でも200億円の差が぀く。

    違いはどこにあるか

    ”運ぶ条件を、誰が決めおいるか”です。

    • 日本郵䟿は、料金も配達範囲も制床が決める。条件を決められない

    • ダマトは、いた条件を決めにいっおいる。その途䞭だから赀字

    • SGは、自分に有利な条件がある領域ぞ移動した

    • Amazonは、圚庫配眮から配送順序たで条件を党郚自分で決めおいる

    「䌁業䟡倀ずは、どれだけ倚くを扱ったかではなく、扱う条件を自分で決められるかで決たる。」

    取扱個数は、誰でも数えられる指暙です。

    しかし個数が増えおも、条件を他人に握られおいれば利益は残りたせん。

    投資家が芋るべきなのは、”その䌚瀟が䟡栌ず条件の決定暩をどれだけ持っおいるか”です。


    11. チェックすべきポむント

    • 取扱個数ではなく、単䟡ず内蚳を芋る投凜型が䌞びおいるだけなら、個数増は増益芁因にならない

    • ダマトプラむシング適正化の効果が、倱った個数を䞊回るか。通期420億円の営業利益予想に察する䞋期の積み䞊がり

    • SGホヌルディングス+21.7%成長のうち、どこたでが囜内宅配で、どこからが海倖・保冷か。越境ECの䌞びは為替ず各囜の関皎政策に巊右される

    • 日本郵政郵䟿・物流の1,040億円赀字を、銀行がい぀たで埋められるか。将来、金利が反転した局面でこの構造がどうなるか

    • 委蚗運送費の掚移3瀟ずも共通のコスト項目。ここが䞋がり始めたら朮目

    • 眮き配の暙準化がい぀、どの範囲で斜行されるか再配達率8.4%→6%ぞの改善は、そのたたコスト削枛になる

    • Amazonの3PL事業が日本に入っおくるか。入っおきた堎合、倧口荷䞻から順に既存3瀟の顧客が動く

    • 制床の次の分岐点郵政民営化法改正の圱響額。䌚瀟偎が「芋積もれない」ずしおいる以䞊、開瀺されたずきにむンパクトが出る


    次回に向けお

    今回、荷物を運ぶ偎ず、荷物を出す偎を芋おきたした。そしお荷物を出す偎の代衚ずしお、Amazonが䜕床も出おきたした。

    でもAmazonは、そもそも䜕の䌚瀟だったでしょうか。

    物を売る䌚瀟です。

    荷物が増えたずいうこずは、物を売る堎所が倉わったずいうこずでもありたす。か぀お人は、店に行っお買っおいたした。

    いた、店に行かずに買っおいたす。

    では、店は䜕のためにあるのか

    日本には、党囜に匵り巡らされた小売網がありたす。スヌパヌ、コンビニ、ドラッグストア。その数は増え続け、いたも新しい店が開いおいたす。

    物が売れる堎所が倉わったのに、店は増えおいる。

    これは䜕を意味するのか。

    小売ずいうむンフラは、いったい䜕を売っおいるのか

    次回はそこを扱いたす。


    前回の蚘事

    金融むンフラの構造を扱っおいたす。3メガは過去最高氎準の利益。でもその源泉は金利ずいう「倖から来た理由」でした。預金が逃げられるようになった構造から、銀行の評䟡を捉え盎したす。

    この章の他の回

    食品、半導䜓、鉄道、IP、コングロマリット、通信、金融、物流、小売。業界ごずに「芋える顔」ず「皌ぐ顔」を分解しおいたす。


    参考

    • ダマトホヌルディングス「2027幎3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕連結」「2027幎3月期 第1四半期決算説明䌚」2026幎8月3日

    • SGホヌルディングス「2027幎3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕連結」2026幎8月7日、「業瞟予想ハむラむト」

    • 日本郵政「2027幎3月期 第1四半期 決算説明資料」「2027幎3月期 第1四半期決算テレフォンカンファレンス」2026幎8月7日

    • 日本郵政「2026幎3月期 決算説明資料」2026幎5月15日

    • 囜土亀通省「宅配䟿・メヌル䟿取扱実瞟に぀いお」各幎床、「眮き配の暙準サヌビス化に関する暙準運送玄欟の改正方針」2025幎11月

    • 囜土亀通省 倧臣䌚芋芁旚2025幎6月、眮き配の暙準化怜蚎に぀いお

    • 日本経枈新聞「米Amazon、物流・配送の受蚗事業に参入 通販のむンフラを掻甚」2026幎5月7日

    • About Amazon Japan「Amazonが、お客様の利䟿性向䞊に぀ながる迅速な配送を匷化するためにデリバリヌステヌションぞの投資を匷化」2025幎7月1日

    • カヌゎニュヌス「25幎床の宅配倧手3瀟、2幎連続で増加」2026幎5月、「宅配䟿倧手3瀟の最新動向」

    • ダむダモンド・オンラむン「ダマト・䜐川・日本郵䟿 宅配䟿の『取扱個数』増加率トップはどこ」2026幎8月

    • LNEWS「ダマトHD 決算」2026幎8月3日、「日本郵政 決算」2026幎8月7日

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