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星海の彼方:第2話 追跡者|なぜ銀河連合は謎の宇宙船を恐れるのか

前回:古代宇宙船《アストレア号》を起動してしまったレオン。
しかも、その瞬間をオルディア連合は監視していたようだ。


アストレア号の中は、僕が知っている宇宙船とはまるで違っていた。
計器は少ない。配線もほとんど見えない。
なのに、触れるだけで船の状態が頭の中に流れ込んでくる。

燃料は十分。生命維持装置、正常。そして――航行システムだけが、僕を待っていたかのように起動している。
「これは……僕が動かしているのか?」

隣では、小さな機械――ゼロが、短く鳴いた。
「ピッ」
「分からないってこと?」
「ピッ」
どうやら、本当に分からないらしい。

僕が操縦席に座った、その時だった。
船外に、三つの光が現れた。
最初は星だと思った。だが、違う。三隻の軍用艇だった。
黒い機体が、音もなくアストレア号を包囲していく。

通信が入った。
「こちらオルディア連合航宙保安局。未登録船に告ぐ。直ちに、船を止めなさい。」
僕は固まった。
「どうして僕が……?」

再び通信。
「繰り返す。抵抗すれば、強制停止する」
その声には、妙な緊張があった。
まるで僕ではなく――この船を恐れているようだった。

アストレア号が震える。
「ちょっと待て。僕は宇宙船なんて操縦したことないぞ!」
アストレア号は、三隻の軍用艇を避け、峡谷の間を滑るように加速していく。

「ゼロ! 止めろ!」
「ピッ」
「分からないじゃなくて、止めろ!」
当然、止まらない。

その瞬間、一隻の軍用艇から女性の声が響いた。
「レオン・アーク!」
僕は振り返った。
「あなたがその船を運転してるの?」
若い女性だった。長い黒髪。灰青色の瞳。
黒い短いジャケットの下に、暗灰色のパイロットスーツを着ている。

彼女は軍用艇の操縦席から、まっすぐ僕を見ていた。
「君は誰だ?」
「ミラ・セイン」
その名前を聞いた瞬間、ゼロが突然、激しく点滅した。
「ピッ……ピッ……」
「ゼロ?」

ミラの表情が変わった。
「その機械……まだ動いているの?」
「知ってるのか?」
答えの代わりに、ミラは軍用艇を旋回させた。
そして、通信を切る直前に言った。
「レオン。聞いて」
その声は、命令ではなかった。
警告だった。
「その船に乗ったなら、もう戻れない」
通信が切れた。

僕は前を向いた。峡谷の先には、漆黒の宇宙が広がっている。
アストレア号は、そこへ飛び出した。やがて軍用艇も追ってくる。

しかし、その時。連合軍の通信網に、別の命令が入った。
「撃墜してはいけない」
ミラは耳を疑った。
「なぜです?」
返事は短かった。
「船を傷つけるな」
「……乗っている少年は?」
「少年もだ」
ミラは黙った。

この任務には、何かがおかしい。
普通なら、未知の船など破壊してしまえばいい。
なのに連合は、この船を必要以上に恐れ、そして何より――
守ろうとしている。

僕は航法装置を見た。
画面に、一本の航路が浮かんでいる。目的地は表示されていない。
ただ、古い文字が一つだけ現れた。
「北銀河航路・第零ゲート」
僕は知らなかった。その名前が、現在の銀河地図には存在しないことを。
そして、その航路を追ってくる者が、連合軍だけではないことも。

突然、通信画面に、男が現れた。彼は誰だ。
男は小さく笑った。
「……とうとう動いたか」
そして彼は、静かに言った。
「レオン・アーク。お前が何者なのか――俺も確かめる必要があるな」
銀河の闇の中で、三つの運命が動き始めていた。


次回予告 第3話「名前のない宇宙船」


※本シリーズは、宇宙を舞台にした、まったく新しい三部作の大河SFです。どんな展開になるのでしょうか。全30話予定です。お楽しみください。

次の話はこちら
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こう爺ワールドのご紹介
監督:こう爺
お話とプロンプト:ChatGPT
画像と動画:Flow (Nano Banana 2)
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