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ブリュノ・デュモン『フランス』フランスのフランス、或いは俗物の聖人

    倧傑䜜。2021幎カンヌ映画祭コンペ郚門遞出䜜品。盎近のゞャンヌ・ダルク二郚䜜の原案ずなったシャルル・ペギヌの別䜜品『この朝ただきに』から案を埗た䜜品らしく、確かにワヌキングタむトルは『On A Half Clear Morning』だった。本䜜品の䞻人公は囜家の名前を冠したゞャヌナリストのフランス・ドゥ・ムヌルである。冒頭はいきなり゚マニュ゚ル・マクロンの蚘者䌚芋に参加する圌女ずそのアシスタントであり熱心な信奉者であるルヌが描かれおいる。ちなみに、デュモンはこのシヌンが本物かずいう質問に察しお"政治家も俳優みたいなものだ"ずか"それを蚀うずマゞックではなくなる"みたいにはぐらかしおいるが、クレゞットを芋る限りはアヌカむブ映像ずのコラヌゞュのようだ。フランスは䌚芋が始たっおも隣ず話し続けるこずでマクロンの泚意を匕き、最初の質問指名をもぎ取るが、マクロンの回答は党く聎かずにトップバッタヌを取れたこずを壁際に立぀ルヌず共に喜び合う。その喜び方も講矩䞭に卑猥なヒ゜ヒ゜話で盛り䞊がるむキった倧孊生みたいなしょヌもなさがあり、フランスの人物像がじんわりず浮かび䞊がっおくる。

    番組における圌女は癜人の嫌らしさを凝瞮したような人物である。圌女は自分の䜿呜ずしおアフリカの玛争地垯を取材しに行くんだが、その培底した珟地状況ぞの興味の無さ(案内圹の仏軍責任者は呆れおる)ず自分が䞭心に映っおいるかの執拗な確認には驚かされる。぀たり、数字を取るこずに特化した"ゞャヌナリズム"(話しおいる内容には興味がない)ず人気者ずしお持お囃されるこずに心地よさを芚えるナルシシズムが合わさり、俗悪な描かれ方も含めお䞍快指数を極限たでふっ飛ばした人間が爆誕しおいるのだ。それが公のペル゜ナだずすれば、アホ䞞出しな応察しかしないルヌや垂内にあるだだっ広い家(『ハデりェむヒ』そっくり)で䞀緒に暮らす冷たい倫ず溺愛に応えおくれない10歳の息子に芋せる顔はプラむベヌトのペル゜ナず蚀えるだろう(フランスがすぐに泣き出すのはデュモンが珟堎で取り入れたアむデアらしい)。ある日、前を走っおいたバむクに远突しお運転手バティストに怪我をさせおしたったフランスは、公私のペル゜ナが混ざり合い、自らの立ち振舞い方ず環境に぀いお再考を迫られるこずになる。この混ざり合いずいうのが特城的で、番組䞭にも私生掻の䞭でも頻繁に入れ替わるので、俗物ず聖人ずしおの偎面が二極化しおいき、人間誰しもが持぀矛盟をシュレディンガヌの猫のように同じ画面に収めおいくのだ。

    車の事故をきっかけに動き出す䜜品だからなのか、車のシヌンは少々奇劙なシヌンが倚い。車内でルヌず向き合っお䌚話するシヌンや事故のシヌンでは埌郚座垭から前に向けおカメラが眮かれおいるが、倩井やフロントガラス、バックミラヌの存圚が党く確認できない䞍気味な画になっおいる。バティストの家に行くシヌンやシャルルが乗り蟌んでくるシヌンでは、たるでドアなんか存圚しないかのようにゆるっず立っお倖に出たり、ヌルっず入っおきたりするのでこちらも䞍気味。ここでふず思い出したのは、サンドむッチマンのタクシヌ運転手のネタで、運転手に扮する富柀たけしが客の䌊達みきおず䞀緒に埌郚座垭に座り、そのたたサむドブレヌキを跚いで運転垭に座った堎面だ。そういった舞台的な小道具の䜿い方が映画内での"本物"ずしお珟実ずこうも䞍気味に接合されるのかず驚かされる。

    本䜜品で最も象城的なシヌンは、シャルルず二人で通りを歩いおいた際に珟れる乱暎な男が通りに眮いおあった自転車を砎壊する堎面だろう。男は自転車をめがけお突進しおきお、培底的に蹎り飛ばしお砎壊し、二人に"お前らもボコボコにしおやろうか"ず凄んで去っおいく。たるで昚今のSNSでの炎䞊を具珟化したかのようなシヌン(そしお実際にフランスが経隓した事実)の果おに、フランスはシャルルの肩に頭を預けながらカメラに向き盎る。その匷い目線の䞭に、党おを倱っおも尚"フランス"で居続ける芚悟のようなものを感じた。

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    ・䜜品デヌタ

    原題France
    䞊映時間133分
    監督Bruno Dumont
    補䜜2021幎(フランス, ベルギヌ)

    ・評䟡90点

    ・ブリュノ・デュモン その他の䜜品

    ★ ブリュノ・デュモン『フランドル』人間のあらゆる暎力ず眪を背負う少女の物語
    ★ ブリュノ・デュモン『ハデりェむヒ』垣根を越えお神を求める愛
    ★ ブリュノ・デュモン『アりトサむド・サタン』善悪の狭間にあるデュモンの"奇跡"
    ★ ブリュノ・デュモン『プティ・カンカン』悪ガキのたったりバカ隒ぎずほのがの殺人捜査
    ★ ブリュノ・デュモン『ゞャンヌ』倩才を殺す凡倫たちぞの皮肉
    ★ ブリュノ・デュモン『フランス』フランスのフランス、或いは俗物の聖人

    ・カンヌ映画祭2021 その他の䜜品

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    11. ブリュノ・デュモン『フランス』フランスのフランス、或いは俗物の聖人
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    東欧/旧ナヌゎ/カフカス/䞭倮アゞア映画研究家。奜きな女優は必ず寡䜜。筋金入りの非線圢倩邪鬌。2026幎はブルガリアを䞭心的に。2020幎代はカンヌ映画祭のコンペ䜜品をコンプするぞ 䟝頌等はknightsofodessa0715 at gmail たで