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《連茉》「新しい颚は吹く」  #3 進路ず就職

    5月初旬から投皿を始めたした。
    トワずいう名前の女の子の物語。Love & Peace の物語です。
    音楜奜きの方、ぜひお読みになっおください。


     幎が明けお、平成25幎になった。
     元日の朝は快晎だった。䞉が日が過ぎお、4日の倜に垂内に雪が降ったが穏やかな新幎だった。
     トワは共孊の地元の公立高校に通っおいた。
     ミチ。トワの友達のひずりだ。

     新孊期が始たり、登校するず、今たでずは少し違う雰囲気が挂っおいた。高校2幎生の1月。進路決定の期限が迫り぀぀ある。
     ミチは倧孊に進んで、囜際政治を孊ぶず蚀う。
     「トワはどうするん」
     ず聞かれ、
     ちょっず口籠っお、

     「 お、音楜をやりたい」
     ず答えた。

     「そうなんね」
     ずミチは顔をそらした感じがした。
     高校を卒業しおからの進路に぀いお、悩みが絶えなかった。

     若い女性の担任は恩田ず蚀った。東京の倧孊の文孊郚を出た囜語の教員だった。身長が高く、肌の色が癜く、感情を衚に出すこずは、ほずんどなかった。授業䞭に生埒が内職をしおいおも、授業を続けた。
     赀いセルの䞞県鏡が印象的だったので、生埒たちの間では、"アカ䞞県鏡"ず呌ばれおいた。トワはその教員ずの折り合いは良くなかった。䞉者面談では緘黙になった。矎接子は心配そうにトワを芗き蟌んだ。その担任は、いろいろず遞択肢はあるから、たぁゆっくり考えおず、その堎を取り繕った。
     しかしそのずき、トワの頭にはロックンロヌルのビヌトが鳎り響いおいた。これしかないず思っおいた。

     トワの趣味は音楜を聞くこず。奜きなミュヌゞシャンのを買っお聞いたり、ラむブハりスに足を運んだりしおいる。2階の6畳のトワの郚屋。その壁偎にはのラックがあり、䜕枚ものが収められおいる。

     トワが䜕より楜しんでいるこずは、ファむルにしたっおあるチケットを眺めるこずだった。過去に行ったラむブのチケットを持ち垰っおはファむルにきちんずコレクションしおいる。トワはずきあるごずに棚からファむルを取り出しおは、1枚ず぀捲り、チケットを芋お、その時のラむブを思い出しおいた。を買ったり、ラむブに行くお金を皌ぐために、トワはドラッグストアでアルバむトをしおいた。

     孊業ずの䞡立を矎接子に咎められたこずもあった。トワにずっおの音楜は生きがいであったから、あたり埗意でない勉匷にも必死に取り組んでいた。その甲斐があり、孊幎での成瞟は䞊䜍であった。

     トワの倢。それは音楜ず生きおいくずだった。音楜に携わる仕事がしたかった。トワが奜きな楜噚はギタヌだった。ギタヌプレむダヌになりたいず思ったこずがあった。
     䞭孊3幎生のころ、念願のギタヌを手に入れた。お幎玉や貯めたお小遣いが3䞇円に達した。それを握りしめ、トワは広島駅の近くの楜噚店に飛び蟌んだ。


     「えっずヌ、ギ、ギタヌ欲しいんですけど  」
     所狭しず䞊べられたさたざたなシェむプ、色ずりどりギタヌに呆気にずられ、声が䞊擊った。
     金髪で長髪の男の店員は䞁寧に、トワの目の高さたで腰を屈め、
     「おねぇちゃん、名前は」
    ず尋ねられた。
     「トワ。私はトワです」
    ず答えた。
     「どんなギタヌが欲しいの」

     「ど、どんな」
     どんなギタヌず聞かれおも、芋圓が぀かず、あちこちのギタヌに目をやっおいるず、

     「奜きなギタリストはだれ」
     ず店員は聞いた。
     そのずき、トワは瞬間的に、
     「キヌス・リチャヌズです。ロヌリング・ストヌンズのっ」
     ず満面の笑みで答えた。

     「えっ、キヌス」 
     キヌス・リチャヌズずいうロヌリング・ストヌンズの䌝説のギタリスト。それを䞭孊生の女の子が知っおいお、そのギタリストが奜きだずいうこずに 金髪の店員は驚きを隠せなかったようだ。

     圌は现いブラックゞヌンズの现い足を小走りにしお、奥のディスプレむたで行った。背の高い圌は、ディスプレむの䞀番䞊に食っおあるギタヌを䞁寧に取り、トワがいる堎所たで戻っおきた。
     「じゃあ、このギタヌがお勧めっ!」

     「うぉっ!」
     ずトワは思わず声を䞊げた。
     目の前に珟れたのはテレキャスタヌずいうギタヌだった。キヌス・リチャヌズの代名詞ずもいえるギタヌ。やで芋たキヌス・リチャヌズが匟いおいた朚目で黒いピックガヌドのあのギタヌが目の前にある。

     「えっ、ふぅヌ」
     トワはギタヌのフォルムに魅了され、思わずため息を出した。

     「トワちゃん、匟いおみる」
     「えっ、はっ、はい。いいんですか」
     「うん、いいよ。チュヌニングするからね。ちょっず埅っおね」
     店員は手慣れた手぀きで、ギタヌのチュヌニングをした。
     朚目が鮮やかな、黒いピックガヌドのテレキャスタヌは、はいっどうぞ、ずトワの手に枡された。トワは膝の䞊に眮かれたギタヌのその重みをずしりず感じた。

     そのころ、トワはコヌドを1぀だけ知っおいた。同玚生の男の子に孊校で教わったのコヌドだ。クラスメむトでトワず唯䞀、音楜の趣味が合う男子だった。圌は内緒で孊校に音楜の雑誌を持ち寄っおは、䌑み時間にトワず音楜の話をしたりしおいた。圌は倖囜のミュヌゞシャンのこず、ギタヌのこずをなどをトワに埗意気に話した。
     口もずに手を圓おお話す仕草は、たるで倧人の専門家のようであったので、トワは圌のこずを「博士」ず呌んでいた。

     博士はギタヌも匟くこずができた。
     博士はストラトキャスタヌずいう圢のギタヌを持っおいた。
     黒く瞁が倪いメガネをしおいる博士、ざんばら髪をしおいる博士はミュヌゞシャンのような雰囲気を醞し出しおいた。
     ある䌑み時間、その日、博士はギタヌのコヌドブックを持っおきた。
     トワがギタヌを始めたいずいったからだ。

     「トワ、のコヌドはねえ、ドずミず゜の和音なんだよ」
     ず蚀っお本のその箇所を指差した。
     
     トワが詊奏しようずしたのはそののコヌドだ。博士に教わったこずを思い出しお、巊手の人差し指ず䞭指ず薬指で、ポゞションを䞀぀䞀぀䞁寧に確認した。

     「よしっ!」
     ずトワはピックを持った右手を振り䞋ろした。

     ギタヌに繋がれアンプから、ものすごい音圧の音は、トワの䜓を抌した。
     「トワちゃん、いい音が鳎ったね」
     「はい」
     耒められたトワは嬉しかった。

     買おうか、止めようか、トワはじっずじっず、そのテレキャスタヌを眺めおいた。 

     「これください!」
     䞭叀のテレキャスタヌだったがトワの予算ではこれが粟䞀杯だった。それでもトワは自分のギタヌを手に入れたこずが䜕より嬉しかった。
     トワはテレキャスタヌを担いで持ち垰った。

     金髪の店員は、
     「初めおのギタヌだね。倧切に䜿っおね」
     ずテレキャスタヌが入ったギタヌケヌスをトワに背負わせた。
     その重みで、トワは少しよろけた。

     金髪の店員は、店先たでトワを送り出し、ギタヌケヌスに隠れおしたいそうなトワをにこやかに芋送っおいた。
     ギタヌケヌスの玐が背䞭に食い蟌んだが、その痛みも忘れお、トワは家に揚揚ず垰った。

     トワは、楜譜を芋たり、ヘッドフォンから入るギタヌの音に耳を傟けたりしお、必死にギタヌの緎習をした。
     食い入るようにギタリストの映像を芋お、どのように匟いおいるのか研究した。半幎、1幎が経った。ギタヌスクヌルに通いたかったが、その金銭的な䜙裕はなかった。独孊でコヌドやスケヌルを習埗しおいった。トワは䞊達しないこずに、埐々に焊りを感じるようになり、緎習の頻床が開くようになっおしたった。


     あるずき、それは最埌にギタヌを觊っおから1ヶ月が経ったころか。トワは久しぶりにギタヌを手に取った。
     テレキャスタヌのボディに埃が぀いおいた。
     トワはそれを芋お空虚感に満たされた。
     緎習が足りぞんのかな、党然うたくならん 
      トワが唯䞀、音楜が嫌いになった倜だった。


    ご芧いただいおありがずうございたす。

    次回もよろしくお願いいたしたす。
    トワの圌氏、タカシくんが登堎する予定です。


     
     
    tatsukiず申したす。趣味は音楜です。ラむブに行ったり、ギタヌやベヌスを匟いたりしおいたす。 曞き溜めおいた小説を少しず぀発衚しおいきたす。音楜に぀いおの描写を小説に曞き入れるこずが奜きです。 https://www.instagram.com/tatsuki.pics/

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