
鮎川哲也賞受賞のおすすめ小説15選|創意と情熱溢れる鮮烈な推理小説がアツイ!
「創意と情熱溢れる鮮烈な推理長編」を募集する鮎川哲也賞。東京創元社が公募している新人文学賞です。若手の面白いミステリー小説を探している人はこの鮎川哲也賞受賞作をチェックしてみるのがおすすめ。
今回は歴代の鮎川哲也賞受賞作品の中から特におすすめの15作品を厳選してピックアップ。ぜひ、次の一冊として手に取ってみてくださいね。
第1回『殺人喜劇の13人』芦辺拓
共同下宿の古アパートで起きた、ミニコミ誌制作サークルのメンバーを狙った連続殺人の真相は? 青年探偵・森江春策初登場作にして本格ファン必読の第1回鮎川哲也賞受賞作。
『大鞠家殺人事件』、『グラン・ギニョール城』の著者としても有名な芦辺拓さんのデビュー作。1990年「週刊文春ミステリーベスト10」第7位にランクインした作品です。『森江春策の事件簿シリーズ』の第1作目としても有名。2009年から2011年にかけて中村梅雀さん主演でテレビシリーズ化された人気シリーズです。
第3回『ななつのこ』加納朋子
短大生の入江駒子は『ななつのこ』という本に出逢い、ファンレターを書こうと思い立つ。身辺を騒がせた〈スイカジュース事件〉をまじえて長い手紙を綴ったところ、事件の“解決編"ともいうべき返事が舞い込んだ! こうして始まった駒子と作家のやりとりが鮮やかにミステリを描き出す、フレッシュな連作長編。
『ガラスの麒麟』、『掌の中の小鳥』の著者としても有名な加納朋子さんのデビュー作。日常系の謎を解いていく温かみのあるミステリー短編集。女性作家らしい繊細さが光ります。ラストにすべてがつながるという仕掛けも秀逸です。
第4回『凍える島』近藤史恵
【第4回鮎川哲也賞受賞作】
得意客ぐるみ慰安旅行としゃれこんだ喫茶店〈北斎屋〉の一行は、瀬戸内海の真ん中に浮かぶS島へ。かつて新興宗教の聖地だった島に、波瀾含みのメンバー構成の男女八人が降り立つ。退屈する間もなく起こった惨事にバカンス気分は霧消し、やがて第二の犠牲者が……。孤島テーマをモダンに演出し新境地を拓いた、第四回鮎川哲也賞受賞作。
『サクリファイス』、『タルト・タタンの夢』などの〈ビストロ・パ・マル〉シリーズの著者としても有名な近藤史恵さんのデビュー作。孤島、新興宗教、連続殺人と王道ミステリーのテーマがたくさん!独特な雰囲気のミステリーが読みたいときにおすすめ。
第13回『異本・源氏藤式部の書き侍りける物語』刊行時『千年の黙(しじま)―異本源氏物語』に改題 森谷明子
第13回鮎川哲也賞受賞作。絢爛たる王朝推理絵巻!
帝ご寵愛の猫はどこへ消えた? 出産のため宮中を退出する中宮定子に同行した猫は、清少納言が牛車につないでおいたにもかかわらず、いつの間にか消え失せていた。帝を慮り左大臣藤原道長は大捜索の指令を出すが――。闇夜に襲われた中納言、消え失せた文箱の中身。縺れ合う謎に挑む紫式部を描いた第一部「上にさぶらふ御猫」。『源氏物語』が千年もの間抱え続ける謎のひとつ、幻の巻「かかやく日の宮」――この巻はなぜ消え去ったのか? 式部を通して著者が壮大な謎に挑む第二部「かかやく日の宮」。紫式部を探偵役に据え、平安の世に生きる女性たち、そして彼女たちを取り巻く謎とその解決を鮮やかに描き上げた華麗な王朝推理絵巻。
『れんげ野原のまんなかで』の著者としても有名な森谷明子さんのデビュー作。『源氏物語』を執筆中の紫式部が謎を解いていくというユニークな設定の物語です。『源氏物語』を知っているとより楽しめますよ。
第18回『七つの海を照らす星』七河迦南
家庭では暮らせない子どもたちの養護施設「七海学園」で起きるささやかな事件――繊細な短編群が大きな物語を創り上げる、第18回鮎川哲也賞受賞作。
『アルバトロスは羽ばたかない』の著者としても有名な七河迦南さんのデビュー作。『アルバトロスは羽ばたかない』は本作のシリーズ第2作目です。養護施設での謎を解き明かしていく社会派ミステリー。連作ミステリーで、最後の伏線回収が見事です。
第19回『午前零時のサンドリヨン』相沢沙呼
酉乃初、普通の高校1年生。だけど実は……、レストラン・バー『サンドリヨン』でマジシャンとして活躍する彼女が遭遇した出来事を解き明かす。第19回鮎川哲也賞受賞作。
『medium 霊媒探偵城塚翡翠』、『invert 城塚翡翠倒叙集』の著者としても有名な相沢沙呼さんのデビュー作。高校生が主人公の青春学園コージーミステリーです。城塚翡翠シリーズが好きな人には特におすすめ。
第22回『体育館の殺人』青崎有吾
雨の放課後、体育館での殺人事件に挑む、高校生探偵・裏染天馬の活躍。“平成のエラリー・クイーン"こと青崎有吾記念すべきデビュー長編。大幅改稿で贈る、第22回鮎川哲也賞受賞作。
『地雷グリコ』、『ノッキンオン・ロックドドア』など話題作の著者としても有名な青崎有吾さんのデビュー作。本作は2013年「本格ミステリ・ベスト10」第5位にランクイン。シリーズとして『水族館の殺人』、『図書館の殺人』などがあります。登場人物のキャラもわかりやすく、すいすい読めますよ。
第23回『名探偵―The Detective―』刊行時『名探偵の証明』に改題 市川哲也
そのめざましい活躍から、1980年代には推理小説界に「新本格ブーム」までを招来した名探偵・屋敷啓次郎。行く先々で事件に遭遇するものの、驚異的な解決率を誇っていた――。しかし時は過ぎて現代、ヒーローは過去の事件で傷を負い、ひっそりと暮らしていた。そんな彼を、元相棒が訪ねてくる。資産家一家に届いた脅迫状をめぐって若き名探偵・蜜柑花子と対決から、屋敷を現役復帰させようとの目論見だった。人里離れた別荘で巻き起こる密室殺人、さらにその後の名探偵たちの姿を描いた長編ミステリ。第23回鮎川哲也賞受賞作、待望の文庫化。
『あの魔女を殺せ』の著者としても有名な市川哲也さんのデビュー作。名探偵の証明シリーズとして、続編も続いています。ひとりの探偵の生きざまを描いた長編ミステリーです。
第26回『ジェリーフィッシュは凍らない』市川憂人
『そして誰もいなくなった』への挑戦でもあると同時に
『十角館の殺人』への挑戦でもあるという。
読んでみて、この手があったか、と唸った。
目が離せない才能だと思う。―綾辻行人
小型飛行船で起こる、連続殺人の驚愕の真相!
第26回鮎川哲也賞受賞作
特殊技術で開発され、航空機の歴史を変えた小型飛行船〈ジェリーフィッシュ〉。その発明者であるファイファー教授を中心とした技術開発メンバー6人は、新型ジェリーフィッシュの長距離航行性能の最終確認試験に臨んでいた。ところが航行試験中に、閉鎖状況の艇内でメンバーの一人が死体となって発見される。さらに、自動航行システムが暴走し、彼らは試験機ごと雪山に閉じ込められてしまう。脱出する術もない中、次々と犠牲者が……。21世紀の『そして誰もいなくなった』登場! 精緻に描かれた本格ミステリにして第26回鮎川哲也賞受賞作、待望の文庫化。
『グラスバードは還らない』、『ブルーローズは眠らない』の著者としても有名な市川憂人さんのデビュー作。2016年「週刊文春ミステリーベスト10」第5位、2017年「このミステリーがすごい!」第10位、2017年「本格ミステリ・ベスト10」第3位を獲得した作品です。『そして誰もいなくなった』、『十角館の殺人』を読んでから読むとより楽しめます。
第27回『屍人荘の殺人』今村昌弘
ミステリランキング驚異の4冠!
シリーズ累計50万部! ! 映画化!
デビュー作にして5冠達成!
待望の文庫化!!
21世紀最高の大型新人による前代未聞のクローズド・サークル
豪華キャストによる映画化!
監督:木村ひさし脚本:蒔田光治
出演:神木隆之介浜辺美波中村倫也ほか
2019年全国東宝系にて公開
神紅大学ミステリ愛好会会長であり『名探偵』の明智恭介とその助手、葉村譲は、同じ大学に通うもう一人の名探偵、剣崎比留子と共に曰くつきの映研の夏合宿に参加するため、ペンション紫湛荘を訪れる。初日の夜、彼らは想像だになかった事態に見舞われ荘内に籠城を余儀なくされるが、それは連続殺人の幕開けに過ぎなかった。たった一時間半で世界は一変した。数々のミステリランキングで1位に輝いた第27回鮎川哲也賞受賞作!
『魔眼の匣の殺人』、『兇人邸の殺人』の著者としても有名な今村昌弘さんのデビュー作。2017年「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、2018年「このミステリーがすごい!」第1位、「本格ミステリ・ベスト10」第1位、第15回本屋大賞第3位、第18回本格ミステリ大賞など多くのミステリランキングを制覇した作品です。2019年に漫画化、神木隆之介さん主演で映画化されています。
第28回『学校に行かない探偵』刊行時『探偵は教室にいない』に改題 川澄浩平
第28回鮎川哲也賞受賞作
不思議な謎と出会うことで、
わたしたちは大切なことに気づいていく。
札幌を舞台に、謎を通して新たな扉を開く少年少女たち。
わたし、海砂真史(うみすなまふみ)には、ちょっと変わった幼馴染みがいる。幼稚園の頃から妙に大人びていて頭の切れる子供だった彼とは、別々の小学校にはいって以来、長いこと会っていなかった。変わった子だと思っていたけど、中学生になってからは、どういう理由からか学校にもあまり行っていないらしい。しかし、ある日わたしの許に届いた差出人不明のラブレターをめぐって、わたしと彼――鳥飼歩(とりかいあゆむ)は、九年ぶりに再会を果たす。日々のなかで出会うささやかな謎を通して、少年少女が新たな扉を開く瞬間を切り取った四つの物語。第二十八回鮎川哲也賞受賞作。
川澄浩平さんのデビュー作。日常の謎&安楽椅子探偵の物語です。鮎川哲也賞受賞作品では珍しい爽やかな青春ミステリーです。重くない作品を読みたいときにおすすめ。
第29回『時空旅行者の砂時計』方丈貴恵
瀕死の妻を救うために約60年前にタイムトラベルした加茂。妻を救うには彼女の祖先である竜泉家の人々を襲った『死野の惨劇』の真相を解明し、阻止する必要があるのだという。惨劇が幕を開けた竜泉家の別荘で加茂に立ちはだかるのは、絵画『キマイラ』に見立てたかのような不可能殺人の数々だった。果たして竜泉家の一族を呪いから解放できるのか。今最も注目される本格ミステリの書き手が放つ鮮烈なデビュー作! 第29回鮎川哲也賞受賞作。
『名探偵に甘美なる死を』、『少女には向かない完全犯罪』の著者としても有名な方丈貴恵さんのデビュー作。実はデビュー前年に、『遠い星からやって来た探偵』という作品で第28回鮎川哲也賞最終候補作品になっていました。2020年「本格ミステリ・ベスト10」第7位ランクイン作品です。特殊設定ですが、本格的なミステリーとして楽しめます。
第30回『誤認五色』刊行時『五色の殺人者』に改題 千田理緒
なぜ犯人の服の目撃証言は、
「赤」「緑」「白」「黒」「青」と五通りなのか
食い違う目撃証言、見つからない凶器の謎。
不可能犯罪の真相は、切れ味鋭いロジックで鮮やかに明かされる!
これぞ本格ミステリの面白さ! 第30回鮎川哲也賞受賞作
介護施設・あずき荘で働く、メイこと明治瑞希はある日、利用者の撲殺死体を発見する。犯人を目撃したのは、同じく利用者である五人の老人。しかし、犯人の服色は「赤」「青」「白」「黒」「緑」と、なんとバラバラの五通りだった! 同じ部屋から目撃したのに、なぜ証言が食い違うのか? ありえない証言に加え、見つからない凶器の謎もあり、捜査は難航する。そんな中、メイの同僚・ハルが片思いしている相手に犯人の容疑をかけられる。メイはハルに泣きつかれ、ミステリ好きの素人探偵として事件解決に乗り出すことになるが……。不可解な謎が、切れ味鋭いロジックで鮮やかに解き明かされる! 選考委員の絶賛を浴びた、第30回鮎川哲也賞受賞作(応募時の作品名『誤認五色』より改題)。
千田理緒さんのデビュー作。わかりやすい文体とトリックで読みやすいミステリーです。さくっと推理小説が読みたいときにおすすめ。
第33回『海は死に満ちて』刊行時『帆船軍艦の殺人』に改題 岡本好貴
【第33回鮎川哲也賞受賞作】
辻真先
終盤で明らかとなるこの物語ならではの、
トリックにも感じ入った
東川篤哉
この舞台でのみ可能なトリックがあって大いに関心した
麻耶雄嵩
敵艦との交戦などストーリー的に盛り上げるべきところは
盛り上げ、しかもきちんとトリックに関与している。
正賞受賞にふさわしい
海上を征く巨大な“密室”で相次ぐ人知を超えた不可能犯罪
【第33回鮎川哲也賞受賞作】十八世紀末、フランスと交戦状態にある英国海軍は常に兵士不足だった。強制徴募された若者たちを乗せ、戦列艦ハルバート号は北海を目指すが、新月の夜に衆人環視下で水兵が何者かに殺害される事件を切っ掛けに、続けて不可解な殺人が発生。逃げ場のない船の中で、誰が、なぜ、そしてどうやって殺したのか? フランス軍との苛烈な戦いのさなか、軍艦という巨大な密室で相次ぐ不可能犯罪を描く第33回鮎川哲也賞受賞作。
岡本好貴さんのデビュー作。鮎川哲也賞3年ぶりの受賞作品として話題となりました。英国海軍、水兵と日本の推理小説ではなかなか出てこないテーマの本格ミステリー。
第34回『禁忌の子』 山口未桜
デビュー作にして
2025年本屋大賞ノミネート!
【第34回鮎川哲也賞受賞作】
投稿作であることも忘れ手に汗握った。
読者を没入させるストーリーテリングができる方だ
青崎有吾
とにかく書きっぷりが達者で、私は作品の半ばまで読んで
「これが今年の鮎川賞だな」と確信した
東川篤哉
良質なサスペンスドラマのように、主人公が歩みを進めるたびに
真相に近づいていく展開は見事のひと言
麻耶雄嵩
救急医・武田の元に搬送されてきた自身と瓜二つの溺死体。
彼はなぜ死んだのか、なぜ同じ顔をしているのか。
「俺たち」は誰なんだ。
現役医師が描く医療×本格ミステリ
第34回鮎川哲也賞、満場一致の受賞作
救急医・武田の元に搬送されてきた、一体の溺死体。その身元不明の遺体「キュウキュウ十二」は、なんと武田と瓜二つであった。彼はなぜ死んだのか、そして自身との関係は何なのか、武田は旧友で医師の城崎と共に調査を始める。しかし鍵を握る人物に会おうとした矢先、相手が密室内で死体となって発見されてしまう。自らのルーツを辿った先にある、思いもよらぬ真相とは――。過去と現在が交錯する、医療×本格ミステリ! 第三十四回鮎川哲也賞受賞作。
現役の医師である山口未桜さんのデビュー作。2025年の本屋大賞にノミネートされています。医療従事者らしいリアルな描写が刺さるミステリーです。
まとめ|鮎川哲也賞受賞のおすすめ小説15選|創意と情熱溢れる鮮烈な推理小説がアツイ!
今や人気作家となった方たちもたくさん選出されている鮎川哲也賞。これからも話題作が数多く、見いだされていくことは間違いありません。これからも鮎川哲也賞に注目していきましょう!