
となりのトップランカー #16 |タナカ様とお別れ
前店舗からの本指名客であった
タナカ様からのお誘いにより、
お店を通さずお会いすることになりました。
いわゆる、パパ活です。
お泊りデートの詳細
初めてのお泊り朝までコースは
写真撮影がオプション追加されて始まりました。
タナカ様のプロフィールとパパ活コース↓
②でお受けしています。
(オプション写真撮影+5,000円)


いろんな意味で衝撃的に始まった、パパ活。
唐突な1度目の情事の後やっとシャワーを浴び、
すぐさま2度目、3度目と続きました。
合間の休憩時間にデザートを食べたり、
ベッドの上での時間以外は自由に過ごしました。
毎回、肩で息をするほどの激しい戯れの連続。
私は運動が苦手なので、
こんなに身体を酷使したことはありません。
上になったり下になったり、
全身を使ってお互いの快感を探します。
「疲れた」
なんて言えません。これはお仕事だから。
私の身体は敏感で反応しやすく、
達しても少し休めばまた勤しむことができます。
運動は苦手でも、体力と根性はあります。
こうしたお仕事には向いている体質なのだと、
この時初めて自覚しました。
4度目が終わるとき、
「おわり〜!!」
と言って、タナカ様が私の腹部に
4度目の白を描きました。
「ありがとうね!
俺、先にシャワーだけしてくるから、
お姉さんはゆっくりお風呂入っていいからね!」
タナカ様との時間の中で唯一の救いだったのは、
この入浴時間の自由でした。
ホテルの広くて綺麗なお風呂。
お風呂好きの私にとって、
この時間は解放感を得られるひとときでした。
お風呂が済んで少しおしゃべり後は、
自然に眠りにつきました。
朝も、適当な時間に目を覚まして、
モーニングが届くまでまた激しく営みます。
しかし、ここでは最後まで至ることはありません。
この後また別の女の子を予約しており、
その子のために温存しておく必要があるからです。
ちなみに、昨夜私と会う前にも
別の女の子のところへ行き、
前座を済ませていたそうです。
その前座の女の子に、
「この後、本命の子と5万円でお泊りするんだ」
と話したところ、ひどく羨ましがられたと
タナカ様は自慢げに語りました。
他の子とは10万円で一泊旅行に行くことも
よくあるようで、
「みんな10万で旅行に行きたがるのに、
本当にお泊まりだけでいいの?」
と訊かれましたが、私は丁重にお断りしました。
私は、私の時間がとても大事です。
仕事の時間。自分のための時間。
そして、今は離れて暮らしている、
大切な子どもたちとの貴重な時間。
その時間を代償にしなければならないお金なら、
いっそいらない。
私はこの軸を絶対に曲げませんでした。
だから、自分を忘れずにいられたのだと思います。
再度のお誘い
そんなお泊りデートを3回繰り返したとき、
またしてもタナカ様から提案がありました。
「半年間、200万円で囲いたい」
条件は、以下の通りでした。
• お店を辞め、タナカ様だけを相手にすること
(病気のリスク回避)
• 最低、週に一回はお泊りすること
(但し、こちらの都合は優先する)
とにかく私がお店でたくさんの男性の相手をし、
病気の危険があることを回避したいのだと言います。
(……半年で、200万)
単純計算で、一月あたり約33万円。
週に一度の密会であれば、
一回あたりの単価は約8万円に跳ね上がります。
今よりも条件は良く、
お金だけを見れば魅力的な提案でした。
しかし、私は躊躇いました。
即答しない私に、タナカ様は追い打ちをかけます。
「たくさんの人を相手にするのは大変でしょ?
俺ならもう何度も会っているし。
なんなら、先に100万円払ってもいいよ。
それくらいの信頼は、もうできていると思うし」
その言葉を聞いて、私は思いました。
(信頼……。信頼って、なんだろう?)
先に大金を払っても、
私は逃げないだろうという目算のことでしょうか。
出会ってわずか2ヶ月。
お互いの本名すら知らない。
あるのはただ、10回以上肌を重ねたという事実だけ。
それなのに、「信頼はできている」なんて。
私は、タナカ様を信頼しているでしょうか。
答えは「いいえ」です。
悪い人ではないかもしれませんが、
決して善い人ではありません。
私の衛生面を心配する一方で、
ご自身は私の前後に別の女性を買い漁っている。
そこに危険がないとは言えないはずです。
それに、半年囲われたその後は?
半年で飽きられる可能性は大いにあります。
そうしたら私はまたお店を探し、
一から始めなければなりません。
新しいお店に移って2ヶ月、
せっかく本指名様が増えてきているのに。
それを捨ててまでタナカ様に囲われるメリットが、
私には見つかりません。
もし、私の状況がその200万円で
一気に解決するのであれば、
私はその条件を呑んだかもしれません。
「半年間の我慢だ」と自分に言い聞かせて。
しかし、現実はそうではありません。
「今のままでお願いします」
私は、お断りしました。
タナカ様は、自分の提案が断られるとは
微塵も思っていなかったのでしょう。
「なんで? 悪い条件じゃないでしょ!?」
心底理解できないといった様子で、
何度も問いかけてきました。
提案を拒んだ理由を、
私は言葉にせず会話を流しました。
その後も、私たちはいつものように
一晩を激しく過ごし、
いつものように別れました。
しかし、タナカ様からの連絡は、
一旦途絶えることとなりました。
2026年5月6日
KANA
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◁前回の記事 #15『タナカ様と初めてのパパ活』はこちら
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「半年間、200万円で囲いたい」
この提案を、あなたならどう思いますか?
お金の価値は、人それぞれです。
毎晩のように夜の街を渡り歩くタナカ様を、
もしかしたら羨ましいと思う人も
いるかもしれません。
多額の借金を負い、切迫した状況で
この世界に身を投じた私にとっても、
そんな風に簡単に大金を用意できるなんて、
あまりにも不平等だと感じた時もありました。
けれど、私はタナカ様を
羨ましいと思ったことはありません。