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働くのをやめる日まで 第11話|知っておくと安心する、国の医療・介護の公的制度

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    私は3ヶ月後に、会社を辞めます。

    前回の記事では、生命保険・介護保険・傷害保険を大幅に見直して月額35,100円を削減した根拠と、「それで本当に大丈夫?」という不安を解消するために打った対策について整理しました。👇

    働くのをやめる日まで 第10話|保険を断捨離した根拠と不安の備え

    今回は、前回の記事で保険見直しの根拠の一つとして取り上げた「国の公的制度」について、医療と介護の2つの分野に絞って整理します。

    これから保険を見直そうとする方、公的サービスの活用が必要になっている方、あるいはどのような公的支援があるのかよく知らないという方への一助になれば幸いです。


    ◆医療分野における公的制度

    近年、医療の進歩による病気の早期発見で、深刻な状態に至る前に最小限の負担で治療ができるケースが増えています。その一方で、高度な先進医療に高額な医療費がかかることもまた事実です。

    日本の公的医療保障は、医療費支出を抑えつつも高い健康寿命を両立させている点で世界トップクラスと言われています。世界的に見ると、日本の患者負担は非常に恵まれた水準にあります。

    自己負担割合

    医療機関の窓口で支払う自己負担割合は、年齢と所得によって以下のとおりです。

    ・6歳まで   2割
    ・6〜69歳   3割
    ・70〜74歳  原則2割(所得が一定以上なら3割)
    ・75歳以上  原則1割(所得が一定以上なら3割)

    高額療養費制度

    年齢や所得に応じて、医療機関の窓口で支払う1か月あたりの自己負担限度額が定められています。限度額を超えた分は払い戻されるという制度です。
    例えば以下のケースで説明します。

    ・70歳未満、年収500万円
    ・その月にかかった医療費の総額が100万円の場合

    自己負担限度額は87,430円となり、窓口で3割負担の30万円を支払ったとしても、後日約21万円が払い戻されます。年収が低ければ自己負担限度額はさらに下がります。がん治療や長期入院などで医療費が青天井になるかと思いきや、この制度のおかげで月あたりに負担する医療費は一定程度に抑えられます。

    70歳以上はさらに限度額が低く設定されており、より手厚い保護が受けられます。

    <FP2級保持者の小ネタ>
    この制度の適用ができず全額自己負担になるものもあります。主なものとしては、差額ベッド代・入院中の食事代・先進医療の技術料・美容整形・歯列矯正・自由診療・入院生活に関わる雑費などです。

    なお、高額な窓口での支払いを事前に抑える方法もあります。

    <FP2級保持者の小ネタ>
    「限度額適用認定証」を事前に加入している健康保険に申請することで、高額な窓口での支払いを1か月の自己負担限度額まで抑えることができます。実は、マイナ保険証を利用すれば、限度額適用認定証の事前申請は不要です。またマイナ保険証で受診することで、医療費控除の確定申告の手間も楽になります。マイナ保険証を持っている方は、ぜひ活用してみてください。

    公費負担医療制度

    指定難病や特定の疾患などにかかっている場合、国や自治体による医療費の助成制度が適用され、自己負担が軽減または免除される制度です。原則として事前の申請が必要です。

    例えば以下のケースでは、自己負担割合が2割に軽減されるのに加え、月ごとの自己負担上限額が設定されます。

    ・6〜69歳、年収約370万〜770万円相当
    ・月ごとの自己負担上限額:20,000円

    このように見ると、日本の医療におけるセーフティーネットのおかげで、一般的な病気やケガの治療費は公的保険で十分にカバーできるという考えはあながち間違っていないと思います。「民間の医療保険に過剰に加入することはない」と考えるのも合理的な判断ではないでしょうか。


    ◆介護分野における公的制度

    将来介護のことで周りに迷惑をかけたくないという想いから、年齢が若かった当時に比較的保険料が安かったこともあって、深く考えもせずに民間の介護保険に加入しました。でもその保険料がずっと続くということを当時は頭になかったのです。そして、40歳から源泉徴収で公的介護保険料の支払いが始まっていたことも無意識でした。

    <FP2級保持者の小ネタ>
    第1号・第2号被保険者とは
    公的介護保険では加入者を年齢で2つに区分しています。65歳以上が「第1号被保険者」、40〜64歳で医療保険に加入している人が「第2号被保険者」です。なお、年金制度でも同じ呼び方を使いますが定義が異なるので注意が必要です。保険料の徴収方法は、第1号は年金から天引きまたは直接納付、第2号は健康保険料と合わせて給与から徴収されます。

    公的介護保険制度

    対象者と適用内容は次のとおりです。

    ・65歳以上(第1号被保険者):介護や支援が必要と認定された場合にそうなった原因を問わずに利用可能
    ・40〜64歳(第2号被保険者):初老期の認知症や脳血管疾患など、加齢が原因とされる16種類の特定疾病により介護が必要になった場合に利用可能

    利用できるサービスは次のとおりです。

    ・在宅サービス:自宅でホームヘルパーの力を借りる
    ・施設サービス:特別養護老人ホームや介護老人保健施設等に入所して受ける
    ・福祉用具・住宅改修:車いすや介護用ベッドのレンタル、バリアフリー化等の補助
     
    利用時の自己負担は、かかった費用の原則1割(所得によっては2〜3割)です。月々の自己負担額には「高額介護サービス費制度」があり、所得に応じた上限が定められています。

    サービスを利用するには、市区町村や「地域包括支援センター」に申請して要介護認定を判定してもらい、ケアプランを作成して希望するサービスの提供を受けるという流れです。


    ◆今回のまとめ
    医療・介護ともに国の公的な支援が整っていることがわかります。ただし適用には条件があり、全てを賄えるわけではないこともまた事実です。

    大事なのはこれらの制度を知っているかどうかです。手続きをしないと受けられないサービスもあります。知っているだけで安心感が違ってきます。

    「人生にストレスは大敵」です。得になる知識は知っていて無駄にはなりません。


    ところで、ここ何話かで保険のスリム化やその根拠、公的制度について書いてきましたが、実はぶっちゃけ「まだ手付かずの保険」があるんです。次回は、この手付かずの部分をどうするべきかについて整理します。👇


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    他にも「人生後半の手続き」について書いています。

    相続登記を専門家に頼らずに、自分でやった時の記事はこちらからご覧いただけます。👇

    親が亡くなった後の手続きについてはこちらからご覧いただけます。👇


     
     
    親が亡くなった後の手続きを、専門家に頼らず自分で進めました。 「何から始めればいいか分からない」という状態から、相続登記まで完了した実体験をもとに、役立つ情報をFP2級の知識も交えて整理します。 定年再雇用から完全リタイアを控え、退職前後のリアルタイム記録もスタートしました。

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