闇 698(百二万編)
闇 698(百二万編)

2026/09/17 thu
※01~376章までの文字数カウント。推敲も入るからまるで逆地獄めぐりだ。毒だと分かっていながら飲んで行く作業に近い。
前回の章

二千二十四年八月十四日、水曜日仏滅。
仕事帰りに使い切った食パンのストックを買いに行くが、何でこんなにも八枚切りがどこも売り切れているんだ?
一体コンビニエンスストアやスーパーを含め何軒目だろう。
最近、何故か大久保駅周辺のスーパー、妙に外国人が多くて、どこ行っても夜だとパン売り切れが多い!
外国人が多いレベルではない。
むしろ外国人だらけだ。
日本人を探す方が大久保では珍しい。
それで新宿から歩いて大久保に行く途中にある職安通りドンキホーテ。
はい、売り切れ。
何でこんな大型店で無いんだ?
大明飯店の斜め向かいにあるスーパーマーケットリコス。
六枚切り一つだけ発見、とりあえず購入。
八枚切りないやんけ。
ここで十二時を過ぎてしまう。
新大久保駅近くの百円ローソン。
食パン売れ切れ。
フランスパンがあったので購入。
こんなん買ってどうすんのと店を出てから気付く。
大久保通りのまいばすけっと。
売り切れ。
業務スーパーは営業時間外。
すぐ先にある大久保通りのドンキホーテ。
売り切れ
大久保通りと小滝橋通りが交差する位置にあるまいばすけっと。
売り切れ。
大久保通りの百円ローソン。
八枚切り一つだけ発見、即購入。
これが欲しかったけど、すでに買ってしまった六枚切り食パンとフランスパンをどうするの……。
まあとりあえず睡眠を取ろうじゃないか。
起きてからパンの山を見て、お風呂へ行く。
ゆっくり湯船に浸かり、テーブルの上に置いてあるパンを見る。
ベランダへ出てセブンスターに火をつけた。
戻ってパンを見る。
そうだ、シャインさんのトレーニングをこなさねば。
ウォーキング行って、身体全身を動かしてと。
さて…、とことんサンドイッチ作ってやろうじゃねえか!
食パン焼いてサウザンドドレッシング塗ってレタス引いてマヨネーズ。
トマト、塩胡椒で一枚パンを挟み、ハムエッグ作ってケチャップ垂らし、チーズを挟んで切れば、アメリカンクラブハウスサンドの出来上がり。

何かかなり雑だな。
しかも六枚切りだから、パンが妙に太って見える。
はい、次々。
フランスパンにマヨネーズ塗ってレタス引いて、昨日作ったハンバーグ乗せて、ハムも余っているから焼いて乗せてしまおう。
チーズで上のパンに簡易ミートソース塗って、フランスパンハンバーグサンドの完成さ。

まだまだパンあるよー。
食パン焼いて、ミートソース塗って、レタスにトマトにマヨネーズ。
塩胡椒を振り掛けて、ハンバーグ乗せてあとは切ってハンバーグサンド。

あわわ…、どんどん増えていく。
どうしよう。
うちのおかんが岩上印のサンドイッチ大好きなんですよ。
馬鹿男龍平の台詞が頭の中で鳴り響く。
作り過ぎたけど、自称俳優にだけは絶対あげたくない!
何よりあんなのに関わっちゃ駄目。
削られるだけで、何一つ得るものなんてないんだから。
とりあえずトレーニングを…、さっきしたじゃん。
えーと、インカジ『レディ』へ出勤しよう。
勤務中暇を見ながら、大量のサンドイッチをどうしようか考える。
ん、待てよ?
柏原の家なら、育ち盛りの子供が三人もいる。
言えば食うんじゃないか。
案の定狙いはドンピシャ。
俺は仕事を終えると、残っていた食パンまでサンドイッチにして彼の家へ持っていく。
喜んで食べてくれる子供たち。
柏原は酒を出しながら、自分で作った料理まで出してくれる。

トウモロコシご飯やズッキニーと茄子のソテー、肉じゃがなどを振る舞われ、思ったより彼が器用な事に驚いた。
料理を勉強中な彼は、俺の多種多様な腕前が参考になると言う。
ここ五年間別れた奥さんが、遊び歩くだけで子供たちのご飯の支度もしなかった事が原因で、離婚を決意したらしい。
基本子供は母親へ付いていくのに、父親である柏原を選択したというのだから、余程の事だったのだろう。
自分が小学校二年生だった冬を思い出す。
もしお袋が黙って出ていかず、一緒に付いていくかの選択をあの時言われたらどうだったのか?
親父とお袋…、それぞれ種類の違う遊び人の両親。
おじいちゃんおばあちゃんを考えると、やはり家に残るほうを選んでいたのでは。
それぞれ同じ家庭でも置かれた環境など十人十色。
比較も何も、俺はもうとっくに過ぎ去ったかなり昔の話なのだ。
お礼を伝え、柏原のマンションを出る。
帰り道スーパーへ寄ると、八枚切りのパンが売っていたので買って帰った。
寝る前に前回書き終えた闇二十章の佐々木さんとの抜きのシーンを考える。
一日当たりあの時は十万から十五万円ぐらいの金を俺は貰っていたはず。
つまり五万ビンゴを四回捏造すれば二十万円で山分け、六回で三十万。
あの時佐々木さんが言ったバレないという盲点は、俺が毎日する〆伝票のチェックを彼が全部一任されていたという事。
だからこそそんな金の抜き方をしても、オーナーの中川にはバレなかった。
平均一日十万と考えても、月に三百万円。
三ヶ月で一千万円。
しかし見た事も無い金額がザクザクと毎日入った俺は、打ち出の小槌を手に入れたかのような錯覚に陥り、キャバクラでの散財はまだ可愛いが、週末になると競馬で何十万も溶かし、あとは従業員たちへ罪悪感から色々奢ってしまう。
手元に数十万の金はあっても、たかが百万円の金すら貯めていなかったのは覚えている。
一度月末に五十万ぐらい貯金しとくかと、ATMで財布から札束を適当に抜いて入金したぐらい。
じゃないと弟の貴彦にあの時月二十万も小遣いをあげたなんて、普通に働いていたらあり得ないのだ。
あと貴彦へあげたきっかけは、血の繋がっていない妹代わりのミサキにいい格好をするくせに、何故血の繋がった弟には何一つしてやらないんだという妙な罪悪感も、あの当時あったと思う。
怪我をして無職だった貴彦。
無償で金を渡す馬鹿な兄貴。
結果大金で目が眩んだ俺の金で、弟も目を眩ませた。
しかし、それを除いたって黙って叔母のピーちゃんと内緒で養子縁組して、俺が追及した時に白を切った言い訳にはならないさ。
ふん、とっとと寝よう。
二千二十四年八月十五日、木曜日大安。
第二弾ティファニーで朝食を…、じゃなくて、何故俺は昨日の帰り道にまたパンを買ってしまったのだろう。
ハンバーグのソースを使って、ボロネーゼ風ナポリタン。
さらにピザトースト。
野菜サンドにシンプルサラダ。

野菜以外、まるで小麦粉大魔王だ。
後片付けをしていてふと気が付く。
まだフランスパンが半分も残っていたじゃん……。
うーん、どうしよう?
今日は休みだし、トレーニング終えたらラスクでも作ってみようかな、初めてだけど。
イメージ的にフランスパンフレンチトーストラスク。
牛乳、卵、砂糖を混ぜて、パンを漬ける。
よし、ウォーキング行ってこよう。
帰ってくるとそのままフライパンに入れて加熱。
形を崩さないようひっくり返し、蓋を閉めて蒸し焼き。
さて、シャインさんのトレーニングをしてこよう。
水分の無くなったパンをクッキングシートに乗せて蜂蜜を掛ける。
あとはオーブンでジリジリ。
下火で二時間続けて焼くと、下側が炭になってしまい、捨てる事にした。
ラスクにしようとオーブンで何時間も焼いたのが失敗の原因。
せめてアルミホイルで包むなり、軽く焼いてフレンチトーストとして終わりにすれば良かったなあ。
では小説を書こうかな。
えーと、もうちょっとでワールドワンはおしまいでしょ。
そこから裏ビデオ屋編になるけど、その次が風俗編で、ここから十三年間停まってしまったんだよな。
闇でそこまで行ったら次は何だっけ?
長谷川昭夫の裏ビデオ屋アップルでしょ。
それからサラリーマン生活で、岩上整体。
文学賞受賞に、総合格闘技復帰。
大日本印刷にKDDI、そして佐川急便。
あ、間に休業補償文学どっぷり時代は外せないか。
そのあと歌舞伎町復帰で、最初の横浜、戻って新宿クレッシェンドとヤクザゲーム屋。
これが地獄変。
それから二度目の横浜で地獄めぐりで、ラッキーハウス。
えーと、今のインカジ『レディ』まで、どれだけの長さを書かないといけないんだ?
あの頃って確かミクシィがメインのSNSだったよね。
まだ残っているのかな?
あ、あった!
でも、岩上整体の時のミクシィと、本を出したあとのミクシィって別ものなんだよね。
いじけて最初の方消しちゃったから。
あ、二千十年二月七日時点とか偉そうに書いている記事あるよ。
このままブログで記事にして、先々の記録にしておこう。
人間には大きなわだかまりが
あるけれど、それを溶かすには
たった一つの優しい言葉があれば
それだけで充分である
透明で荒波立たぬ波紋一つない
湖のような心境になれたなら
今後、何かが胸の内にできても
それを溶かすよう心掛けれれば
いつだって幸せでいられるはず
そして最後に残るのは感謝である

これまでの人生で様々な職業の人間に会い、中途半端に色々首をつっ込んで生きてきた。
男三兄弟の長男として埼玉県川越市に生まれてから、住むという事で川越を離れたのは18歳から19歳までの北海道倶知安。そして全日本に行く前の20歳の時の神奈川横浜ぐらい。
小学校2年生の冬。虐待の連続で俺の顔に傷を残したお袋は黙って家を出て行った。
親父はずっと遊び呆け、俺ら三兄弟はおじいちゃんとおばあちゃん、親父の妹であるおばさんに育てられた。
中学3年生の時おばあちゃんが病気で亡くなった。
高校の学費もおじいちゃんが出してくれ、おばさんは自分の婚期を逃してまで俺らを育ててくれた。
親父は変わらず、家に三人の人妻が乗り込んできた事もあった。
世間体を気にする親父は大学に行けと殴るので、間逆の事をしようと自衛隊を選んだ。
高校を卒業して、俺はお袋のところへ初めて自分から会いに行き、離婚させた。
親父に「お袋がそんな恋しいのか? 岩上の姓を捨てろ」と殴られた。
職歴を思い返すと、自衛隊で朝霞駐屯地から俺の社会人生活は始まり、初めて家を出た。
すぐ北海道へ配属されるが上官を殴り辞める。
帰ってきておじちゃんが金を出すから車の免許ぐらい取っておけと免許を習得。
免許を取ってから、原一探偵事務所で働く。
その後広告代理業を経て、横浜八景島シーパラダイスを作る段階の仕事に関わる。
一本のビデオを見てレスラーになりたいと思い、辞表を出した。
この頃から毎日のようにお互い会い、ダラダラと一緒に過ごした先輩がいる。
サツマイモの発泡酒で有名な共同商事に世話になりながら、体重を増やす作業とトレーニングに一年間明け暮れ、全日本プロレスのプロテストに合格。
たまプラーザにある全日本の合宿の前日に、友人が巻き起こしたチンピラ十五名との騒動で、警察に捕まり、馬場社長に来なくていいと言われる。
自殺を考えたけど、先輩に行っちゃえばいいじゃんと背中を押され、合宿に押し掛けた時、初めてジャンボ鶴田師匠と出会う。
一日だけ特別に見てくれ、プロレスラーたちと一緒にトレーニングをした。
「センスがあるからもっと体重を増やして、また来年来い」
そう師匠に言われ、俺は茨の一年間を生きる事を決意した。
土木のアルバイトをしながら、日々鍛錬し、稼いだ金はすべて食事代につっ込んだ。
目指そうとした頃は体重65kgしかなかったっけど、気付けば85kgまで増えていた。
二度目の正直。しかし図に乗っていた俺はスパーリングで左肘を故障。
夢は本当に夢になってしまった。
その時先輩に生きなきゃ駄目だと言われ、居場所を探しに歩き出した。
新潟県上越市にあるスキー場のホテル、グリーンプラザ上越でレストランで働くようになる。
すぐ浅草ビューホテルへ来て欲しいと言われ、気付けばバーテンダーになっていた。
でも、そこには俺の居場所なんてやっぱりなくて、深夜喫茶で働きながら、自分のカクテルの腕を知らない土地で活かそうと向かった新宿歌舞伎町。
無知だった俺は行った先が、ゲーム屋と呼ばれる場所だなんて知らなかった。
何故かそこのオーナーに気に入られたが、闇で死闘をさせられた。
六本木のでかいビルに連れていかれ、ヤクザの運転手として始めろと言われた。
当然断ると、「プロレスは八百長だからのう」と言われ、「違います」と言い返したら、何度も顔面を殴られた。
それでも「違います」と言い続けたら、何故か殴るのをやめてくれた。
すごい怖い思いをした歌舞伎町だったけど、本能的にこの街が自分の肌に合い、また活かしてくれる場所なんだなと思った。
知り合いから別のゲーム屋に誘われた俺は、すぐ店の責任者になり、気付けば店長になって月に数百万の金を手にするようになっていた。
知り合いからプロレスを馬鹿にされ、頭に来た俺は再び体を鍛え始めた。
その時知り合った整体の先生から、五年に渡って先生の施術の技を毎日のように教えてもらう。
鶴田師匠に恩返しできるかもと思って頑張っていたら、師匠は亡くなってしまった。
29歳の時、悲しみのまま総合格闘技のリングに立った。
その時先輩にお願いしてセコンドについてもらった。
その後復帰する原因となった知り合いも病気で亡くなってしまった。
その人の死を忘れない為、俺はその人の髭を継承し生やすようになった。
一人の女に惚れ、絵を描きだした。
そして三十歳からピアノを始めた。
ピアノの腕が上達するに反比例するように鍛えた肉体は衰えていく。
先輩から今のおまえの金の遣い方は何だか嫌だと言われながらも、俺にパソコンのスキルを教えてくれた。
ピアノ発表会に出場するが女にはふられた。
金銭感覚が麻痺した俺に、歌舞伎町一番街の44人を巻き込んだ火災という事件が身近で起きた。
11店舗まで増やした店のオーナーは、株と土地開発に手を出し億単位の借金を作り、店はなくなった。
これまで出会った人間の中で一番金に卑しいオーナーの下で働くようになり、裏ビデオ屋でも働くようになった。
先輩のパソコンのスキルに少しでも追いつきたかった俺は、小説というものを書き出した。
人間を飼うといった表現が似合うオーナーの行動に怒り、命を狙われた。
名前が売れた俺は他の組織から誘われ、裏ビデオの組織の統括をするようになった。
一人の女と恋に落ちた。
歌舞伎町浄化作戦が発動し、33歳の誕生日を迎えた翌日俺はパクられた。
不起訴を勝ち取った俺と女の間に子供が生まれるかもしれない状態になる。
前の組織のオーナーに誘われる形で風俗店を一から作る。
過去最大の酷い状況下で働き、金が一円ももらえない日々が続く。
女との間にできた子供をおろしてしまった。
辞めたいのに辞められない状況が続く中、とうとうその風俗店は崩壊した。
まったく別の他のオーナーから誘いを受けた俺は、歌舞伎町を捨て、秋葉原で裏ビデオの店を作る。
歌舞伎町の連中が真似して秋葉原に多数のビデオ屋ができる。
テレビ中継も入るような騒ぎになり、俺の店はやられた。
裏稼業に嫌気が差した俺は、女の望むようにまともな仕事を探すようにした。
職安で紹介された編集の仕事は、ネットのエロ画像を集めてエロ雑誌を作るようなクソ会社だった。
昔から変わらない親父、弟から「少しは家の事を気に掛けてくれ」と言われ、初めて家の内部の事に目を向ける。
親父が社長になると共に世の中で一番嫌いな女がいつの間にか家に住みつくようになった。
それで五年前にすでに籍を入れていたという事実を知った。
おじいちゃんにも親父以外の家族にも親戚にも反対された女は、「じゃあマンションを買って下さい」と毎朝おじいちゃんを責めた。
支店の土地売買の話をまとめ、法務局で登記し、四千万円の金を家の稼業に作る。
日本で悪名を轟かせた商工ファンドの改名した会社SFCGに入社するが、あまりの汚さに辞める。
自分で商売をしようと、整体を地元川越で開業した。
それまで続いた女と別れる。
処女作で書いた小説が賞を獲り、全国出版になった。
総合格闘技のオファーを受ける形で多忙になった俺は整体を辞めた。
出版社の不可解な対応に対し不満を感じた俺は最悪の関係になる。
家に住みついた女は近所で俺とおばさんの面倒を見ているが、寄生虫が二匹いて困っていると言いふらしていた。
大日本印刷で働くも、ここは違うと辞める。
KDDIで働くようになり一年間働く。
その間にレスラーを目指すきっかけになった三沢さんが試合で死亡する。
またもう一度頑張ろうかと柔術家たちと道場で稽古を開始するも体力の衰えを実感し、現役復帰を諦める。
KDDIを辞めた。
あれだけ家に執着した戸籍だけ母親の女が、今年になっていきなり危篤だから帰ると言い出した。
その女の準備と称しながら様々な商品券や書類などを車に色々詰め込んでいるのを昼間おばさんが見る。
親父の実印まで管理している女は、様々な準備が整ったので家から出るようだ。
危篤と言っていたくせに、おじいちゃんから出て行けと言われたと人のせいにした。
不機嫌な親父は八つ当たりで一人の従業員をクビにした。
家を継ぐ話が出るが、まともな話し合いをしない親父に対し不信感を拭えず静観する。
親父夫婦は三年間で俺がまとめて作った四千万をほとんど使い込んでいた事が分かる。
帳簿を見ると、この不況下なのに売り上げ自体はまるで落ちていない。
なのであの女が様々な手を使って、四千万を削っていたのだろう。
継ぐのか? 継がないで家を捨てるか?
答えはいくら考えても出ない。
自分のこれまでを振り返ろうと、長編の小説の執筆に取り組む。
危篤危篤とただ騒ぐ女がようやく家から出て行くが、月に一度は帰ってくるらしい。
親父がおばさんを理不尽に殴る。
昔から続く親父の家庭内暴力にうんざりした俺は初めて平手で顔面を叩いた。
それでもまるで変わらない親父。
今後どのように生きていいのか分からなくなる。
そして俺は一番信用できる先輩に相談した。
「おじいちゃんやおばさんを守りたいと思うのなら家を継ぐべきだ」
「嫌です。あの男とはできません」
「俺はずっと前からおまえは家から出ちゃえって言ってるじゃん」
「でも、そうするとおじいちゃんが心配だし、だから歌舞伎町時代でも家から通ったんです」
「じゃあ継ぐしかないじゃん」
「いえ、あいつとは絶対に無理です。一緒になんかできません」
「おまえの立ち位置が中途半端だから駄目なんだよ。家に関わるなら継ぐ。おじいちゃんとかもういいやって思うのなら前みたいに出て自由に飛び回ればいいんだよ」
「半か丁かしかないって事ですか?」
「今までおまえがやってきた事はその場だけで、意味がない。同じ事を繰り返しているだけ」
「俺、多分、様々な世界で生きている人間と出会い、一緒に働いたって部分では日本で一番多くの人と知り合っていると思うんです。でもやっぱり先輩が一番信頼できます」
「それは人脈がないか、人を見る目がないね」
「しょうがないじゃないですか。俺が勝手にそう決めちゃったんですから」
「馬鹿だな」
「昔から馬鹿ですよ。だから分からないんですよ。半がいいのか、丁がいいのか。決めてもらえませんか?」
「家を継げ」
「……」
「俺の立場で言うと、本当はおまえの事しか考えてないから前みたいに構わないで家から出ろって言いたいけどね。でもそうすると、おじいちゃんがってなるんだろ?」
「はい」
「じゃあ、どんな悪条件でも俺が家を守るって継ぐしかないじゃん」
俺はずっとこれまで宿命から逃げて足掻き続けていたのを痛感した
「少し考えます。前向きに少し考えてみます」
さて、どうしたもんかな……。
結局のところ、最終決断は自分で決めるしかないのだ。
俺、こんな事を当時書いて記事にしていたのかよ?
文学にとり憑かれ勢いだけで書いていた二千十年。
まるでこの先の闇のシリーズの骨格をそのまま書き残していたんだな。
いい機会だ。
今の二千四年の俺も、何だか触発されたよ、過去の自分に。
大好きなグレンリベットについての記事を書いておこう。
たまには闇でなくこういった記事を書くのも楽しい。
自分が楽しくないのに、読み手が読んでていて楽しいものなんて掛ける訳ないじゃないか。
こんな日がまたあってもいい。
あー、こなもんのマスターあれからどうしているんだろうな。
また新しい店できたらゆっくり飲みに行きたいものだ。
あ、明日赤心堂病院の定期健診じゃん。
危ない危ない、すっかり忘れていたよ。
二千二十四年八月十六日、金曜日赤口。
心筋梗塞のケアで赤心堂病院へ定期健診。
台風凄いのでとっとと帰る事にした、薬をもらってから。
でもせっかくの川越なので川越駅東口のマインにあるバーミヤンへ寄った。
昔と違って値段も高くなったなあ。
電車の中で適当なインターネットのサイトを眺めていると、カレーには焦がしたマッシュルームを入れると抜群に旨くなるという記事を見つけた。
本当かよ?
じゃあ、今日は焦がしマッシュルームカレーにしちゃう?
早速材料を買って帰る。
よし、それではいっちゃうよー!
いや、一度眠ろう。
眠いんだから。
起きた!
それでもいくよー!
玉ねぎ炒めます、四つ分。
蓋して蒸してずっと弱火で飴色、ぶいやー!
人参入れてじゃが芋とピーマン。
ピーマンは余っていたから一個だけー。
冷凍していたマッシュルーム。
焦がして焦がして、私は恋焦がれてー、ラララ―。
一気に豚肉投入。
ハーブソルトアメリカンミックス、黒胡椒、ヨーグルト!
そして牛乳、香草系のオレガノ、バジル、タイム、ローズマリー。
トマトホルダーぶち込んじゃうよー。
スパイススパイスは、カレー粉にガラムマサラ、パセリとバジル、ウコン、ガーリック、ナツメグ入れて、まだまだいくよー!
冷凍庫にあった六月二十四日に作ったロールキャベツもドボン。
水分多いので弱火で六時間は煮込みます。
鶏がらスープの素、ブイヨンも入れます。
水分減ったらまた取り掛かります。

はい、今週のサザエさんはここまで!
また明日―。
さてと、リオのところ行ってセックスでもしてくるかい。
二千二十四年八月十七日、土曜日先勝。
さてさて続き行くぜ、焦がしマッシュめ、覚悟しやがれ!
冷凍庫にあった無水カレーと完璧ミートソース一日目の時作ったポークチャップ。
あとこれだけいつ作ったか忘れたけど、ピーマンの肉詰め冷凍。
これらをカレーにぶち込むけど……。
「太平洋にジャポーン! インド洋にジャポーン! メイドインジャポーン!」
水谷豊のシチズンアナデジパラウォーターCMを思い出して真似してみる。
小学三年生の担任だった福田先生、熱中時代の水谷豊大好きだったもんな。
しばらく会ってないなあ。
ゆっくり溶かせて馴染ませて、煮込んでいる間に別のフライパンにバター!
玉ねぎ、ハム、ミックスベジタブル、カレー粉、ガラムマサラ、ブイヨン、塩胡椒。
炒めて二合の米に入れて炊いたらカレーピラフ!
あ、カレー作ってんだから、ただのピラフにすればよかった。
煮込んで煮込んでリンゴジュース。
醤油にウスターソース追加で蓋して煮込む。
八時間は煮込んでいるぞ。

カレーピラフも炊けた!
焦がしマッシュルームポークカレー完成なり。

一口食べてみる。
これさ…、このカレーに勝てる店って、中々ないんじゃないの?
一杯八百円ぐらいで売りたいほどだ。
あ、それじゃ原価割れしてしまう。
そろそろ仕事へ行ってきますかね。
二千二十四年八月十八日、日曜日友引。
そういえばここ数日小説を全然書かなくなったな。
まあまた書きたくなったら、ブボボボボってなるさ。
インカジ『レディ』の店内はそこそこ忙しい。
なのでこういう時に小説を書き出すと駄目。
集中し過ぎると、業務に支障が出てしまう。
適当に出前を取って食べて、料理もしない一日。
仕事帰りに新宿駅構内のファイナルファンタジーのCMを眺める。
東口改札側からも繋がっているあの長い地下通路…、東西自由通路では、全長四十五・六メートルにも及ぶ超巨大画面『新宿ウォール456』や、柱に何本も連続して設置されている液晶画面を使い、正にファイナルファンタジーの圧巻の広告がここ一週間放映されている。
多分今日までだと思ったので、とりあえず映像を撮っておいた。
懐かしいなあ、Ⅳ、Ⅴ、Ⅵ辺りが一番面白くて好きだった。
Ⅹではザナルカンドまでピアノで弾いちゃったからね。
スクエアも、リアルさばかり追求していないで、あの頃の楽しかったゲーム性を追求すればいいのにな。
あ!
先日柏原の家から帰る途中、泥棒に遭った事を書いてなかった。
ファイナルファンタジーと一緒に記事にしておこう。
仕事を終えて、梶原さん家へ招かれ、こなもんマスターも一緒に久しぶり飲んだ。
帰り道、二十四時間営業のスギ薬局で、水四本、アイスコーヒー六本買って、大久保通りと小滝橋通りの交差点を渡る途中、袋が破け、ドリンクが道路にバラバラ。
親切なメガネの通行人が一緒に拾ってくれて横断歩道は渡ったけど、ちょっとして袋が完全ビリビリに。
仕方なく斜め先にある松屋で牛丼持ち帰りで買って、袋を三つもらう。
戻るとドリンクが、アイスコーヒー一本だけしかない。
時間にして二分程度……。
盗まれたとしても、あの量だし、そんな遠くには行っていないはず。
左側を振り向くと、先を進むカップルがいて、自転車カゴに俺の買った残りのドリンクが……。
「おいっ! オマエら人の何持ってってんだよ!」
「いえ、これは警察に届けようと……」
「嘘つくんじゃねえよ、ボケッ! 交番と逆の方向行ってんじゃねえか。とっとと返せ!」
「いえ、本当に警察に届けようと……」
「おい、言い訳してんじゃねえよ」
「これはそこの道路に落ちていたから、拾っただけで……」
ドカッ!
泥棒が言い訳ばかりしてるので、思わず自転車蹴っ飛ばしました。
「いいから、人の物とっとと返せや!」
教訓…、水四本八キロ、アイスコーヒー六本六キロ、計十四キロを一つの袋に入れるのはやめましょう。
高確率で破れます。
二千二十四年八月十九日、月曜日先負。
朝起きるとお風呂に入り、パソコンの前に座る。
さて、今日は小学時代に出会った漫画の記事でも書きますかいのう。
お袋の実家が本屋と言うのもあり、物心ついて最初に漫画として認識したのは、『ドラえもん』だったと思う。
いや、違うな……。
幼稚園の時行ったジミードーナツ。
ここで読んでトラウマになった楳図かずおの『のろいの館』が最初じゃないだろうか。
赤ん坊少女たまみ、当時見て泣き叫んだ記憶があります。
楳図かずおの『まことちゃん』大好きでしたね。
川越市立中央小学校へ通っている頃、門の近くに雑誌が捨ててあり、そこで見て興味を覚えたのが、小山ゆうの『がんばれ元気』。
印象に残っているのが村上もとかの『赤いペガサス』。
でもこの作品は何故か絵が受けつけなかった。
思い返してみると、最初のきっかけは小学館…、サンデーなんだなと思う。
近所にあった床屋の松岡さんに置いてあった楳図かずおの『漂流教室』。
子供心ながらこの給食センターのおじさんの関谷は、本当にクズだなあと思いましたね。
小学高学年になって集英社のジャンプを読むようになり。
秋本治の『こちら葛飾区亀有公園前派出所』は当時意味が分からず。
ただこの本、初版は十巻まで作者名が、山止たつひこなんですよね。
ガキでがの山上たつひこをオマージュしていたようなんですが。
実家で探せば山止たつひこのこち亀あると思います。
高校生の時、弟の徹也と協同で集めていて喧嘩になった時、山止たつひこのは俺が買ったのに、「俺んだー!」とヒステリックに喚いて譲らなかったので、グーで殴った記憶があります。
この頃車田正美の『リングにかけろ』や『風魔の小次郎』のほうが俺は好きでしたが、鳥山明の『Drスランプ』、本宮ひろしの『男一匹ガキ大将』、寺沢武一の『コブラ』、新沢基栄の『3年奇面組』、江口寿史の『ストップ!!ひばりくん!』、北条司の『キャッツアイ』、桂正和の『ウイングマン』、他にも色々あるけど、一番はゆでたまごの『キン肉マン』なんですよね!

当時、岩上整体を開業時、こんな写真撮るほど大好きです。
患者がこれ見て逃げられましたけど。
小谷憲一の『スキャンドール』も絵柄大好きでした。
高橋陽一の『キャプテン翼』も大人気でしたね。
平松伸二の『ブラックエンジェルズ』。
宮下あきらの『激!! 極虎一家』。
まだこの頃、ドラゴンボールや北斗の拳は出てきていない時代です。
俺が中学に入ってからなんですよね。
明日出勤すれば待望の給料日。
頑張って切り詰めて貯金して、詐欺被害回復額に近付けないとね。
二千二十四年八月二十日、火曜日仏滅。
目覚めると朝の四時。
小腹減ったなあ。
カレーは唸るほどあるし、食パン野郎もいる。
フライパンにバター引いて、カレーをたっぷりつけたパンを炒める。
チーズもたっぷり掛けて焼き、お皿に入れて食べようではないか。
あ、何か手で食べられない。
汚れちゃうし。
フォークとナイフなり駆使して食べるしかなさそうだ。
カレーたっぷりチーズトースト失敗なり。
浮き浮きしながらインカジ『レディ』へ出勤する。
給料をもらい、仕事帰りにボコンと貯金した。
詐欺回復貯金アプリの数字を入力する。
百二万千円も貯まった!
目標額まで、残り三十七万九千円。
あと二、三ヶ月で補填できそうだ。

年末は有馬記念頑張りますよー!
寝る前に下品な笑い方をしてみよう。
ブフフーン。
二千二十四年八月二十一日、水曜日大安。
百二万記念に、洗体エステに行き、リオを抱く。
顔を精子を掛けたら、とても怒っていた。
中国人女は短気だなと思った。

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