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闇 510りサギ小屋線

    岩䞊智䞀郎

    闇 510りサギ小屋線

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    2026/03/29 sun
    ※この䜜品は、因果埋に業を混ぜた小説です
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    二千二十幎十䞀月二十䞉日、月曜日赀口、勀劎感謝の日。

    昌ごはんはい぀もの寿楜。
    今回は台湟颚焌きそばのセットを頌んでみる。

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    2020/11/23 倧久保 寿楜

    どの蟺が台湟颚なのか䞍明だが、半炒飯に逃子二個぀いお千円なのだから、本圓にいい感じの店だ。

    郚屋で倧人しくシンフォギアをやっおいたが、今日の高知競銬最終レヌスを圓おれば、この暮らしも続けられるず山っ気が出おくる。
    ただファむナルレヌスが間に合う時間なので、䞀䞇だけ運詊し。

    距離が千四癟メヌトルだったので、先行気味の銬二頭から党頭䞉連耇総流し買い。

    䜕ずか圓たり、昚日の負け分は回収できた。
    もう少し組み合わせが逆で高配圓なら良かったが、そう莅沢もいっおいられない。
    さすが䞀発逆転ファむナルレヌスずいう名前だけはある。
    䞉連単で取れおれば二十䞀䞇銬刞だったのけど、そもそも䞉連単たで勝負にいけなかった自分が悪いだけ。

    颚呂にゆっくり浞かり、仕事ぞ向かう準備を進める。
    さお、レディぞ出勀するか。


    二千二十幎十䞀月二十四日、火曜日先勝。

    仕事明けすぐ眠り、起きるずお昌。
    ここ最近の自分の生掻パタヌン。
    昌飯はどうしおも距離の近さで喫茶店『ラ・ムヌ』ぞ行っおしたう。

    「今日はハンバヌグありたすよ」

    䜕故俺の顔を芋ただけでハンバヌグなのか䞍明だが、ずりあえずそれを泚文。

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    2020/11/24 倧久保 喫茶店『ラ・ムヌ』

    お腹が枛っおいたのでカレヌラむスも远加で頌む。

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    2020/11/24 倧久保 喫茶店『ラ・ムヌ』

    郚屋でシンフォギアを぀けっ攟しのたた、クラッシュロワむダルをしお時間を朰す。

    倕食はい぀もずパタヌンを倉えようず倧久保通りを探玢。
    倧久保駅ず新倧久保駅の間くらいにあるステヌキ屋『くいしんが』を芋぀け、入っおみる事にした。

    牛豚取りのミックスグリルを泚文。

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    2020/11/24 倧久保 ステヌキ屋くいしんが

    このセットで千䞉癟円は安い。
    時間たで郚屋で寛いで仕事。
    このパタヌンも、明日で最埌になっおしたうのか  。


    二千二十幎十䞀月二十五日、氎曜日友匕。

    䜕の問題もなく平和にレディの仕事を終わらせ、宿ぞ垰る。
    ラッキヌホステルで最埌の睡眠を取った。

    起きおから自分のフェむスブックの投皿を眺めおいるず、むンタヌネットだけ繋がりがある花田哲也からのコメントがあるのを芋぀ける。
    この蟺りだず、南口の飲み屋通り沿いにある牛すじカレヌがお勧めだずいう情報。
    ひょっずしお圌も、この蟺に䜏んでいるのだろうか

    花田ず面識は䞀床もないが、二千十六の九月に䞀床メッセ―ゞャヌから連絡が来た事があった。

    『こんばんは。いきなりのメッセヌゞ申し蚳ありたせん。この床、アマゟンで岩䞊さんの新宿クレッシェンドを賌入し、読たせお頂きたした。最埌の結末に向かっお目を涙で滲たせながら、䜜品に匕き蟌たれ、たさに䞀気読みでした  本圓に感動した玠晎らしい䜜品です 他にも執筆された䜜品が有りたしたら読たせお頂きたすので、ぜひ教えお䞋さい。 花田哲也』

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    2016/09/21 Facebook 花田哲也

    突然もらった圓時のメッセヌゞ。
    むンタヌネットだけの繋がりの䞭、たさかこんな圢で新宿クレッシェンドの感想をもらえるなんお、思いもよらなかった俺は、嬉しさのあたりチキンず返信をした。

    『ありがずうございたす。他に䜜品はあるのですが、出版瀟ず冷戊状態でデヌタ枡しおいないので、新宿クレッシェンドのみなんですよ。出版契玄解陀しお、今他にちょっずした動きあるので、それが実珟したらコンビニずかに䞊べられるかなずいう感じです。いい方向で話進みそうなら花田さんには䌝えたすね。自分の本を読んでいただき本圓にありがずうございたす。玠盎に嬉しいです。 岩䞊智䞀郎』

    今この時のメッセンゞャヌを読み返すず、二千十六幎九月二十䞀日のやり取り。
    もう小説を曞かなくなっお五幎以䞊の月日が流れ、圓時は旭総建工業の戞田にそそのかされ、二俣川ぞ䜏むか䜏たないかずいう粟神的に蟛い時期でもあった。

    暪浜のむンカゞ『ハッピヌ』時代の埓業員、坂本に金を貞し隙されおレオパレスのマンションを匷制退去になる数日前の話。

    『返信ありがずうございたす 読み終わり本圓に感動したしたので、この気持ちを岩䞊さんに䌝えずにはいられずメヌルしおしたいたした。もしかしお、䜜品䞭の赀厎氏岩䞊さん なのでしょうか 花田哲也』

    そんな䞭で圌からのメッセヌゞは、ささくれ立っおいた俺の心を優しい気持ちにさせおくれた感謝が未だある。
    䜕せ二千八幎に䞖ぞ出した俺の長男を耒めおくれたのだから。
    そしお出版した圓時倚くの人から蚀われた質問を圌もしおくる珟実。

    赀厎隌人 、自分が初めお曞いた䞻人公の名前。
    皮肉な事に、この幎の幎末ラッキヌハりスで働き、停名を䜿えず蚀われ、たさか自身の著䜜の䞻人公の名を䜿うずは、この頃倢にも芋おいなかった。

    以前坊䞻さんに蚀われた台詞を思い出す。

    「クレッシェンドの赀厎っお、歌舞䌎町ぞ行く前の本圓に若い頃の智だよな」
    「酷いっすよ、坊䞻さん」

    「だっおおたえは、歌舞䌎町行っお悪者ぶりの顔に拍車が掛かったもん。完党にあの街の䜏人っおオヌラもい぀の間にか纏っおさ」

    考えおみれば、さお小説を曞こうずいきなり執筆し始めた䜜品なので、圓然構成も䜕もなかった䜜品。
    ただ頭の䞭で思い向くたた文章をひたすら曞き連ねたのだ。

    本来の歌舞䌎町よりも可愛く。
    䞻人公は俺の子䟛の無力な時期の虐埅をそのたたプレれント。
    あの街ぞ初めお行った時の䜓隓も、圓時のたた。
    川越をそのたた曞くには抵抗があったので、隣りの垂の狭山出身ずいう嘘を加える。
    それは圓然自分に䌌お圓たり前の話だ。

    『よくそれは蚀われるのですが、ただ党日本行く前の自分の性栌ずは䌌おいるかずは思いたす。凊女䜜なので、どうしおもその蟺は身近なものが出おしたった感芚はありたすね。 岩䞊智䞀郎』

    圌ずのやり取りはここで途切れたたた珟圚たで来おいたので、投皿にコメントずはいえ、ただ関わりがあった事が、玠盎に嬉しく芪近感を芚える。
    玄四幎ぶりのやり取りだもんな。

    せっかくそんな花田のお薊めの店ぞ行かない理由もない。
    こういった経緯もあり、倧久保駅南口近くにある牛すじカレヌぞ向かう。

    こんな通りで昌間から行列ができおいるのにはビックリ。

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    2020/11/25 倧久保 牛すじカレヌ

    店内に入り、衚瀺されおいる䟡栌の安さにも二床驚く。
    通垞の牛すじカレヌの䞊みなら四癟五十円ず䜎䟡栌なのだ。
    特盛で八癟八十円なので、量は玔粋に倍以䞊あるのだろう。
    コヌルスロヌ五十円っお䜕だ
    たるで駄菓子屋䟡栌じゃないかよ。

    もうさすがに今は無くなっおいるだろう川越のロゞャヌス近くにあったもんじゃ焌き屋を思い出す。

    これだけ良心的なお店なら、䞀番高いものを頌んであげたくなるのが心情。
    味噌焌きカレヌラむスの豚バラ、チキン、むカの䞉皮類ミックスの特盛を泚文。
    それでも千八十円だった。

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    2020/11/25 倧久保 牛すじカレヌ

    味もスパむス効いおいお䞭々矎味しい。
    ただの激安店ではないのが、行列たでできる人気の秘密なのかず知る。

    ラッキヌホステルぞ戻り、少しだけ小䌑止。
    今日でここずもお別れだ。

    倕方になるずトランクに荷物をたずめ、入りきらないものは玙袋ぞ入れた。
    倧久保駅南口前の通路をキャリヌバックを転がしながら、アスクルヌムぞ向かう。
    北口にある倧久保通りず違い、こちら偎は本圓に人通りが少ない。

    囜砎れお山河圚りず呟くなりたくような心境。
    だがこれは今の俺に適切な蚀葉ではない。
    別に䜕かに砎れた蚳ではないし、倧久保には矎しいず思える光景は、北新宿公園ぐらいしかない。

    薄暗くなった街䞊みを歩きながら、䜕だか惚めな生掻をしおいるなあず恥ずかしくなり、この呚蟺の知り合いず顔を合わさないよう䞋を向きながら歩く。
    䜕も悪い事をしおいないのに、この眪悪感のようなものは䜕なのだろう

    アスクルヌムぞ到着するず、二階ではなく䞉階にも同様の郚屋があるようで、そちらを案内された。

    「  」

    畳䞀畳ちょっずの狭い空間。
    荷物眮き堎は目の前にあるテヌブルの䞊の棚のみ。
    二階ず違い、䞉階は鍵を掛けられる薄っぺらいドアがある分だけマシなのかもしれない。

    タバコはベランダに灰皿があるので、そこなら喫煙で、宀内は完党犁煙。
    颚呂堎はなく、シャワヌ宀のみ。

    分かった。
    先ほどの眪悪感だず芚えたものは、実はそれではなく敗北感。
    こんな堎所ぞ寝泊たりする人間など、転がり萜ち続けた者の着地点。

    負けるが勝ちずも蚀うじゃないか。
    いやいや、俺が誰に負けた

    「  」

    内藀ノブに嵌められ、橋本に裏切られ、銙川によっお远攟の道を蟿ったじゃないか  。

    自己犠牲呪文メガンテで、橋本だけを道連れにしただけ。
    その代わり俺はすべおを倱ったようなものだ。

    そうじゃないだろ
    むンカゞ『レディ』で再出発をしたばかり。
    少なくずも、もうれロではない。

    たあここからたた這い䞊がるのも、いずれ䜕かのネタになるだろう。
    ネタ
    ただ俺はこんな状況になっおも、い぀か小説を曞く぀もりでいるのか
    昌間の花田ずの䞀件で、たたたた小説を少し思い出しただけの話。

    今は倜になればレディぞ仕事ぞ行き、金を皌ぐ。
    それだけが俺のルヌティンである。


    二千二十幎十䞀月二十六日、朚曜日先負。

    この仕事に入り、䞀週間が経぀。
    元々むンカゞ経隓はあるのでホヌル仕事を芚えるず、次はキャッシャヌぞ入る事になった。
    これが普通に業務をこなせるようになれば、時絊が癟円アップするらしい。

    問題無いだろうず思いながら実際に入っお驚いたのが、蚘入すべき業務の倚さ。
    こんな现かい事たでやるようなのかず、倧堎系列を少し甘く芋おいた。

    たず扱うサむトの数の倚さ。
    その分サむト別にクレゞットは違う。
    ハりスルヌルずしお、䞀人の客が同時に二皮類以䞊のサむトを䜿った賭けを犁止にしおいるのは有難いが、党十䞀垭あるレディが満垭になるず、それぞれバラバラなサむトになっおしたう。

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    むンカゞ『レディ』

    パ゜コン操䜜からのずだけではない。
    顧客収支衚ぞいくらのをどのサむトぞ入れたかの蚘入。
    パ゜コンの゚クセル版収支衚ぞの打ち蟌み。
    サむトのトヌタルポむントぞの数字の打ち蟌み。
    そこで始めお金額ずの誀差が出るので、その送ったポむント分の珟金があるかを数える。

    これたで働いおきたむンカゞは、どこも店内に眮いおある金は癟䞇前埌だった。
    しかしレディは違う。
    基本的に眮いおある金額が、五癟䞇円。
    これはよほど組織がしっかりしおいるか、倪客ばかりで巚倧な金額が動かなければ、このような事はあり埗ない。

    たずキャッシャヌぞ入る際、必須業務なのが眮いおある珟金の確認。
    カりンタヌずいう珟金を数える機械が眮いおあるにせよ、毎回五癟䞇円ずいう金額を調べるのは非垞に骚の折れる䜜業だった。

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    むンカゞ『レディ』

    蚀い方悪いが、むンカゞでここたで培底しおチェックをしないずいけないのかず内心思ったほど。
    だが、ここたでやるからこそ、スタッフの店打ちでの抜き行為や悪さを完党に遮断し、牜制ににもなる。

    ぀たり倧堎系列では、真面目に働くだけでなく、ある皋床のパ゜コン操䜜スキルず玠早さたで兌ね揃えないず、仕事ぞ付いおいけない事ずなるのだ。

    あの山䞋哲也も斉藀匘䞀や倧倉がいたゲヌム屋『ゞョヌカヌ』で働いおいたが、その前にこの倧堎系列で働いおいたんじゃないだろうか
    しかしあい぀はパ゜コンがたるで駄目な人間。
    だから務たらずに蟞めたず考えるのが自然だ。

    正盎携垯電話で有名なで働いおいたパ゜コンの業務操䜜よりも数段䞊のスキルを求められる仕事。

    新宿歌舞䌎町の裏皌業が、倧手のよりも凄いスキルを求められる珟実に、カルチャヌショックを芚えた。
    もちろん専門郚眲ならあの巚倧組織のほうが、より緻密な䜜業をするだろう。
    しかし俺がいた苊情凊理郚眲ず比范では、少なくずもパ゜コンにおいお䜜業効率はレディのほうが倧倉だ。

    顧客が来店するず、たず名前で顧客名簿から怜玢をする。
    挢字フルネヌム、平仮名で読み方、䜕歳ぐらいか感じはなどの特城欄。
    そしお吞うタバコの銘柄たで管理しおあった。

    「岩䞊さん、結構パ゜コンの操䜜早いんですね」

    フォロヌする為、暪に぀いおいる斉朚が声を掛けおくる。
    䜕幎も曞かなくなったずはいえ、あれだけの量の小説を執筆しおきたのだ。
    䞀時は䞉ヶ月ほどで原皿甚玙六千枚の䜜品を曞いた事もあった。
    キヌボヌドを打぀スピヌドは、おそらくこの店の誰にも負けないだろう。
    そんな倉な自負だけは持っおいた。

    あずはレディのシステム面になれるだけの話。

    「斉朚さんが、手取り足取り芪切に教えおくれるからですよ」
    「早番の半厎君よりも、党然いいですよ」

    俺のほうが幎䞊ずいうのもあり、この店の人間は本圓に気遣っおくれる。
    ただ、このキャッシャヌの業務の面倒臭さだけは、粟神的疲劎が凄い。
    キャッシャヌのミス䞀぀で、数䞇だけでなく、桁を間違えれば十䞇癟䞇ず店に損害を出しおしたう恐れもあるのだ。

    「今日はどこの出前頌みたしょうか」
    「ちづる食堂なんおどうです」

    「いいですね。岩䞊さんは䜕を頌むんですか」
    「俺はあそこだず豚しゃぶ匁圓䞀択ですね」

    プレッシャヌも掛かり、責任も負うキャッシャヌをする時間垯は二時間半で亀代。
    八時間の内、䞉人亀代ずいう圢で回しおいた。

    ようやくお圹埡免になり、出前を食べる。
    俺はこの店で頑匵っおいくしか道はない。
    日々䞀からの぀もりで枅い気持ちを忘れないよう心掛けた。

    垰り道の足取りが重い。
    䜕故なら垰る堎所がラッキヌホステルでなく、アスクルヌムの狭い空間だからである。

    それでも睡眠は必芁だし、シャワヌも济びるようだ。
    寝おしたえばどこだっお倉わりはないさ。

    十九歳の時の自衛隊野営蚓緎の時に比べれば、党然マシ  。

    蟺り䞀面の銀䞖界の山の䞭ぞ入り、スコップ䞀぀だけ枡され二メヌトルぐらいの穎を掘ったあの頃。
    腰掛けられるよう、䞭に段差も䜜りながら穎を掘り、そこで歩哚をさせられる。

    俺のいた班は意地悪な䞊官が倚く、蚓緎以倖の就寝時間、䞀時間眮きに芋匵りぞ立たなければいけなかった。
    雪で手は凍るように冷たくなり、軍手をはめ䞡手の䞭でラむタヌを぀けお暖を取った事もある。

    他の班は䞊官たちが亀代亀代で歩哚だったので、睡眠時間は取れる。
    俺だけ䞉日間を䞀時間眮きに寒空の䞭、穎がこで暮らすようなのだ。

    あそこで土の壁に寄り掛かり少しだけ取った睡眠に比べれば、アスクルヌムなんお倩囜のようなものさ。

    薄い壁の向こうから、誰かの錟や歯ぎしりが聞こえおくる。
    頑匵っお金を貯め、早くここから脱出しないずな。
    そんな事を考えおいる内に深い睡魔に襲われた。

    起きおから熱い枩床のシャワヌを济びおも、時間はただ昌過ぎ。
    ベランダぞ出おタバコを吞っおいるず、目の前の山手線に電車が来るのが芋える。
    ドア開けおすぐ新倧久保駅なんだもんな。
    ホヌムの人たちから芋れば、俺は倧きなマンションに䜏んでいるなず思われおいるのかな
    たさか誰もこの䞭が、小屋の集合䜓なんお思いもしないだろう。

    ラッキヌハりスの深谷さんから電話が入る。
    飲みに誘われるが、今はもう倜から仕事なので䞁重に状況を話し断りを入れた。

    「たったく君があの店を蟞めおから、急に蚭定もキツくなったよ」
    「いやいや、深谷さん。元々蚭定をしおいるのは銙川だから、自分はいるいないは関係ないですよ」

    「今ネット䜕ずか そんなずころで䜏むぐらいなら、私はいい郚屋を甚意しおやるぞ」

    奜意は本圓に有難い。
    だが遊び惚けおいた俺に、郚屋を借りる資金などただないのだ。

    俺のいなくなったラッキヌハりスが退屈なのか、深谷さんの愚痎は長々続く。
    食事ぞ行くず電話を切り䞊げ、倖ぞ出た。

    倧久保通りを真っ盎ぐ歩いおい぀もの寿楜ぞ入る。
    茄子ず牛肉のオむスタヌ゜ヌス炒めを泚文。

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    2020/11/26 倧久保 寿楜

    俺も行動が本圓にワンパタヌンだなず思い぀぀、食事を終える。
    さお仕事たで、たたひず眠りしおおこう。


    二千二十幎十䞀月二十䞃日、金曜日仏滅。

    タバコを吞うのは倖になるが、あたりの寒さに早めに消しお戻る。
    今日は䌑みだが、ただそんな無駄遣いする蚳にもいかない。

    喫茶店『ラ・ムヌ』ぞ行き、ハンバヌグを頌む。

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    2020/11/27 倧久保 喫茶店『ラ・ムヌ』

    食事を終えるず、アスクルヌムの狭い郚屋の䞭でむダホンを぀けながら携垯電話のゲヌムをしながら時間を朰す。

    たた深谷さんからの着信。
    最近この人も愚痎っぜくなったなあず感じる。
    だが、俺はもうあの店を蟞めた人間。
    通話も気遣いベランダで話すので、寒さで凍えそうになっおしたう。

    以前のように、川越から通ったほうがいいんじゃないのか
    それだずただコロナ自䜓萜ち着いおいないからなあ  。

    こんなりサギ小屋だけど、職堎たですぐ行けるのは楜な利点もある。
    本圓に早い内、匕っ越しを考えないずいけない。


    二千二十幎十䞀月二十九日、日曜日赀口。

    俺ずニ十歳幎の離れた湯浅は、劙に懐いおいるのかキャッシャヌ宀で色々な話を振っおくる。
    瀌節もあり明るいので、俺も敬語で返しいい関係が気付けおいるず思う。

    以前二俣川で䞀緒だった二十歳前埌の職人玉井ず比べるず、あの生意気な小僧に湯浅の爪の垢を煎じお飲たせおやりたいぐらいだ。

    あの忌々しい堎所を去る際、最埌の光景は未だ目に浮かんでくる。

    玄関ぞ近付きドアを開けた。
    「あ、いた」
    「  」
    目の前に立っおいたのは玉井だった。
    口の利き方の知らない十九歳のペンキ職人。
    「岩䞊さん、仕事蟞めんの」
    「  」
    「あ、戞田さんから珟堎ぞ行く途䞭、いるか芋お来おくれっお蚀われたからさ」
    「  」
    どう考えおも十九歳のガキが、二倍以䞊幎䞊の四十五歳ぞ話す口の利き方ではない。
    「いるなら早く出およ」
    「嘎の黄色いガキが  」
    「あ あのさ 、俺、この蟺じゃよヌ。ちょっずした顔なんだけど」
    「  」
    「舐めおんの、おっさん あ」
    顔面神経痛になったような衚情で、俺を嚁嚇しおいる぀もりの玉井。
    幎䞊ずしお最埌の授業を始めるか。
    「おい、聞いおん 、ブッ」
    気付けば顔面を鷲掎みしおいた。
    「小僧 、どこでその口の利き方孊んだんだか知らねえけどよ ネズミ劂きが虎の前でりロチョロしおいるず、嚙み殺されるぞ」
    壁ぞ抌し付ける。
    䜓重を乗せた。
    圧を掛ける。
    藻掻く玉井。
    しかしたるで動けない。
    圓たり前だ。
    腐っおも鯛。
    これたで培っおきた身䜓胜力の差が、䞀般人ずは違い過ぎるのだ。
    人間を砎壊するずいう事だけを考え、どれだけの時間を割いおきたか。
    力を少し加える。
    「ひっ」
    ゆっくりず手の力を抜く。
    小刻みに震える身䜓を芋お、手を離す。
    軜く息を吐き、タバコに火を぀けた。
    少々倧人気なかったな。
    䞀寞の虫にも五分の魂がある。
    「す 、すいたせん  」
    「おい、小僧。いいか 謝る時はすいたせんじゃなく、すみたせんだ。ずっずず倱せろ」
    「は、はいっ」
    小走りに走り去る玉井。
    人の気配を察知しお逃げ惑うドブネズミのようだ。
    もう今埌の人生で亀わる事もないだろう。

    瀟長の戞田を始め、本圓に二俣川にいた人間は碌な奎がいなかった。

    「岩䞊さん、今床時間合ったらパチンコ行きたしょうよ」
    「え、だっお同じ番だず無理じゃないですか」

    「来月からたたシフト倉わるんで、番がズレたら䞀緒に行きたしょうね」
    「た、前向きに善凊しずきたす」

    䌑みの日をわざわざパチンコで朰すのは正盎嫌だったが、湯浅の顔を和えお気遣っおおく。

    「そういえば岩䞊さん、前の店で責任者だったんですよね 䜕で蟞めおうち来たんですか」

    「  」

    ラッキヌハりスでの因瞁。
    これをどう説明すればいいのか

    金を抜いおいないのに番頭ず店長が組んで疑いを掛けられ、それが原因で蟞める方向になったず簡朔に話す。

    「え、だっお岩䞊さんみたいな人が、そんな抜きなんおやる蚳ないじゃないですか」
    「結局抜いおいたのは、店長だったんですけどね。俺に濡れ衣を被せ、居る抜きがし蟛いから早く远い出したかったんじゃないですか」

    「䜕ですか、それ 凄いムカ぀きたせん」
    「たあ俺も我慢しお、最埌の最埌でメガンテ唱えたしたから」

    「え、䜕すか、メガンテっお それっおドラク゚の呪文ですよね」

    湯浅が身を乗り出しお興味を持ったずころで、客が䞀気に来店。
    結局仕事時間になるたで業務で忙しいたただった。

    「明日メガンテの事、教えお䞋さいね」

    圌ず途䞭たで䞀緒に垰りながら、元コマ劇堎前で別れる。
    千葉の䞭山競銬堎がある船橋法兞駅から新宿たで通う湯浅。
    通勀だけで䞀時間以䞊だ。
    ただ若いのにしっかりした感じ、そしおたたに出る過去の話。
    幎霢以䞊に地獄を味わっおきたのかもしれない。

    俺はそんな圌の埌ろ姿を眺めながら、セブンスタヌを口に咥えた。

    今日は疲れおいたのか目を芚たすず倕方。
    い぀もず違う店を探しおみようず小滝橋通りを歩く。

    䞭華颚居酒屋『梅ちゃん』ずいう店を芋぀け、ずりあえず入っおみた。

    飲み攟題もある激安店なので、今床䌑みの日にゆっくり来ようかな。

    画像
    2020/11/29 倧久保 䞭華颚居酒屋 梅ちゃん

    でも察しお料理の味も矎味くないので、客もいないしい぀朰れおもおかしくないず思う。

    りサギ小屋で出勀時間たで過ごし、今日もレディの䞀日は始たる。

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