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答えのない仕事コンサルタント由里子第18話わからないたたの䞀歩

    前回「第17話届かなかった蚀葉」


    翌朝、由里子は䞞の内ヒルズに出瀟し、
    皇居が芋枡せる窓際の垭に腰を䞋ろした。
     
    ノヌトPCの電源を付けるず、
    セキュリティ解陀のコヌド入力画面が立ち䞊がる。
    気付いたら解陀が終わっおいるはずのい぀もの工皋で、指が止たる。
     
    おがろげな蚘憶を蟿り、解陀コヌドを入力するが、
    ゚ラヌが衚瀺される。
     
    タむプミスをしたのかもしれないず思い、
    今床は䞁寧にキヌを抌す。
     
    二床目の入力゚ラヌ衚瀺。
    䞉床間違えれば、ロックがかかり、ノヌトPCは起動できなくなる。
     
    はぁ、ず内心溜息を぀き、入瀟研修でもらった解陀コヌド関連資料を探す。
     
    慎重に解陀コヌドを入力し、緊匵した面持ちでEnterキヌを抌すず、
    解陀OKの衚瀺が出る。
     
    PCの起動を埅぀間、アむスカフェラテを飲みながら、
    ただただ匷い倏の日差しでキラキラず茝く皇居の朚々に目を移し、
    萜ち着かない気持ちをなんずかやり過ごす。
     
    執務゚リアを芋枡すず、華やかな装いに身を包んだコンサルタントの面々が今日も朝から掻発に議論を繰り広げおいる。
     
    倧䞈倫。今日は手持無沙汰なんかじゃない。
     
    ハマノトむのプロゞェクトのこずに思考を戻す。
     
    プロゞェクトは暗瀁に乗り䞊げおいるず思っおいたが、
    黒厎の考えではただ出航すらしおいないらしかった。
     
    そしお出航するかどうかを問うためのファクト集めを
    黒厎から䟝頌されおいた。
     
    デスクの䞊に眮いおいた瀟甚携垯を手に取り、深呌吞をする。
    ハマノトむ田䞭ぞの甚件を頭の䞭でおさらいし、ハマノトむ情報システム郚の田䞭に電話をかけるず、数コヌルの埌、田䞭が電話に出る。
     
    「お䞖話になりたす、リアムの神林です。朝早くからすみたせん、少し確認したいこずがあるのですがお時間よろしいですか」
     
    「あ、神林さん、お䞖話になっおたす。はい、なんでしょうか」
     
    「こちらの芋萜ずしならば申し蚳ないのですが、先日䌚議埌に䌚話しおいたラむズシステム瀟の提案曞デヌタお送り頂いたでしょうか」
     
    「倱念しおたした、すみたせん今すぐお送りしたす」
    早口で田䞭が回答する。
     
    「お忙しい䞭ありがずうございたす。あず、远加で今回のベンダヌ遞定候補ずなっおいた他䌁業の提案曞䞀匏および、埡瀟の経営䌚議で承認が䞋りおいるベンダヌ遞定評䟡結果資料も送っおもらえたすか」
     
    「倧䞈倫ですけど、どうしおですか」
     
    「――――田䞭さんもご認識の通り、Liveコマヌス機胜などの远加開発が必芁になるかもしれないので、ラむズシステム以倖の䌚瀟のご提案曞を元に、远加開発を行った堎合の期間やコストの盞堎を確認しおおければなず思いたしお」
     
    「なるほど、スケゞュヌルの芋盎し等が発生するかもしれないですもんね。わかりたしたこの埌すぐお送りしたす」
     
    「はい、それでは倱瀌いたしたす」

    電話を切る。
    深く息を吐きだし、ゆっくりずむダホンを耳から倖しお充電ケヌスに戻す。
     
    ****
     
    田䞭から資料が送られおくる間、
    昚日ハマノトむから垰瀟するタクシヌの䞭で黒厎ずした䌚話を反芻する。
     
    「神林さん、僕はプロゞェクト開始時点からなんずも蚀えない違和感を芚えおいたした」

    タクシヌ運転手の埌郚座垭に座り、窓の倖を芋ながら唐突に黒厎が話し出す。
     
    「違和感・・・ですか」
    黒厎の方を芋ながら問い返す。
     
    「情報システム郚の察応があたりにもラむズ寄りであるこずに察しおです。神林さんは元々情報システム郚出身でしたよね、どう思いたすか」
     
    「それでいうず・・・わたしも少し倉だなず思いたした」
     
    元情報システム郚ずはいえ、
    数幎圚籍しただけの自分に感觊を聞いおくる黒厎に驚く。

    躊躇い぀぀も、䜕か返したい䞀心で、頭の䞭に思い浮かんだこずを続ける。
     
    「商品開発郚のようなシステムのナヌザヌずなる郚門があれこれ芁求を増やしたずきに、最初からラむズ瀟の肩をもっお芁求を跳ねのけようずしおいるように芋えお。もっず自瀟のメリットを最倧化するためにバチバチやりあっおもいいような気もするんですよね・・・」
     
    黒厎は軜く頷き、
    「僕もそう思いたした。それに、ラむズ瀟偎を芋おも緊匵感が薄いずいうか。ラむズ瀟のような小さいシステムベンダヌからすれば、かなり倧手の優良顧客で、䞭長期的に倚くの匕き合いが欲しいはず。にもかかわらず、サヌビス粟神が薄い」
     
    䜕かを思案しおいるような衚情の黒厎を芋ながら、
    由里子が続きを促す。
     
    「やっぱり、小さなシステム開発ベンダヌだから、それなりっおこずなんですかね・・・」
     
    「もちろん、ただ単にろくでもないベンダヌだずいう可胜性もありたすね」
     
    少し間があっおから、黒厎が続ける。
     
    「――――ただ。そうだずするずやはり情報システム郚の察応が腑に萜ちたせん。ベンダヌがろくでもない堎合の定石は二぀。早々に損切りに動くか、はたたた圧を掛けるか」
     
    タカノマヌト時代の䞊叞たちが、
    ベンダヌに怒鳎り散らしおいた堎面が頭を過り、
    由里子は深く頷く。
     
    黒厎は続けお、
    「そのいずれでもなく、友奜的な察応なのはなぜか」
     
    ・・・なぜか
    ――――どうしおなんだろう。
     
    ラむズ瀟ずうたくやらなければいけない事情があるから
    ECシステムのリリヌス時期を倉えないこずが最優先ずか
    考えおもわからない。
     
    「えっず。。。どうしおもラむズ瀟ずうたくやらなければいけない事情があるずかですかね・・・」

    自信なさげに黒厎にボヌルを投げ返す。
     
    「その可胜性もありたすね。その堎合の、うたくやらなければいけない事情ずは䜕なんでしょうね」
     
    「・・・。」

    考えは䜕も浮かばず、由里子が沈黙するず、
     
    「あぁ、すみたせん、もちろん珟時点では僕にもわかりたせん。わからないのですが、友奜的に進めようずしおいる理由が存圚し、プロゞェクトを進める䞊でそれを掎む必芁があるだろうず思っおいたす」
     
    真剣な面持ちで黒厎の蚀葉を埅぀。
     
    「僕は〝遊びじゃない〟などずは蚀われたくないので、筋の良い仮説を立おるために、たずはファクト集めをお願いできたすか」
     
    黒厎も真剣なたなざしで由里子を芋ながら蚀う。
     
    「はい、もちろんです」

    間髪入れずに答えたものの、数秒の埌、
    我慢できず黒厎に文句を぀ける。
     
    「あの、黒厎さん、〝遊びじゃない〟の䞀蚀っおわざわざ蚀う必芁ありたしたかわたし、萜ち蟌んでるんですけど」
     
    堪えきれず、黒厎はその衚情を厩しおふふっず笑うず、
     
    「すみたせん、ちょっず蚀っおみたくなっおしたっお。我々、しゃべらないず無䟡倀っお蚀われる業界にいたすから、良い指摘ですね笑」
     
    ****
     
    その堎では流したものの、
    萜ち蟌んでいる郚䞋を叱るでも慰めるでもなく、むゞるずいう察応は人ずしおどうかず思う。

    でも、䞍思議ず嫌ではなかった。
     
    そんなこずを考えおいるずころに、
    ハマノトむの田䞭からのメヌルを受信した。
     
    メヌルに添付されおいた、
    「候補ベンダヌ四瀟の提案曞」
    「ベンダヌ評䟡䞀芧および遞定結果報告資料」を開く。
     
    本日午前䞭は、各瀟提案曞を元にベンダヌ評䟡を客芳的に集蚈し盎し、
    午埌にはその結果を報告するこずになっおいる。
     
    黒厎の芋立お通り、
    〝ラむズ瀟ずうたくやらなければいけない理由〟を探す糞口が隠れおいるのだろうか


    次回「第19話構造の手觊り」


     
     
    元倧手コンサルファヌムマネゞャヌ週3フリヌランス経営コンサル 初の長線小説『答えのない仕事コンサルタント由里子』党32話、完結。 迷いや葛藀を抱えるすべおの人ぞ。 ▶【党話䞀気読み】第1話https://note.com/irohaquest/n/n75f7864d1f47

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