
伝わらない理由を間違えていた
あの時、私は「どう説明すれば伝わるか」を考えていた。
人は、理解できる範囲でしか理解できない。
そして、理解できないものは、
自分が理解できる形に変換して理解する。
つまり、
「伝わらない」のではなく、
最初から「同じものを見ていない」。
私はそこに気づいていなかった。
だから、相手が理解できるように言葉を増やした。
例えを足した。
角度を変えた。
でも、それは全部同じことをしていた。
前提が違うまま、説明だけを増やしていた。
だから、結局伝わらなかった。
そしてこれは、説明がうまい下手の問題ではない。
前提が違う相手に対して、言葉で埋めようとすると、
必ず同じところで止まる。
これは、何をどう説明するかの問題ではなく、
「どの前提で聞いているか」の問題だからだ。
この状態で関わり続ける限り、
どれだけ時間をかけても、結果は変わらない。
あの時の私は、
「どうすれば伝わるか」を考えていた。
でも本当は、考えている場所が最初から違っていた。
伝える努力ではなく、
前提を見ることが必要だと思ってしまう。
でも、
それに気づいたとしても、同じことを繰り返す。
言葉を増やすことも、
角度を変えることも、
やめられない。
だから、結果は変わらない。
考えている限り、抜けることはない。