メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

䞍登校を匷みに―固定芳念を塗り替えた母の蚘録 第章回埩の、その先ぞ 

    1 シンク越しに聞く、新しい「蚀葉」

    倕食埌、私はい぀ものようにシンクに立ち、食噚を掗っおいたした。リビングからは、倫ず嚘の話し声が聞こえおきたす。

    高校の課題の話から始たったはずの䌚話は、い぀の間にか憲法や刑法の議論ぞず移っおいたした。 「もし、こういう堎合はどうなるの」 嚘は自分なりの考えを述べたあずで、倫に問いを投げかけたす。

    以前の嚘なら、わからないこずをただ「教えお」ず頌むこずが倚かったように思いたす。けれどその倜の嚘は、自分の考えをしっかりず蚀葉にし、その䞊でさらに先を知ろうずしおいたした。倫も詳しい分野ずいうこずもあり、時折資料を芋せながら熱心に説明しおいたす。嚘は盞槌を打ち、時には反論するように自分の意芋を返す。

    そのやり取りを、私はシンク越しに聞いおいたした。 正盎に蚀えば、少しだけ胞がざわ぀きたした。これたで、嚘の迷いや悩みを受け止めるのは、ほずんど私の圹割でしたから。

    けれど同時に、埗も蚀われぬ安心感もありたした。嚘の䞖界が、私の手の届く範囲を越えお、しなやかに広がっおいくのを感じたからです。

    2 戻っおきた日垞、広がっおいく䞖界

    気が぀けば、嚘は孊校から垰るず、その日の出来事をたくさん話しおくれるようになっおいたした。 以前は、こちらから問いかけおも「別に」「普通」ずいう短い返事しか返っおこなかったのに、今では話が止たらない日もありたす。

    特に倉わったのは、父芪ずの関係でした。 必芁最䜎限の䌚話しかしおいなかった時期を経お、今では自分から助蚀を求め、察等に議論を楜しむ。リビングから時折、匟けたような笑い声が聞こえおくる。 あの頃には想像もできなかった掻力に充ちた嚘の声に、胞が熱くなりたす。

    合栌を機に、圌女の行動範囲も広がりたした。孊生団䜓に加わったり、自らゞョギングを始めたり。か぀お、朝の光の䞭でただ静止しおいた圌女が、今は自分の意志で倖の䞖界ぞず足を螏み出しおいたす。

    3 「䞍完党」なたた、歩き続ける

    もちろん、すべおが魔法のように解決したわけではありたせん。 今でも、嚘は䞀人では起きられたせん。スマヌトフォンのアラヌムが1時間鳎り続けおも起きたせん。私が倧声で呌びかけなければ、起きるこずができたせん。

    高校入孊圓初、今たでず違う環境で粟神的に萜ち蟌み、たた孊校に行けなくなるのではないかずいう䞍安が匷くなった時期もありたした。

    けれど今、嚘は自分の足で進み続けおいたす。䞀盎線ではないかもしれないけれど、その歩みは力匷い。

    「䞍登校を匷みにする」
    3幎前の私に蚀っおも、きっず信じなかったでしょう。
    でも、暗闇の䞭にいたあの時間は、圌女の䞭に「人の痛みを理解する優しさ」ず「逆境を跳ね返すしなやかさ」を育おおくれたした。

    私はこれからも、少し埌ろから、その頌もしい背䞭を芋守っおいこうず思いたす。


    あずがき今、暗闇の䞭にいるあなたぞ

    この蚘録が、どこかで悩んでいる誰かの参考になればうれしいです。 けれど、子ども䞀人ひずりの個性や状況によっお、すべき察応は千差䞇別です。

    どうか、情報の波に飲たれず、目の前のわが子自身をよく芋おあげおください。 時には、これたでの子育おを䞀旊眮いお、䞀から「育お盎す」ずいう芚悟が必芁なこずもあるかもしれたせん。

    焊りは犁物です。子ども自身の立ち䞊がる力を信じお埅぀こず、その忍耐が䜕より倧切だず、今振り返っお感じおいたす。

    倜明け前が、䞀番暗い。 明日を信じお。

    ▶ 前の章を読む第章ハレの日、そしお「矎しい」問いぞの答え 

    物語の党䜓像・目次はこちら




    あなたぞのおすすめ