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『恋の羅針盤をなくした夜 ― “普通の恋”がわからない船乗り占い師のエトセトラ』―航海四部作 第四章

    ※この投稿は、現役船乗りの私が書いた実話エッセイです。
    恋の羅針盤を見失った夜、原宿・竹下通りで占われた“未来”。
    公開から1日で1,500人以上が読んだ、笑って泣ける恋愛航海の記録です。

    「普通の恋ができない」
    そんな言葉に、どこか心がざわついた方へ―。



    “普通の恋ができない”船乗り占い師が、二回り下の女性との未来を占われた日。 笑えるのにちょっと切ない、そんな恋愛航海の記録です。

    ・恋と年齢に迷っている方
    ・占いに救われた経験がある方
    ・人生の分岐点に立っている方


    そんなあなたに読んでもらえたら嬉しいです。 毎週金曜19時半に「人生の羅針盤」を更新中。ぜひスキ・フォローお願いします。



    「普通の恋ができない――」そんな呟きを抱えながら、原宿・竹下通りを歩いていたある日。気づけば俺は、恋の“羅針盤”すら見失っていた。

    第1章:竹下通りは異世界だった――アラフォー占い師、迷い込む


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    とある日の夕方、俺は原宿の竹下通りを歩いていた。

    「……ここ、本当に日本か?」

    夕暮れの竹下通りは、エネルギーに満ち溢れていた。

    楽しそうに笑う若い女性たちのグループ、カップルで賑わうカフェ、そして、どこか懐かしい雰囲気を醸し出す雑貨屋を眺めながら、俺は人混みを避けながら歩いていた。


    平均年齢を計算すると、俺の年齢の半分以下になるんじゃないか?

    「なんか、気持ちが若返ってる気がする…!」

    しかし、気持ちだけで実際の年齢は変わらない。竹下通りのどこかに若返りの泉でもない限り、俺はアラフォー船乗り占い師のままだ。

    そんなことを考えながら向かったのは、占いの館。ここで鑑定&今後の相談をする予定だった。


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    第2章:占い館の暗黙の了解

      

    「船乗りでも所属できる占い館はあるかな?」
    普通の占い師とはリズムが違うので、所属できるか不安だった。

    すると、占い師の先生は微笑みながらこう言った。

    「問題ないと思いますよ。ただ、占い館には暗黙の了解で『鑑定歴3年以上』というルールがあるんです。」

    「えっ、それって、まだ無理ってこと?」

    「最初はチャットやメール鑑定から入っていくのがいいですね。」

    なるほど、いきなり占い館デビューじゃなく、オンライン占いで実績を積むのが現実的か。納得し、先生の次の言葉を待った。

    第3章:恋愛の羅針盤、ぶっ壊れる  

    「あなた、占い師向いてますよ。」

    先生が笑顔で言った。

    「(まあ、これは全員に言ってるだろうな)」

    とはいえ、占いの勉強を本格的に始めた今、そう言われるのは悪い気はしない。

    「あと、結婚のことなんですが…」

    「おっ、気になりますね。」

    「あなた、61~62歳で結婚するのがいいですよ。」

    「……え?」

    俺は思わず耳を疑った。

    「いやいやいや! それってもう、ほぼ老後じゃないっすか!」

    「しかも、二回り下の女性を狙いなさい。」

    「……ん?」

    先生は少し意地悪そうな笑みを浮かべて言った。

    『あなたはね、年上のしっかりした女性はちょっと荷が重いかもしれないわね。

    あれこれ考えてしまうタイプだと、大人の女性の自立心や経験に戸惑うことがあるのよ。』


    「えぇぇぇぇ!?!?!?!」

    衝撃のアドバイスに、俺の脳内羅針盤がぐるんぐるん回り始めた。

    「いや、そんな簡単に言いますけど、二回り下って……え、俺が61歳なら相手37歳?」

    「そうですね。」

    「今の私の年齢から二回り下なら……え、20代前半!?」

    「はい、そうです。」

    「そんな未来、想像つかないんですけど!!!」


    心のどこかで、“そんな未来あるわけないだろ”って突っ込みながらも、予言のように刻まれてしまった感覚があった。

    第4章:過去の恋愛航海記録 


    とはいえ、思い返してみれば、一回り以上年下の彼女から『結婚してくれ!』と迫られたことがあった。

    その一方で、大人な女性(いわゆる港区女子)との恋愛は、正直めちゃくちゃ大変だった。

    「なるほど……過去の経験と照らし合わせると、妙に納得できるな……。」

    まさか、今までの恋愛経験が、占いによって完全に分析されるとは思わなかった。

    「お前の人生、すでに答えが出てるぞ。」

    占いの結果が、そう囁いているような気がした。    


    ただ先日お会いした表舞台の仕事をされている20代女性の方に

    『大事なのって、年齢じゃなくて“エネルギー”ですよ。』

    ―そう笑ってくれた彼女の言葉が、なぜか今も胸に残っている。


    「年齢よりエネルギー」って、本当にそうなのかもしれない。
    もしかしたら、あなたもそんな言葉に救われたこと、あるんじゃないだろうか。

    あの言葉もきっと、“絶望の中の希望”だったのかもしれない。

    第5章:俺はどこへ向かうのか


    占い館を出て、竹下通りを歩きながら俺は考えた。

    「61歳で二回り下の女性と結婚する未来か……。」

    ……いや、普通にハードル高すぎるだろ!

    「でも、占いで出た未来なら……いやいやいや!!」

    竹下通りの若者たちを横目に、俺の脳内では「マジでいけるのか?」と「いや、無理だろ!」が激しくせめぎ合っていた。

    人生は航海。

    俺の恋愛航海は、いまだに荒波の中にある。

    それでも、占いという羅針盤が示す未来に、ほんの少しだけ期待してしまう自分がいた。


    「“普通の恋”って、なんだろう?」
    そんな問いが、今も俺の中で波のように揺れています。もし、あなたにも似たような経験があったら―そっと、コメントやシェアで教えてくれると嬉しいです。


    ※この作品は「note創作大賞2025」エッセイ部門の応募作であり、
    実は【表の三部作】+【裏の一作】からなる“隠れ四部作”構成となっています。

    【表の三部作】
     
    【第1作】『その日、私は“現実転生”を始めた』─ 現実逃避の先で見つけた、“自分の人生”の意味

    【第2作】「運命は、静かに伏線を回収してくる」─ 偶然と必然が交差する、静かな再出発の物語

    【第3作】『2013年・福島での除染作業が教えてくれた、“絶望の中の希望”』  
    ─ 現場から見た、“命”と“希望”の記録

    【裏1作】(本作)『恋の羅針盤をなくした夜 ― “普通の恋”がわからない船乗り占い師のエトセトラ』─ 年齢も職業も飛び越えた、“恋の再出発”エッセイ

    【番外編】
    『“同類じゃん”と言われた日』
    ─航海四部作の番外編。“本編の陰で交わされた”静かな対話。


    本作の4章ラストに登場する「絶望の中の希望」という一文は、
    表の三部作・最終作である『除染作業』と静かにリンクしています。

    恋と現実、占いと労働。まったく異なる世界に見えて、
    実はどちらにも「どうしようもなさの中に、静かな光を見出す」という共通の問いが流れていたのかもしれません。

    気づいてくださったあなたがいたなら―それが何よりのご褒美です。



    この物語の背景にある、わたし自身の“履歴書に書けない航海”も、よければ読んでみてください。


    最後まで読んでいただきありがとうございました🐟️。noteでは、毎週金曜日夜に人生の再出発や、立ち止まった夜の話を発信しています。よければスキや他の記事も読んでいただけたら嬉しいです。

    ※すべてのコメントにお返事しています。
    一言でも“読んだよ”でも大歓迎。あなたの声を、港でお待ちしています。


    次回予告:
    【下船グルメ#01】船を降りたその足で、とんかつ檍へ ― 理髪店の兄ちゃんに背中を押されて

    あなたの人生の航海のどこかで、またお会いできたら嬉しいです。









     
     
     
    文藝春秋SDGsエッセイ大賞2025グランプリ/『文藝春秋』本誌掲載。 サンクチュアリ出版「第3期 正直レビュアー」選出。 市場調査、漁師、船乗りを経て、人生の分岐点を書くエッセイスト。 10月、武蔵大学社会学部ゲスト登壇。メディア取材対応実績あり。

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