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぀づく
第二話「芋えおきた日垞」はこちら

第章 倕暮れ

しばらくカレンず浜蟺で過ごした。空を芋るず、倕陜で雲がオレンゞ色に染たっおいた。

「そろそろ垰りたしょう」

もう少しここに居たかった。だがそういうわけにもいかない。波の音に匕きずられながら、゚レナさんの家に戻るこずにした。

 家でぱレナさんが、倕食の準備を終えたずころだった。

「せっかくだから倕食も䞀緒に食べおいらっしゃい」
「はい。そうするこずにしたす」

 圌女は䜜っおいたシチュヌの味を芋ながら蚀った。

「あなたのその玠盎さがいいわ。どう思われるか気にしたり、うたくいくか䞍安になり過ぎるず動けない。うたくいったらもうけもの、くらいの感芚でやっおみるこず。どうなるか心配しおもなにもはじたらないから。

 人ず話すずきや仕事するずき、新しいこずをやっおみたいっお空想はする。けれども皆同じこずしかしない。それっお䜕も倉わらないし、退屈。すぐそこに幞せが芳えおいおも行ったこずがない道だず怖いのよ」

「僕もそう思いたす。だけど“ヘタに足を螏み出すず倱敗するゟ”ずオドされる。新しいこずをしお倱敗した人を芋たりするず、自分もそうなるんじゃないかっお思うんです。倱敗したら終わりだっお。だから足を螏み出せない」

「そうね」

゚レナさんはそう蚀っお、しばし黙った。そしお続けた。

「たしかに、うたくいかなかった人や、逆にうたくいき過ぎた人しか知らないず自分には圓おはたらない気がするでしょう。関係ない話に聎こえる。だから怖いずかできないっお気になるの。

 でも、呚りに合わせおばかりいるず息苊しくならない 自分らしさが倱われる気がしお  。それっおもったいないわ。自分を生かせないたた終わる、なんおいうのは  。埌悔するくらいなら、どんなこずでもいいからはじめればいいのに。

それに人はどこかで自分を出そうずするものよ。飲み䌚じゃみんな解攟的になっお隒ぐでしょう あれなんかがいい䟋。みんな自由になりたいのよ。

でも解攟的になれる人はいいほう。䞀方で割り切れない人もいる。そういう人が苊しくなるの。

呚りに合わせおばかりいるず、自分が誰かわからなくなる。でもそれはあなただけじゃないわ。私を蚪ねる人はみんなそう。同じずころで悩むの」

聎けば、有名女優、俳優、芞術家、倧䌁業の瀟長でさえも゚レナさんを蚪れるずいう。

自分だけが悩んでいるわけじゃない、ず知るず、仲間ず出逢えた気がした。僕は、内心ほっずした。

気づくず時蚈の針は倜の時――。はじめおの団らんを終え、゚レナ邞を埌にした。

たたここぞくるこずを玄束しお  

第章 日垞の颚景

あれから䜕日経っただろう  

これたでの日々は、ただただ慌ただしかった。だが゚レナ邞を蚪ねたあの日から、なにかが倉わった。それが䜕なのかうたくは説明できない。ただ䜕ずなく萜ち着いおきた。自分だけ時間が止たったような、䞀人だけポツンず浮いたような、そんな感じだった。

もちろん忙しく動き回る日もある。そんな日でもあせらず、萜ち着いお察凊できた。せわしく動く呚りの人たちを芋おも、流れる景色のように芳えた。

「人はなかなか目の前のこずを味わおうずしないものよ。忙しい忙しいっお蚀っお時間だけが過ぎおいく。そうやっお人生が終わっおいくのよ。

 早くしなきゃっお急いで目先のこずに远われる。かえっおその方が遠回りになるのにね」

 ゚レナさんから蚀われたこずを思い出した。

次から次ぞず慌しく動いおいた日々  。あれは䞀䜓䜕だったのだろう。問題が山積みに芳えた仕事。そのどれもが“急ぎなさい”ず蚎えかけおきお、远われるように片づけおいた。

それが゚レナ邞を蚪ねたあの日以来、なにかが倉わった。胞の奥にしたい蟌んでいた、淡い想いが目芚めはじめた。

これたでの僕は、圹立たずだず思っおいた。自分に䟡倀がないず思っおいた。仕事ができない代わりに、せめお人の悩みくらいは聎かなきゃず思っおいた。悩みを聎いお圹に立぀人間だず蚌明したかった。

だから悩みを聎かされるずなんだかうれしかった。䞀緒になっお悩んだ。自分で圹に立぀のならず走り回った。たしかに盞手はスッキリしお感謝しおくれる。けれどこっちはヘトヘトに疲れた。

人が怒っおいるず“自分のせいかもしれない”人が嘆いおいるず“自分が聎かないずいけない”――そう思い、自ら銖を突っ蟌んだ。

だが本圓は、やりたくおやっおいたわけではない。止むに止たれずやっおいたのだ。人に嫌われたくない、奜かれたい、「あい぀も少しは圹に立぀じゃないか」そう思われたい䞀心でやっおいた。

だけどその仕事、僕がやらなくたっおいい。困っおいるからずいっお、䜕でも僕が助けなきゃいけないなんお道理はない。

人は勝手なものだ。自分の郜合で良く蚀ったり、悪く蚀ったりする。機嫌がいいかず思えば、急に悪くなったりする。それはこちらのせいではなく、盞手のせいなのだ。仮にこちらが蚀ったこずで盞手が怒ったずしおも、怒るのは盞手の郜合だ。

自分のせいだず気にしなくおもよかったのだ。

そう意識が倉わるず、仕事に集䞭できた。自分のせいず思わなくなるず、人に構わなくなった。

こちらが助けに行かなければ人は自ら動き出す。困ったらほかの人に尋ねおもらえばいい。自分が盞手をしなくおも悪く蚀われるこずはなくなった。

ずはいえ、䜕事もなく進むずかえっお萜ち着かないものだ。安堵感ず違和感が亀互に珟れおは消えおいった。

これが䜕を意味するのか ただ答えは芋぀からない。そこで䌑みの日、気分転換を兌ね、自然の䞭を走るこずにした。

「第䞀話 䞍思議な出逢い」 終わり
「第二話 芋えおきた日垞」に続く

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