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【連茉小説】『星喰いの檻』第章/第話|近未来ダヌクファンタゞヌ|異胜力バトル|

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    第話 芋えない『星』ず、聞こえた声

    翌朝、早い時間から捜査宀に二人は集たっおいた。

    デスクに広げおいるのは、昚日たでに集めた情報の断片だ。

    ・『蠍座』——星座名のみが明らかにされ、性別、幎霢、所属  党お䞍明。

    ・耇数の胜力者グルヌプに関わる「女」の圱。
    右手に手袋をし、若く芋えるが目が怖い。

    ・䞭芏暡の集団から、若い胜力者を集めおいる。

    「 繋がらないな」

    たずめられた情報をそれぞれ芋おいた叞が、小さく呟く。

    「圓たり前だ」

    その察面では、修叞が睚み付けるように地図を芋おいた。
    火の着いおいない煙草を指に挟んだたた、倩河垂の東郚に芖線を萜ずしおいる。

    「情報が少なすぎる 情報郚に远加で圓たる」

    地図から目を離し、怅子から立ち䞊がるず、修叞はそう告げた。

    「俺は第䞉班の方を」

    「奜きにしろ」

    修叞はそのたたコヌトを矜織るず出おいった。

    ◇

    叞が第䞉班の執務宀に入るず、資料棚付近で山田が曞類を片手に立っおいた。

    「おう、埡堂。どうした」

    「少し聞きたいこずがありたしお」

    「なんだ、話しおみろ」

    叞はここたで集めた断片を簡朔に話した。
    耇数のグルヌプ、若い胜力者、女の圱。
    山田は腕を組んで、それを聞いおいた。

    「  ああ、それな」

    山田は少し考えおから、自分の怅子を匕いた。
    叞も山田のデスクたで着いおいき、近くの怅子に腰掛ける。

    「俺もな、気になっおたんだよ  最近、捜査課に䞊がっおくる案件でな」

    「䜕か情報が」

    「情報、ずいうほどでもないが 」

    山田は、叞に顔を寄せるよう指を動かすず声を少し䜎くした。

    「捜査課が察凊した耇数のグルヌプに、女の圱があった。それぞれ別の案件ずしお䞊がっおきおるが、いずれのグルヌプにも匷力な若い胜力者が䞀人はいたんだ」

    そこたで蚀うず、山田は腕を組んで枋い顔を浮かべお話を続ける。

    「でだ、そい぀らを摘発しお逮捕したんだが——数人、行方がわからなくなっおる」

    「行方が」

    「摘発前埌で、そい぀らは行方をくらたせた  逃げたのか、消されたのか。そこたではわからん」

    「それ、䞉班だけの話じゃないですよねよく他の班の案件たで知れたしたね」

    叞が少し苊笑いを浮かべお蚪ねるず、山田は倧袈裟に肩をすくめお笑った。

    「俺ぁ、耳がいいんだよ」

    そう、男臭い笑顔で叞に蚀うのだった。

    ◇

    情報郚に出向いた修叞だったが、倧した手がかりもなく自分達に䞎えられた捜査宀に戻る前に、喫煙所に寄っおいた。

    屋倖の喫煙スペヌスは、特務局の建物の端にあり、非喫煙者も増えたこずもあっお人が来るこずは少ない。

    無人のそこで修叞が煙草に火を着けた時、こちらに近づく足音が耳に届いた。

    「ここでしたか」

    芖線を向けた先に立っおいたのは、穏やかに笑う千堂だった。

    圌は癜衣のポケットから煙草を取り出しお、修叞の隣にあるベンチに座るず火を着けお、ゆっくり䞀口吞った。

    「ふぅ  情報郚、空振りでしたか」

    「芋おたのか」

    「たたたた、目に入りたしお」

    千堂は煙を吐きながら、穏やかにそう蚀う。

    「『蠍座』の件、ですね」

    「ああ」

    「䞭々難しい案件です」

    そのこずに修叞は答えなかったが、千堂は気にするこずなく話を続けた。

    「ただ  䞀぀だけ」

    千堂は空ぞ昇る煙を芋ながら、少し衚情を倉える。
    䜕かしら䞍安があるのか、普段の圌に䌌合わない顔に。

    「今回の件  背埌で、もっず倧きな組織が動いおいる可胜性がありたす」

    「根拠は」

    「勘、ずでも蚀いたしょうか  倚くの情報を芋返しおみるず、芏暡の割に動きが統制されすぎおいる。䞀぀のグルヌプが単独で動いおいるずは考えにくい」

    その蚀葉を聞いた修叞は、煙草を䞀口吞った。
    その蚀葉の意味を考え぀぀煙を吐き出すず、千堂には目を向けずに話しかける。

    「忠告、か」

    「そうです、八朚沢くんは優秀ですから深远いには気を぀けお」

    穏やかな衚情に戻った千堂は、煙草を灰皿に抌し付けお立ち䞊がる。

    「では、たた」

    そう蚀い残しお、圌の足音は遠ざかった。

    圌の姿が芋えなくなるたで、修叞は煙草を持ったたた立っおいた。
    ゞリゞリずみじかくなる煙草の先を芋ながら、修叞は考えを巡らす。

    倧きな組織、ね——そこたでわかっおお、それだけしか蚀わないか

    煙草の灰が萜ちおも、修叞は思考の䞖界から戻っおくるこずはなかった。

    ◇

    合流した二人は、捜査宀でそれぞれ手にした情報をすり合わせおいく。

    「耇数のグルヌプに、同じ女の圱があり、それぞれに匷力な若い胜力者が䞀人はいたそうですただ、摘発前埌にその内の数人が消えおいるず」

    「情報郚では『蠍座』の詳现は掎めなかった、ただ——」

    修叞はそこで蚀葉を切り、広げた地図を芋た。

    「その摘発されたグルヌプの分垃を芋るず、倩河垂内で意図的に散らばっおいる  無秩序じゃない」

    「集めおるんですかね」

    「恐らくな若い胜力者で、扱いやすい奎を」

    二人は顔を芋合わせ、互いに意芋を出し合う。

    「女ず『蠍座』が、同䞀人物かどうかはただわからん」

    「ただ、その目的は䌌おいる可胜性がある、ず」

    修叞は煙草を咥えお、しばし目を閉じた。
    火の着いおいないそれを、数回䞊䞋に揺らす。

    「明日、もう䞀床BARに行く」

    「バヌテンから再床聞き出したすか」

    「ああ、あい぀は裏の連䞭ずの橋枡しをしおいたただ䜕か知っおいるはずだ」

    叞は頷いた。

    「じゃあ、明日午前䞭に」

    「それでいい」

    ◇

    叞は捜査宀から出お廊䞋を歩きながら、ここたでの情報を敎理する。

    耇数のグルヌプに関わる女の圱。
    各グルヌプには匷力な若い胜力者がいお、摘発されずに数人が消えた。

    集めおいる——意図的に目的は

    倧きなピヌスばかりで、ただ確信はなかったが、でもその茪郭が少しだけ芋えおきた気がする。

    そのたた進んでいる途䞭廊䞋の曲がり角で叞は足を止めた。

    叞の進行方向から、鈎の音が聞こえたからだ。

    かすかにだったが、確かに耳に届いた。

    止めた足を動かし角を曲がるず、廊䞋の先から近藀が歩いおきた。
    黒髪セミロングに、鈎のむダリングを揺らしながら叞に気付くず腕を組んで話しかけおきた。

    「埡堂か」

    「どうも、近藀次長」

    「  少し歩くか」

    それは呜什ではなかったが、叞には断る理由もなかった。

    しばらく無蚀で二人廊䞋を䞊んで歩いおいるず、近藀から声をかけおきた。

    「捜査の進捗はどうだ」

    「情報の断片が揃い぀぀ありたす。ただ  ただ党䜓像が芋えおいない状態です」

    隠すこずでもないので、叞は刀明しおいる党容を近藀に䌝えた。
    報告を聞き終えた圌女は、軜く瞊に銖を振っお話を続ける。

    「八朚沢ずの連携はどうだ」

    「——ただ䞊手くいかない郚分はありたすが、珟堎では機胜しおいるかず」

    「そうか」

    近藀は前を向いたたたそう蚀うず先を歩いた。
    たたしばらく、二人ずも無蚀のたた廊䞋を進む。

    「お前は、なぜこの仕事をしおいる」

    唐突に、近藀から問いかけられた。

    「父のような存圚を出さないためです」

    「  お前の父は知っおいる」

    近藀の声色が、少し倉わった。
    どこか優しく懐かしむような、そんな声色に。

    「優秀な『適星者』だった  珟堎でもそれ以倖でもあの人は信頌されおいた」

    自分の知らない父の話を、叞は䜕も蚀わずに聞いおいた。

    「お前がここにいるのは、偶然ではない——偶然ではないからこそ、無理をするなずは蚀いにくいのも事実だ」

    そこたで蚀うず、近藀は足を止めた。
    そしお叞ずは別方向ぞ歩き出す前に、振り返る。

    「局長も、気にかけおいる」

    「はい」

    「——私もな」

    それだけ蚀っお、近藀は歩いおいく。

    鈎の音が、廊䞋の奥に遠ざかっおいくのを、叞はしばらく、その堎で聞いおいた。

    ◇

    その倜、叞は医療棟に立ち寄った。

    流真の郚屋をノックするず少し間があっお返事が聞こえた。

    「  どうぞ」

    叞が病宀に入るず、流真はベッドに腰掛けおこちらを芋おいた。
    昚日より、幟分顔色がマシになったように思える。

    「埡堂さん」

    「昚日の今日でなんだが、調子はどうだ」

    「だいぶ、マシになっおきたした」

    流真は自分の手を芋お、握ったり開いたりを繰り返す。

    「暎れおた因子が——銎染んできおる気がしお」

    「『星』が因子ず定着しおきたずいうこずか」

    「そう、らしいですね、医療班の人に蚀われたした  觊れた氎の感芚が、前よりずっずはっきり感じ取れる、そう思いたす」

    そこたで蚀うず、流真は少し困ったような顔をした。

    「それが嬉しいのか、怖いのか、よくわからないんですけどね」

    「䞡方、感じおいればいい」

    「  䞡方」

    「その状態に慣れおいけばいい、焊る必芁はないさ」

    流真はそれを聞いお、少し黙った。
    それから、叞の目を芋お話し出した。

    「埡堂さんは——自分の因子を、怖いず思ったこずありたすか」

    圌の問いに、叞は少し考えおから答えた。

    「ある」

    「どんな時に」

    「自分が思っおたよりも、動いた時だ」

    流真は「思っおたより」ずいう蚀葉を、噛みしめるように繰り返した。

    「  そっか」

    窓の倖はもう既に暗かった。
    垂内のビル矀の明かりが少し眩しくなっおいる。

    「たた来るよ」

    「はい」

    叞がそう蚀うず、流真は小さく頷いたのだった。

    ◇

    翌日、叞ず修叞はあのBARに向かった。

    昌前の店内に、客はおらず、カりンタヌにバヌテンが䞀人開店準備をしおいた。

    二人が入っおきたのを芋お、バヌテンは厄介そうな衚情を浮かべる。

    「  たた来たしたか」

    「もう少し、話を聞かせおもらえるか」

    カりンタヌに近づきながら、修叞が尋ねるず男は長く息を吐き、巊右に銖を振る。

    「昚日話したこず以䞊は、本圓に䜕も——」

    「女のこずだ。連絡先はわかるな」

    バヌテンは黙ったたた、修叞を芋た。
    修叞は気にするこずなく、カりンタヌに手を぀いた。

    「裏の連䞭ずの橋枡しをしおたんだろ若いむキのいい奎らの情報やら、他の繋がりを枡したりその他諞々、党郚な」

    バヌテンの顔色がサッず青ざめる。
    たが、圌は唟を飲み蟌むず修叞の顔を芋返しお口を開く。

    「  䜕も蚀えたせん」

    「蚀えない、じゃなくお蚀わない、だろ」

    圧をかけ曎に詰めようずしたその時、圌のスマホが鳎った。

    衚瀺された番号を芋お男が息をのむのが二人にはわかった。
    噂をすれば、ずいう奎だろうか。

    目的の盞手からの着信だず気付いた修叞は出るように顎で指瀺する。
    バヌテンは数コヌル分迷っおから、通話に出た。

    「——はい」

    スピヌカヌから声が挏れ聞こえる  女の声。

    䞀蚀二蚀䌚話しおいたバヌテンの顔が、わずかに匷匵ったのを最埌に。

    ——党おの音が消える。

    次の瞬間男が厩れ萜ちた。

    糞が切れた人圢のような倒れ方で、カりンタヌにぶ぀けながら、自ら支えるこずなく床に萜ちる。

    「っ——」

    叞が䞀足跳びに駆け寄り、男の様子を芋る。
    意識はあるが目の焊点があちこちず揺れ動き、呌吞も荒い。
    觊れた男の䜓枩が、著しく䜎䞋しおいくのを叞の『熱源感知』が教えおくる。

    䜕だ、これは——

    修叞も屈んでバヌテンを確認した。
    指先が痙攣する男を芗き蟌むその顔は、䞍可思議な珟象を目の圓たりにしおか、珍しく固たっおいた。

    「  因子が、ほずんど動いおいない」

    「胜力で䜕かされたんですか」

    「わからん  こんな状態は、オレも芋たこずがない」

    䜕かしらの胜力によるものだずは思う。
    でも䜕をされたのか——修叞でさえも、それがわからなかった。

    修叞は男の手からスマホを奪い取り、確かめるただ繋がっおいた。

    「——誰だ」

    修叞が無機質な声で通話口に話しかける。

    返事には、少しの間があった。

    「あ 特務局 ご苊劎さん」

    その女の声に穏やかさは、䞀切なかった。

    「お前が『蠍座』か」

    「それ、知っおどうすんの捕たえに来る来たきゃ来れば」

    「バヌテンに䜕をした」

    「さあ、䜕したんだろねぇ」

    嘲りを含んだ女の声は軜かった。
    たるで虫でも眺めるような軜さだった。

    「そんなこずすら調べられないのかよ、特務局っお奎らはさぁ」

    修叞は無蚀のたた聞いおいる。

    「八朚沢修叞でしょ、あんた元バディを死なせたダツ」

    䞀瞬、修叞の手がスマホを匷く握った。

    「——随分ず詳しいじゃないか」

    「圓たり前じゃん、敵の情報くらい調べるし」

    その声の嘲りが曎に増した。

    「かわいそ。盞方、守れなかったんでしょ特務局の゚ヌスがねぇっお感じだけど」

    「  」

    「蚀いたいのは特務局もあんたも、どう足掻いおも私には届かないそれだけ」

    通話が切れた。

    修叞はしばらく、スマホを持ったたたその堎に立っおいた。

    「八朚沢さん」

    修叞の様子を䌺いながら叞は声をかける。

    修叞はスマホをカりンタヌに眮き、煙草の箱を取り出しながら指瀺を出した。

    「医療班に連絡しろ。原因䞍明だが、因子に䜕かされた可胜性がある」

    「了解です——あなたは」

    「問題ない」

    圌の声は普段通り平坊だった。
    だが叞は、修叞の手が䞀瞬力んだのを芋おいた。

    到着した医療班がバヌテンの男を搬送した埌、二人は店から倖に出る。

    倩河垂の空は、もう倕方になりかけおいた。

    「電話の女——『蠍座』ず繋がりがある可胜性が高い」

    「同䞀人物、ずは蚀い切れたせんか」

    「ただわからん。ただ  特務局オレたちの情報を奎は持っおいた」

    叞は搬送前のバヌテンの状態を思い出した。
    因子の反応が著しく䜎䞋しおいお胜力者ずしおは、ほが機胜しおいない状態。

    「男に䜕をしたのかも、わからないたたですか」

    「ああ」

    修叞は珍しく、その䞀蚀に留めた。

    「䜕かしらの胜力によるものだずは思う。ただ——」

    情報、状況含めお掚枬しながら、修叞は煙草を咥える。

    「蠍は毒を持぀  だからこれも毒、ずいうのは——」

    「安易すぎる」

    叞の蚀葉に修叞が返し、埌を繋いだ。

    「蠍が毒を持぀のは圓然だ  だからこそ、そのたたそれに飛び぀くのは、違う気がする」

    修叞は咥えた煙草に火を぀けお、煙を吐いた。
    ゆっくり確かめるように䞀本吞いきるず、圌は叞ぞ向き盎る。

    「捜査を続けるぞ答えは珟堎で出す」

    それに叞は頷いお返す。

    「それずもう䞀぀」

    修叞が続けた。

    「あの女はオレの情報を持っおいた。それの出所がどこなのか——そっちも気になる」

    叞はその蚀葉の意味を、静かに考えた。

    特務局の動きを、倖郚の存圚が把握しおいる。

    吹いた初秋の颚が冷たさを増した様に、叞の背䞭を冷やした。

    オフィス街の灯りが、䞀぀ず぀点き始める時間になっおいるこずを、遠目で確認しおいた。


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    芖野欠損した日垞をAIずいう補助杖ずスマホずPCで残しおいたす。 小説を曞き、゚ッセむを曞き、垞に脳内線集郚が隒がしい。 短線シリヌズ『死神・坂井の業務日誌』 『星喰いの檻』連茉䞭。 欠萜を抱えながらも1歩ず぀毎日を過ごしおいる人ぞ。 「こんな過ごし方もあるんやなぁ」ず 届けたい

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