
創作大賞応募作品について、応援頂いた方々への感謝
創作大賞に応募しているエッセイを、改めて紹介させて頂きます。
「10センチの弁当箱で、自分を回収している」
初校から途中で大きく2箇所程加筆とエピソードの順番を入替をしています。
最初に書いた時点でも、自分が書きたいことは入れたつもりでした。けれど、読んでくださった方からいただいた感想を何度も読み返すうちに、伝わっている部分と、まだ奥に隠れたままになっている部分が見えてきました。
弁当を作る時間の自由さを見つけてくださる方もいた。ものづくりの話として読んでくださる方もいれば、自分を整えるための小さな習慣の話として受け取ってくださる方もいた。
最初は、仕事の詳細や専門用語を入れても伝わらないのでは?説明しすぎると野暮になるのでは? 長文になりすぎるとそもそも読んでもらえないのでは?と入れなかった話がいくつかありました。
特に中国出張での体験や仕事の詳細などは、どれも本当は最初から書きたかった話でしたが、分かりにくくなるのではないか。そう考えて、一部は文章の外へ置くか、なるべく抽象的な言葉でぼやかしていました。
けれど感想やコメントを読み返しながら考えているうちに、それらは説明のために付け足す話ではなく、私がなぜ弁当を作っているのかを支える部品なのだと思うようになりました。
仕事で製品を作る時も、最初の設計だけで完成することはほとんどありません。実際に形にしてみて、誰かに触ってもらい、分かりにくいところや、伝わっていないところを見つける。そのたびに形を直し、それでも本当に伝えたいことは失わないようにする。
今回の文章も、それとよく似ていました。
良いと言っていただいた要素は、できるだけ残しました。そこを壊さないようにしながら、入れたかった場面を加え、重なっていた言葉を削って調整しました。なので、基本的に内容も結末も同じですが、投稿初期に見て頂いた方にはもしかしたら違う話に感じるかもしれません(そちらの方が良かった方には本当に申し訳ないです)
それでも最後は、自分がどんな人間で、何を大切にしていて、何をなくしたくないと思っているのかが、以前よりも正直に伝わる文章になったと思っています。
賞のために文章を完成させたというより、賞をきっかけに、自分が本当に書きたかったところまでたどり着けたような感覚があります。まだ結果も何も出ていないですが、正直今の自分が納得できるところまで書き切れたことが、何よりいちばんうれしいです。
嬉しい言葉だけではなく、「ここに引っかかった」「この部分が印象に残った」という一つ一つの反応が、文章を見直すための大切な手がかりになりました。
また、この作品に限らず、これまでの文章や別の応募作を紹介してくださった方もいました。それぞれの記事を、感謝とともに改めて紹介させてください。
アラサー凡人の再起録さん
同じく、ものづくりの仕事をされている方です。
仕事の中で、自分の考えがいくつものフィルターを通り、少しずつ削られていく感覚を受け取ってくださいました。そして、私の弁当作りを「静かな自己回復の儀式」と表現していただきました。
健康や節約だけでは説明できなかった弁当の役割に、名前をつけてもらった気がします。この感想を読んだことで、弁当を作れなかった時期の話も、きちんと書く必要があると思えました。
何度も読んでくださり、本当にありがとうございました。
今度は私が、この記事を何度も読み返しています。
常盤ばらんさん
料理を仕事にされている方ならではの視点で、文章を読んでくださいました。
文章の緻密さや構成だけでなく、料理には正解がなく、同じように作っても毎回少しずつ違うというお話が印象に残りました。設計は誤差を減らす仕事ですが、料理はその誤差まで味になる。私はそこに、仕事とは違う自由を感じていたのかもしれません。
また、「10センチの弁当箱には無数の選択肢がある」と書いていただきました。私が小さいと思っていた自由を、可能性として読み直してくださったことがうれしかったです。これから、普段書いているエッセイではその選択肢を出せて行ければと思っています。
そして、何よりタイトルが格好いい。なんで本人がこれを思いつかなかったんだと勝手に悔しんでます。
料理をする方だからこその言葉を、本当にありがとうございました。
うどじょさん
今ではnoteを始めてから一番交流があるうどじょさん、今回の応募作だけでなく、これまでの文章全体について紹介してくださいました。
構成、比喩、少し引いた視点という三つに分け、自分でも感覚的に行っていたことを言葉にしていただきました。
特に、「ずれているのに腑に落ちる比喩」と書いていただけたことがうれしかったです。
比喩は、書いているときには面白いのに、投稿直前になると急にこちらを不安そうに見てきます。
私は文章は素人ですが、職業柄、普段色々な業種の方とお話をするのでその中で説明する為の例え話に感覚的には近いのかなぁと思っていました。本当に通じるのか。私だけが感じている事ではないのか?そのため、比喩や構成を評価していただいたことは、大きな自信になりました。
書き手としての特徴を、自分より先に整理してくださり、本当にありがとうございました。
「いつか書籍化してもおかしくない」という言葉に追いつくため、これからはZINEの入稿データを完成させたいと思います‼︎
ヤスさん
ヤスさんの記事では、今回の作品ではなく、別の応募作「Sの残像」を紹介していただきました。
膨大な応募作を読み比べる中で、「何でもない日常を面白く書く能力がズバ抜けてる」と評価してくださいました。
弁当や仕事、美容院、地元の風景。
私が書いているのは、大事件の少ない日常です。
その日常を、見方や言葉の置き方によってどこまで文章にできるのか。それは、noteを書き始めてからずっと考えてきたことでした。
その部分を見つけていただけたことが、大きな励みになりました。
さらに、中間選考を通らなければ腹を切る用意までされていました。そこまで作品に責任を負っていただく必要はありません。結果にかかわらず、どうか腹部は現在の状態を保ってください。
膨大な作品の中から見つけ、強い言葉で紹介してくださり、本当にありがとうございました。
文章は、一人で書き始めることはできます。
けれど今回、自分一人では見つけられなかった部分を、読んでくださった方の言葉から何度も教えていただきました。私の仕事のものづくりと同じように、文章もまた、一人だけでは完結しないのだと思います。
読んでくださった方。
スキを押してくださった方。
コメントをくださった方。
感想や紹介の記事を書いてくださった方。
本当にありがとうございました。
以前読んでくださった方にも、まだ読んでいない方にも、完成版を読んでいただけたらうれしいです。
「10センチの弁当箱で、自分を回収している」
その他、エッセイ部門で応募している作品はこちらのマガジンに入っております。
…という事で、後はみんなでこの祭を楽しみましょー✨✌︎('ω'✌︎ ) ( ✌︎'ω')✌︎🎵