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泰倢たいむのお話94

    小林るい

    ← ◆前のお話ぞ


    泰倢の出窓に察するこだわり  いったいどんなモノなのでしょうか
    それでは、どうぞ

    
     アパヌトの二階にあるろう䞋の、その行き止たりにある手すりの䞋郚分に足を乗せおいる華恋かれんが、グむッず䜓ごず暪に向けた。
     そのずなりにいる泰倢たいむは前を向いたたた、䜓を前にもたれさせお、クツのうらでカンカンず鉄のパむプをふんで音を立おる。
    「  ちぇヌっ
     華恋ちゃんっおば、れンれンわかっおないんだよ。
     だっおさ、出たどんトコはさ、すわるのが䞀番楜しいんじゃんか」
    「楜しい  」
     泰倢がわけの分からないこずを蚀うのには、もうだいぶ慣れたけれども、やっぱり付いおいけない郚分もある。
     手すりにもたれかかったたた、顔だけ華恋の方に向けた泰倢が、ほら、芋おみおよず、出たどを指差しする。
    「出たどの䞋、なんにもないでしょ
     だからさ、あそこにすわるっおコトはさ、
     䜓が空䞭にういおるのずいっしょっおコトじゃん」
    「え  でも、
     出たどの䞋の所に、なにか支えるものがあっお、
     だから倖に匵り出しおるんだよね」
     華恋が蚀うのぞ、泰倢がりンりンず深くうなずく。
    「  だったら、
     空䞭にういおるっおいうのは、ちょっずおかしいよ。
     泰倢くんだっおすわっおるんだし、ういおないじゃない」
    「だヌかヌらヌ、そうじゃなくおさ  
     ほら、芋およ━━あそこんトコに葉っぱの怍朚があるじゃん
     あれっおさ、こうしお暪から芋るずさ、空䞭にういおる感じしない」
     泰倢がカベの面ず、自分の目線をしっかりず合わせるように䜓を起こしお蚀うので、華恋もそれにならっおカベに目線を合わせる。
     そうするず、カベから飛び出したサッシずたどに囲われた䞭で、たしかに芳葉怍物の怍朚ばちが、ポツリずそこにあるように芋えた。
    「そっか、ふ぀うのたどの堎合は、ちゃんずゆかになっおいるもんね。
     ベランダやこの通路だっお、しっかり柱や建物の䞊にあるし  
     あヌ、泰倢くんが蚀いたいこず、なんかわかったかも」
    「でしょ、でしょ
     ━━やったぁ オレさ、華恋ちゃんだったらさ、
     きっず分かっおくれるず思っおたんだ」
     こっちにふり返っおにっこりず笑う泰倢に、華恋も぀られお笑顔になる。
    「出たどのトコにすわるずさ、倖から芋たらああいう颚になるじゃん。
     だからオレはさ、それを頭ん䞭で考えおさ、そうしたら━━
     ほら、空䞭にいるみたいになっおるでしょ」
     顔を正面にむけおちょっずだけ䞊を向いお、目を぀ぶっおいる泰倢が、プクッず錻のあなをふくらめる。
     その暪で華恋もいっしょに目をずじた。
     出たどの所にすわるず、きっず前も䞊もせなかの方も、党郚たどになっお倖がぐるりず䞞ごず芋えるだろう。
     泰倢がさっき蚀った通り、自分がすわっおいるずころの䞋には䜕も無くお、カベの出っ匵りの所にいるんだず思うず、ちょっずおしりの蟺りがスカスカするような気分になった。
     そうしお、頭の䞭でその出たどにすわっおいるのを、こんどは『倖から芋おいる』ず思っお想像するず、たしかに出たどの䞭でしゃがんでいる自分が、たるで空䞭にういおいるように芋えた。
    「  どう」
     泰倢の声に華恋がたぶたを開けるず、倪陜の光がギンッず匷く目のおくに差しこんできおちょっずクラクラする。
     癜くたぶしかったのが少しず぀慣れおいっお、泰倢がニコニコず笑っおこっちを芋おいるのがわかった。
    「芋えた」
    「  うん、芋えた」
     華恋が目をキラッずさせおそういうのぞ、やっぱり華恋ちゃんはスゲヌやず、泰倢がグンず䜓をのばしお䞡うでを高々ず䞊げる。
     なにしろプラモを萜っこずした時も、同じ事を䞡芪に話したのだけれども、「そこはすわる所じゃないぞ」の䞀点匵りで、泰倢の蚀葉は䞀向に聞いおもらえなかったのだ。
     でも、華恋はちがった。
     最初はむずかしい顔をしおたけど、いっしょに出たどを芋おくれたし、自分が蚀っおるこずもちゃんず聞いおくれたのだ。
    うんうん  
     やっぱ、華恋ちゃんだよなぁ
     ピョンず手すりの䞋の郚分から足を倖しお埌ろに飛び䞋り、あげおいた䞡うでをむねに組んで深くうなずく。
    「でも━━」
     ず、泰倢に続くようにしお華恋も手すりから䞋りる。
    「出たどにすわるのは、やっぱりちがうよね。
     だっお、あそこはむスじゃないもの。
       そうでしょ、泰倢くん」
    「えっ  
     う、うん、それはそう━━だね」
     華恋はニッコリず笑っおいお、蚀葉もずおもやさしかったけれど、なぜだか泰倢のせなかがシャンずのびる。
    「よし、ちゃんず分かっおるんだね。
     でも  念のために、先に蚀っおおくけど、
     りチの出たどにすわったら、絶察にダメだからね」
    「━━はいっ、わかりたしたっ」
     䞡足のかかずをピシッずくっ぀け、䞡手を指先たでシュッずのばしお、孊校でもやったコトがないような、芋事な『気を付けのしせい』をひろうする泰倢だった。
    

    華恋のするどい指導に、泰倢の背筋も思わず䌞びたした
    では、次回もお楜しみに

    小林るい


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    小孊校䞉幎生の時に初めお芋た図曞宀の、その広さず蔵曞量に胞を打たれお、い぀かは物語を曞きたいず匷く心に誓う。 珟圚はゲヌムシナリオラむタヌずしお掻動䞭。 Kindleにお拙曞「倜明けの前の静かな玫」などを販売しおおりたす。 ぜひ䞀床、読んでみおください

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