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リハビリはゲーム感覚で!19.5:泳ぎたいねん!《脳梗塞(脳卒中)の“前向き”闘病記 小説風》

    第一話から読みたい方はこちらからご覧ください

    はじめに

    ある朝、突然倒れた和泉大輝(45歳・会社員)。
    診断は、脳幹部の梗塞。
    体は動かず、声も出ず、世界は一変した。

    時は刻一刻と進み、容赦なく迫るタイムリミット。
    動かない体に問いかけ、挑み続ける日々が始まった。

    「果たして、自分はどこまで取り戻せるのか」

    家族の想いが、彼を支え続ける。

    次々と立ちはだかる試練。
    そして、その先に待ち受ける“新たな現実”。

    希望と絶望が交錯する、その瞬間をご覧ください。


    とかいう本編はおいといて、
    これは、そんな入院生活前の、かけがえない思い出のお話。



    本作は、実際の経験をもとにしています。

    ※本編には、病気、身体の麻痺、生命への不安などセンシティブな描写が含まれます。
    心身に負担を感じる可能性のある方は、無理のない範囲でお読みください。


    第三部本編(全9話)+妻視点のサイドストーリー+脳卒中の知識を分かりやすく学べる解説(9話)、全てを最後までご覧いただけるマガジンを200円で販売しております。
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    それではどうぞ。




    第三部 希望か終焉か ― 七日間の挑戦と門出の春

    休憩話⑦ 泳ぎたいねん!

    湯船に浸かると、お湯の中で、ふっとプールのことを思い出した。
    「また泳ぎたいなぁ」――そんな気持ちが自然に湧き、家族でプールに行った日の記憶が広がっていく。

    去年の夏は、大きなレジャープールで一日中遊んだ。
    ウォータースライダーにみんなで大はしゃぎ。落ちる直前の緊張と期待の混ざった皆の顔を思い出すと今でも楽しい。

    プールのあるホテルに泊まったこともある。
    長女の夏菜カナはスライダーが怖く一人では滑れなかったが、5歳も年下の次女の流菜ルナは平気な顔で何度も挑戦していた。

    市民プールへ「自主練に行く!」と言って出かけるのに、最後は姉妹で笑い転げて遊んで帰ってくる。

    そんな姿を見ていると、やっぱり子どもは水の中が似合うなと思った。


    まあ当然や。
    三姉妹そろって小さい頃からスイミングの選手コースで頑張ってたからな。


    皆、とても速かったが、その中でも、とくに流菜ルナ。

    全国大会に何度も出場した。

    俺も水泳部出身やから、プールで一緒に泳いだらいい勝負になると思っていた。
    けど現実は、クロールで必死の俺を横目に、流菜ルナはキックだけでゆうゆうと追い抜いていく。
    「おいおい、パパの威厳どうしてくれるんや!」と笑ったのを今でも覚えている。

    当時の三姉妹は、とにかくひたむきやった。
    流菜ルナは「練習がきつければきついほど楽しいよ」と、よく話していた。

    その姿は、今の俺がやっているリハビリとどこか重なる。

    地道に繰り返すしかない。成果が出なくても楽しめば続けられる。
    そして、その積み重ねが必ずどこかで力になる――そう思わせてくれるのが、娘たちの頑張りやった。

    あの頃の三姉妹を思い出しながら、今日もリハビリに必死に取り組もう。

    そして、
    また皆でプールに行くんや。

    「リハビリでパワーアップしたパパを待っとけよ!次こそは勝ったる!」

    とカッコつけて言いつつ、実際の勝負内容は、

    「パパはクロール、流菜ルナは犬かきでお願いします!」

    ・・・完全に大人気ない父親やけど、それでも勝てないんだろうなぁ。
    でも、それはそれで楽しみだ。

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    45歳で脳幹梗塞になり、重度の両麻痺を負うという超激レア症例。現在はリハビリにゲーム感覚で挑戦し、悪戦苦闘中 闘病の中で試される、自身の覚悟、夫婦の愛、そして家族の絆・・ 実際にリハビリをしながら描く、ほぼ実話、涙あり笑いありの小説風闘病記をご覧下さい

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