
【読書記録】児童文学の楽しさをかじる『そして、ねずみ女房は星を見た』
絵本はスキで読んでいるけれど、
最近、児童書熱が上がってきている。
灰色ロバのイーヨーさんの記事で、
ライナー=チムニクの『熊とにんげん』、
上野暸さんの『ちょんまげ手まり歌』、
を読みました。
それぞれ全く違うおもしろさ、そして豊かさ。
いい絵本に出逢った時も思うんだけど、
読んでこなかった自分をちょっと悔やんでしまう位。
でも大人になった今だからこそ別の意味で、
理解出来たり味わえたり出来る所もあって、
こうやって紹介してくれる記事や書籍は有難いし、
今ゆっくり本を開く余裕がある事に、
まずは感謝だなぁ。
記事で見て、これは読んでみたいと思った本は、
『そして、ねずみ女房は星を見た』
(大人が読みたい子どもの本と副題付き!)
タイトルにある『ねずみ女房』は、私も昨年読んで
、やはり雌ねずみが見た星は何だったのかを考えていたので答え合わせ。
こんな先生の大学の授業を受けられたら楽しいだろうなぁ~と思いながら読みました。
著者は清水眞砂子さん。
『ゲド戦記』の翻訳者で幼年文学を探求されている方で、何十冊とある大切にしている子どもの本のなかから13の作品を取り上げ紹介されたものです。(著者が訳された作品は除外)
書評はどれも堅苦しくなく実際的で面白い。
作品の内容やあらすじも引き込まれます。
作家の生い立ちや背景・人生から鑑み、他の作品までも添えて詳しく述べられていますから、深い。
児童書の主人公って10~12才頃が多いのかな。
大人になる前の揺れる気持ちや葛藤を描いた作品が多く、
それがまた良いんですね。
けんかや言い合いは友だちの間であろうと、親子間であろうとあってはならないこと、と思い込んでいる子どもたち、若者たちが激増している現在、こういう言い合いを作品にみることで、彼らはどれだけ解放されることでしょう。
カニグズバーグ「ベーグル・チームの作戦」より
絵本と違って内容はナイーブだったりハードだったりですが、主人公の心情とそして周りの人間心理をも誤魔化さずストレートに書かれたもの。
そして、同じ年代の頃に読む。
絵本を卒業した子供たちが手に取る物語。
自分だけじゃない。
それはおかしいことじゃないんだ。
と、読んで揺れる自己をみとめる。
子どもたちのために書かれた文学なんだなぁと改めて思います。
そして同時にその年代の子どもを持つ大人たちにも、親としての自分の在り方を認めたり反対に学んだりできるものでもあるんだなぁ。
この本に紹介されている本の共通点って、
主人公だけでなく登場人物の人間心理が包み隠さずに描かれているところなのかな。
だから児童文学って良いし、面白いんだな。
紹介の本。
フィリパ・ピアス『ペットねずみ大さわぎ』
ポーラ・フォックス『十一歳の誕生日』
イリーナ・コルシュノフ『セバスチアンからの電話』は読みたいし、著者の他の作品も。
日常であり人生であり、それは自分でもある。
色々な経験ができる読書。
読みたいものが次々増えて困る幸せ。