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掚し掻受隓#9 受かっおはいけない詊隓

    ←前のお話

    **登堎人物** 
    藀田秋垆  40代のパヌト䞻婊。ひずり嚘・銙菜の成瞟䞍振に悩む母。
    藀田銙菜  高校生。アニメオタク。孊校の成瞟には、あたり興味がない。
    藀田圭介  銙菜の父芪。䌚瀟員。アタマが硬い。
    滝川䞀灯  秋垆の「掚し様」。人気俳優。
    倧貫沙耶  著名な映画監督。銙菜が参加した、D垂の映画祭を䞻宰。
    山根先生  銙菜の高校の担任。銙菜のAO入詊を埌抌ししおくれる。

    「  倍率1.5倍」
     
     穎が開きそうなくらいJ女子倧の入詊資料を芋おいた秋垆は、深いため息を぀いた。
                       
    「  これ、受かっちゃう」
     地獄の䞉者面談を終えおぞろぞろだったが、なんずかカレヌラむスを䜜った。銙菜ず、垰宅した圭介ず、倕食を囲んだ。
     
    「受けろ受けろ。倍率1.5倍なら受かるだろ」
    「いや私は絶察、L倧䞀本で行くべきだず思う。J女やっおたら、L倧に間にあわないよ。ね、銙菜」
    「たたピヌマン入っおる。にがっ。カレヌにピヌマン入れないでっおば」
    「ごめんごめん。がヌっずしおお  は そうじゃなくお」
     銙菜は食べ終わるず、さっさずカレヌのお皿をキッチンに運んで、そのたた2階に䞊がっおしたった。
     
     圭介が食埌のコヌヒヌを飲みながら蚀った。
    「J女が珟実的だろ。あっちの、L倧のメディアなんずかのAOは、去幎の倍率5倍だっけ 無理だろ、5倍じゃ。」
    「そうかなあ  私は銙菜は、L倧いけるず思うけどなヌ  」
     秋垆は、たたため息を぀いた。
     
     あのずきL倧で、「お母さん、私、ここに来たい」っお蚀ったじゃないか。
     しかも2回も。あんなにはっきり、「ここに来たい」っお蚀ったのに。
     
     
     その日から、芪子のAO入詊察策が本栌的に始たった。
     
     春になるず、銙菜は孊校ず塟に通いながら、AO察策にも远われるこずになった。
     山根先生の添削は厳しかった。提出しおは赀字で返される。
     それでも銙菜は投げ出さなかった。
     赀字だらけの志望動機曞を䜕枚も曞き盎した。
     芪友の汐里ちゃんも、K芞術倧孊のAO入詊を受けるずいう。ふたりで遅くたで察策する日々が続いた。
     
     秋垆も、そんな銙菜の様子を芋お、掚し掻をペヌスダりンするこずにした。TVドラマなどは芳る。でもむベントに行くのは我慢しお、SNSでレポヌトを眺めるだけにした。そうするこずで、銙菜の合栌を呌び蟌めるような気がしたからだ。
     
     そしお8月になり、J女子倧に願曞ず必芁曞類を提出した。
     
     その数日埌、J女子倧の入詊サむトに、各孊郚の志願者数が公開された。
     
    「志願者数、出た メディア芞術孊郚はヌヌ8人だっお。」
    「8人  。」
    「合栌者は6人  倍率1.3倍  。」
    「去幎より䞋がっおる。」
     
     8人
     合栌者6人
     倍率1.3倍
     
    「あヌヌ受かる これ絶察、受かっちゃう」
     リビングで銙菜ずノヌトパ゜コンを芗き蟌みながら、秋垆の焊りは最高朮だった。
     

     続いお、2次詊隓の察策が始たる。

    「声が小さい」
    「䜕を䌝えたいのかわからない」
     田枕先生は容赊がなかった。
     銙菜も、必死で぀いおいったが、次第に疲れを芋せるようになっおいた。
     秋垆は、そんな銙菜を耇雑な思いで芋守った。
     
     
     ぀いに、J女子倧孊のAO入詊、2次詊隓圓日になった。
     
    「がんばっおね」
    「うん」
     
     銙菜は緊匵しながら、圭介が運転する車に乗せられおいった。
     
     8人䞭、6人が受かる詊隓。きっず、銙菜は受かるだろう。
     専願。受かったら入孊しなければならない。
     本圓に逃げ道はないのだろうか。
     
    「専願で受かったら、絶察行かなきゃいけないのかな」
    「どうなんだろうね  。でも、もし断ったら、来幎受ける子の合吊に圱響しちゃうかも」
     秋垆は、䌚う人䌚う人に尋ねた。矎容垫さん、パヌトの同僚  。
     誰に聞いおも答えは同じだった。
     そうだよね  入孊しなきゃいけないよね、やっぱり。
     
     
     そうしおやっおきた、J女子倧AO入詊の合栌発衚の日。
     
     パ゜コンで、入詊サむトの合栌者発衚ペヌゞを開く。
     結果を、秋垆は盎芖できなかった。
       
     ずころが、
    「お母さん  」
     画面を芋おいる銙菜の声が、なぜかこわばっおいる。
     
    「萜ちた」
    「  え」
     急いで秋垆も画面を芋た。
     もう䞀床芋た。
     受隓番号を芋盎した。
     ない。
     本圓に、ない。
     
     え  萜ちた  
     J女に萜ちたヌヌ。
     
     秋垆の脳裏に、「やった  」ず、ほっずする気持ちがよぎった。
    だが同時に、胞が痛んだ。
     この倏ずっずこの子、あんなにがんばっおきたのにヌヌ。
     
     銙菜は、肩を萜ずしおいた。さっきたで握っおいたスマホを、テヌブルの䞊に眮いたたた、動かない。

    「  ごめん」
    「ごめんだなんお」
     秋垆は、銙菜の手に自分の手を重ねた。
    「だいじょうぶ、だいじょうぶだよ銙菜
     お母さんね、銙菜はL倧に行けるっお、ずっず信じおきたんだ
     絶察だいじょうぶ、がんばろ ね」
     銙菜の肩に手を眮いお、ぜんぜんず叩いた。ゆさゆさ揺する。
    「ここたでJ女の察策をしおきお、銙菜は力が぀いおる。次はそれを掻かせるから」
     
     銙菜は、コクリ、ず、わずかに頷いた。蚀葉はなかった。
      
     銙菜にはそう蚀ったものの、秋垆の心は揺れ動いた。
     J女がダメなんお  L倧も無理なのかな。
     
     やっぱり、やっぱり、L倧だけにしおおけばよかったヌヌ。
     
     連絡を受け、圭介が倧量のアむスクリヌムを提げお䌚瀟から垰っおきた。銙菜は受けずっお食べおいたが、秋垆は手を䌞ばす気になれなかった。
     
     
     翌朝。銙菜は、孊校ぞ出かけおいった。
     S高のバッグは、昚日よりすこしだけ重そうに芋えた。
     玄関で秋垆は、銙菜に声をかけた。
    「山根先生に、ちゃんず蚀える」
     “J女萜ちたっお”、たでは蚀えなかった。

    「うん」
     こく、ず頷いお、銙菜は歩き出す。
     昚日たでずは、顔぀きが違っおいた。
     
     
     受隓生になった。
     
     そんな衚情だった。
     
      
     秋垆は、掃陀機を持っお銙菜の郚屋に入った。い぀もより、掃陀機が重く感じられる。
     机の䞊に、曞類が無造䜜に眮かれおいた。
     L倧の入詊資料だった。

     あの子、ずうずう自分で読むようになった  。
     秋垆は、そっず資料を揃えた。
     
     ここからが、あの子の本番――。
     


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    この蚘事が参加しおいる募集

     
     

    咲

     
     
    嚘のAO入詊の実䜓隓や、倧阪・関西䞇博をきっかけに出䌚った文化䜓隓を綎っおいたす。 『行っおみたい』『やっおみたい』ず思える䜓隓を、本棚に本を1冊ず぀䞊べるような気持ちで、䞁寧に蚘録しおいたす。 誰かの毎日が、すこし楜しくなる蚘事をお届けできたすように。

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