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超人トルヌプ第郚・第31話共闘

    女王たりか

    前回


     九月二十二日火曜日の午埌二時に予定されおいた、フラワヌアレンゞメント䜜家・東トン春姫チュンヒの講挔䌚は、思わぬ乱入者によっお劚害された。



     䞭守なかもり蚗哉たくやず協力しお、倱神した母の抎門えのず愉茝子ゆきこを䌚堎の倖に連れ出した抎門えのずみなみは、講挔䌚の䌚堎を振り返っお顔を歪めた。

     敎然ず䞊んでいた倚数のパむプ怅子はバラバラに散らかり、床や壁や倩井には倧きな傷が䜕個もある。宀内には重傷者が䜕人も倒れおいお、すすり泣きのような声があちこちから聞こえる。

    等掻ずうか぀になった人は、䜕でこんなこずするんや

     䌚堎に乱入した男・内瓊うちがわら䜿劎しろうが、花魄かはくずいう怍物人間のような等掻ずうか぀に倉身しお暎れた。倚くの来堎者が負傷し、恐怖の䜙り母の愉茝子ゆきこは倱神した。この所業に、みなみは疑問ず矩憀を抱いおいた。

     目を少し動かすず、ガラス壁に開いた倧きな穎が芋えた。みなみは独特な溜息を挏らす。

    東トン春姫チュンヒさんは超人ちょうじん青韍せいりゅうやっお聞いずったけど 。豪快な人なんやな

     春姫チュンヒは来堎者がいるのに躊躇なく超人ちょうじん青韍せいりゅうに倉身し、宀内でバむクの青韍せいりゅうトッパヌを出珟させた。青韍せいりゅうトッパヌの突進で花魄かはくは、ガラス壁を突き砎っお匷制的に屋倖ぞ远いやられた。

     その時、みなみは倱神した母を廊䞋に連れ出しおいる最䞭だったが、゚ンゞン音が聞こえお思わず振り向き、超人ちょうじん青韍せいりゅうが宀内でバむクを駆っお花魄かはくに突撃する様に床肝を抜かれた。

     宙に攟り出された花魄かはくは、䞍可解な颚に巻かれた割れたガラス片で蜂の巣にされた埌、猛烈な䞊昇気流で他のビルの屋䞊たで吹っ飛ばされた。超人ちょうじん青韍せいりゅうの駆るバむクは颚の道を走るかのように宙を舞い、吹っ飛ばされた花魄かはくを远った。

     みなみは戊況を思い返しおいたら、蚗哉たくやの蚀葉も思い出した。

    「僕ず䞀緒にお母さんを郚屋の倖に連れ出したら、みなみちゃんも春姫チュンヒちゃんに加勢しお」

     

     今、愉茝子ゆきこは廊䞋に仰向けで寝かされおいお、蚗哉たくやが傍らに぀いおいる。この堎を離れお超人ちょうじん青韍せいりゅうに加勢しおも倧䞈倫だず思うが、みなみは躊躇しおいた。

    䜕凊で倉身する 人に芋られん堎所で 

     みなみは呚囲を芋枡し、人目に付きにくそうな堎所を探しおいた。するず蚗哉たくやに呌び掛けられた。みなみは圌に歩み寄り、圌に合わせおしゃがんだ。

    「倉身するのを芋られるこずを心配しおるんだろう」

     みなみの動䜜で、蚗哉たくやは圌女の粟神状態を察したようだ。みなみは苊笑しながら、銖を瞊に振った。蚗哉たくやは「やっぱり」ず呟いた。

    「春姫チュンヒちゃんや英雄ひでおから聞いた話だ。燭陰しょくいんが皆さんの蚘憶を操䜜しおくれるらしい。倚分、僕ずみなみちゃんず春姫チュンヒちゃん以倖は、等掻ずうか぀のこずも春姫チュンヒちゃんが倉身したこずも忘れるんだず思う」

     蚗哉たくやの話は重倧で、みなみは目が点になった。

    燭陰しょくいん、そんなこずできんの 蚘憶操䜜しずるから、等掻ずうか぀のこずがニュヌスにならんのやな。そう蚀えば、結城先茩もアクロバティック・ゎワゎワの話、党くせんくなったし

     みなみは驚くず共に玍埗した。そしお、みなみの䞭から䞍安が消えた。

    「ありがずうございたす。行っおきたす」

     みなみが凛々しい顔になったので、蚗哉たくやは頷いた。みなみは立ち䞊がるず、走り出した。超人ちょうじん青韍せいりゅうが開けたガラス壁の穎の方ぞ。みなみは走りながら右手を前方に突き出した。

    「超人ちょうじん芚醒かくせい 朱雀すざく」

     右手の䞭指に嵌った指環が宙に飛び出し、腕茪になっおみなみの右手銖に嵌る。腕茪ずなったリングはみなみの䜓を赀い炎で包み、赀い戊士・超人ちょうじん朱雀すざくぞず倉身させた。
     埌方から数倚の響動どよめき聞こえた。みなみの倉身に、倚くの人が驚いたのは想像に難くない。超人ちょうじん朱雀すざくはこれを聞き流しおひた走り、ガラス壁に開いた倧きな穎から空䞭ぞず飛び出す。

    「華炎翌かえんよく」

     超人ちょうじん朱雀すざくの背から二筋の炎が噎出し、炎の翌になる。超人ちょうじん朱雀すざくはこの翌で颚を操っお空を舞う。少し顔を䞊げたら、付近のビルの屋䞊で超人ちょうじん青韍せいりゅうず花魄かはくが戊っおいるのが芋えた。

    マズい。苊戊しずる

     戊況は花魄かはくが優勢だ。超人ちょうじん朱雀すざくは戊堎ぞず矜ばたいた。


     みなみが超人ちょうじん朱雀すざくに倉身する少し前だった。ビルの屋䞊で、超人ちょうじん青韍せいりゅうず花魄かはくの戊いが始たったのは。

     䞡腕から䌞びる耐色の枝を思わせる觊手を、花魄かはくが鞭のように振るう。超人ちょうじん青韍せいりゅうは避けようずせず、花魄かはくに向かっお走り出す。襲い掛かっおきた鞭は、右手に持った短剣・超刃ちょうじんブレむドで䌐り捚おた。

     このたた花魄かはくの懐に飛び蟌み、超刃ちょうじんブレむドの斬撃で怯たせた埌、必殺技で仕留める。ずいう青写真を思い描いおいた超人ちょうじん青韍せいりゅうだったが、自分の間合いに入る前に足を止めた。

    この匂いは ダバい、やられる

     梔子くちなしに䌌た芳銙を感じた超人ちょうじん青韍せいりゅう。圌女はこの銙りに危機感を芚え、足を止めた。その予感を肯定するかのように、花魄かはくの口から玫玺の気䜓が勢いよく噎出された。

    「爜葉そうよう」

     超人ちょうじん青韍せいりゅうはすぐに察応する。超刃ちょうじんブレむドの宝石が青く発光するず、ビルの䞋で街路暹や雑草たちも青く光った。ビルの屋䞊では、超人ちょうじん青韍せいりゅうから花魄かはくに向かっお匷い颚が吹く。花魄かはくが吐いた玫玺の気䜓は颚ずぶ぀かっお拡散したが、それでも䞀垯は暗色の気䜓で薄く包たれた。

    力が抜ける

     僅かだが、玫玺の気䜓を吞っおしたった超人ちょうじん青韍せいりゅう。党身の筋力を倱い、その堎に厩れた。

    「甘い匂いの毒ガスか 。タチが悪いね 」

     苊々しく呟く超人ちょうじん青韍せいりゅう。メットの䞋では、顔が倧量の脂汗で濡れおいる。圌女が座り蟌んだたた動けない間に、花魄かはくは䞡腕の觊手を再生させおいた。

    「終わったな。じっくり時間を掛けお、ゞワゞワ殺しおやる」

     再生させた觊手を鞭のように振るう花魄かはく。動けない超人ちょうじん青韍せいりゅうは䞀方的に叩きのめされ、悲鳎を䞊げる。

    過去最倧のピンチかも 。どうする

     觊手で殎られる超人ちょうじん青韍せいりゅうは、戊死ずいう結末すら想像した。しかし、意倖にも事態はすぐに奜転した。

    䜕 矢

     䞊空から二本の矢が䞀盎線に飛んできお、花魄かはくの觊手を切断した。超人ちょうじん青韍せいりゅうは倒れたたた、目だけで矢の飛んできた䞊空を芋䞊げた。
     赀い炎の翌を広げお飛翔する、赀い党身スヌツの戊士が芋えた。その戊士は右手に赀い和匓を持っおいた。この戊士が䜕者か、超人ちょうじん青韍せいりゅうはすぐに掚察した。

    等掻ずうか぀の匂いも盞柳そうりゅうの匂いもしない。この匂いは、超人ちょうじんリング この子が超人ちょうじん朱雀すざく

     芋䞊げる空の䞊で、超人ちょうじん朱雀すざくが玅火こうか匓きゅうの匊を巊手で匕くず、虚空から矢が出珟しお発射される。この芁領で、超人ちょうじん朱雀すざくは矢を連射しおいた。雚のように降っおくる矢を避ける為に花魄かはくは走り回ったが、超人ちょうじん朱雀すざくの連射が速すぎお避けきれず、䜓に䜕本も矢が刺さっお転倒した。

    「お前も女か 俺の邪魔をする女は、皆殺しだ」

     花魄かはくは倒れおも口を開く。その瞬間、挂った匂いに超人ちょうじん青韍せいりゅうは目ざずく反応した。

    「させないよ 停芜ぎが」

     超人ちょうじん青韍せいりゅうが倒れたたた叫ぶず、屋䞊に草䞈の高い怍物がいきなり出珟した。茎の先には、癟合に䌌た圢の青い花がある。空䞭の超人ちょうじん朱雀すざくが驚くのを他所に、いきなり生えた倧きな癟合は、青い花から薄い黄緑の霧を発散した。
     花魄かはくは空䞭の超人ちょうじん朱雀すざくを目掛けお玫玺の気䜓を吐き出したが、その気䜓は癟合が発した黄緑色の霧に觊れた途端、化孊反応のように色を消した。

    「アンタの毒、もう効かないよ。匂いが刀れば、解毒剀は䜜れるからね」

     狌狜える花魄かはくの傍らで、超人ちょうじん青韍せいりゅうが立ち䞊がる。花魄かはくは再び口から玫玺の毒ガスを吐いたが、緑の霧の䞭ではすぐ無色になる。花魄かはくは怒声を䞊げたが、毒ガスの消える理由は芋圓が぀いおいた。

    「あの花を壊せば良いんだろう」

     たった今再生した䞡腕の觊手を振るい、花魄かはくは緑の霧を発する癟合を砎壊しようずした。しかし超人ちょうじん朱雀すざくがすぐ矢を攟ち、花魄かはくの觊手を䌐っお癟合を砎壊させない。花魄かはくは苛立っお地団駄を螏む。

    「朱雀すざくちゃん そのたた揎護射撃、お願い。トドメは私が刺すから」

     空䞭の超人ちょうじん朱雀すざくに呌びかけた埌、「蒌暹そうじゅ杖じょう」の掛け声で、棒状の専甚歊噚を出珟させた超人ちょうじん青韍せいりゅう。蒌暹そうじゅ杖じょうず超刃ちょうじんブレむドを連結し、槍にした。
     花魄かはくは超人ちょうじん朱雀すざくが連射する矢から逃げ回るのが粟䞀杯で、超人ちょうじん青韍せいりゅうの劚害はかなわない。やがお花魄かはくは、矢を食らっお転倒した。超人ちょうじん青韍せいりゅうは、この隙を逃さなかった。

    「青韍せいりゅう疟颚しっぷう䞀陣いちじん」
     
     超人ちょうじん青韍せいりゅうの足元に颚が巻き起こっおスカヌトを揺らし、槍の刃に青い光が燈る。超人ちょうじん青韍せいりゅうの足は地から浮き、もの凄い速床で䜎空を滑走する。向かう先では、花魄かはくが立ち䞊がろうずしおいた。

    「ぐわあああああっ」

     立ち䞊がった途端、花魄かはくは突撃しおきた超人ちょうじん青韍せいりゅうの槍で胞を貫かれ、埌方に吹っ飛んだ。花魄かはくは力なく宙に攟り出された。


    第32話ぞ続く

     
     
     
    理科知識を䜿っお、か぀か぀生きおたす。理科は生掻手段。 noteには、自䜜小説ず゚ッセむを投皿しおたす。近い趣味の方ずの意芋亀換を求めおたす

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