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瀟員戊隊ホりセキ V 第郚第11話それらは九幎前

    前回


     十䞀月二十䞉日の火曜日、挫画家の小曜化おそばけ浄きよしがゞュ゚ランド矎術通を蚪れた。小曜化浄はゲゞョヌず瓜二぀の玠顔ず、「自分はゲゞョヌで、九幎前に飛ばされた埌、挫画家の小曜化浄ずしお掻動しおいた」ずいう事実を明かした。
     小曜化浄こずゲゞョヌは、未だマダム・モンスタヌやザむガに恩矩を感じおいるず話しおいたが、九幎間の地球での生掻で心境に倉化があったようだ。

    「地球人ずしおニクシムの掻動を芋お、匷く実感した。あれでは、ニクシムの思想は理解されないだろうず。䜕より、犠牲者を出し過ぎた。そしお自分もニクシムの䞀員ずしおその掻動に加担しおいた事実から、逃げおはいけないず匷く思った」

    「お前から短距離走を奪う結果になっおしたった リペモも呜を萜ずした 詫びお取り返せるこずではないず理解しおいる。しかし、他にできるこずも浮かばない。本圓に枈たなかった」

      

     涙ながらに頭を䞋げたゲゞョヌを、光里ひかりたちは責めなかった。

    「あんたはこの九幎間、小曜化浄ずしお頑匵っおきたんでしょう。そんな人を責められないよ。私」

    「十二月の十二日 日曜日ね。リペモちゃんの誕生日なんだけど、みんなで集たろうず思っおるんだけど。あんたも来お、いろいろ話しおもらえる」

      

     以前から光里が「今幎も絶察にやる」ず公蚀しおいたリペモの誕生䌚に、思わぬ圢でゲゞョヌが招かれるこずずなった。この話は暫く、あの戊いに関䞎した者たちの倧きな関心事になった。


     十二月十䞀日の土曜日。正午頃、愛䜜あいさくの嚘である琳りんが、ゞュ゚ランド矎術通にやっお来た。琳は光里ず十瞷ずおるず共に、スタッフ詰め所で、昌食を摂りながら語らっおいた。昌食は二人ずも簡玠なコンビニ匁圓である。

    「明日の誕生䌚だけじゃなくお、今日の午埌の案内係もやっおくれお、本圓に迷惑しちゃね。琳ちゃん」

     タむトなスケゞュヌルで䞀時垰省した琳に、光里が感謝の蚀葉を送る。琳は笑みを浮かべ぀぀、銖を暪に振る。

    「リペの四十九日みたいな䌁画だから。圓然だよ。この矎術通もリペの倢だから、私も少しは貢献したいし。それでお金たで貰えるんだから、䜕も文句無いよ」

     その蚀葉を聞いお、光里も十瞷も衚情を和たせた。

    琳さん、盞倉わらず瀟長什嬢っぜくないなぁ。服は色ずりどりだし、話す内容も珟代っ子っぜいし

     そんなこずを思いながら十瞷は琳を眺めおいたが、ふず琳は衚情を曇らせた。

    「明日、ゲゞョヌずかいうの奎も来るんだよね ゞュ゚ルメンを描いた小曜化おそばけ浄きよしがあい぀だったっお、今でも信じられない」

     コンビニ匁圓に萜ずした琳の芖線には、怒りや困惑などの耇雑な感情が籠っおいるように芋えた。光里は悩たしいのか、䞋唇を噛む。二人の衚情を芋お、十瞷は小さく唞った。

    琳さんは、ゲゞョヌにやられたからね。簡単には受け入れなられないよね

     十瞷は思い返した。
     琳は銙掛苑こうらくえん遊園地でゲゞョヌず察面した。この時のゲゞョヌは、笛吹ふえふきゟりオず共にリペモを拉臎しに来た。琳はリペモを守ろうず抵抗した為、ゲゞョヌに攻撃された。殎られおプヌルに突き萜ずされたり、咳蟌むくらい匷く光の靄で胎を絞められたり。
     琳にずっお、これがゲゞョヌず接した唯䞀の経隓だ。琳はゲゞョヌに悪印象を抱いおいるだろう。そう考えるず、十瞷は気分が重くなった。
     その反面、十瞷の正確な芖芚情報は、こんな気持ちも生じさせおいた。

    それにしおも、凄い日だな。琳さん、ゲゞョヌ、光里ちゃん、祐埳ゆうずく先生、加森かもり真誉たよの姿になったリペモ姫。みんな、ビキニじゃん

     十瞷の脳裏には、圓時の光景が正確に再珟される。ビキニ姿の女性が五人もいる光景に、十瞷は思わずニダやけおしたった。その顔は、すぐ光里の眉を顰めさせた。

    「䜕をニダ぀いおるの そう蚀えばアンタ、琳ちゃんが来た時、倪腿ばっか芋おたよね」

     光里の蚀葉で、十瞷は我に返る。光里の指摘はズレおいたが、近い線は突いおいたので、十瞷は狌狜えお蚀い蚳を始めた。するず、光里は䜙蚈に怒る。実際に黒い革補のミニスカヌトを穿いおいた琳は、思わず笑っおしたう。

    「盞倉わらず面癜いよね。やっぱ光里ずゞュヌル君はこうでなきゃ」

     曎に琳は、「フェむクタむツだから生足じゃない」ずも付け加えた。䞀歩間違えたら修矅堎ず化すずころだが、琳が笑ったお蔭か意倖に鎮たった。少し間を開けおから、琳は真顔で話を再開した。

    「だけどさ。小曜化浄が過去に戻ったゲゞョヌだったっお知ったら、リペは喜ぶだろうね。リペ、ゲゞョヌず仲良くしたかったみたいじゃん」

     琳はしみじみず語った。
     愛䜜がニクシムの人質ずなった日の倜、琳ず光里は寿埗じゅえる神瀟の離れにお、リペモず話した。その時、リペモはこう話しおいた。

    「䞍謹慎かもしれたせんが、今回の件で収穫がありたした。ゲゞョヌず話したのですが 。光里ちゃんがあの者を気に掛ける理由が、少し理解できたした。あの者ずなら、本圓に解り合えるかもしれたせん」

      

     琳の話を聞いお光里は圓時を思い出したのか、感傷に浞るように衚情を和たせた。十瞷はその堎には居なかったが、その時の䌚話などは容易に想像できた。

    ゞュ゚ルメンの最終回は実珟できなかったけど、ゞュ゚ルメンを描いたのは過去にタむムスリップしたゲゞョヌだった。リペモ姫や光里ちゃんたちの倢を、ゲゞョヌも共有しおくれたんだよな 

     十瞷はそう解釈した。そしお、ようやく手に入れた平和を静かに噛み締めおいた。


     昌䌑みの埌、琳ず十瞷はそれぞれの持ち堎で接客に圓たる。光里は通長宀に戻り、事務仕事に粟を出しおいた。

    明日は私もゞュヌルも居ないけど、鳥居ずりい経理郚長ず瀟林こそばやしデザむン郚長が来おくださる。他は、小浊こうらさんず掛鈎かけすずさん、音氞おずなが君に柳生やぎゅう露花぀ゆかさんか。祐埳ゆうずく考人たかひずさんは、葊田あしださんだったね

     明日・十二月十二日のシフトを確認しながら、倚くの人に支揎されおいるこずを実感する。同時に、明日の自分の予定も気になった。

    明日はゲゞョヌが迎えに来おくれるんだよね

     実は昚日、小曜化浄こずゲゞョヌから、光里のスマホに架電があった。

    『今のお前では、寿埗神瀟の石段は厳しいだろう。圓日の朝、私がお前の家に行っお、私がお前を寿埗神瀟に連れお行く』

      

     ゲゞョヌが蚀っおいたこずを思い出し、光里は思わず笑う。

    倉な穎を䜜っおワヌプする術で、䞀気に寿埗神瀟たで行くなんおね。あの術、ただ䜿えるんだ。䟿利だなぁ

     こうしお昚日の通話を振り返っおいるず、䜕故か光里の脳は党く関係なさそうな蚘憶を匕き出しおきた。

    「もし自分が未来を知っおいお、将来この䞖界を滅がそうずする者が目の前に居たずしたら、お前はどうする」

      

     䞭二の時、光里は陞䞊の党囜倧䌚に出る為、䜓育教垫ず共に䞊京した。その時、圓時の光里ず同䞖代ず思われる通りすがりの少女が、道に迷った自分たちを目的地たで誘導しおくれた。その少女がした劙な質問が、光里の蚘憶の䞭から䞍意に発掘されたのだ。

    ピアスしおおスカヌトも短かくお、掟手だったから怖い子かず思ったら、凄く優しい子だった。もう、顔は党然思い出せないけど 。あの子ず䌚ったのっお、今から九幎前なんだよね 九幎前っお 

     九幎前ずいう数字が、光里は重倧に思える。その疑問は、光里にこんな決意をさせおいた。

    明日、ゲゞョヌに蚊こう

     そしお光里は気持ちを切り替え、頭を仕事モヌドにした。


     倜になり、ゞュ゚ランド矎術通は閉通時間ずなった。光里も十瞷も垰宅する。
     もう二人ずも、新杜あらず宝食の瀟員寮には䜏んでいない。近くのアパヌトで独り暮らしを始めた十瞷は、垰宅埌、ふずスケッチブックを開いお描かれた絵を眺めおいた。その絵ずは、ホりセキグリヌンたち四人の絵だ

    入瀟匏の埌、いきなり瀟員戊隊の話をされお、そのたた流れで珟堎に行ったんだよな。懐かしい話だ

     瀟員戊隊の戊いを珟堎で芋た倜、十瞷は興奮に任せる圢で、先茩隊員四人の絵を描いた。パラパラず頁を捲り、グリヌン、マれンタ。む゚ロヌ、ブルヌの順に描かれた絵を眺める。そしおスケッチブックを閉じお、鋭い芖線を壁に突き刺した。

    瀟員戊隊ずしお戊うこずで、あの子の蚀葉に応えられるかもっお思った。今はゞュ゚ランド矎術通の堎を借りお、芞術を通じお憎しみを忘れおもらうこずで、あの子の蚀葉に応えようず思っおる

     十瞷の脳裏には、あの蚀葉が甊っおいた。

    「感謝ず称する䞊蟺だけの薄っぺらい蚀動などいらん。救われたこずがそんなに嬉しいなら、次はお前が他の誰かに同じこずをしろ」

      

     䞭二の時、池に転萜しお溺死しかけた自分を救った謎の少女の蚀葉だ。瀟員戊隊に遞ばれた今幎の四月から、この蚀葉がずっず十瞷の原動力になっおいる。この件に぀いお、十瞷はあるこずを考えおいた。

    僕が䞭二だったのは、今から九幎前だ。明日、もしかしたら刀るかもしれない

     十瞷も光里ず同じく、九幎前ずいう数字が瀺す意味に着目しおいた。


     九幎前ずいう数字を意識しおいたのは、光里ず十瞷だけではなかった。
     新杜宝食の男子寮の自宀で、和郜はスケッチブックを開いおあの絵を芋おいた。描かれおいたのは、小さな玫玺の花。息を朜めるように地に貌り付いおいる、小さな花だ。和郜の描いた絵ではない。

    あの子はこの絵を俺に枡しお、去っお行った

     和郜の脳裏に、昔の光景が甊る。高二の時、矎術郚の掻動で来たネズミヌランドで和郜は芋知らぬ少女ず出䌚った、その少女がこの花の絵を描き、和郜にスケッチブックごず枡しお去っお行った。
     この花の絵は和郜に倧きな圱響を䞎えた。和郜がデザむンした商品の䞭で最も売れた花のピアスは、この絵をモデルにしおデザむンしたものだ。

    最音子が持っおるアクアマリンのピアスは、色違いの別バヌゞョンだ。䞀番、この花の色に近いのはタンザナむト。そのピアスを持っおいるのは 

     和郜が思い出したのは、ゞュ゚ランド矎術通に珟れた小曜化浄。耳には、玫玺の小さな花を花のように五぀䞊べた、和郜がデザむンしたピアスを付けおいた。

    ゲゞョヌはタンザナむトのピアスを買った埌、過去に飛んだ。あのピアスも䞀緒に、過去に飛んだんだろう。それず あの子もピアスはしおいた

     和郜は、高二の時に出䌚った少女を思い出しおいた。あの少女を矎人過ぎるず圓時の和郜は感じお盎芖できなかったのだが、ピアスを付けおいたこずだけは憶えおいる。

    たさかずは思うが 。もしかしたら、明日、刀るのかもな

     明日はリペモの誕生日。远悌を兌ねた誕生䌚がゞュ゚ランド矎術通にお開かれる。その回に、ゲゞョヌも参加する。和郜は、そのこずに䜕か運呜的な意味があるような気がしおいた。


    次回ぞ続く


    第郚ぞは、こちらから


    第郚ぞは、こちらから

     
     
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