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授業実践第8回|需要と供給の「4つのパターン」だけを覚える授業|公共・経済⑧

    スーパーでコメの値段を見ると、少し前とはずいぶん違います。

    「高くなったな」と感じることはあっても、なぜ高くなったのかを経済の言葉で説明するのは、意外と難しいものです。

    人気が出て、買いたい人が増えたからなのか。それとも、猛暑などの影響で、売られる量が減ったからなのか。同じ「値段が上がった」という現象でも、原因は一つではありません。

    今回の授業では、需要と供給の変化によって、価格と取引量がどう動くのかを扱いました。

    需要曲線や供給曲線を細かく動かしながら説明し始めると、話は一気に複雑になります。グラフの読み方、曲線が動く方向、新しい均衡点……。一時間に全部詰め込もうとすると、何を覚えればいいのか分からなくなる生徒も出てきます。

    そこで今回は、かなり割り切りました。

    覚えるのは、四つのパターンだけです。

    需要が増えると、価格は上がり、取引量も増える。
    需要が減ると、価格は下がり、取引量も減る。
    供給が増えると、価格は下がり、取引量は増える。
    供給が減ると、価格は上がり、取引量は減る。

    授業プリントにも、この四つを一覧にした表を置きました。グラフ自体は載せていますが、今回は曲線を自分で描かせることを課題にはしていません。まず「何が変化したのか」を見分け、その結果として価格と取引量がどう動くのかを読めることを優先しました。

    授業の最初に確認したのは、「需要は買う側、供給は作る側・売る側」ということです。

    問題を見たとき、いきなり価格が上がるか下がるかを考えるのではなく、最初に「買う側が変わったのか、作る側が変わったのか」を確認する。この順番だけは、繰り返し練習しました。

    例えば、テレビで「バナナは健康にいい」と紹介され、買いたい人が増えたとします。変化したのは買う側なので、需要が増えたと考えます。需要が増えれば、価格は上がり、取引量も増えます。

    反対に、景気が悪くなり、財布のひもが固くなれば、買いたい量は減ります。需要が減れば、価格も取引量も下がります。

    供給については、スマートフォンの生産技術を例にしました。新しい技術や機械が導入され、同じ費用で多く作れるようになれば、市場に出せる量が増えます。これは供給の増加です。商品が多く出回るため、価格は下がり、取引量は増えます。

    「増えたのだから、価格も上がるはず」と考えてしまう生徒もいます。しかし増えたのは人気ではなく、売ることのできる商品の量です。たくさん作れるようになれば、安い価格でも販売しやすくなる。

    需要の増加と供給の増加は、どちらも取引量が増えます。しかし、価格の動きは反対です。この違いを見分けるためにも、「最初に需要か供給かを確認する」という順番を繰り返しました。

    最後は、最近のコメの価格上昇に戻りました。

    記録的な猛暑によって収穫量が減る心配が強まれば、市場に出回るコメは少なくなります。買いたい人が急に増えたというより、供給が減ったと考える方が自然です。

    供給が減ると、価格は上がり、取引量は減る。

    授業の最初に見せた「最近、コメが高くないですか」という話を、最後に経済の言葉で説明する形にしました。

    需要と供給の学習では、グラフを正確に動かすところまで扱おうとすると、どうしても説明が長くなります。もちろんグラフを読むことも大切です。ただ、今回の授業でまず残したかったのは、「値段が上がった」というニュースを見たときに、その理由を人気だけで片づけないことでした。

    買いたい人が増えたのか。
    作れる量が減ったのか。

    価格の後ろには、買う側と売る側の事情があります。四つのパターンを覚えただけでも、ニュースの見え方は少し変わります。今回は、そこまで届けば十分という授業にしました。


    〇授業プリント
    ChatGPTとClaudeに過去の自作教材をかけて、実業高校用に整理しました

    〇スライド

    授業プリントをClaudeにかける→スライド原本→notebookLMで整形という段取りで作っています。必要なところだけ使ってください

    〇教師用原稿

    詰まったときの保険です。授業プリントとスライドをClaudeもしくはChatGPTにかけて、作成しています。しっくりこないところは自分で書いています。

    しっくりこないときはダウンロードしたものをAIにかけて、再構成して使っていただければ、と思います。



     
     
     
    高校の社会科教員。AIを使って、授業づくりやテスト作成を少し軽くする方法を試しています。目指すのは、すごい授業より、先生がすり減らずに回せる授業。実業高校での授業実践と、学校現場で考えたことを書いています。

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