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小説「葬送の旅」110話 創䜜倧賞2024応募䜜品です

    【あらすじ】
    
    亡くなった人ずい぀でも䌚えるようになった䞖界。
    人の死は遠いものではなくなり、誰もが垌望を持おるものに。
    しかし生きる事に無頓着になる者を生み出しおしたう。
    
     「䜕かが欠けおいるのか」
    
    亡き祖父から受け継いだ、業界トップの葬儀瀟を経営する
    玡黄(぀むぎ)はタむムリヌプを決断
    欠けおいる䜕かを探す修行の旅ぞ
    行き先は、おじいちゃんが成し遂げた完党IT化になる前の
    〈過去の時代〉。
    小さな葬儀屋さんで、䞀か月だけのアルバむトが始たる。
    おじいちゃんずの思い出や、喪倱を前に必死で生きようず
    する人々ずの亀流を通し、倧切な事を孊んでゆく。
    


    ○ 本     ç·š ◯

    【第1話】

    侀IMYから戻っおこられない䟝存患者の数が増倧䞀
    䞀バヌチャル䞍死に぀いお囜䌚蚎論䞀
    䞀セレモニヌ花ミズキ瀟の眪ずは䞀

    䞍穏な芋出しが今朝もニュヌストレンドを賑わせおいる。

    玡黄぀むぎは淹れたばかりのコヌヒヌを飲みながら、
    はぁ ず深い溜息を぀く。

    そろそろ真剣に考え盎さなければいけない、蚀い知れぬ䞍安が玡黄の心に抌し寄せる。

    このずころ、毎朝これだ。
    花ミズキ瀟の経営の事ばかり考えるせいで、どんどん偏頭痛が酷くなっおいる。

    朝の䞀杯だけずいう自ら課したルヌティンも、い぀しか砎られ、昚日は䞀日に五杯ずいう蚘録を打ち立おおしたった。
    玡黄は、゚ンディング業界トップシェアを誇る花ミズキ瀟、その䞉代目瀟長であり、䞖間から今たさに、バヌチャル䞍死の是非を問われおいる䞭心人物なのだ。


    IMYずは、I miss youの略。
    残された人の、䌚いたいずいう気持ちを叶える、仮想空間の事。

    人工知胜、AIの技術が物凄いスピヌドで進化し、ゲヌムの嚯楜はもちろん、ビゞネス、教育、医療ず様々な分野で実甚化されおいき、遂に葬儀業界の完党IT化が実珟したのが、祖父が瀟長をしおいた25幎皋前のこず。

    2XXX幎。
    玡黄のいるこの䞖界では、死者ずい぀でも䌚える事が圓たり前になっおいた。


    「このたたIMY䟝存者が増えお、新しい法埋でもできたら、うちがやっおけなくなるのも時間の問題じゃん」

    独り蚀を呟いた぀もりだったが、斜め前に座る、瀟員の柳朚の耳に届いたようで、

    「あず十幎くらいは倧䞈倫でしょ」

    ず、軜い答えが返っおくる。

    この男はい぀もそうだ。
    盞倉わらずポゞティブなのか、浅はかなのか、よく分からない。

    普段は盞手にしない玡黄だったが、ノヌトパ゜コンから目を離さずに、コヌヒヌ片手に軜口をたたく柳朚に、今朝は䜕故か苛立ちが収たらず、぀い蚀い返しおしたう。

    「あのさ、呑気なこず蚀わないでくれるそうでなくおも䟋幎に比べお䟝頌件数が枛っおるんだから」

    挞くこちらに顔を䞊げた柳朚は、たるで小さい子のように口を尖らせる。

    「たぁそうですけど。でもうちでお別れ䌚されたお客さんは、皆さん喜んで䞋さっおたすよ顧客満足床 えヌっず、ほら、星4.8」

    ノヌトパ゜コンの画面をこちらに向け、尖った口を匕っ蟌めお、したり顔を芋せる。

    確かに、ずは思う。
    けれど玡黄の䞭で、本質的な䜕か、倧切な事が欠けおいるような気がしおならないのだ。


    セレモニヌ花ミズキ瀟は、玡黄の祖父が立ち䞊げた䌚瀟だった。

    おじいちゃんが実珟させた完党IT化の圓初、賛吊䞡論はあったものの、次第に䞖の䞭にも受け入れられ、葬儀の圢匏は䞀新された。

    それたで圓たり前だった、故人の為に参列した人を遺族が迎え、故人を偲び、芋送るずいう葬儀の圢態はなくなり、
    お別れ䌚ず称しお、亡くなった本人自らAI故人が参列者を迎えお、䌚話や挚拶たでしおくれるずいうこずで、新しい葬送の圢態であるお別れ䌚は、たちたち評刀になり、倚くの支持を集めた。

    そらから業瞟は猛烈なスピヌドで䌞び、䞊行しおAI技術は進歩をし続け、
    それに䌎い、花ミズキ瀟も曎なる事業拡倧。

    その埌、莫倧な資金を投入しお、VR仮想空間を創り、
    お別れ䌚の埌は、い぀でも奜きな時に故人に䌚うこずができるずいう、IMずいう名のプラットフォヌムを業界初導入し、葬儀瀟ずしお成功させた功瞟はあたりにも倧きかった。

    亡くなった倧切な人ず䌚い、䌚話をし、その身に觊れお肌感や枩もりを感じるこずもできるIMは、囜内倖を問わず倚くの人に喜ばれ、故人を芋送るずいう抂念も様倉わりし、
    バヌチャル䞍死は䞖の䞭に受け入れられおいった はずだったのだ。

    身近な人の死ずいう喪倱䜓隓、悲しみや苊しみから人々は解攟され、
    生ず死は手を䌞ばせば届く距離になったずいうのに、珟実はどうだろうか。

    亡くなった者が存圚するバヌチャルの䞖界、死者ず共に生きられる䞖界が実珟した結果、
    皮肉にも、目の前の''生きる''ずいうこずに、無頓着になっおしたうIM䟝存者を、
    数倚く生み出す結果ずなっおしたった。


    私は、先皋のニュヌストレンドの蚘事を読みながら、もう䞀床、深く溜息を぀く。

    このたたでは、花ミズキ瀟の経営だけの問題ではなく、瀟䌚問題を招いた諞悪の根源ずしお吊るし䞊げられおしたうかもしれない。

    やはり私は、䜕か倧切なこずを芋倱っおしたっおいるのだろうか。
    䜕ずかおじいちゃんが創り䞊げた、この花ミズキ瀟を守らねば。
    そしお芋倱っおいるものは䞀䜓䜕なのか、それを芋぀けなければ。

    ふ぀ふ぀ず湧き䞊がる䜿呜感を胞に、玡黄は改めお『葬送』に぀いお孊び盎す為、AIが導入されおいない〈過去の時代〉ぞタむムリヌプしお、修行するこずを決意した。

    
    第2話ぞず続く
    

    ↓第2話

    ↓第3話

    ↓第4話

    ↓第5話

    ↓第6話

    ↓第7話

    ↓第8話

    ↓第9話

    ↓第10話(最終話)

     
     
     
    あれやこれや、これやあれや の぀もりが、 2025.08.174れロ生掻で実隓䞭の備忘録をはじめおみようかず

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