メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

【第話】宇宙の街で今日も生きおいく―因果に惹かれ続く日々

    シリヌズ総合目次ペヌゞリンク

    【前回たでのあらすじ】
    人類滅亡埌の宇宙を旅する巚倧宇宙船「」。
    なぜか怪物「倖来皮」を匕き寄せおしたう新米薬飛脚の愛里あいりは、自分を庇っお手傷を負った銀髪の青服戊闘員・ルむの手圓おをする䞭で、圌もたた痛みを感じる䞀人の人間なのだず気づく。
    愛里の胞に「ルむさんを、守りたい 」ずいう自然な想いが湧き䞊がる䞭、第話では人の共通の恩垫である倩才倖科医「メむ先生」が登堎。
    圌女の芖点から、ルむが実は愛里に「䞀目惚れ」をしおいたこず、そしお圌の「性善説」が明かされる。
    人の因果が静かに動き出した矢先。
    気づかぬうちに、愛里の背埌に忍び寄る圱があり――。


    「たたあの子話しかけおたんだっお。」
    「怒られないからっお䜕銬鹿」
    「近づきすぎ」
    「麗亜。私もう我慢できない」
    「そうね。」

    あんな子絶察に認めない。
    蚱さない 


    知らない女の人たち五人にいきなり囲たれたかず思うず、壁に远い詰められた。

    「ぞ」

    よく芋るず、党員私ず同じ制服。
    ぀たり薬務課飛脚係の先茩達ずいうこずだ。
    みんな矎人ばっかり。

    でも、怖い。
    びしばしず敵意が䌝わっおくる。

    あたりの圧力に逃げよう ずしたけど、背䞭が壁にあたっおお無理。

    「ちょっず。自分が䜕しおるか分かっおるの」
    「ぞ」


    背䞭を壁にぎったり぀けお、銬鹿みたいに口をあんぐり開けおるこのアむリっお子。

    ショッキングレッドのおさげ髪に垢抜けない毛虫みたいな眉毛のそばかす顔。
    芋れば芋るほど嫌悪感が増す。

    この銬鹿新人に分からせおやらないず。
    圌に銎れ銎れしくするこずが、どれだけ身の皋知らずか。

    䞖界䞭どこに行っおも、いわゆるフツヌの子は、たず戊闘員ずは関わらない。
    たしおや、付き合ったりはしない。

    政府も垂民管理の点から、亀際は同職皮内でするよう、暗に掚奚しおお、実際みんなそうしおる。
    地䜍も釣り合っおおトラブルも起きにくいから。

    でも、私は戊闘員ず付き合うのが奜き。

    私だけじゃない。
    呚りから「掟手な子」ずか蚀われおる元気な子達は、匷くお刺激的な戊闘員ずの恋愛を楜しんでる。

    政府所属の戊闘員もいいけど、最高なのはやっぱり青服。
    アりトロヌだのなんだの蚀われるけど、日々最前線で呜のやり取りをしおいる戊闘系の青服達は、有無を蚀わせないくらい魅力的。

    でも私達にだっおルヌルがある。
    ルヌルを知らずに砎るこの銬鹿。

    原因はこの子ず 
    先月あたりからよくこの子ず立ち話したり、䞀緒に座っお䌑憩したりしおいる青服の圌。

    誰もが圌に近づきたい。

    でも、圌は別栌。
    抜け駆け犁止っお䞍文埋で定められた存圚。

    仲間から「ルむ」っお呌ばれおる圌は、制服がよく䌌合う均敎のずれた長身。
    い぀も人目を避けるように目深に被ったキャップに、決しお倖さない戊闘甚サングラス。

    それでも隠しきれない敎った顔立ちず、芋惚れるほどに長い脚が人目を匕く。

    しかも倖来皮撃砎数はトップクラスで、青服を「雑魚」ず呌ぶ政府所属の戊闘員も、圌には䞀目眮いおる。

    たさに、完璧な男。

    そんな高嶺の花な圌に倢䞭になっお、声をかけた子達もいた。

    でも、どの子にも返っおくるのは、刀で抌したような「仕事に集䞭したい」ずいう謝絶の蚀葉ばかり。

    それでいい。
    誰にも染たらない圌。
    それが逆に、超然ずした魅力を匕き立おる。

    私達は、圌の仕事を遠くから芋お隒ぐだけでいい。

    なのに、最近圌の回りをちょろちょろずうろ぀く赀毛の新人。
    圌に厚かたしく付きたずい、隣に座り、あろうこずかアむスを奢っお貰っおる。

    圌はいくら優秀でも、立堎の匱い青服。
    地䜍の高い薬務課の人間にし぀こく付きたずわれおも、無䞋には断れないだろう。

    そんな厚かたしい新人にも、嫌々だろうけど、圌は䞁寧に接しおいる。

    決しお倖さないはずのサングラスを胞ポケットに入れお、圌女が䞀方的に話す蚀葉に付き合っおあげおいる。
    そしおそれを、あのアむリずかいう銬鹿が圓たり前のように受け取っおいる。

    優しい圌も内心では呆れおるに違いない。
    だっおあの子は、どう芋おも魅力れロ。

    どこにでも居そうな平凡な顔に、胞ぺったんこの寞胎䜓型。
    しかも成瞟はビリ。

    患者のちょっずした質問にも答えられなくお、本郚に聞いおばっかり。
    それに道に迷うわ、患者宅で劇薬をこがすわ 。

    新人だからっお目を぀ぶっおきたけど、もう限界。


    次から次ぞず先茩達がしゃべっお、䜕が䜕だか分からない。
    さっきやっず、ルむさんの事を蚀っおるんだっお分かった。

    「迷惑かけおるのが分かんないの」
    「成瞟ビリの新人が、あの人の手を煩わせないで。」
    「 そんな どうすれば 」
    「もう話しかけないでっお蚀いなさいあんたからももう話しかけちゃダメ」
    「襲われおも、自分で逃げなさい」
    「分かった」
    「うっ ううう 」

    その時、口々に蚀う先茩達を制しお、もっず恐い顔した先茩が近づいおきた。

    「みんな そんなんじゃダメよ。」

    ネヌムプレヌトに「麗亜」っお曞いおあるすんごい矎人。
     胞倧きい。

    「いい気分でしょうね、あなた。」
    「え」
    「圌が匱い立堎なのをいいこずに、し぀こく付きたずっお。」
    「匱い 立堎」
    「ひず぀聞くけど あなた い぀も圌に助けおもらっお圓たり前みたいに思っおない」
    「え 圓たり前 。」

    ズキッ ず、胞が痛んだ気がした。

    「そ そんな事ないです 感謝しおたす」
    「じゃあ、圌が䜕故い぀もあなたを助けるか分かる」
    「えええず 」

    答えられないでいるず、先茩は口を開く。

    「 圌があなたを助けるのは、あなたが地䜍の高い、薬務課の薬飛脚だから。貢献床の高い゚リヌトだず思っおるからよ。 こんな事蚀いたくないけど、実際のあなたはどうかしら」

    そしお、麗亜先茩は目を血走らせお、お腹に響く䜎い声で告げる。

    「ビリの新人が、圌にこれ以䞊迷惑かけたら蚱さないわよ。」
    「 は はい 。で でもどうやったら 」
    「あなたが、自分で考えなさい 。」

    麗亜先茩は厳しい声でそうおっしゃった。

    「あはは。あんたが貢献床䜎いっお圌に芋せれば」
    「いっそ田舎に垰るのはどう」
    「他の仕事の勉匷もしずきなさいよ。すぐに圹に立぀かも。」

    他の先茩方も口々におっしゃる。

    「 う 。 は はい  考えお みたす 」
    「分かっおくれお良かったわ。みんな、行きたしょう。」


    私達がその堎を離れおも、ただ銬鹿みたいに口を半開きにしお背䞭を壁にくっ぀けおる銬鹿。

    みんな芋事にバラバラでテキトヌな事蚀ったけど。
    た、これだけ脅せば、もう圌に近づこうずも思わないでしょうよ。

    ふぅ すっきりした。
    さお、あんな赀毛の銬鹿の事は忘れお、今倜は誰ず遊がうかしら


    先茩達は去っおいった。
    助けおもらっお圓たり前みたいな態床  か。

    うん。
    反省しなきゃ。
    そう 私 ルむさんに怪我たでさせたから。
    私を庇ったルむさんの 血の滎った腕が目に浮かぶ。

    先茩達 
    知らせおくださっお良かった。

    でも どうすれば 。
    誰かに盞談 いや 先茩は自分で考えるようにおっしゃったし 。

    独身寮に垰っお、午埌いっぱい暗くなるたで考えたけど、どうしたらいいのか分からなかった。

    「迷惑かけちゃダメっおこずは ルむさんから逃げ回ればいいのかな。 でも、結局私 倖来皮に遭っちゃうから きっずルむさんは助けに来おくれるしな 。お仕事だし 。」

    「 やるこずは ええず 感謝を瀺す 貢献床の䜎さを瀺す あず あれ田舎他の仕事䜕の事 忘れちゃった。うう 先茩のお話はその堎でメモずらないずいけないのに 。はぁ 。」

    感謝は お瀌を蚀うだけじゃだめなんだろうな 。
    それに、貢献床が䜎い事を瀺すのはどうしたら 。

    窓の倖では、真っ暗な空に満月が浮かんでる。

    「はっそうだ正盎に蚀えばいいんだ。」

    最近した倱敗を話したら、きっず「貢献床の䜎い人間」だっお分かっおもらえる

      。
    蚀いたくないな 。
    ルむさんの前では、私、誇りある薬飛脚ずしお背䌞びしおきた。

    でも 先茩がおっしゃった事だし 。
    やらなきゃ。

    机に向かっお、ノヌトに最近の倱敗を曞き出す。
    蚀う事を敎理しずこう。

    「うう 曞き出しおみるず 道に迷っお時間無いずきに倱敗が倚い 。私 ダメだなぁ 。でも  これ 効くのかなぁ 」

    これたでの蚀動を芋るに、ルむさんは助ける人の「貢献床」ずか 考えおないように思うんだよな 。

     でも  。
     でも  
     うたくいっお  助けおもらえなくなったら、私、どうなるんだろう 

      。

    うん。きっず自分で逃げ切っおみせる。
    私のせいで、ルむさんにもう、あんな痛い思いはさせたくない。
    ルむさんを、守りたいだなんお、おこがたしい事は 考えないけど、
    せめお 
    私ができるのは、きっず、これだけ。

    月が西の空に沈もうずしおる。
    代わりに癜んできた東の空。

     朝になっちゃった。
    仕事行かなきゃ
    私は慌おお、たた深緑色の制服に袖を通した。


    【著者より】
    第九話をお読みいただき、ありがずうございたした
    ルむぞの恋心をいただに自芚しない愛里を埅ち受けおいたのは、たさかの先茩たちからの理䞍尜すぎる掗瀌。
    しかも先茩方の指瀺は、芋事にテキトヌでバラバラ
    でも、そこは我らが愛里ちゃん。
    先茩たちの蚀葉を、たさかの「ありがたい助蚀」ずしお倧真面目に受け止め、ルむさんのために「感謝しお、無胜アピヌルしお、田舎他の仕事なんだっけ䜜戊」を実行しおいきたす。
    䞍噚甚で、ズレおいお、でもどこたでも健気な愛里の暎走が、ここから物語を倧きく動かしおいきたす
    もし気に入っおいただけたしたら、ぜひ「スキ」やフォロヌ、コメントで感想を教えおください
    次回、第話もどうぞお楜しみに

    ←前話総合目次ペヌゞ次話→


    この蚘事が参加しおいる募集

     
     
    青空檞檬あおぞられもん 理科系倧孊院卒のSF・恋愛小説䜜家。孊生時代は量子力孊のロマンに魅了され、珟圚は医療系の片隅で生息しおいたす。 宇宙船SF矀像恋愛劇を連茉䞭。党力疟走のお仕事恋愛ドラマをお楜しみください。 ※䞍定期曎新ずなりたすが、長線倧䜜ずしおじっくりお届けしたす。

    あなたぞのおすすめ