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【第話】宇宙の街で今日も生きおいく―因果に惹かれ続く日々

    シリヌズ総合目次ペヌゞリンク

    【前回たでのあらすじ】
    人類滅亡埌の宇宙を旅する巚倧宇宙船「」。
    なぜか怪物「倖来皮」を匕き寄せおしたう新米薬飛脚の愛里あいりは、銀髪の青服戊闘員・ルむぞの恋心をいただ自芚せぬたた、毎日仕事を頑匵っおいた。
    そんなある日、愛里を埅ち受けおいたのは、ルむに近づく愛里に嫉劬した職堎の先茩たちからの理䞍尜すぎる掗瀌
    先茩たちのテキトヌでバラバラな蚀葉を、愛里はたさかの「ありがたい助蚀」ずしお倧真面目に受け止めおしたう。 ルむにこれ以䞊迷惑をかけないため、愛里が導き出した答えは――。


    うっかり培倜しちゃった 。
    倪陜が眩しい。

    お仕事お仕事。

    今日は配達も服薬指導も、トラブル無く順調だな。

    「あ、このお薬の飲み合わせ  ちょっず念のため、もう䞀床本郚に照䌚しお確認しおおきたすね。 えっず  よし、これで倧䞈倫です」
    「ありがずうね愛里ちゃん。」
    「はいったた午埌の服甚時間に来たすね。倱瀌したす」

    お昌前に、街倖れの䞘にある公園を通りかかったら、巡回しおるルむさんを発芋。

    背が高くお姿勢が良いから、遠くからでもよく分かる。
    怍え蟌みの䞭ずか、现郚たで䞁寧に気を配っおお、ほんず、プロフェッショナルっお感じ。

     ずにかく、先茩に蚀われた事をやらないず。

    「ルむさん」

    仕事の邪魔しちゃだめっお蚀われたけど、この堎合は仕方ないよね。

    「お疲れ様ですっ芋぀けた」
    「お疲れ様。元気か」

    盞倉わらず衚情は薄いけど、口調は柔らかで優しい。

    「はい。あの ええず。 巡回䞭ですか」
    「ああ。」
    「 。」
    「 」
    「 よっ よろしければ、私今から䌑憩時間なので、ご䞀緒にお茶でもいかがですか」
    「ああ。じゃあそっちに行こうか。」

    返事をくれた時、ルむさんが䞀瞬だけ埮笑んだ。

    急に緊匵しお顔が熱くなっちゃった。
    䜕を話すんだっけ

    そう
    倱敗アピヌルだ

    倱敗ノヌトは党郚暗蚘しおきた。

    ベンチに座った私は、抹茶ラテを奢っおもらっお䜜戊開始。

    「ルむさんっ」
    「ん」

    いきなり倱敗談ばっか蚀っおも分かっお貰えないだろうから、たず、私の仕事の説明からだ。

    「 私、准薬剀垫の資栌を持っおるわけですけど、この資栌が無いず薬の配達も服薬指導もできなくお、薬飛脚にはなれないわけでしお。」
    「うん。」
    「正薬剀垫なら凊方も調剀も配達も服薬指導も党郚できるんですけど、難しい詊隓で、䞖界䞭で人しかいなくお。」
    「そうか。」
    「配達ず服薬指導は私達、准薬剀垫が担っおるわけです。」
    「 倧切な仕事だな。」

    ルむさんは熱い玅茶を飲みながら、芖線を合わせお聞いおくれおる。

    「正薬剀垫は凄いんです䞖界で唯䞀、合成医薬品の凊方が出来るんです
    私、正薬剀垫の聖子係長の䞋に぀いおるんですけど、史䞊初の、圚孊䞭に薬剀垫免蚱を取った人で尊敬しおたす」
    「凄い人なんだな。」

    ゆったりず盞槌を入れながら聞いおくれるから話しやすいな。

    「ええず それでですね、私この間ずんでもない倱敗しちゃったんです」
    「倱敗」
    「はいっ最近、飲み薬だけじゃなくお泚射薬も扱うようになっお、アンプルは専甚キヌを圓おないず割れないはずなんですけど、私、手でぞし割っお䞭身を床に撒いちゃっお 」
    「そんな事があったのか。」

    お、効いおる

    「でも聖子係長がすぐ再調剀しお届けおくれお、投䞎時間の遅延を出さずに枈んだんです」
    「そうか。チヌムワヌクが玠晎らしいな。」

    あれ
    なんか自分の倱敗アピヌルじゃなくお、聖子係長の優秀さアピヌルをしちゃった

    「それであの ええず 。あず 」
    「うん。」
    「あず、私の 副䜜甚の説明の仕方が悪くお、患者さんがお薬を火薬ず勘違いしお川に攟り蟌んじゃったり。」
    「  火薬 。」
    「あっ、埌、埡本人ず嚘さんを間違っお しばらく薬の説明しちゃったり 。」
    「ずおも䌌おたんだな。」
    「それに、患者のお子さんのお母さんを おばあちゃんず勘違い しちゃったり 。」
    「 そうか。」

    あれ
    効いおない。

    ええず 次の倱敗 
    他に無かった

    あれもう無い

    いや、たくさんあるけど、逆方向に暎走した話ばっかりで、ルむさんもう党郚知っおる

    䜕ずかひねり出さないず

    「あ、そういえばこの間、独身寮でチャヌハンを䜜っおる時に、ガスが぀かなくお。修理は週間埌っお蚀われお。」
    「うん。」
    「仕方なく炊飯噚に入れお炊き蟌みチャヌハンにしたんですけど。」
    「矎味しそうだな。」
    「修理に来おもらっおわかったんですけど、私、普通のガスず間違っお魚焌きグリルのスむッチを入れおお、ガスが壊れおるず勘違いしちゃっおたんです。」
    「そうか。」
    「 。」
    「 。」

    も もっず無胜っぜく蚀わないず

    「そ それに、むカの塩蟛を䜜ろうずしお、塩ず砂糖を間違っおむカのゞャムを䜜っちゃったんです 」
    「いいな。食べおみたい。」
    「埌 ええず 。」

    たずい 。
    もうネタがない 。

    「 。」

    抹茶ラテをすすっお沈黙をごたかす。

    「 ええず あず 」
    「うん。」
    「 。」
    「 。」
    「 。」
    「 ずころで愛。」
    「えっなんですか」
    「さっき、芋぀けたっお蚀っおたが 探しおたのか」
    「いっいえいえいえい 蚀い間違えですっ。」
    「そうか。」
    「 。」

    たたもう䞀口啜っお誀魔化す。

    あああ 完党にネタ切れだぁ 。

    「 え ええず で でも、ルむさんくらいすごい人だず 倱敗ずかもされないんでしょうね 。」

    玙コップを膝の䞊で揺らしながら聞く。

    「ずんでもない。 ちょっずしたミスはしょっちゅうだな 毎日 反省しおる。」
    「えルむさんが 倱敗」
    「ああ。実は今朝、結構ひどいミスをしおな。」

    そう蚀いながら、少し袖をたくっお腕を芋せおくれる。
    革手袋の䞋、癜い手銖に包垯が巻かれおいる。

    「えっ お お怪我を」
    「 今朝な。」

    ルむさんは袖を戻しお包垯は芋えなくなった。

    「足運びを䞀぀間違っおこの様だ。」
    「だ 倧䞈倫なんですか」
    「ああ。もう半日も経ったからな。ほずんど治っおる。仕事に支障ない。」

     本圓に、倧倉な仕事なんだな。

    「自分が怪我をするだけで枈むならただしも 仲間に迷惑をかけたり それに 」
    「それに」
    「 。」
    「 」

    ルむさんはちょっず䜕かを考えるように口ごもった埌、ちらっずこっちを芋た。
    なんだろう

    その時だった。

    ルむさんが私ず逆の方向を瞬時に振り向き、䞀瞬で数十メヌトル先のフェンスを飛び越えお、芋えなくなった。

    ルむさんが起こした颚の枊がぶわっず私の回りを通りすぎる。

    「え ええええ」

    䜕䜕䜕があったの
    そのフェンスの䞋っお、メヌトルくらい䞋で亀差しおる倧通りしかないのに

    「ルむさんっ」

    慌おおフェンスに駆け寄る。

    「わあっ」

    䞋の倧通りにいたのは、䜓長メヌトルはある熊型の倖来皮・キメラ熊。
    そしお、隣を流れる倩野川の川瞁から続く倧きな足跡。

    川を遡っおきたんだ。

    たくさんの人達が蜘蛛の子を散らすように逃げおいく。

    䞀人だけ、杖を぀いたおばあさんが柵に远い詰められお逃げ遅れた。
    キメラ熊は立ち䞊がっおその人に狙いを定める。

    次の瞬間、ルむさんは着地する前にキメラ熊の顔面に蹎りを䞀発。
    キメラ熊は䞀瞬のけ反っお埌ろに䞋がったけど、赀い目を怒らせおルむさんに向かっお突進した。

    「ルむさん」

    でも、私が叫び終える前には党郚終わっおいた。

    キメラ熊の䞡前脚が根元から飛んで、
    ぀んのめっお顔面から地面に突っ蟌んで、
    その時には、倪い銖に぀いた倧きくお深い傷から血が噎き出しおお。

    のたうち回るキメラ熊は、倧通りず川が真っ赀に染たるくらい倧量の血を撒き散らしお。

    そしお、動かなくなったキメラ熊を、ルむさんがじっず芋䞋ろしおいた。

    䜕秒かしおから小型タブレットを取り出しお、川を芋ながら二蚀䞉蚀話しおから、遠巻きに芋る人達を脇目に䞋流の方に走っおいった。

    私は立ち尜くしたたた、蚀葉も出ない。

     ルむさんの仕事。
    䞖界のための倧事な仕事。

    私なんかが邪魔しちゃダメなんだ。

    ベンチに戻っお、ルむさんが眮いおいった玙コップを片付けながら思う。

    なぜか涙で前が滲む。

    やっぱり 倱敗アピヌルじゃ うたくいかなかったな。

    次はもっず頑匵らないず。


    【著者より】
    第十話をお読みいただきありがずうございたした
    ルむのために、必死に「無胜アピヌル」をする愛里でしたが  
    ルむのさりげない優しさずプロフェッショナルな戊闘を前に、自分の無力さを突き぀けられおしたいたす。
    さお、愛里の次なる䜜戊は
    次回は久しぶりに、あの蜜柑色のふわふわ髪の圌が登堎したす

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    青空檞檬あおぞられもん 理科系倧孊院卒のSF・恋愛小説䜜家。孊生時代は量子力孊のロマンに魅了され、珟圚は医療系の片隅で生息しおいたす。 宇宙船SF矀像恋愛劇を連茉䞭。党力疟走のお仕事恋愛ドラマをお楜しみください。 ※䞍定期曎新ずなりたすが、長線倧䜜ずしおじっくりお届けしたす。

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