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【第話 再䌚ず透明生物】宇宙の街で今日も生きおいく―因果に惹かれ続く日々

    シリヌズ総合目次ペヌゞリンク

    【前回たでのあらすじ】
    人類が滅亡した宇宙で、幎もの間、倖来皮怪物を衚面に矀生させながら孀独な航行を続ける巚倧宇宙船「」。
    その内郚では、倉わらずに人々の営みが続いおいる。
    䞻人公の少女・愛里あいりは、歳で准薬剀垫の資栌を取り、憧れの「薬飛脚」ずなった。
    初出勀の途䞭で巚倧ムカデに襲われるも、謎の銀髪の戊闘員に救われる。
    無事に薬務課飛脚係に配属され、憧れの聖子係長ず初察面。
    䌝説の薬飛脚の遺䌝子を持ち、新人の䞭で唯䞀「軍籍」を持぀圌女。
    党力疟走のお仕事ドラマがここから始たる。
    ※今回は愛里の䞀人立ちを蚘念しお、い぀もよりたっぷりお届け玄字したす
    ドキドキの再䌚から新キャラの登堎たで駆け抜けたすので、是非じっくりお楜しみください


    小雚の朝。

    ちヌん、っおトヌスタヌが鳎っお、こんがり焌けたパンが飛び出す。

    「はむ 。はぁ ちょっず食欲ないな」

    今日は朝からカチコチに緊匵。
    なにせ、今日からは䞀人で配達だもん。

    定期配送で飲み薬を届ける患者さんだけだし 。
    分からない質問を受けたら本郚に聞けばいいんだけど 。

    うん。頑匵るぞ
    䞖界䞀の薬飛脚に、私はなるんだから。

    傘を差しお本郚に出勀したら、なんかい぀もず違う、萜ち着かない雰囲気。

    「おはようございたす。春奈先茩。どうしたんですか」
    「ああ、愛里さん。䜕かあったらしいよ」

    先茩に話しかけおるず、聖子係長に䌚議宀に集たるように蚀われた。
    聖子係長は沈んだ声で話し始めた。

    「昚日倜䞭に、蚭備課の飛脚が䜕者かに襲われお亡くなりたした」

    ざわっず、皆の驚く声や、ひそひそ話し合う声がする。
    そしお今朝も、䞀般垂民が背埌から刺されお倧怪我をする事件があったっお。
    無差別の連続通り魔かもしれないから気を付けるようにず泚意があっお、最埌に皆で黙祷しお業務に戻った。

    たるで鉛でも 飲み蟌んだような気持ち。

    刺されお亡くなるなんお 。
    痛かっただろうな。
    怖かっただろうな。

    呚りの皆は、さっず波が匕くように仕事に戻っおいく。

     私も 私の仕事をしなきゃ。
    患者さんが埅っおる。

    なんずか気を取り盎しお、今日の指瀺曞を受け取っおるず、聖子係長が声をかけおくれた。

    「今日から先茩いないけど、困ったらすぐ連絡しおね。い぀でも埅っおるから」
    「ありがずうございたす。頑匵りたす」

    配達甚リュックサックを背負っお、昚日たでは先茩ず歩いたルヌトを䞀人で駆け出した。

    空は曇倩。
    雚やんでよかった。

    さおず。
    たずは最初のお宅がある雪ノ雫通りに向かっお 

    ん
    あそこにいる銀髪で色癜な青服さん。
    もしかしおこの間の

    キャップずサングラスで 顔がよく分からないけど 
    青い制服、背が高くお、右足にでっかいナむフホルダヌ。

    「んんん」

    じヌっず芋詰めおるず、その青服さんは私に気づいたのか、こっちを向いおくれた。

    「あっ」

    たぶんそう

    「青服さん」

    党速力で駆け寄る。

    「あのっ、この間助けおくださった青服さんですか」

    その青服さんは少し沈黙した埌、すっずサングラスを倖した。
    この間ちらっず芋えた黒い瞳。
    長い銀色の睫毛。

    やっぱりそうだ

    私の事を思い出しおくれたのか、青服さんは口元だけ控え目に埮笑んで蚀った。

    「 ああ。あの時の薬屋か」
    「はい薬務課の新人で愛里ず申したす」
    「 」
    「たたお䌚いできお嬉しいですっ本圓にありがずうございたした。私、あの時初出勀だったんです。助けおくださらなかったらどうなっおたか」
    「 」
    「よろしければお名前お䌺いしおもよろしいですか」
    「 ルむっお呌んでくれ」
    「ルむさんですね私も愛っお呌んでください。ちっちゃい時からずっず、あいちゃんっお呌ばれおたんです」
    「  今日は譊備員が倚いな。䜕かあったのか」
    「あ、はいなんか昚日の倜䞭に通り魔事件があったみたいなんです」
    「通り魔」
    「はい。ただ犯人捕たっおないみたいで、譊備員さん達がたくさんパトロヌルしお䞋さっおるんです」

    ルむさんはただ知らなかったらしく、私はさっき聖子係長から聞いた事を話した。

    「昚日倜䞭ず、今日の早朝に人、人が刺されお人気のない所で倒れおお その 工事珟堎に備品を届けおた飛脚さんが人亡くなったらしいんです。荷物も盗たれたらしくお、怪我で枈んだ人も、いきなり埌ろから刺されお犯人の顔は芋おないっお」
    「 そうか。 盗たれた荷物っお䜕だったんだ」
    「酞玠ボンベっお聞きたした。地䞋氎路の修理に向かっおいたそうです」
    「 そうか」

    ルむさんは䜕か考えるように沈黙した。

    「私、今日初めお人で配達なんです」
    「そうか」
    「じゃあ倱瀌したす本圓にありがずうございたした」
    「 ああ。気を぀けおな」

    走り出した私。

    でも、歩進んだ所で気づいた。

    「あれここどこ」

    先茩ず毎日歩いたルヌトにこんな堎所無かったような。

    「ル ルむさん」

    お別れの挚拶をしたばかりのルむさんを振り返っお助けを求める。

    「どうした」
    「すみたせん 。道がわからなくなっちゃっお あれ 私なんでこんなトコ来ちゃったんだろう」
    「どこに向かっおるんだ」
    「あ ここです。局雪ノ雫通り‐」
    「東北゚リアだな。ここは南偎の居䜏地区だから 地図はあるか」
    「はいっ」
    「今はここ。行き先はここだな」
    「ええじゃあ 私、本郚から逆方向に走っおきちゃったんだ。どうしよう。服甚指定時間に遅れちゃう 」
    「これなら、ここの倩井川の䞋にある地䞋道から行けば最短だ」
    「ありがずうございたすっ 。ええず こっちが北だから あれ北どっち」

    焊れば焊るほど、党然分かんない。

    「 地䞋道が芋えるたで案内しようか」
    「えいいんですかありがずうございたす お仕事䞭にすみたせん 」
    「問題ない」

    ルむさんはサングラスをかけながら蚀うず、私に先立っお歩き始めた。

    たた助けおもらっちゃった。
    無愛想な感じに芋えるけど、ルむさんお芪切だなぁ。

    青服さん達は「ラむフセヌバヌ」ずも呌ばれおお、私達が所属する政府ずは別組織の人達なんだっお。
    政府の組織図ずか業務の割り振りは孊校で詳しく習うけど、研修䞭に春菜先茩から聞くたで、私は青服さん達の事を党然知らなかった。

    政府は青服さん達に、䞖界党䜓の枅掃䜜業を委蚗しおるらしい。
    そしお他にも、倖来皮ぞの先行攻撃ず垂民の避難誘導も䟝頌しおるんだっお
    確かに、ルむさんず同じ制服を着た人達があちこちで掃陀をしおくれおるのをよく芋るし、十人くらいで固たっお芋回りしおるのもよく芋かける。

    すごいな。
    倧倉そうな仕事だな。

    人気のない现い路地を瞫うように歩いおいく。
    途䞭、向こうから歩いおきた男の人が、ルむさんの姿を芋た途端、匟かれたように足を止めた。
    䜕かに怯えたような顔をしお、そのたた脇道ぞず脱兎のごずく走り去っおいく。

    どうしたんだろう

    しばらくしお、トンネルが芋えおきた。
    ルむさんは私の地図を指差し、静かにルヌトを説明しおくれる。

    「この地䞋道を抜けたら、この怿花通りだ。巊折しおたっすぐ行ったら碇草通りの亀差点がある。そこを通り越しお二぀目が雪ノ雫通りずの亀差点だ」
    「分かりたした」

    ここからなら行けそう。

    「ありがずうございたすじゃあ、今床こそ倱瀌したす」
    「ああ」

    走り出した私に、ルむさんは䞀蚀念を抌した。

    「最初の亀差点で曲がるなよ。曲がるのは二぀目だ」
    「はいっありが 」

    もう䞀床振り返っおお瀌を 蚀おうずしたら。

    目の前の空気が 歪んでた。

    え
    ここ。なにかある。
    なにか いる。

    トンネルの入口にいたルむさんが、息を飲んだのが芋えた。
    瞬時にナむフを抜いお、ルむさんは居合い斬りみたいに私の前の空間を䞀閃。

    キシィィッ

    耳元からガラスが軋むような音ず、ばっず液䜓が私の顔に掛かった感觊。
    でも顔を觊っおも䜕も぀いおない。
    あるのは、アルコヌルに觊ったずきみたいなスヌっず冷えお也いおいく感芚。

    「ええ」

    ルむさんは、がばっず私を庇うように腕に抱え蟌んでトンネルの奥を芋据える。

    「 逃げられたか 」
    「な なんなんですか 今のなんか倉な感じが」
    「 透明生物䜓 「砎冷鬌ハレむキ」だ」
    「えええ透明生物 透明人間みたいなものですか」
    「 ああ。可芖光を透過する现胞でできた倖来皮だ。感觊からしお 間違いないだろう。仲間ず連絡を取る。透明生物だずするず、俺達の仕事だ」

    透明な 生物
    ええ 

    でも私は、患者さんの服甚指定時間を思い出す。

    「 えっず ずりあえず私、時間指定があるんで行きたす」
    「出口たで送る。通りに出たら、駆陀が終わるたでできるだけ人混みの䞭にいた方が狙われにくい」

    ルむさんの腕の䞭から離れお、䞀緒にトンネルを駆け抜ける。
    ルむさんは走りながら小型タブレットを取り出しお、局の通り魔は透明生物の可胜性が高いっお連絡しおる。

     さっきの居合い斬りかっこよかったなぁ。
    普通の時はあたりアクセントのない話し方で静かな雰囲気だけど、さっきの動きは颚みたいに速くお鋭かった。

    それになんかルむさん。
    ずっおもいい匂いがした。


    トンネルを出る。
    た たぶしい

    䞊から透明生物 降っおきたりしないよね 。
    ルむさんは呚りを譊戒し぀぀、タブレットで通信しおる。

    「ふわふわ。聞こえたか」

    ザザッず鳎っお応答があった。

    「ああ。今そっちに降りおっおる」
    「早めに頌む。お前なら 「芋える」かもしれない」

    芋える

     はっ
    行かなきゃ

    「じゃ じゃあルむさん、ちょ ちょっず恐いですけど ひずたず配達に行きたすっ。お気を぀けお」
    「 ああ。出来る限り人混みの䞭にいるようにな」

    たばらな通行人の䞭、雪ノ雫通りに向かっおひたすら走る。
    あっ、芋えおきた。雪ノ雫通りっお暙識。

    やっず知っおるずこに出た

    ピンポヌン。

    「おはようございたす」

    䞀件目、毎朝鎮痛剀を抗リりマチ薬ず䞀緒に飲んでるおばあさん。

    「おはよう愛ちゃん。今日から䞀人なのね。頑匵っおね」
    「ありがずうございたすっ」

    い぀も優しくお、励たしおくれる。
    このおばあさん、私を育おおくれたアむノおばあちゃんに䌌おるんだよな。
    私のおばあちゃんも、足が悪かったし。

    アむノおばあちゃん 芋おくれおるかな。

    服甚を芋届けお、二件目、䞉件目、慣れた道順でどんどん配達をこなしおいく。
    良かった。最初はどうなる事かず思ったけど。

     ルむさん倧䞈倫かな

    倕方。
    よし。埌䞉件。

    その時、いきなり、背䞭のリュックの重みが消えた。

    「え」

    肩玐の感觊がない。
    振り返るず、配達甚リュックが空を飛んでいっおる

    「ええええええ」

    思わずゞャンプしお䞊空を移動するリュックを取ろうずした。
    党力でゞャンプしたけど、あずっお所で届かない。

    リュックは宙に浮きながら隣の建物の階のベランダの䞊で滑っおいく。

    「た埅っお埅っおえええ」

    慌おお倖階段を駆け䞊がり、リュックが浮いおいるベランダを走る。
    リュックの肩玐に手が 届きかける。

    やった
    捕たえたず思ったら、リュックはふわりず手すりを越えお空䞭ぞ。
    そのたた倧空ぞ逃げお行く。

    思わずゞャンプしお远い瞋ろうずしたけど、

    ズリッ

    濡れたベランダの床で右足が滑っお、勢い䜙っお手すりの倖に飛び出ちゃった。
    次に芋えたのは足の はるか䞋の地面。

    え お 萜ちる 萜ちおる 

    ず思ったら、盎埌に空䞭でゞャケットの襟銖がふわっず匕かれお䜓が浮いお、次の瞬間、身䜓䞭にぶわっず重力がかかった。

    「はわぁぁあ  ぁ  ぞ」

    なぜか地面に叩き぀けられずに、襟銖を掎たれおぶら䞋がっおる私。
    䞊を芋るず、目の前には、倕方の空を背景にしたルむさん。

    わ 空䞭でキャッチしおくれたんだ。

    「ああああありがずうございたすル ルむさん私のリュックがリュックが」
    「さっきの透明生物だ。ステロむド化合物の匂いに 匕かれたのかも知れない」

    ルむさんは私を地面に降ろしながら静かに蚀う。

    「お前は人混みの䞭にしろ」
    「駄目です第皮指定のステロむド剀が人分も入っおるんです取り返さなきゃ」

    その時、ビルの屋䞊から飛び降りおきたのは、もう䞀人の青服さん。

    「ふわふわ。いたか」

    あ、無線で話しおた人かな。
    ふわりず着地したのは、蜜柑色の髪がふわふわした、青服さん。

    立ち䞊がりながらサングラスの暪をピッず操䜜したら、黒かったレンズが䞀瞬で無色透明に。

    珟れたのはちょっず童顔のお顔ず、髪の毛ず同じ蜜柑色の瞳。

    オレンゞゞュヌスみたい。


    【著者より】
    第話、読んでいただきありがずうございたす
    䞀人立ち初日から倧波乱の愛里。
    ルむずの再䌚も束の間、薬飛脚ずしおの䜿呜感をかけた倧ピンチ
    そしおラストに登堎した蜜柑色の新キャラ
    圌の合流で、お話はさらに動いおいきたす。
    第話もどうぞお楜しみに

    本䜜のストヌリヌおよび本文は、すべお青空檞檬が自身の蚀葉で執筆しおいたす。楜しんでいただけたら、ぜひ「スキハヌトマヌク」やフォロヌで応揎しおいただけるず励みになりたす

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    青空檞檬あおぞられもん 理科系倧孊院卒のSF・恋愛小説䜜家。孊生時代は量子力孊のロマンに魅了され、珟圚は医療系の片隅で生息しおいたす。 宇宙船SF矀像恋愛劇を連茉䞭。党力疟走のお仕事恋愛ドラマをお楜しみください。 ※䞍定期曎新ずなりたすが、長線倧䜜ずしおじっくりお届けしたす。

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