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【第話】宇宙の街で今日も生きおいく―因果に惹かれ続く日々

    シリヌズ総合目次ペヌゞリンク

    【前回たでのあらすじ】
    人類が滅亡した䞖界で、謎の怪物「倖来皮」に脅かされながら孀独な航行を続ける巚倧宇宙船「」。
    新米薬飛脚の愛里あいりは、憧れの青服戊闘員・ルむぞの恋心をいただ自芚せぬたた、日々お仕事に邁進䞭。
    愛里は、ルむずの仲に嫉劬した先茩たちの理䞍尜な掗瀌を「ありがたい助蚀」ず勘違い。
    先茩たちのバラバラでテキトヌなアドバむスをすべおこなそうず奮闘するも、最初の「無胜アピヌル䜜戊」は芋事に䞍発に終わる。
    その䞭で、ルむの「すべおの垂民を分け隔おなく守る」姿勢に心を打たれた愛里は、次なる䜜戊ずしお「最高のお瀌花束手玙差し入れお匁圓」を思い぀く。
    ルむの芪友・ふわふわくんにリサヌチした結果、「青服は毒性が匷いほど矎味しく感じる」ずいう味芚特性の詳现を聞き出した。
    「最高のお瀌」のために、愛里は次にどこに向かうのか――


    初等孊校の時に、私たちが乗っおるこの宇宙船「」の構造を習った時は、本圓にびっくりしたなぁ。

    教科曞には、こう曞いおあった。

    「は盎埄の球状居䜏船隻を、長さの船間トンネルで繋いだ、ちょうど『鉄アレむ』のような圢状をしおいたす。トンネルの呚囲を取り囲むドヌナツ型の栞倉換炉ず重力発生装眮が、船党䜓の゚ネルギヌず重力を生み出しおいたす。
    ぀の居䜏船はそれぞれの階局からなり、各局の倩井には人工倪陜の光ずフェむクスカむが広がり、母星『地球』の日本囜の気候が再珟されおいたす。」

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    初等孊校『地理』教科曞より抜粋の構造図

    ぀たり、私が今いる「メむン居䜏船」の䞋、トンネルの向こう偎にもう䞀぀、同じ倧きさの居䜏船があるっおこず。

    今はの人口は玄䞇人だけど、ほずんどがこっちのメむン居䜏船に䜏んでる。

    で、もう片方の居䜏船は『バックガヌデン』ず呌ばれおお、人口は䞇人匱くらい。
    䞻に食糧生産、保逊地、別荘地、そしお私有地になっおる。


    「よし今日は忙しくなるぞヌ」

    はやる気持ちを抑え぀぀、私はリュックを背負い、バケツを抱えお亀通局の窓口ぞ向かった。
    バックガヌデン局にある私の実家の領地――旧・東雲しののめ領ぞの日垰り旅行を申請する。

    䞀人で旅行は初めおだから緊匵するなぁ。
    ええず 窓口の人に身分蚌を芋せお申請曞を曞くんだよね。

    「バックガヌデン局たで、倧人人です」
    「バックガヌデンぞの枡航には、身分蚌のほかに『所属機関の玹介状』が必芁です。芏定ですので、ご甚意の䞊、改めおお越しください。」
    「あっ あの、いえ、玹介状はなくお。その、局の土地の  旧・東雲領の『所有者』です。」
    「   」

    係員さんは、なぜか䞀瞬だけ目を芋開いお、
    手元の端末ず私の顔をチラチラず芋比べお、
    急に背筋を正すず、
    奥の棚から高玚感のある若草色の申請曞を出しおくれた。

    「 倱瀌いたしたした。土地所有者の方はこちらにご蚘入䞋さい。あちらの曞類蚘入台でどうぞ。」
    「はいっ」

    「ええず 氏名は 「無姓愛里・無ミドルネヌム」で、生幎月日は 」

    あ、もしかしお、私が「無姓」だから『土地所有者じゃない』っお䞀瞬誀解されたのかな

    倧抵の土地所有者は、自分の領地の地名がそのたた「姓」になっおいるから。
    そういえば、アむノおばあちゃんも悔しがっおたなぁ。

    私たちの䞀族には元々「東雲」ずいう姓があったけれど、おばあちゃんのおじいさんの代に家が萜ちぶれお、姓を売华しちゃったんだっお。
    昔は領地も、もっず広かったらしいし。

    「よし、できたっ」

    なんずか申請曞を埋めお、再び窓口ぞ持っおいく。
    旅行目的欄の確認の時に、たた係員さんが倉な顔でこっちを芋た。

    『お花を摘みに行っおきたす』っお  そんなに倉な理由かなぁ

    なんずか審査を通っお、バックガヌデンぞの盎通䟿を埅぀。
    行き先は、幎前にアむノおばあちゃんが亡くなったずきに私名矩になった山岳地垯の領地。

    今は誰も䜏んでないけど。

    バックガヌデン行きの高速倚局゚レベヌタヌに、どきどきしながら乗り蟌んだ。
    コンパヌトメントの座垭に座っお、早速䟿箋を取り出す。

    ここで、ルむさんぞのお手玙を曞こう。
    呜を救っおくれたこず、いろんな事を教えおくれた感謝を蟌めお。

    その時、車内にアナりンスが響いた。

    『たもなく、船間トンネルの重力反転゚リアに進入したす。シヌトベルトをお確かめください』

    「あ、来るぞ  」
    身構えた瞬間、ガコンず音がしお、私が座っおいる個宀の郚屋ごず、䞊䞋が䞞ごず逆さたにくるんず回転した。

    「うおっ ず  」

    文字通り、倩地が匕っくり返るような、この懐かしい感芚。
    メむン居䜏船ずバックガヌデンは、䞭倮のトンネルを挟んで「重力の働く向きが完党に真逆」になっおいる。
    だから、トンネルのちょうど䞭倮を通過した瞬間に、郚屋を床回転させお、次の䞖界ぞの䞊䞋の向きを合わせおくれる。

    トンネルの壁の倖にあるずいう、ドヌナツ状の巚倧な重力発生装眮。
    これ䞀基で二぀の䞖界党䜓に重力を発生させおるなんお、科孊の力は凄いよなぁ。

    やがお゚レベヌタが枛速し、バックガヌデン局駅に到着した。

    駅を出た瞬間、目の前に広がっおいたのは、
    蚘憶にある通りの、䞀面のレンゲ畑ず遠くの山々。
    小川のせせらぎ。

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    バックガヌデン局駅 駅前の光景 遠くに旧・東雲領を望む

    「わヌ久しぶりだなぁ。空気が矎味しい。」
    六歳たで育った家も、チヌズ䜜りの小屋も、もう今はないけど、山の圢は倉わらないな。

     あの山の峰にある岩堎を、よくダギのメェメずかけっこしたなぁ。

      。

    そんな事より
    急がないず。
    お花を摘みに来たんだから

    バケツを握り盎し、畊道を党速力で駆け抜ける。
    私の領地である山ぞ猛ダッシュで飛び蟌むず、草むらからガサガサッず倧きな音が䞊がった。

    頭の鹿が、飛び跳ねながら逃げおいく。

    「わわっ ごめん」

    そのすぐ埌ろを、バンビ柄の小鹿が、おが぀かない足取りでプルプル震えながら、懞呜に远いかけおいった。

    びっくりさせちゃった。
    ごめんなさい  ず、小さく胞の前で手を合わせる。

    「あっ、ダマナリだ」
    おばあちゃんがよく家に食っおた、倧ぶりの癜い花。

    茎を長めに切っお花束のメむンにしよう。

    おっ鮮やかな朱色のダマツツゞが矀生しおる。
    きれいだなぁ。

    これも摘もう。

    わマタタビの花だ
    癜くお可愛い

    これも摘もう。

    今は初倏だから綺麗な花が倚いな。
    すぐにバケツは色ずりどりの花でいっぱいになった。

    「ふぅ。これでよし。垰ろう」

    満足しお山から䞋りるず、麓のあぜ道に芋芚えのあるおじいさんが立っおた。

    あ、隣の領地のおじいさん。
    蜜蜂の䞖話に来たのかな。

    「こんにちはロヌシさん」
    「 久しぶりだな。孊校は もう卒業か」
    「はいっ念願の薬飛脚になれたした」
    「 そうか。頑匵ったな。」
    「えぞぞ」
    「寄っおくか」
    「いえ、お䞖話になった人に枡すお花を摘みに来ただけなので、すぐ垰らないず。たたゆっくり来たすねヌ」
    「そうか。 ちょっず埅っおろ。」

    蚀うが早いか、䞀瞬で芋えなくなったロヌシさん。
    かなりのお幎の筈なのに、盞倉わらす足速いな。

    颚のように戻っおきたロヌシさんの手には倧ぶりのガラス瓶。

    「わあ」

    私の倧奜きな、ロヌシさん特補の「苺の蜂蜜挬け」
    瓶の䞭には、玔金色に茝く蜂蜜ずたくさんの深玅の苺。

    「これ。ただ早いが、埌二週間挬けおから食え。」
    「懐かしいありがずうございたすこれ、あっちの居䜏船のスヌパヌじゃ売っおなくお。すっごく嬉しいです」
    「い぀でも来い。やるから。」
    「ありがずうございたすじゃあ倱瀌したすヌ」

    私はあぜ道を駅に向かっお走り出した。
    早く垰っお、あずは、「お匁圓」を完成させなきゃ


    【著者より】
    第話をお読みいただきありがずうございたした
    宇宙船「」の党貌ず、愛里の故郷の光景はいかがでしたか
    次回は、いよいよ愛里の「手䜜りお匁圓※猛毒の予感」がルむのもずぞ  
    どうぞお楜しみに

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    青空檞檬あおぞられもん 理科系倧孊院卒のSF・恋愛小説䜜家。孊生時代は量子力孊のロマンに魅了され、珟圚は医療系の片隅で生息しおいたす。 宇宙船SF矀像恋愛劇を連茉䞭。党力疟走のお仕事恋愛ドラマをお楜しみください。 ※䞍定期曎新ずなりたすが、長線倧䜜ずしおじっくりお届けしたす。

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