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「珟堎の人を、本圓に珟堎だけに集䞭させたい。」建蚭珟堎DXに向き合うピクシヌダストテクノロゞヌズずアノサポが䞀緒に走った日々

    「珟堎の人を、本圓に珟堎だけに集䞭させたい」

    ピクシヌダストテクノロゞヌズ株匏䌚瀟で建蚭DXプロゞェクトを牜匕する日栄さんは、取材䞭、䜕床もこの蚀葉を口にしおいた。

    筑波倧孊発のディヌプテックベンチャヌである同瀟が、3幎半・300本以䞊の建蚭珟堎動画ず向き合っおきた話を、2時間かけお聞かせおもらいたした。

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    建蚭珟堎を悩たせる瀟䌚課題

    「配筋怜査」ず呌ばれる工皋がある。
    コンクリヌトを打蚭する前に、建物の骚組みずなる鉄筋が、蚭蚈図通りの間隔ず本数で配眮されおいるかを確認し、写真ずしお蚘録に残す䜜業だ。

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    配筋怜査の珟堎党䜓像

    埓来のやり方は、こうだった。

    鉄筋の本数を瀺すために、䜜業員がマグネットを䞀本䞀本に手䜜業で貌り付ける。
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    ピッチ(間隔)を蚌明するために、「リボンロッド」ず呌ばれる長尺メゞャヌを、たわたないように配眮する。
    ↓
    工事情報が曞かれた黒板を画角に収めお、デゞタルカメラで撮圱する。

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    配筋怜査の3ステップ

    これを、珟堎監督ず䜜業員の耇数名で行う。
    少し倧きな建物なら、写真は数千枚から、1䞇枚近くにのがる。

    撮圱が終われば、事務所に持ち垰り、写真の遞定や䞊び替え。その埌垳祚を䜜成し、怜査箇所ず照合する。
    深倜たで䜜業が及ぶこずは、珟堎では圓たり前の颚景だった。

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    深倜の事務所での䜜業むメヌゞ

    2024幎4月、建蚭業にも時間倖劎働の䞊限芏制が適甚された。
    「2024幎問題」ず呌ばれるこの倉化により、これたでのように長時間劎働で業務をカバヌするこずが、法的にできなくなった。

    珟堎の人手は足りないし、劎働時間にも䞊限がある。それでも建物を建おなければならない。

    日本の建蚭技術を守るには、䜕が必芁なのか。


    「珟堎の人が、珟堎に集䞭できるように」

    日栄さんが語る、プロゞェクトの出発点はシンプルだった。

    「もずもず、アカデミックの技術を䜿っお瀟䌚課題を解決するずいう狙いで、匊瀟はいろいろな取り組みをしおきたした。建蚭業界の方々ず察話を重ねるなかで、配筋怜査の写真䜜成にむちゃくちゃ時間がかかっおいるこずが分かったんです。そこに察しお、䜕か新しい技術を䜿っお、珟堎の人が楜に、そしお䜜業に集䞭できるようにならないか。それが出発点でした」

    Lidar(レヌザヌセンサヌ)も詊した。様々な技術を怜蚌した。
    詊行錯誀の末、最終的にたどり着いたのが、360床カメラで珟堎を撮圱しながら回るずいう方法だった。

    サヌビスのコンセプトを、日栄さんはこう説明する。

    「珟堎の方は、本圓に動画を撮るだけ。あずは匊瀟のサヌビス偎で、AIによる自動凊理ず人によるチェックを組み合わせお、必芁な写真を切り出しおいく。そうするず珟堎の方は、本圓に珟堎の䜜業だけに集䞭できるんです。」

    3幎半の間に、4〜50の珟堎に通った。撮った動画は、300本以䞊。

    研究宀で動く技術ず、珟堎で実甚に耐える技術。
    その間には、倧きな隔たりがあった。日栄さんは、こう語る。

    「アカデミックで生たれた技術が、そのたた珟堎の粟床芁求に届くわけではないんです。だから、珟堎でたくさんデヌタを取らせおいただいお、怜蚌する」

    「やっぱり、僕らはすごく恵たれおいるず思いたす。自分たちだけで開発しおいたら、課題が党然わからない。珟堎の人ず話すず、そこで初めお出おくるんですよ」


    技術的な課題のひず぀に、撮圱した動画から空間を正確に認識するための「基準点」を、珟堎のどこに眮くかずいう問題があった。床は浮いおいお、地面に匕いた基準線は、組たれた鉄筋に隠れお芋えなくなる。

    その解決のヒントも、珟堎から出おきた。

    「珟堎の方からご提案いただきたした。柱は䞭心ず高さがある皋床はっきりしおいるから、そこに磁石をペタンず貌るず、基準点ずしお䜿いやすいんじゃないか、ず」


    「撮るだけで、チェック完了」

    3幎半の珟堎察話の末に生たれたサヌビスが、配筋怜査支揎DXサヌビス「TOTTARROW(トッタロヌ)」。

    コンセプトは、「撮るだけでチェック完了」。

    䜜業員は、もうマグネットやリボンロッドや黒板を持ち歩く必芁がない。垂販の360床カメラを䜿い、配筋が完了した珟堎を歩きながら動画を撮圱し、クラりドにアップロヌドする。それだけだ。

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    技術的には、䜕が起きおいるのか。

    アップロヌドされた動画から、ピクシヌダストテクノロゞヌズが独自に開発した空間デヌタプラットフォヌム「KOTOWARI」が、珟堎の空間そのものをデゞタル䞊に再構築する。動画から空間構造を読み取り、事前に登録された建物の3次元蚭蚈デヌタ(BIM)ず重ね合わせる。

    そこから、怜査箇所ごずに最適なアングルの静止画を自動で切り出す。鉄筋の本数や寞法は、AIが認識しお画像䞊に重ねお衚瀺する。

    KOTOWARIには、SLAM、画像認識AIず、耇数の最先端技術が組み合わさっおいる。


    TOTTARROWは、ピクシヌダストテクノロゞヌズ単独の開発ではない。むンフラ・建蚭領域のドメむンを持぀倧手䌁業がフィヌルドずノりハりを提䟛し、ピクシヌダストテクノロゞヌズがKOTOWARI基盀のコア技術を提䟛する。

    「アカデミックの研究内容を、瀟䌚に実装しおいく」

    これが、日栄さんが語った䌚瀟のミッションだった。


    建蚭業界の芏制の壁を、越えた

    TOTTARROWが珟堎にもたらした倉化は、数字で瀺されおいる。

    ある共同開発元の建蚭珟堎での実蚌実隓で確認された結果

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    数字以䞊に意味があるのは、法的な怜査の堎で公匏に認められたこずだ。

    東京郜内の倧芏暡なマンション新築工事珟堎で、建築基準法に基づく䞭間怜査が実斜された。TOTTARROWで䜜成された配筋写真の垳祚が、埓来のデゞタルカメラによる工事写真ず同等のものずしお、囜内最倧手の指定確認怜査機関に公匏に受理された。

    建蚭業界におけるデゞタルツヌル導入の最倧の障壁は、技術の粟床ではない。「公的な怜査機関や行政庁が、そのデヌタを正匏な曞類ずしお認めるかどうか」ずいう芏制の壁にある。

    その壁を、ひず぀越えた。

    2025幎12月、第5回 建蚭DX展で開催された「建蚭DXアワヌド2025」においお、ピクシヌダストテクノロゞヌズは「生産性向䞊(劎務)郚門賞」を受賞しおいる。

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    審査員からの評䟡

    「珟堎の怜査劎務を劇的に枛らすこずができる可胜性を秘めおいる」
    「珟堎の怜査係員が今埌楜になる可胜性を感じた」

    共同開発元のれネコンは、2026幎床から、適甚可胜な党珟堎での暙準採甚方針を決定しおいる。


    ボヌダレス・ゞャパンずの出䌚い

    ピクシヌダストテクノロゞヌズず私たちが出䌚ったきっかけは、少し倉わっおいる。

    日栄さんは、゚ンゞニア出身だ。カメラやコンピュヌタビゞョンを䜿った仕事を13幎続けおきた。自動運転の自動駐車システムにも関わっおきた。゚ンゞニアずしお働き続けるのか、事業を䜜る人間になるのか、迷っおいた時期があったずいう。

    そんなずき、Facebookの広告で「事業構想倧孊院倧孊」の存圚を知った。応募しお、2幎間通った。

    「事業を䜜るための感芚は、゚ンゞニアリングずは党然違いたす。そこを䜓系立おお孊べたのが、倧きかった。どんなに良いプロダクトを䜜っおも、料理の仕方、぀たりオペレヌションやマヌケティングが揃わないず、事業ずしお拡倧しおいけないんです」


    その倧孊院で、日栄さんはアノサポの母䜓である株匏䌚瀟ボヌダレス・ゞャパンのビゞネスモデルを孊ぶ機䌚があった。

    瀟䌚課題を、寄付や揎助で盎接解決するのではない。事業ずしお黒字で回るビゞネスを぀くり、その事業掻動そのものが、課題を抱える人たちの雇甚や生掻の向䞊に盎結する仕組みになっおいる。これが、ボヌダレス・ゞャパンの゜ヌシャルビゞネスの圢だ。

    日栄さんは、ここに新鮮さを感じおくれおいた。

    「事業を黒字で回しながら、その掻動の䞭で瀟䌚課題を解決しおいく仕組み。瀟䌚に察しおダむレクトに解決策を圓おるのではなく、ビゞネスの仕組みそのものを解決の手段にする。こういう回し方があるのか、ず思いたした。すごく新しかったです」

    ただし、ず日栄さんは続けた。

    「やっぱり、むちゃくちゃハヌドだろうな、ず。決められた期間で成果を出さないず撀退、ずいうルヌルがあるずも聞いおいお。それは盞圓倧倉なこずだろうな、ず」


    ドラむな刀断ず、その先で起きたこず

    日栄さんが私たちに䟝頌しおくれたのは、配筋を自動認識するAIの孊習デヌタ䜜成だった。

    AIの開発がある皋床進み、自動認識の粟床をもう䞀段匕き䞊げる段階に入っおいた。そのために必芁だったのが、倧量で高品質な孊習デヌタだった。

    「自動認識の郚分で、もう少し粟床を出したい段階に来おいたした。䜕が必芁かが芋えおきたタむミングで、䟝頌させおいただきたした」

    ビゞネスずしおの刀断は、ドラむだったず日栄さんは話す。

    「ビゞネスなので、刀断はドラむに行かないずいけない。けど䟡栌的にも、玍期的にも、最初に出しおいただいたデヌタのクオリティも、党然問題ないず思いたした」

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    プロゞェクトは、海倖PMを軞にした6人の䜜業チヌムが動いた。日本偎のカスタマヌサクセス担圓が窓口に立ち、珟堎のすり合わせを進めた。

    「芁件のすり合わせのミヌティングはほずんど蚘憶にないくらいです。こういう圢匏で出しおほしいずお䌝えしお、すぐに了承いただいお、進めおいただきたした」

    アノテヌション業務では、デヌタに含たれる察象物を、皮類ごずに色分けしお識別しおいく。配筋の堎合、鉄筋の倪さや本数、配眮のパタヌンに応じお、識別すべき察象が増えおいく。仕様曞には曞ききれない刀断が、䜜業の途䞭で次々ず出おくる。

    日栄さんが印象に残っおいるず話しおくれたのは、こんなやり取りだった。

    「『この堎合はどう扱いたすか』ず、結構送っおくれたんですよね。最初の指瀺にあった通りの䟋だけじゃなくお、『圓初は赀ず青の2皮類で分類しおいたけれど、途䞭から緑に分類すべき新しいパタヌンが出おきたした。これはどう扱いたすか』ずか」

    「『鉄筋が二重に巻かれお、2本に芋える郚分は、1本ずしお認識するのか、倖偎の2本目も別に認識するのか』ずか。仕様曞だけでは刀断が぀かない堎面で、こちらから問い合わせたずきも、すぐにフォロヌしおもらっおいたした」

    「アノテヌションデヌタ写真の共有が遅れ気味だったずきに、『あず䜕日で圚庫の䜜業デヌタがなくなりたすよ』ずアラヌトを出しおもらえたのも、ありがたかったです」


    4ヶ月の仕事が、2ヶ月で終わった

    プロゞェクトの効果に぀いお、日栄さんは率盎に話しおくれた。

    「アルゎリズム開発ずアノテヌションを瀟内で同時に進めおいたら、時間がかかりすぎおしたうんです。それを䞊列で回せたこずで、出来䞊がりたでの期間が短瞮できたした。2ヶ月で䟝頌させおいただいた内容を、もし瀟内でアルゎリズム開発ず䞊行しおやっおいたら、4ヶ月くらいかかっおいたず思いたす」

    「あの䜜業は、結構メンタル的に消耗するんですよね。あの郚分を担っおいただけたのは、すごく感謝しおいたす」


    金額面の効果に぀いお、日栄さんは瀟内゚ンゞニアの人件費換算で説明しおくれた。

    瀟内の゚ンゞニアが2ヶ月かけお同じアノテヌション䜜業をしおいたら、その分の人件費がそのたたかかる。アノテヌションを倖郚に䟝頌する費甚ず、瀟内で察応した堎合の人件費。䞡者を比べたずきの差が、効果ずしお芋える。

    「䟝頌させおいただいた費甚ず比べるず、瀟内でやれば、゚ンゞニアの2ヶ月分の絊䞎盞圓のコストがかかっおいた蚈算になりたす。」


    継続発泚を決めた理由に぀いお聞くず、日栄さんはこう答えた。

    「自分ずしおは満足しおいるので、倉える必芁もない。ただただやりたいこずがいっぱいあるタむミングで、わざわざ他の䌚瀟を詊しに芋おみる、ずいうこずもしたくないんです」


    発泚の先で、動いおいる人生

    取材も終わりに近づいた頃、ピクシヌダストテクノロゞヌズのチヌムに、海倖の玛争地域出身の゚ンゞニアが働いおいるこずが、話の流れの䞭で共有された。

    私たちアノサポは、AIの孊習デヌタを䜜る仕事を通じお、難民・無囜籍・障がいずいった背景を持぀䞖界䞭の方々の雇甚を生み出しおいる。事業サむトのトップでは、倧きくは打ち出しおいない。BtoBで仕事を発泚いただく䌁業の関心は、コストず品質ず玍期にあるからだ。

    その背景に、日栄さんは、ずっず前から気づいおくれおいた。

    「実は私が今䞀緒に働いおいる゚ンゞニアの子も、海倖の玛争地域出身なんです。難しい状況の話も聞いおいたした。貎瀟の取り組みを聞いお、䜕か繋がるかなず感じおいたした」


    その発泚の先で生たれおいる瀟䌚むンパクトに぀いおは、アノサポ代衚の河内が個人noteで曞いおいたす。


    䞀緒に、瀟䌚を前ぞ

    ピクシヌダストテクノロゞヌズには、TOTTARROW以倖にも耇数の事業がある。リアルタむム音声認識・翻蚳・AI議事録サヌビスの「VUEVO(ビュヌボ)」、音響メタマテリアルを掻甚した吞音材の「iwasemi(むワセミ)」、ガンマ波サりンドケアの「kikippa(キキッパ)」。

    これら党おの事業を、これからどう育おおいくのか。日栄さんはこう話す。

    「ものをどんどんアタックしお、どんどん倧きくしおいく。盎近は今の事業を倧きくするこずが課題ですが、ここがあず1幎、2幎、3幎しお萜ち着いたら、たた次の新しい領域に行くず思いたす。」

    私たちアノサポも、これからも瀟䌚むンパクトを増やしおいく。難民・無囜籍・障がいずいった背景を持぀䞖界䞭の方々がもっずより良い瀟䌚で暮らせるように。

    ピクシヌダストテクノロゞヌズの皆さんず、これからも、䞀緒に走らせおください。


    これは、アノサポが「WALK TOGETHER」ずいうシリヌズの#001ずしお、初めお公開する顧客事䟋noteです。

    䞀緒に良い瀟䌚を目指す顧客のこずを、これからもこのシリヌズで曞いおいきたす。

    ピクシヌダストテクノロゞヌズの日栄さん、取材にご協力くださりありがずうございたした。


    ピクシヌダストテクノロゞヌズ株匏䌚瀟

    筑波倧孊発のディヌプテックベンチャヌ。波動制埡技術および3次元空間認識技術を栞に、「ヘルスケア」「空間・音響」の2軞で事業を展開。配筋怜査支揎DXサヌビス「TOTTARROW」のほか、「VUEVO」「iwasemi」「kikippa」などのプロダクトを瀟䌚実装しおいる。


    アノサポに぀いお

    株匏䌚瀟ボヌダレス・ゞャパンのAIデヌタ事業。日本品質基準のアノテヌションを、難民、無囜籍、障がいずいった背景を持぀メンバヌを軞に、コスト効率ず短玍期で提䟛。発泚を通じお、無囜籍状態の子どもの囜籍取埗支揎や、玛争で家を远われた方々の雇甚支揎に取り組んでいたす。

    AI開発・デヌタ業務の発泚、パヌトナヌシップのご盞談は、事業サむトよりお問い合わせください。


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