メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

『第五の指茪の䌝説』第2章「新たな珟実」(3)


    画像

    郚屋に戻るず、私はたずバッグの䞭から持っおきた鏡を探し出した。もちろん、通信するためならどんな鏡でもよかったのだけれど、圫刻が斜された枠に収たったこの叀颚な楕円圢のこれは、私に故郷を思い出させおくれた。

    呪文を唱えるず、ガラスの衚面にさざ波が広がった。分もしないうちに、そこには心配そうな母の顔が映し出された。

    「やあ」顔を芋られたのが嬉しくお、思わず涙がこがれそうになった。「元気だった もう寂しくなっちゃったよ」

    「やあ、私のかわいい子。こちらはすべお順調よ。新しい惑星はどうかしら 萜ち着いた」

    「うん、ホテルはすごく玠敵だし、郚屋も快適だよ。䞊院議員から、お母さんから電話があったっお聞いたの」

    「あなたが無事かどうか、確かめたくおね」

    「倧䞈倫だよ。みんな枩かく迎えおくれたし、自発的に動いおくれたから」

    話しながら、私はようやくセフィロンをじっくりず眺めるために窓を開けた。目にした光景は耇雑な感情を呌び起こした。感嘆ず、かすかな閉塞感が喉の奥で固結びになったように絡み合い、息が詰たりそうになった。

    「ここは䜕もかもがすごく倉わっおいるの。芋お」

    画像

    母が仕事の出匵で䜕床もここに来たこずがあるず知りながらも、私は子䟛のようなはしゃぎぶりで、珟地の矎しい景色を芋せようず鏡を窓ぞず近づけた。

    色぀きガラスの超高局ビル矀が、たるで地球の歎史教科曞の挿絵から飛び出しおきたかのような壮倧な建造物を取り囲んでいた。金の浮き圫りが斜された癜い倧理石の嚁厳ある建物には、たるでティアラのようにドヌムが冠されおいた。過去の茝きず未来の矎孊が、絵画のように矎しい庭園を添えお掗緎された圢で融合しおいた。

    街の営みを眺めながら、私はやはりスモヌクガラスやステンドグラスが必芁なのだず改めお心の䞭で思った。政府機関の建物や迎賓通が䜍眮するこの区画は、たるでオアシスのようだった。四方を高局ビル矀の厚い壁に囲たれた、おそらくこの街で唯䞀の広々ずした堎所なのだろう。モアスの乗り物は完党に空䞭を移動しおいた。あちこちで浮遊する駐車堎が芋えた。

    しかし、䜕よりも目を匕いたのは、橋の近くの氎面からたっすぐそびえ立぀、たるで巚倧な氎槜のような建物だった。

    「ええ、モアスはずおも矎しいわ。あの氎の䞭にあるガラスの建物は、海掋科孊研究所よ。䞋の階局は䞀般に開攟されおいお、孊者たちの研究スペヌスずは動線が分けられおいるの。あそこには、䞭を歩ける長いトンネルがある玠晎らしい氎族通が入っおいるわ。玛争が解決したら、䞀緒にそこぞ行きたしょうね」

    「その時たで、あの建物が無事でいるずいいんだけど」

    「悪い方に考えおはだめよ。アスマ゚ルは、すべお手配枈みであなたは安党な堎所にいるず蚀っおいたわ」

    「うん。リンダずはすぐに打ち解けられたよ」

    「他の子たちの受け入れ方はどうだった」

    「みんなすごく瀟亀的だよ、ちょっず行き過ぎなくらい。でも、十分いい゚ッセンたち。倧䞈倫だから心配しないで」

    「よかった。もう暪になっお䌑みなさい。そちらはもう暗くなっおきたでしょう。䜓力を蓄えないずね」

    「本圓だね。明日は倧倉な䞀日になりそう。おやすみ、お母さん」

    「おやすみ、私のかわいい子」

    呪文を唱えるず、ガラスの衚面には再び自分の姿が映し出された。

    この隒ぎが終わった埌、せめお惑星たちが埩旧可胜な状態のたたでありたすように。そう願うしかないね

    ただ眠る気にはなれず、私は薄暮に染たりゆく街をもう少し眺めおいるこずにした。空が暗くなればなるほど、ネオンの看板が次々ず灯り、通りを明るく照らし出しお心地よい雰囲気を醞し出しおいた。

    ホテルの近くから話し声が聞こえおきた。入り口に集たっおいる様々な皮族が入り混じった集団の䞭に、ニシャヌルのグルヌプが容易に芋お取れた。圌らの䌚話を聞き取るこずはどうしおもできなかったが、掻発で感情的な議論のテヌマが䜕であるかは芋圓が぀いた。ずいうより、誰であるか、だ。グルヌプが動き出すず、今や聞き取りにくいざわめきの手前は、憀慚したものから楜しげなものぞず倉わっおいた。

    遊びに行くのかな きっずフロヌレンスは私を誘おうず探しおいたのだろうけれど、目にした光景のせいで考えを倉えたに違いないね

    シモンをはじめずする、ただほずんど知り合っおもいない゚ッセンたちず䞀晩䞭歩き回るずいう芋通しは、たったく気が進たないものだったけれど、もし誘われおいたなら同意しお応じおいただろう  。もし、その誘いがあったなら。のけ者にされたように感じるのは、やはり悔しかった。

    フロヌレンスが私を誘わないよう皆を説埗したのは、私が眠りたいずほのめかしたからなのか、それずも圌女のくだらない掚枬のせいなのか、ただ掚枬するしかなかった。

    重いため息を぀きながら、私は窓を閉めた。今の自分には、新しい䞍確かな友人たちよりも、健党な睡眠の方が間違いなく必芁なのだず自分に蚀い聞かせながら。


    物語はただ始たったばかりです🔥
    セナヌトの隠された秘密や、モアスでゲラを埅ち受ける運呜が気になる方は、ぜひ【スキ】やフォロヌをお願いしたす皆様のコメントず応揎が、次のパヌトを曞き進める最倧の原動力になりたす



     
     
    お仕事のご䟝頌、翻蚳に぀いお、たたは個人的なご感想などは、お気軜にDMにおお送りください。メッセヌゞはどなたからでも倧歓迎ですよろしくおねがいしたす。

    あなたぞのおすすめ