ZennにおけるTech/Idea分類の非対称性についての観測
この記事が語ること
ZennのIdeaカテゴリーとは何なのか?
実際の観測結果に基づき、Zennのカテゴリー運用から読み取れる構造を整理するメタ記事。
Ideaカテゴリーは、Ideaではなかった
ZennにおけるTech/Ideaの公式な位置づけは、こちらのページにある通りだ。
「判断が難しい場合はどちらを選んでも構わない」とのことだ。
しかし、TechとIdeaには構造的な違いが存在している。
本検証の結果から、Ideaカテゴリーは「Ideaを独立した価値軸として扱う構造」にはなっていないことが分かった。
IdeaはIdeaではなかったのだ。
なぜ検証を始めたのか
- Idea記事の露出が少なく感じられるのはなぜか
- 両カテゴリーでインプレッションに差があるか
- Ideaカテゴリーの記事を増やす試みは成立するか
そういった興味で複数の記事を公開したことが、本検証のきっかけとなった。
行った検証内容
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用意したもの
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手順
各記事を両カテゴリーに投稿可能であるかを検証。
実際にやったことは、公開・編集時にカテゴリーを選択しただけ。 -
A,Bの記事についての観測
- Techに投稿した場合:Ideaへの変更が自動(バッチ処理と思われる)で行われ、カテゴリーがロックされた。
- Ideaに投稿した場合:Techへの変更は可能。しかし変更した場合、同様にIdeaへ差し戻され、カテゴリーがロックされた。
-
Cの記事についての観測
カテゴリーの縛りは発生しなかった。
| 記事 | 記事の性質 | 意図したカテゴリー | 当初割り当てたカテゴリー | 変更したカテゴリー(手動) | 最終的なカテゴリー |
|---|---|---|---|---|---|
| A | 純粋な Idea 記事 | Idea | Idea | Tech | Idea(不可逆の固定) |
| B | Tech に最大限寄せた Idea 記事 | Tech | Tech | - | Idea(不可逆の固定) |
| C | 純粋な Tech 記事 | Tech | Idea | Tech、Ideaいずれも | どちらでも可 |
Ideaカテゴリーの正体
検証結果から読み取れることは以下だ。
- Ideaは独立した価値軸ではない
「Ideaらしさ」を満たしているかどうかではなく、Tech基準を満たしているかどうかのみが判定軸になっているためだ。 - IdeaカテゴリーはTech判定から漏れたものの集合
ここが本検証の核心となる。
Ideaカテゴリーは、Ideaカテゴリーとして意味づけされているわけではなく、Techカテゴリーの残余集合なのだ。
つまり、観測された挙動を分類の振る舞いとして整理すると、Ideaは「何であるか」ではなく、「Techではないもの」として定義されているように見える。
Idea ⊂ Tech ではない。
Tech ⊃ Idea でもない。
Ideaカテゴリーは、Techカテゴリーの補集合。
ただし、Tech的記事は集合の全体に配置できる。
基準を満たした場合のみTechカテゴリーに属することが許可される。
こういう構図だ。
Zennのカテゴリー設計が守っているもの
TechとIdeaは平等ではない。
Zennというプラットフォームは、Ideaを育てる仕組みを持っていない。
Techの純度を保つためのフィルタとして、カテゴリーが存在しているからだ。
Zennに感じた引っかかり
この構造を俗な言葉で言えば、「Techにねじ込まれたポエム」を排除するための仕組みだ、とも言える。
これはプラットフォーム批判ではない。
また、価値判断でもない。
観測された挙動から見える、現在のプラットフォームの指針の記録だ。
技術一辺倒でない、個人の思想・思考の再構成・迷いの記録、といったものを正当に扱えるエンジニア向けメディアは多くはない。
それをどの程度受け入れるかについては、プラットフォームだけでなく、利用する側の文化や期待値にも依存しているように思える
ここに、今回感じた引っかかりの根源があるのだろう。
プラットフォームの思想がいかなるものであっても、記事やその発信の価値が棄損されるものではない。
それを再確認した上で、本記事をIdeaカテゴリーに配置する次第だ。
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