
ノベルティを憎めない②
↓ノベルティを憎めない①↓
透明な花瓶を買った。
帰り道、胸に抱いたのは、
ラナンキュラスを眺めながらいただく一杯のコーヒー。
数日後、視界に入るのは、
その辺に生えてた草と、グシャっと潰れたinゼリーの袋。
せめてもの思いで絵の具を溶かして、色水を作ってみたけれど、
草はすぐに枯れて、色の跡だけが残った。
漂白剤が、
帰り道のときめきも、ごまかした色水も、
すべて透明にしていく。
棚の奥から、
ノベルティたちがくすくすと笑う声が聞こえてくる。
わかってる。
でも、撤去作業にはどうしてもワクワクできない。
ノベルティたちとは目を合わせずに部屋を出る。
あれから何ヵ月経っただろう。
もうずっと、
花瓶の中に漂白剤が入ったままだ。