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「-8,430円」の夜、布団で眠れなかった私が心を立て直した3つの言葉

    お金が減った月の夜、27歳OLの私が唱える3つの呪文

    「-8,430円」。NISAの画面を開いて、私はその数字を10秒くらい見つめてから、画面を伏せました。

    夜23時すぎ、自分の部屋。電気は消したまま、スマホの青白い光だけが布団の中で揺れていました。心臓がドクドクして、画面の文字が頭に入ってこない。マイナスの符号が、矢のように刺さって見えた夜のことです。

    これは、つみたてNISAを始めて1年くらい経った27歳OLが、人生で初めて「自分の口座が4桁マイナス」を経験した夜にたどり着いた、3つの「呪文」の話です。


    画面を伏せて10分、また開いた夜

    最初に画面を見た時、頭が真っ白になりました。

    「減ってる。私のNISAが、減ってる」

    それまで何度か含み損は出ていたはずなのに、その夜の-8,430円は、なぜか急に重く感じました。多分、その前の1週間で日経平均が結構下げていたニュースを見ていたから。「これ、もっと下がるんじゃないか」——その想像が、勝手に頭の中で膨らんでいました。

    スマホを伏せて、布団に潜りました。

    時計を見たら、23時35分。**「もう寝よう」と目を閉じても、意識の片隅で「あの数字、明日もっと増えてるんじゃないか」**がチラついて離れない。10分くらい目を閉じていたけど、結局またスマホに手が伸びました。

    ——その瞬間、私は気づいたんです。

    「あ、これ、手動FXの時の感覚だ」

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    仕事中にトイレでチャートを確認していたあの頃。布団の中で何度もスマホに手が伸びて眠れなかったあの夜。私は今、また同じところに戻ろうとしてる——そう気づいた時、ようやく一度深呼吸ができました。

    そこから、私は布団の中で「3つの呪文」を順番に唱えました。私の場合は、それで11分後にもう一度画面を開けるまでに、なんとか心を立て直せたんです。

    完璧な解決策ではないかもしれない。でも、含み損で眠れない夜を過ごしているアナタに、**「こういう乗り切り方もあるよ」**として共有できたらと思って、書いておきます。


    呪文①「4万円失った過去があるから、この程度か」

    最初に唱える呪文は、過去の自分への感謝です。

    布団の中で目を閉じて、私はまず1年前の自分を思い出しました。

    FX手動トレードで半年かけて10万円を6万円台まで溶かした、あの冬。4万円が、自分の判断ミスで消えていった時間。同期との飲み会8回分、新しいコート1着分、ボーナスで買おうとしていた家電1台分——あの時の私は、本気で**「人生終わった」**くらいの気持ちで、電卓を握って震えていました。

    それに比べて、今夜の-8,430円。

    電卓を叩き直すまでもなく、4万円の5分の1。あの冬の4万円を**「ちぎって5つに分けたうちの1個」くらいの傷です。しかも今回はFXじゃなくて、つみたてNISA——基本的に長期で持つ前提のお金。「あと20年後にプラスになっていればいい」**と決めて始めたお金。

    ——あの時の4万円があるから、今夜の8,430円で布団に潜れている。

    これが、私の「呪文①」です。

    不思議ですよね。4万円を失った過去って、普通に考えたら**「思い出したくない傷」**です。事実、思い出すと今でも胸がギュッとなる。だけど、含み損の夜には、あの傷が一番頼りになるんです。

    「-8,430円なんて、あの4万円に比べたら、この程度か」

    過去にもっと痛い目を見ているから、今夜の小さな傷を**「相対化」できる。失敗体験は「負債」じゃなくて、いざという夜の「お守り」**だった——そう気づいた瞬間、心臓のドクドクが、少しだけ落ち着きました。

    これから投資を始める人に、**「失敗しないでね」とは、私の場合はもう言えません。むしろ、「小さく失敗しておくと、大きく揺れた夜に救われる」**と言いたいくらいです。


    呪文②「投資してない時の不安の方が、私はずっと怖かった」

    次に唱えた呪文は、投資を始める前の自分を呼び出すものでした。

    NISAも、ポイント運用も、何もやっていなかった2024年の春。あの頃の私は、含み損のドクドクは知らなかった。代わりに、別のドクドクを抱えていました。

    たとえば、大学時代の友達と飲みに行った夜。**「老後2000万問題、ヤバくない?」って話題になって、お酒の席なのに急に空気が重くなった瞬間。誰も具体的な対策を言えないまま、「まあ、なんとかなるっしょ」**で締めて、駅のホームで一人になった時に、ふっと胸の奥が冷たくなった夜。

    実家に帰省した時、母が**「老後の話」を避けるように笑った横顔。「私、お母さんの老後、大丈夫って言える?」**——帰りの新幹線の窓で、ぼんやりそう思った日。

    スーパーで卵を買おうとして、気づいたら値段が前の月より高くなっていて、カゴから棚に戻した日。給料は上がらないのに、コンビニのお弁当は値上がりしていく。「私、このままで大丈夫なのかな」——口に出さなくても、薄く付いてくる不安。

    これらの不安に、共通点があります。

    全部、数字にならないんです。

    -8,430円は、画面に出ます。確かに減ったってわかる。だから、対処もできる——「やめる」「見ない」「持ち続ける」「追加で買う」、選択肢が見える。

    でも、**「老後ちゃんとお金あるかな」**の不安は、数字にならない。「親の老後」も、「インフレで給料が追いつかない」も、数字にならない。だから対処もできない。

    ——画面に出ない不安の方が、夜中に押し寄せてきた時、ずっと怖かった。私の場合は、そうでした。

    含み損の夜は、確かにしんどい。でも、それは**「対処できる不安」**です。

    何もしていなかった頃の私は、**「対処できない不安」の方を抱えていた。今、画面の中の-8,430円に向き合っている私は、少なくとも「対処できる側」**にいる。

    これが、私の「呪文②」です。

    布団の中でこれを思い出した時、不思議と**「-8,430円、見えていてくれてありがとう」**みたいな気持ちが、ほんの少しだけ湧きました。


    呪文③「30年後を見るために、始めたんだよね?」

    最後の呪文は、「なぜ始めたか」に立ち返ることです。

    私のつみたてNISAは、オルカン(eMAXIS Slim全世界株式)に月1万円を積み立てているだけです。信託報酬は年0.05775%。月1万円分なら、月にかかる手数料はコンビニの袋代より安いくらい。

    選んだ理由は、3週間悩んだ末に消去法で決めた3つ。①アメリカだけが怖かった ②信託報酬が安かった ③みんな買ってた——日曜の夜に、もう覚悟を決めて、5分で積立設定を終わらせた、あの夜。

    設定完了画面のスクショを、私は今でもスマホの**「投資メモ」フォルダ**に保存しています。

    ——含み損の夜、私はそのフォルダを開きました。

    スクショを見ながら、**「私、何のためにこれ始めたんだっけ?」**を、自分に問い直しました。

    答えは、すぐに出ました。**「30年後の自分のため」**です。

    複利のシミュレーションを初めて見た時の衝撃を、私は今でも覚えています。月1万円を年5%で30年積み立てると、約832万円になる(※元本360万円+運用益約472万円)。**「なぜ誰ももっと早く教えてくれなかったの!?」**って、本気で叫びそうになった日。

    私は30年後を見るために、これを始めた。

    ——だとしたら、今夜の-8,430円って、何の数字だろう。

    30年は、約10,950日です。今日は、その中の1日。明日10%下がっても、30年後にはほぼ関係ない。短期で見るとジェットコースター、長期で見ると階段——そう本に書いてあった意味が、ようやく腑に落ちました。

    そして、ここが一番大事なところなんですが——

    「長期投資を選んだ時点で、私は本質的に楽観的な側に立っている」

    考えてみてください。30年後の世界が今より良くなっている前提に、私はお金を賭けている。人類が30年かけて少しずつ前に進む——その仮説に、毎月1万円を投票している。

    それは、楽観じゃないと、できない選択です。

    不安な夜は、たまに**「私は悲観的に投資している」**って錯覚しそうになります。でも、よく考えると逆。長期投資を選んだ時点で、私はもう「楽観派」に名前を書いてしまっている。

    だから、長期投資をしている自分は、楽観的でいいんです。

    ——むしろ、今夜不安になっているのは、**「悲観の私」が一瞬出てきただけ。30年後を見るために始めた「楽観の私」**に、戻ればいい。

    これが、私の「呪文③」です。なぜ始めたかに立ち返ると、自然に楽観的になれる。スクショ1枚が、その夜の私を支えてくれました。


    それでも、画面を伏せていい夜はある

    3つの呪文を唱えても、毎回完璧に効くわけじゃありません。

    正直に言うと、その夜、最後にもう一度画面を開いた時、-8,430円は-8,430円のままでした。数字は変わらない。でも、最初に画面を伏せた時よりは、確かに心臓のドクドクが落ち着いていた。それで、その夜は寝られました。

    翌朝、画面を開いたら、数字は**-7,210円に動いていました。少しだけ戻っていた。「あ、ほんとに動くんだ」**って、当たり前のことに少し笑ってしまったのを覚えています。

    ——投資を続けていれば、呪文が効かない夜もあるはずです。

    そういう夜は、画面を伏せていいと、私は思っています。一晩、見なくていい。一週間、開かなくていい。**「3日間アプリを開かなかった」**経験は、私もNISA口座を開設した直後にあります。

    ヨガの先生がよく言っていた言葉があります。「不安があってもいい。それと一緒にいるだけでいい」——含み損の夜には、この言葉も、ちょっとだけ効きます。

    朝になれば、数字はまた動いている。完璧に呪文が効かなくても、それでいい。

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    「お金が減った月」のやり過ごし方は、人それぞれ

    含み損の夜の過ごし方は、正解が一つじゃないと、私の場合は思っています。

    数字を見ない人もいれば、追加で買い増す人もいる。日記に書く人もいれば、誰かに電話する人もいる。**「お金が減った月との向き合い方」**は、性格と過去の経験によって、たぶん全員違う。

    私の場合は、過去の4万円の失敗、投資してなかった頃の漠然とした不安、30年後を見るために始めたという原点——この3つが守ってくれる夜が、何度かありました。

    もしこの記事を読んで**「私もこうなりかけてた」と感じた方がいたら、コメントで教えてもらえると嬉しいです。「-8,430円で眠れない夜があった」**って言える場所が、きっと誰かにとっても必要だから。

    含み損の夜を、一人で抱え込まないでほしい。自分に合った「減った月のやり過ごし方」を、アナタも見つけてほしい——そう思って、今日は書きました。


    次回予告

    次は、「投資初心者OLの注目ニュース」 を始めてみます。

    毎月続けてる私の「投資メモ」を、誰かの役に立つ形で残せないかと思って——月1回、「今月、これは知っておいてよかった」 と感じた金融ニュースを3つだけ選んで、初心者目線でやさしく噛み砕いてみる連載です。

    第1号は 【2026年5月】投資初心者OLの注目ニュース3選。NISAの話、日経平均の話、毎日の家計実感の話。「私の場合は」 どれに反応したのか、正直に書きます。


    📚 シリーズで読む

    このnoteは、27歳OLが投資を始めて2年目までの記録を綴る連載シリーズ「27歳OL・ほったらかし投資の記録」の一本です。

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    ゆづ


    ※このnoteは個人の体験談であり、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
    ※投資は元本割れの可能性がある金融商品です。
    ※過去の実績は将来の利益を保証するものではありません。
    ※特定の金融商品の推奨・勧誘を目的としたものではありません。

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