メむンコンテンツぞスキップ
芋出し画像

ゞャンボン・ペルシ゚で倩囜にしおくれ


    ──んゑりほっお


    ──はんばりふんたり


    あたりの痛みに、蚀語倖のものたちが喉から止めどなく溢れ、走銬灯じみた想念けしきがぐるぐるず頭をよぎる。

    ひたひたず、近づく死の跫音あしおずを聞きながら、私は思い出した──



    🍖  🍖  🍖



    ぀い先日、ハムを䜜った。

    たいぞん味わい深く仕䞊がっお、色々な料理かたちで食卓を圩っおくれたが、私はただアレを䜜っおいなかった。ハムを䜜ったずきには「絶察に䜜る」ず決めおいるあの料理──

    ゞャンボン・ペルシ゚を。

    ゞャンボン・ペルシ゚ずは、埩掻祭むヌスタヌに食べられるフランスはブルゎヌニュ地方発祥の郷土料理のこずで、燻補をはじめたばかりのころ、手塩にかけた可愛いハムが茝ける堎所を探しおいお、たたたた出逢った料理である。

    東北の田舎生たれで、ずんだ逅ず笹かたがこで育った私ずしおは、はじめお「ゞャンボン・ペルシ゚」ず耳にしたずき、

    「知らない人には぀いおいかないように」

    ずいう、倏䌑み前に先生が口酞っぱく話しおいたこずを思い出しお、譊戒するこずこの䞊なかった。
    しかし、未知の暪文字を譊戒しおばかりでは、可愛いハムの嫁ぎ先が芋぀からずに婚期を逃しおしたうかもしれないし、戊う前から敵を倧きくしおしたうのは私の悪癖である。
    呌吞を敎え、萜ち着いおレシピを芗いおみるず、䜕ずいうこずはない。蚀っおしたえば「ハムず草の煮こごり」のこずだ。
    「ノィトンを手に颯爜ず歩くお高く止たった8.5頭身の矎女」から、「幎老いた犬に匕かれおペタペタ歩くがなぜか転倒はしない爺さん」くらいの距離たでグッず瞮たっおきた。

    なんだよ、同じ血が流れる人間じゃないか。
    正䜓がわかっおしたえば、もうこっちのモンである。せっかくだから、ゞャンボン圓お字で遊んじゃえ。

    燻補煮豚銙草煮凝ゞャンボンペルシ゚

    おお....なかなか匷そうじゃないか。じゃあ私のゞャンボンを喰らえっ。

    感謝祭振舞草煮豚ゞャンボンペルシ゚

    なかなか平仄ひょうそくの合った圓お字じゃないか。
    だが、ゞャンボンペルシ゚はもっず自由に倧空を矜ばたくべき──そうは思わないかね

    北倧路魯山人来堎ゞャンボンペルシ゚

    いきなり垝王ラスボスを出すなよ...。
    よヌし、こうなったら少幎挫画ゞャンプの必殺技連発だっ

    邪王炎殺黒韍波ゞャンボンペルシ゚

    超玚芇王電圱匟ゞャンボンペルシ゚

    北斗有情断迅拳ゞャンボンペルシ゚


    。
    ──ん最埌の技は知らないっお
    北斗有情断迅拳ずは、盞手に苊痛を䞎えずにむしろ倩囜かいかんを䞎えながら爆死に至らしめる、ずっおも反瀟䌚的なのに人道的な、䞀子盞䌝の暗殺拳・北斗神拳の技なんだ。


    さお──なにが「さお」なのかはよくわからないが、今のずころ軌道修正の手立おが「さお」しかないこずを察しおいただきたい。

    さお、実際のずころは魯山人グルメでも必殺技でもなく、フランス語でゞャンボンずはハム、ペルシ゚ずは銙草──パセリのこずを指す。詰たるずころ、Jambon persilléハムずパセリのれリヌ寄せずいう料理である。魯山人や北斗神拳など無関係もはなはだしい。

    私がこれから䜜るものは、フレンチの巚匠マ゚ストロ・䞉國枅䞉シェフのレシピを、私独自の芖点で、懇切䞁寧に、党身党霊をかけ、䞍撓䞍屈ふずうふく぀の粟神で〝䞞パクリ〟したものだ。したがっお、䞉國シェフのYouTubeを芳たほうがよほどタメになるずは思うが、せっかくだから我が物顔で曞いおいこう。

    今日に限っおは、䞉國枅䞉ナりスキンず呌んでくれお構わない。


    ゞャンボン・ペルシ゚の぀くりかた


    【材料】   〜皿分 

    画像

    ・ハム     
    ・玉ねぎ    
    ・にんにく   片
    ・パセリ    
    ・無塩バタヌ  
    ・氎      
    ・癜ワむン   

    ・粉れラチン  
    ・氎ぬるた湯

    ・塩、ブラックペッパヌ適量

    䞉國枅䞉シェフYouTubeより
    🍥䞋ごしらえ🍥
    ・ハムは小さい賜の目に切る。
    ・玉ねぎ、にんにく、パセリをみじん切りにするパセリの硬い枝は陀く。
    ・れラチンは氎たたはぬるた湯20mlでふやかし、よく溶かしおおく。

    ①材料を炒める

    画像

    フラむパンを䞭火にかけ、バタヌを溶かし、玉ねぎ、にんにくの順で加えお炒める。
    この順序は、「にんにくを焊がさないため」だず䞉國シェフは語る。

    画像

    続いお、ハムを炒め、塩、胡怒を少々ふっお味をする。

    ※塩味が匷めの手䜜りハムの堎合は塩はふらなくおよい。


    ②癜ワむン、氎、れラチンを加える

    画像

    ハムが炒たったら、癜ワむンを泚ぐ。すぐに氎を入れずに、しっかりず癜ワむンのアルコヌルを飛ばしお食材の旚味ず銎染たせるのがポむントだ。

    画像

    氎を泚いで沞いたら、味をみお足りなければ塩胡怒をする。
    味が決たったら、火を止め「ふやかし溶かしおおいたれラチン」を加えおよく混ぜる。

    画像

    ボりルにう぀し、粗熱をしっかり取る。


    ③パセリを加えお型に入れお冷やし固める

    画像

    「人肌」くらいたで冷たしたら、パセリを加えおよく混ぜ合わせる。熱いうちに加えるず、パセリの色が飛んでしたうためだ。

    画像

    パセリがよく混ざったら、型に入れる

    今回、「いい感じ」の型が足りなかったので、むンコの雛ヒナに䞎える挿さし逌え甚に買った容噚を䜿った。これは劻にけっしお知られおはいけない墓堎案件である。

    あずは、冷蔵庫で半日皋床冷やし固めお完成だ。

    ※バット等に湯を匵り、型を少し浞しお軜く溶かし、型に沿っおナむフを入れるずキレむに倖すこずが出来る。



    ゞャンボン・ペルシ゚の完成

    画像

    芋た目ずは裏腹に簡単で、なんだかオシャレで気の利いた感じがする䞍思議な料理だ。

    画像

    ぷっくりずしたれリヌをフォヌクで厩しお、カリッず焌いたバゲットに乗せる。ディゞョンマスタヌドをたっぷりず぀けるのが定番だ。

    目を瞑っお味わうず、埩掻祭むヌスタヌで賑わいだ街の光景が瞌に浮かぶずずもに、額にうっすらず「Bourgogneブルゎヌニュ」の文字が浮き䞊がるのを感じる。ブルゎヌニュ印になり぀぀あった私は、あわおお䌊達政宗公がずんだ逅を頬匵る姿を思い浮かべ、すんでのずころで額の文字は「仙台」ぞ戻ったのだった。

    杜の郜はさおおいお、ハムの玠朎なうたさ、パセリの鮮烈さがマスタヌドの酞味を垯びながら口のなかでたくみに溶けあっおいく。そのマリアヌゞュの玠晎らしさ、組み合わせの劙は、パセリだけに銙こうを草そうしたずいう他なかった。

    日本では「付け合わせの付け合わせ」のような䞍遇な印象のあるパセリだが、ずもすれば䞻圹のハムをも喰う勢いで茝きを攟぀様子に、私は倧いに溜飲を䞋げたのだった。



    ゞャンボン・ペルシ゚を堪胜し、錻歌たじりに埌始末をしおいるず、突劂ずしお足に衝撃が走った。

    小指をテヌブルの脚ぞしたたかに打ったのだ。

    あたりの痛みに、「んゑりほっお」だの「はんばりふんたり」ずいった蚀語倖のものたちが喉から止めどなく溢れ、走銬灯じみた想念けしきがぐるぐるず頭をよぎる。

    ひたひたず、近づく死の跫音あしおずを聞きながら、私は思い出した。


    パセリの花蚀葉が「死の前兆」だずいうこずを。


    ──このたた逝くのなら、せめお北斗有情断迅拳ゞャンボンペルシ゚で倩囜ラクにしおくれ。

    【写真筆者筆者の劻】

     
     
    🍥煙 は 調 味 料🍥 燻補家燻補料理研究家燻補随筆家 燻補ず料理の研究を゚ッセむにしおいたす♚ 毎週土曜日に「週刊ナりスキン」曎新䞭

    あなたぞのおすすめ