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左手デバイスとは|4つのタイプの違いと、設定で挫折しない選び方

    右手はマウスを持っている。
    左手は、キーボードの上をさまよっている。
    コピーのときだけCtrlとCを探し、取り消したいときにZを探し、そのたびに視線が手元に落ちる。

    この「左手の迷子」を解消する道具が、左手デバイスです。
    よく使う操作をあらかじめボタンやダイヤルに割り当てておき、左手だけで呼び出せるようにします。
    イラスト、動画編集、配信、ゲームのように、操作の切り替えが多い作業ほど効きます。
    事務仕事でも、会議のミュートや定型文の入力のように、1日に何十回も繰り返す操作なら同じ効果が出ます。

    ただし、この道具の多くは買って机に置けば動くものではありません。
    あとで触れるトラックパッド型を除けば、どのキーに何を割り当てるかを決める設定ソフトがあって、初めて機能します。
    選ぶときに見るべきものは、ハードの形だけではないということです。
    この記事では、4つのタイプの違いと用途別の選び方を押さえたうえで、置き場所と姿勢について公的なガイドラインが何を求めているか、設定でつまずかない進め方、設定ソフトの側で何が起きているか、そして2026年に入ってからの動きまでを見ていきます。

    この記事は、各メーカーの公式仕様と公表資料、厚生労働省のガイドライン、総務省の資料をもとに、2026年9月時点の内容にしています。


    左手デバイスとは、どういう道具か

    「押しにくい組み合わせ」を1つのボタンにする

    左手デバイスとは、複数のショートカット操作をキーやダイヤルに登録できる、左手専用の入力機器のことです。

    同じことは通常のキーボードでもできます。
    CtrlやShiftやAltを組み合わせれば、たいていのソフトのショートカットは呼び出せます。
    問題は、その組み合わせが増えたときです。
    3つのキーを同時に押す操作を1日に何十回も正確に行うのは、指にも記憶にも負担がかかります。
    左手デバイスは、その組み合わせを1つのボタンに畳んでおく道具です。

    畳めるのはキーの組み合わせだけではありません。
    「ウィンドウを切り替えて、貼り付けて、保存する」のように複数の手順が決まっている操作も、1つのボタンにまとめられます。
    この形をマクロと呼びます。
    マクロについてはゲームで扱いが分かれるので、あとの「マクロを使う前に、そのゲームの規約を見る」の項で別に触れます。

    効果が出るかどうかは、繰り返しの回数で決まる

    導入して効果が出るかどうかは、機種の性能より先に「毎日繰り返す操作が何個あるか」で決まります。

    同じ操作を1日に数回しかしない人が32キーのデバイスを買っても、空いたキーが並ぶだけです。
    逆に、ブラシサイズの調整やレイヤーの切り替えを一日中繰り返す人にとっては、1つのボタンが1つの作業工程を丸ごと消してくれます。

    判断の材料になるのは、次の3つです。

    • 1日に10回以上繰り返している操作が、いくつあるか

    • そのうち、キーを2つ以上組み合わせて押しているものはどれか

    • その操作は、作業を止めて手元を見ないと押せないものか

    1つ目の数が多いほど、効果は大きくなります。
    2つ目に当てはまるものが多ければ、押し間違いが減るという効果も上乗せされます。
    そして判断を分けるのは3つ目です。
    手元を見るという動作は、押す時間よりも、視線を画面に戻して作業に復帰する時間のほうを食うからです。

    キーの数は、多ければよいわけではない

    左手デバイスの製品比較では、キーの数が真っ先に並びます。
    ただ、キーの数はそのまま「使える操作の数」ではありません。

    キーが増えると、どのキーに何を入れたかを覚える負担も増えます。
    人の指が迷わず届くのは、手を置いた位置から動かさずに押せる範囲です。
    それを超えると、押す前に位置を探すことになり、ショートカットとしての速さが落ちます。

    このため、多くの製品は「キーの数を増やす」以外の方法も用意しています。
    1つは、割り当てを丸ごと切り替えるプロファイル。
    もう1つは、1つのキーの中に別のキー配置を入れるフォルダやページです。
    この2つを使うと、物理的なキーの数より多くの操作を、覚えられる範囲に収めたまま扱えます。

    キー数を決めるときは、登録したい操作の総数ではなく、1つの場面で同時に使う操作の数を数えるほうが実態に合います。

    タイプ1:キーパッド型

    キーパッド型は、テンキーのように同じ大きさのキーが並んだ、構造がいちばん単純な左手デバイスです。
    手前に親指用のパッドやスティックが付いているものが多く、手を置いたまま複数の入力に届きます。

    キーの見た目が同じなので、どこに何を割り当てても構造上の制約がありません。
    その自由さが利点です。
    多くのスキルやアイテムをキーごとに登録したいゲームで定番になっているのは、この自由度が理由です。

    一方で、キーの並びは通常のキーボードとは違います。
    WASDとスペース、Shiftという配置に指が慣れている人が、そのままの感覚でFPSやTPSに持ち込むと違和感が出ます。
    キーパッド型は「キーボードの左側を再現する道具」ではなく「別の配列を新しく覚える道具」だと考えたほうが実態に近くなります。

    代表的なのがRazerのTartarusシリーズです。
    2026年9月時点で、公式サイトには2つのモデルが並んでいます。

    上位のTartarus Proは32個のキーと8方向のサムパッドを備え、光学式のアナログスイッチを採用しています。
    押し込む深さに応じて入力の段階が変わる仕組みで、公式は、浅く押せば歩き、深く押せば走る、というコントローラーのスティックに近い操作ができると説明しています。
    もう一方のTartarus V2は、同じく32キーと8方向サムパッドを持ち、スイッチはメンブレンの柔らかさとメカニカルのクリック感を組み合わせたメカ・メンブレンです。
    価格は公式サイトの表示で、Tartarus Proが129.99米ドルから、Tartarus V2が79.99米ドルからとなっています。

    同じキー数・同じ形状で価格が1.6倍ほど違うわけですが、公式の仕様で分かれているのはスイッチの方式です。
    押し込み量を入力の強さとして使う場面があるかどうかが、上位を選ぶ理由になります。

    タイプ2:LCDキー型

    LCDキー型は、キーの1つ1つが小さな液晶画面になっているタイプです。
    そのキーに何が割り当てられているかがアイコンで表示されるため、覚えていなくても押せます。

    キーパッド型との最大の差は、この「見て分かる」という点です。
    キーパッド型は割り当てを記憶する必要がありますが、LCDキー型は画面が教えてくれます。
    そのかわり、キーの数だけ液晶を積むので、同じキー数なら価格は高くなります。

    代表格がElgatoのStream Deckシリーズです。
    もともとは配信者向けの機材として登場しましたが、現在はPC作業全般の操作盤として使われています。
    公式の比較表と選び方のページに並んでいるのは、6キーのMini、8キーのNeo、15キーのモデル、32キーのXL、8キーに4つのダイヤルを足したStream Deck +、36キーに6つのダイヤルを足したStream Deck + XLです。
    なお、足で踏む3スイッチのPedalと、専用のハードを持たずスマートフォンを操作盤にするMobile(最大64個の仮想キー)は、この4分類の外に置いています。
    前者は手で押す機材ではなく、後者はハードそのものがないためです。
    どちらも同じ設定ソフトで動く仲間だと考えてください。

    公式の選び方のページは、モデルごとに想定する使い方も示しています。
    8キーのNeoは始めるとき、15キーのモデルは日常的に使いながら広げていくとき、32キーのXLは全部を一覧で見せたいとき、ダイヤル付きは音量調整や細かい調整をするとき、という整理です。
    6キーのMiniは、この整理には出てきません。
    公式が用途を示していないだけで、登録したい操作が数個に絞れているなら、いちばん小さい選択肢になります。

    キーが足りないときにどうするかも、この製品群の設計に組み込まれています。
    フォルダという機能があり、1つのキーをフォルダにして、その中に別のキー配置を入れられます。
    公式のヘルプは、フォルダによって物理的なキー数の制限を超えて操作を整理できると説明し、フォルダの中にさらにフォルダを作ることに個数の制限はないとしています。
    15キーのモデルでも、1つをフォルダにすれば、そこにもう一面のキー配置が入ります。
    フォルダの中では1つが元に戻るためのキーになるので、実際に足せるのは14個という計算です。

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    タイプ3:ダイヤル型・コントローラータイプ

    ダイヤル型は、回転するノブやホイールを持つタイプです。
    ボタンが「実行するかしないか」の2択なのに対して、ダイヤルは値を連続的に動かせます。

    この差は、クリエイティブ系のソフトではっきり出ます。
    ブラシのサイズを少しずつ大きくする、タイムラインを1フレームずつ送る、露出を微調整する。
    こうした操作は、目的の値がいくつなのかを事前に決められません。
    動かしながら決める操作なので、押すたびに一定量だけ動くボタンよりも、指の回し方で速度を変えられるダイヤルのほうが速く目的地に着きます。

    キーで代用しようとすると、「1段階上げる」を割り当てて連打することになります。
    20段階動かしたければ20回押すわけで、これは操作というより作業です。
    ダイヤルは、その20回を1回のひねりに置き換えます。

    スティックや十字キーを備えたコントローラータイプも、この系統に入ります。
    見た目はゲーム用ですが、スティックでキャンバスを動かし、十字キーでツールを切り替えるといった使い方をすると、ペンを持った右手を止めずに作業を続けられます。

    このカテゴリの代表がTourBoxです。
    公式の比較ページでは4つのモデルが現行として並んでおり、有線のみのLiteとNEO、BluetoothとUSBの両対応であるEliteとElite Plusという構成になっています。
    上位のElite Plusは、WindowsとMacに加えてiPadとAndroidにも対応しています(iPadとAndroidはBluetooth接続のみ)。

    ペンタブレットのメーカーからも同種の製品が出ています。
    Xencelabsのクイックキーは、8個のキーを5セット切り替えられ、ダイヤルにも4つの機能を持たせられるリモコン型で、3.12インチの有機ELに割り当てが表示されます。
    Bluetooth 5.0のドングルによる無線と、USB-Cケーブルによる有線の両方に対応し、対応OSはWindows 7以降とmacOS 10.13以降と公式に記載されています。
    WacomのExpressKey Remoteは、タッチホイールとボタンを備えたリモコン型で、2.4GHz帯の無線で接続します。
    ワコムストアでの価格は税込18,480円です。

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    タイプ4:トラックパッドという系統

    ここまでの3つとは発想が違う選択肢として、左手にトラックパッドを置く運用があります。

    右手でマウスやトラックボールを操作しながら、左手にはトラックパッドを置き、複数の指を使うジェスチャー専用として使います。
    カーソルの精密な移動は右手のマウスが担当し、仮想デスクトップの切り替え、拡大縮小、ブラウザの戻る・進むといった操作を左手のトラックパッドが担当する、という役割分担です。

    この方法の特徴は、ショートカットを1つずつ登録する作業が要らないことです。
    OSが標準で持っているジェスチャーをそのまま使うので、設定画面と向き合う時間がほぼありません。
    そのかわり、割り当てられる操作の種類はOSが用意した範囲に限られます。
    細かく作り込みたい人には物足りず、設定作業を避けたい人には最短の道になります。
    用途で言えば、ウィンドウや画面の切り替えが多い事務仕事と、資料を読みながら拡大縮小を繰り返す作業に効きます。

    よく使われるのはAppleのMagic Trackpadです。
    現行モデルはUSB-C充電に変わっており、Appleの技術仕様が挙げている動作環境は、macOS 15.1以降のMac、iPadOS 18.1以降のiPad、そして最新のvisionOSを搭載したApple Vision Proです。
    Windowsはこの仕様表に含まれていません。
    Windowsで使いたい場合は有志が開発した非公式のドライバを入れることになり、機種によっては接続にも制約が出ます。
    試すこと自体はできますが、メーカーの動作対象外である点は先に理解しておく必要があります。

    4つのタイプを、一言で分けると

    • キーパッド型:割り当ての自由度が高い。そのぶん、どこに何を入れたかを覚える必要がある

    • LCDキー型:割り当てが画面に出る。覚えなくても押せる。同じキー数なら価格は上がる

    • ダイヤル型・コントローラータイプ:値を連続的に動かせる。微調整の多い作業に効く

    • トラックパッド型:設定が要らない。できることはOSのジェスチャーの範囲

    この4つは、製品を読み解くための軸であって、製品の側がきれいに1つずつ収まっているわけではありません。
    液晶キーとダイヤルを1台に持つ製品や、キーボードに組み込まれた製品もあります。
    記事の後半で出てくるロジクールのMX Creative ConsoleとCORSAIRのGALLEON 100 SDが、その例です。
    割り当てが画面に出るのにダイヤルが操作の中心にあるXencelabsのクイックキーのように、2つの型にまたがるものもあります。


    用途によって、向いているタイプが変わる

    ゲーム:ジャンルで答えが分かれる

    ゲームでの利用は、ひとくくりにできません。
    ジャンルによって求めるものが違うからです。

    多くのスキルやアイテムを個別のキーに登録したいMMORPGのような遊び方では、キー数の多いキーパッド型が向きます。
    押す操作の種類が多く、1つ1つは単純な入力だからです。

    反応速度が問われるジャンルでは、キーの数よりも1回の入力の質が効いてきます。
    アナログ入力に対応したキーパッド型が挙げられるのは、移動の速度を押し込みの深さで変えられるためで、歩きと走りをキーの押し分けではなく同じキーの押し込み量で切り替えられます。

    どのジャンルであっても、押さえておきたい前提が1つあります。
    キーやダイヤルを持つ左手デバイスにできるのは、登録しておいた入力を呼び出すことであって、その場で自由な文章を打つことではありません。
    チャットを打つには通常のキーボードが要るので、左手デバイスはキーボードの隣に置く追加の機材になります。

    クリエイティブ:連続的に変える操作があるか

    イラスト制作や動画編集では、ダイヤルを持つタイプの評価が高くなります。
    理由は「タイプ3:ダイヤル型・コントローラータイプ」で見たとおりで、値を動かしながら決める操作が多いからです。

    自分の作業にダイヤルが要るかどうかは、単純な基準で判別できます。
    作業中に「もう少しだけ大きく」「あと少しだけ戻す」と考える回数を数えてみることです。
    「効果が出るかどうかは、繰り返しの回数で決まる」の項と同じ目安で、1日に10回以上あればダイヤル型、ほとんどないならキー中心のタイプで足ります。

    イラストや漫画のように、ソフトが1つに決まっている作業では、そのソフト専用の製品も選択肢に入ります。
    専用機の利点と制約は、この記事の「特定のアプリ専用、という設計もある」の項で扱います。

    配信:一目で分かることが要件になる

    配信では、LCDキー型が強みを発揮します。
    シーンの切り替え、マイクのミュート、音量の調整、効果音の再生といった操作を、進行しながら瞬時に選ぶ必要があるからです。

    このとき効いてくるのは、キーの数ではなく判別の速さです。
    配信中は画面と会話に意識が向いているので、手元を見て「どのキーが何だったか」を思い出す余裕がありません。
    キーに絵が出ているだけで、判断にかかる時間が変わります。

    音量まわりの操作が多いなら、ダイヤルを持つモデルが候補になります。
    マイクとゲーム音とBGMのバランスを配信中に取る作業は、押して段階を上げるより、回して合わせるほうが速く決まります。

    事務仕事:繰り返しているのに、意識していない操作がある

    配信やイラストの道具として紹介されることが多い機材ですが、繰り返しの回数という基準で見ると、事務仕事にも当てはまります。

    たとえば、次のような操作です。

    • Web会議のミュートと解除、カメラのオンとオフ

    • 定型のあいさつ文や、よく使う住所・型番の入力

    • 業務システムで毎日開く画面を、ブックマークではなく1押しで開く

    • 見積書のひな形を開いて、日付を入れるところまで進める

    • 画面の一部を切り取って保存する

    どれも1回あたりは数秒ですが、1日に何十回も走ります。
    会議中のミュート操作のように、押し間違いが相手に伝わってしまう種類の操作は、押した状態がキーの表示で分かるLCDキー型と相性が良くなります。

    一方で、設定作業そのものを避けたい場合は、タイプ4のトラックパッドを左手に置く運用が最短です。
    ウィンドウの切り替えと資料の拡大縮小が中心なら、これで足ります。

    組織で配る場合の話も、メーカー側の資料に出てきます。
    Elgatoは、Stream Deckのプロファイルを多数の端末へ展開する方法を解説した資料を公開しており、プロファイルを専用の拡張子のファイルとして書き出し、ネットワーク上の共有フォルダに置いて各端末から読ませる、という手順を示しています。
    Windowsのレジストリ変更やmacOSのターミナル操作を、グループポリシーやRMMツール、JamfやIntuneといった管理基盤で自動化する例も挙げられています。

    ただし同じ資料は、この方法は公式にサポートされたものではなく、今後のソフトウェア更新で動かなくなる可能性があると明記しています。
    全社で同じ配置を配りたい場合は、この点を織り込んで検証する必要があります。

    複数の用途を1台で兼ねる

    ゲームもする、絵も描く、たまに配信もする。
    この場合に効くのが、用途ごとに割り当てを丸ごと入れ替える機能です。

    Stream Deckでは、この単位をプロファイルと呼びます。
    さらにスマートプロファイルという機能があり、公式のヘルプは、前面に出ているアプリケーションに応じてプロファイルを自動的に切り替えるものだと説明しています。
    Photoshopを開けばイラスト用の配置に、配信ソフトを開けば配信用の配置に、自分で切り替えずに変わるということです。

    用途を兼ねたい人ほど、この自動切り替えの有無を先に見ておくと選択が絞れます。
    手動で切り替える設計でも動きますが、切り替えを忘れたまま押して別の操作が走る、という事故は起きます。
    仕事とゲームで同じ機材を使う場合は特に、切り替えが自動かどうかが実用性を分けます。

    有線と無線

    接続方式は、使う場所で決まります。

    有線は電池を気にせず、遅延も安定します。
    据え置きで一日中使うなら素直な選択です。
    無線は取り回しがよく、タブレットと併用したり持ち運んだりする使い方に向きます。
    TourBoxのように、同じシリーズの中で有線のみのモデルと有線・無線の両対応モデルが分かれていることもあるので、シリーズ名だけでなくモデル名まで見て確認する必要があります。

    無線モデルを海外の通販サイトや個人輸入で買う場合は、もう1つ確認する項目があります。
    日本国内で電波を出す機器には、技術基準に適合していることを示す技適マークが必要です。
    総務省の電波利用ポータルは、技適マークが付いていない無線機を使用すると電波法違反になる場合があるとしたうえで、罰則として1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金を挙げています。
    同じサイトの別のページでは、技術基準適合証明等を受けていない機器に技適マークを表示すること自体も電波法で禁じられており、違反した者は50万円以下の罰金に処せられる可能性があるとしています。

    確認の仕方は難しくありません。
    機器の本体か、電池ぶたの内側か、設定画面のどこかに、技適マークと番号が表示されているかを見ます。
    番号があれば、総務省が公開している検索で引けます。
    国内の正規流通品を買う分には意識しなくて済む話ですが、クラウドファンディング経由や海外直販の製品を検討するときは、購入前にこの点を見ておく価値があります。


    置き場所と姿勢には、先に決まっている数字がある

    入力機器について、国が示している要件がある

    左手デバイスは机の上の道具なので、選び方の話は「どれを買うか」で終わりがちです。
    ただ、机の上の入力機器については、購入とは別の層に基準があります。

    厚生労働省は、令和元年7月12日付けの基発0712第3号「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドラインについて」で、パソコン作業の作業環境と作業管理について具体的な要件を示しています。
    この中に、入力機器についての項目があります。

    キーボードについては「キーボードは、ディスプレイから分離して、その位置が作業者によって調整できることが望ましい。」と書かれています。
    あわせて「キーボードのキーは、文字が明瞭で読みやすく、キーの大きさ及びキーの数がキー操作を行うために適切であること。」とも定めています。
    マウスなどのポインティングデバイスについても、使う人の手に合った形状と大きさで、持ちやすく操作しやすいことという要件が置かれています。

    このガイドラインは左手デバイスという言葉を使っていません。
    それでも、書かれている考え方はそのまま当てはまります。
    入力機器の位置は作業する人が調整できることが望ましく、キーの大きさと数はその人の操作に対して適切であること。
    これは左手デバイスを選ぶときの基準そのものです。
    32キーのモデルを選ぶ理由は「多いほうがよさそうだから」ではなく、その人の操作に対してキーの数が適切かどうかで決まります。

    「キーの数が操作に対して適切であること」という言い方は、多すぎる場合も含みます。
    使わないキーが20個並んでいる状態は、要件を満たしているとは言いにくいということです。

    どこに置くかで、肩と腕への負担が変わる

    同じガイドラインは作業姿勢についても定めており、基本の姿勢を「椅子に深く腰をかけて背もたれに背を十分にあて、履き物の足裏全体が床に接した姿勢を基本とすること。」としています。

    この姿勢を保ったまま届く位置に置く、というのが左手デバイスの置き場所の考え方になります。
    実際に起きやすいのは、キーボードの左に場所がなくて、体から遠い位置や高い位置に追いやってしまうケースです。
    そうなると、押すたびに肩を上げるか、上体をひねることになります。
    1回あたりはわずかでも、1日に何百回も繰り返す操作なので蓄積します。

    購入前に確認できることは、次の3つです。

    1. キーボードの左に、その製品の横幅と奥行きが収まる空きがあるか

    2. その位置に手を置いたとき、肘が体の横にある状態で届くか

    3. 右手のマウスと左手のデバイスを同時に使ったとき、両肩の高さが揃うか

    3つ目は見落とされがちです。
    左手デバイスに厚みがあると、左手だけが高い位置に来て、肩の左右差が出ます。
    手を乗せるパームレストの高さや角度を調整できるかどうかは、この差を埋められるかどうかに直結するので、仕様表で見ておく項目になります。

    置き場所が確保できないときは、左手デバイスを小さいモデルにするか、キーボードそのものをテンキーのない幅の狭いものに替えるほうが、姿勢の面では有利になります。
    机まわりの高さと足元の配線については、この記事の末尾に挙げた別の記事でも扱っています。

    「近道」であって「唯一の道」にしない

    置き場所と並んでもう1つ、最初に決めておくとよい方針があります。
    通常のキーボード側の設定を、変更せずにそのまま残しておくことです。

    左手デバイスには、キーボードのショートカットをコピーする形で登録します。
    置き換えるのではなく、同じ操作への近道をもう1本作るという考え方です。

    こうしておく理由は単純で、左手デバイスが使えない日が必ず来るからです。
    ケーブルが断線する、電池が切れる、出先に持って行っていない、ソフトの更新後に一時的に認識しない。
    そのときキーボード側の設定を潰していると、作業そのものが止まります。
    近道は、本道が残っているから近道でいられます。

    会社の端末で使う場合は、もう一段の注意があります。
    端末を入れ替えたときに、設定ソフトが同じように入るとは限りません。
    書き出したプロファイルを手元に保存しておくと、入れ替え後の復旧が短くなります。


    設定でつまずかないための考え方

    設定の流れは、製品が違ってもほぼ同じ

    トラックパッド型を除く3つのタイプでは、左手デバイスの設定は、メーカーが違っても大きな流れが共通しています。

    1. 専用ソフトを入れて、デバイスを認識させる

    2. 画面に表示されたデバイスの図で、設定したいキーを選ぶ

    3. そのキーに、キーボードのどの操作を割り当てるかを指定する

    4. スティックやダイヤルがあれば、その動作にも割り当てる

    5. 一式をプロファイルとして保存する

    6. 用途ごとにプロファイルを作り、作業に応じて切り替える

    つまり、設定作業の実体は「自分がよく使うショートカットを列挙する作業」です。
    デバイスを買う前に、自分が1日に繰り返している操作を紙に書き出しておくと、設定の時間はそれだけで短くなります。

    書き出すときのコツは、ソフトの名前ごとに分けることです。
    プロファイルはソフト単位で切り替わる設計になっていることが多いので、最初からその単位で並べておくと、そのまま設定画面に移せます。

    3〜5個から始める

    最初からすべてのキーを埋めようとすると、覚えきれずに使わなくなります。
    左手デバイスが押し入れに入る典型的な経路がこれです。

    現実的なのは、いちばんよく使う操作を3〜5個だけ登録して、それが指に入ってから増やしていく進め方です。
    指が覚えていない割り当ては、画面を見て確認することになり、ショートカットとしての速さが出ません。
    速くならない道具は使わなくなります。

    このとき、LCDキー型は少し事情が違います。
    キーに絵が出るので、覚えていないキーでも押せるからです。
    それでも、最初から30個を登録すると、押すたびに探すことになります。
    数を絞る効果は、どのタイプでも変わりません。

    増やすタイミングの目安は、登録した操作を手元を見ずに押せるようになったときです。
    そこで初めて次の2〜3個を足します。
    指に入る速さには個人差がありますが、この順で進めれば、覚えていない割り当てが積み上がりにくくなります。

    最初に登録する候補

    何から登録するか迷ったときは、次のような操作が候補になります。
    どれも、キーの組み合わせで押していて、かつ回数が多いものです。

    • 取り消しとやり直し

    • コピー、切り取り、貼り付け、書式なしで貼り付け

    • 保存、名前を付けて保存

    • ウィンドウやタブの切り替え

    • 画面の一部を切り取って保存

    • Web会議のミュートと解除

    このうち「書式なしで貼り付け」は、キーを3つ押す組み合わせになっていることが多く、1つのボタンに畳んだときの効果が分かりやすい操作です。

    マクロを使う前に、そのゲームの規約を見る

    複数のキー操作をまとめて1つのボタンで再現するマクロ機能は、便利な反面、ゲームでは扱いが分かれます。

    各社の禁止事項の書き方を見ると、明示的に対象とされているのは、外部のツールやプログラムによる自動操作です。
    たとえばネクソンのメイプルストーリーは、2022年11月30日のお知らせで、そうした目的での外部ツールや外部プログラムの使用は会員サービス利用規約に違反するとし、サービスの利用を制限する場合があるとしています。

    一方で、ハードウェア側のマクロを名指しした例もあります。
    「黒い砂漠」の運営は2020年10月23日のお知らせで、特定のマウスやキーボードなどの製品を使うハードウェアのマクロは検知が難しかったとしたうえで、マクロ機能を使える特定のハードウェアのログを解析する「パールプロテクト」という検出プログラムを導入したと発表しました。
    同じお知らせは、この措置による処分を永久利用停止としています。

    つまり「ハードウェア側のマクロだから規約の外」とは言えません。
    タイトルによっては、マクロ機能を持つ機器そのものが検知の対象になります。
    1つのボタンに1つのキーを割り当てるだけなら問題ない、とも言い切れないということです。
    ゲームで使う予定があるなら、そのタイトルの禁止事項を先に読んでください。

    ゲームの規約という論点に限れば、仕事用のショートカットには関係しません。


    選ぶときに見落としやすいのは、ソフトの側です

    ハードの寿命を決めるのは、ソフトが続くかどうか

    左手デバイスは、ハードとソフトが一体で1つの製品です。
    キーに何を割り当てるかを決める専用ソフトが止まれば、金属とプラスチックの箱が残ります。
    この構造を意識させる出来事が、2025年にありました。

    Loupedeckは、ダイヤルと液晶キーを備えたクリエイティブ向けの操作盤で、複数のモデルを展開していたメーカーです。
    2023年7月にロジクール(海外名Logitech)が買収し、2025年3月28日、公式ブログで製品ラインの販売を当日付で終了すると発表しました。
    同社は今後、ロジクールのMX Creative Consoleの開発に注力するとしています。

    この発表で押さえておきたいのは、販売の終了とサポートの終了が別だという点です。
    同じ記事は、Loupedeck製品のサポートを終了するものではないと明記し、保証対応と技術サポートは従来どおり続けること、Loupedeckの利用者はCreative Console向けに開発される今後のソフトウェア更新やプラグインを使えるようになることを説明しています。

    後継にあたるロジクールのMX Creative Consoleは、液晶キーを持つキーパッドと、ダイヤルとローラーを持つダイヤルパッドの2点構成です。
    ロジクール公式ストアでの価格は税込32,780円で、アプリごとに最大15ページ、合計で最大135の機能を割り当てられるとしています。
    購入者にはAdobe Creativeメンバーシップの3か月無料が付きます。

    この一連の動きが示しているのは、左手デバイスを選ぶときに何を見るべきかです。
    ハードの仕様は買う前に確認できますが、そのハードを動かすソフトが何年更新され続けるかは、仕様表には書かれていません。
    判断の材料になるのは、そのメーカーがソフトをどれくらいの頻度で更新しているか、対応するアプリのプラグインが増えているか、といった継続性の跡です。

    特定のアプリ専用、という設計もある

    もう1つ、ソフト側の制約として分かりやすいのが、対応ソフトを1つに絞った製品です。

    セルシスのCLIP STUDIO TABMATE 2は、A〜Dのボタンとホイールを備えたワイヤレスの片手入力デバイスで、4つの分類ではダイヤル型寄りにあたります。
    接続はBluetooth Low Energy 5.1です。
    公式ページによれば200件以上の操作を割り当てられますが、動作の対象はCLIP STUDIO PAINT Ver.3.0以降です。
    価格はCLIP STUDIO PAINT EX/PROの利用者向けの優待価格が9,900円、通常価格が12,800円です。

    クリスタしか使わない人にとっては、専用設計であることが欠点になりません。
    むしろ、対応ソフト側の機能名がそのまま設定画面に並ぶので、設定の手間が減ります。
    問題になるのは、あとから動画編集ソフトやブラウザでも使いたくなったときです。
    汎用の左手デバイスなら割り当てを足せばよいところが、専用機では選択肢がありません。

    買う前に見るのは、いま使うソフトで動くかどうかだけではなく、2年後に使っていそうなソフトでも動くかどうかです。

    対応OSは、ハードではなくソフトが決めている

    同じことがOSにも当てはまります。
    ハードはUSBでつながっても、設定ソフトがそのOS向けに出ていなければ、割り当ての変更ができません。

    Razerの設定ソフトであるSynapse 4は、公式ページの動作環境がWindows 11のx86-64とWindows 10です。
    Mac版はプレビュー版として提供されており、条件はAppleシリコンを搭載したMacでmacOS 15 Sequoia以降とされています。

    そのMac版の紹介ページが設定の対象として挙げているのは、マウスとキーボードです。
    キーパッドについての記載はなく、対応する機種はRazerが別に公開している一覧で確認する形になっています。
    つまり、この記事で挙げたTartarusシリーズをMacで使うつもりなら、まずその一覧に型番があるかを引くところから始まります。
    Windowsで使う分には、公式が挙げているx86-64版であればこの確認は要りません。

    一方で、対応OSを幅広く挙げている製品もあります。
    Xencelabsのクイックキーは公式にWindows 7以降とmacOS 10.13以降を挙げており、TourBoxのElite Plusは、WindowsとMacに加えてiPadとAndroidに対応しています。
    Stream Deck + XLは、国内発売時の情報でWindows 11以降とmacOS 13以降が動作環境とされています。

    同じ「左手デバイス」という言葉で括られていても、動く環境の広さはここまで違います。
    ハードの写真を見比べる前に、自分の環境の名前でソフトの対応表を引くほうが、選択肢は早く絞れます。

    会社の端末で使うときに、追加で見る点

    業務用のパソコンで使う場合は、個人の環境にはない確認項目が加わります。

    • 設定ソフトのインストールが、端末の管理ポリシーで許可されているか

    • 常駐するソフトなので、動作中のメモリと起動時の負荷が許容できるか

    • アカウント登録やクラウド同期が必須の設計になっていないか

    • 端末を入れ替えたときに、設定を書き出して持ち込めるか

    1つ目と3つ目は、メーカーの動作環境ページとヘルプに書かれています。
    インストールの条件や、アカウント登録が要るかどうかは、たいていダウンロードページの近くに並んでいるので、購入前に開いておく項目です。
    2つ目のメモリと起動時の負荷は公開されていないことが多いので、試せる環境があるなら、常駐させた状態で実際に見ておきます。

    4つ目については、「事務仕事:繰り返しているのに、意識していない操作がある」の項で触れたとおり、メーカーがプロファイルの書き出しと配布の手順を公開している場合があります。
    ただしその手順が公式にサポートされた方法かどうかも、同じ資料に明記されているので、そこまで読んでおくと導入後の想定が立てやすくなります。


    2026年9月時点の最新状況

    キーとダイヤルの数が、上に伸びた

    Elgatoは2026年3月、Stream Deck + XLを日本で発売しました。
    36個の液晶キーと、押し込みにも対応する6つのダイヤル、そしてタッチストリップを備えたモデルで、接続はUSB Type-C 3.0です。
    国内価格は59,980円、発売日は2026年3月13日でした。

    これまでの上位モデルであるXLは32キーでダイヤルなし、ダイヤルを持つStream Deck +は8キーに4ダイヤルという構成でした。
    + XLは、その2つの方向を1台にまとめた形になります。
    キー数を増やす方向と、ダイヤルを足す方向のどちらを取るかという選択が、上位帯では1つに束ねられたことになります。

    一方で、机の上で占める場所は大きくなります。
    公式の仕様表に載っている寸法は205×147×175mm、重さは1,085gです。
    持ち歩くより据え置く機材で、「どこに置くかで、肩と腕への負担が変わる」の項で挙げた3つの確認は、この規模のモデルほど効いてきます。

    左手デバイスが、キーボードの中に入った

    もう1つの動きが、キーボードへの統合です。

    CORSAIRは2026年1月6日、GALLEON 100 SDを発表しました。
    Stream Deckの機能を内蔵したメカニカルキーボードで、12個の液晶キーと押し込み対応の2つのダイヤル、5インチのカラー画面をキーボードの一部として持ちます。
    同社は、これは単に優れたキーボードというだけでなく、アプリや情報や機器の管理が性能と同じくらい重要になった現代のゲーム環境に対する解だ、という趣旨のコメントを出しています。

    この形が意味するのは、机の上の場所です。
    左手デバイスを別に置くには、キーボードの左に空きが要ります。
    その場所が取れないと姿勢のほうにしわ寄せが来ることは、「どこに置くかで、肩と腕への負担が変わる」の項で見たとおりです。
    キーボードに埋め込む設計は、キー数と引き換えに、この場所の問題を小さくします。

    規模としては、キーは12個で、8キーのNeoやStream Deck +より多く、15キーのモデルより少なめ。
    ダイヤルは2つで、Stream Deck +の4つの半分です。
    外付けを1台足すか、キーボードごと入れ替えるか、という選択肢が増えたことになります。

    現行として確認できるラインナップ

    2026年9月時点で、各社の公式サイトに現行として並んでいるものを整理すると、次のようになります。
    価格は、本文で触れたものだけを載せています。

    • Elgato Stream Deckシリーズ:6キーのMini、8キーのNeo、15キーのモデル(メンブレンのClassicと、スイッチをシザーに変えたScissor Keysの2種類)、32キーのXL、8キー+4ダイヤルのStream Deck +、36キー+6ダイヤルのStream Deck + XL(国内59,980円)。ほかに、足で踏むPedalと、アプリで動くMobileがあります

    • Razer Tartarusシリーズ:アナログ光学スイッチのTartarus Pro(129.99米ドルから)、メカ・メンブレンのTartarus V2(79.99米ドルから)。どちらも32キー+8方向サムパッド

    • TourBox:有線のLiteとNEO、有線と無線の両対応であるEliteとElite Plus。Elite PlusのみiPadとAndroidに対応

    • Xencelabs クイックキー:8キー×5セット、ダイヤル、3.12インチ有機EL。Bluetooth 5.0のドングルとUSB-C有線に対応

    • Wacom ExpressKey Remote:タッチホイールとボタンを備えるリモコン型。2.4GHz帯の無線接続。ワコムストア価格は税込18,480円

    • ロジクール MX Creative Console:キーパッドとダイヤルパッドの2点構成。税込32,780円

    • セルシス CLIP STUDIO TABMATE 2:CLIP STUDIO PAINT Ver.3.0以降が対象。優待9,900円、通常12,800円

    • Apple Magic Trackpad(USB-C):macOS 15.1以降、iPadOS 18.1以降、visionOSに対応。技術仕様にWindowsの記載はありません

    • CORSAIR GALLEON 100 SD:Stream Deckの機能を内蔵したメカニカルキーボード。12キー+2ダイヤル+5インチ画面

    販売が終了したのはLoupedeckの製品ラインで、後継の位置づけはロジクールのMX Creative Consoleです。


    まとめ

    • 左手デバイスは、押しにくいショートカットの組み合わせを1つのボタンに畳む道具です。効果は、毎日繰り返す操作の数で決まります

    • タイプは4つあります。割り当ての自由度が高いキーパッド型、画面で判別できるLCDキー型、値を連続的に変えられるダイヤル型・コントローラータイプ、設定が要らないトラックパッド型です

    • 用途で向きが変わります。スキルを個別に登録するゲームならキーパッド型、微調整の多いクリエイティブならダイヤル型、瞬時の判断が要る配信ならLCDキー型が基本の目安です。設定そのものを作りたくないならトラックパッド型。会議のミュートや定型文の入力のように、事務仕事にも当てはまる操作があります

    • キーの数は多いほどよいわけではありません。プロファイルとフォルダを使えば、物理的なキー数より多くの操作を、覚えられる範囲に収めたまま扱えます。用途を兼ねるなら、前面に出ているアプリに応じてプロファイルが自動で切り替わるかどうかも見ておきます

    • キー数を決めるときに数えるのは、登録したい操作の総数ではなく、1つの場面で同時に使う操作の数です

    • 置き場所は姿勢の問題です。厚生労働省のガイドラインは、入力機器の位置を作業者が調整できることが望ましいとし、キーの大きさと数が操作に対して適切であることを求めています。深く腰かけて足裏が床に着く姿勢のまま届く位置に置けるかどうかを、キー数より先に確認してください

    • 通常のキーボード側の設定は変えずに残します。左手デバイスは近道であって、唯一の道にはしません

    • 設定は3〜5個から始めます。指が覚えていない割り当ては、探す時間が発生して速くなりません

    • ゲームでマクロを使う予定があるなら、そのタイトルの禁止事項を先に読みます。ハードウェア側のマクロを不正なプログラムとして扱った例があります

    • 接続方式は使う場所で決まります。据え置きなら有線、タブレットとの併用や持ち運びが多いなら無線。無線モデルを海外から取り寄せる場合は、技適マークの有無を先に見ます

    • いちばん見落としやすいのは、ハードではなくソフトです。対応OS、対応アプリ、そしてそのソフトが更新され続けるかどうかで、その機材を何年使えるかが決まります

    • 2026年に入ってからは、上位帯でキー数とダイヤルを1台にまとめる動きと、Stream Deckの機能をキーボードに内蔵する動きが出ています

    左手デバイスを検討するとき、最初に開くのは製品の比較表だと思います。
    そのあとで一度、自分が今日繰り返した操作を書き出してみてください。
    そのうち1つの場面で同時に使うものが何個あるか。
    その数のほうが、比較表のキー数より先に決まっているはずのものです。


    参考・引用元


    実務で使う書式について

    この連載の内容を、社内でそのまま使える書式にまとめたものを、別のマガジンで公開しています。
    規程のひな形、対応フロー、チェックシート、報告書式などです。

    実務で使う書式・キット
    https://note.com/yunta_fukurou/m/mfc25857fab40


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    机の上に載せるパソコン本体の側、CPUとGPUの違いと選び方は、別の記事で扱っています。
    https://note.com/yunta_fukurou/n/n531e48516bdb

    つなぐケーブルの側は、別の記事で扱っています。
    USB-Cの表示の見方と、充電が遅いときの確かめ方をまとめています。
    https://note.com/yunta_fukurou/n/n18f830c7d620

    画面とアームの選び方については、別の記事で扱っています。
    厚生労働省が示す視距離と文字の高さ、VESAの認証等級とアームの耐荷重を軸にまとめています。
    https://note.com/yunta_fukurou/n/n396fab9e1d40

    机と椅子の高さ、そして足元の配線については、こちらで扱っています。
    https://note.com/yunta_fukurou/n/nb91967da28e2

     
     
    Digital Workplace Architect|社内外のIT・AIの導入と運用 IT・AI・セキュリティと周辺機器の「今さら聞けない」を一次情報で解説。書式・キットも。 Amazonのアソシエイトとして、梟 〜GLEANINGS〜は適格販売により収入を得ています。

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