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『水曜どうでしょう』大泉洋たち4人は、なぜ奇跡の関係になったのか|第52夜

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    『水曜どうでしょう』が30年近く愛され続けている理由を考えると、多くの人は「4人の仲が良かったから」と答えるかもしれません。

    しかし、本当にそうなのでしょうか。

    もし単純に仲が良いだけなら、これほど長い年月を経ても変わらない関係を維持し、多くの人を惹きつけ続けることは難しかったはずです。実際の4人は、決して似た者同士ではありません。

    性格も考え方も役割も、それぞれが大きく異なっています。それでも『水曜どうでしょう』では、その違いが衝突ではなく魅力になっていました。

    その理由について、HTBプロデューサーの杉山順一さんは「平和な人間関係のあり方のひとつの理想形」と表現しています。

    この言葉は、番組の面白さだけでなく、4人の関係性そのものを言い表した、とても印象的な表現でした。


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    HTB 杉山順一プロデューサー
    (引用元:オリコンニュースより)

    杉山さんはインタビューの中で、「4人とも全員タイプが違う」と語っています。その違いは、番組を見続けている人なら誰もが思い浮かべられるでしょう。

    理不尽な企画を平気でぶつけてくる藤村D。

    その理不尽さに対して正論を言っているはずなのに、いつの間にかボヤキになり、それが笑いへと変わってしまう大泉洋さん。

    そのやり取りには積極的には加わらず、一歩引いた場所から全体を眺めているミスターさん。

    そして、物事を理屈で考え、冷静な視点を持ち続ける嬉野D。

    これだけ個性の違う4人が集まれば、普通は衝突しても不思議ではありません。

    実際、一般的な職場であれば、この組み合わせは決して簡単ではないでしょう。理不尽な要求を出す人がいれば反発する人が現れます。理屈を重視する人がいれば議論が長引きます。

    距離を置く人がいれば「もっと参加してほしい」と感じる人もいるでしょう。それぞれが自分の正しさを主張すれば、組織は少しずつバランスを失っていきます。多くのチームが長続きしない理由も、そこにあります。

    しかし、『水曜どうでしょう』では、そのようなことが起きませんでした。企画が理不尽でも藤村Dは変わりません。

    大泉さんは毎回文句を言い続けます。鈴井さんは無理に会話の中心へ入ろうとはせず、嬉野Dも自分らしい視点を崩しません。

    誰も自分の役割を演じようとしているわけではなく、それぞれが自然体のまま存在しているのです。

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    ユーコン川を背景に貴重な4人の集合写真
    (引用元:ユーコン川160キロ~地獄の6日間より)

    ここで重要なのは、「誰も相手を変えようとしなかった」という点ではないでしょうか。藤村Dは大泉さんを黙らせようとはしません。

    大泉さんも藤村Dを本気で否定しようとはしません。鈴井さんに「もっと前へ出てほしい」と求める人もいなければ、嬉野Dに「もっと盛り上げてほしい」と期待する空気もありません。

    それぞれが、それぞれのままでいることを自然に受け入れているのです。

    だからこそ、4人の違いは対立ではなく役割になりました。理不尽な企画があるから大泉さんのボヤキが生まれる。

    そのボヤキを鈴井さんが少し距離を置きながら見つめ、嬉野Dは独自の視点で受け止める。4人の個性は競い合うものではなく、お互いを引き立て合うものになっていました。

    杉山さんが「平和な人間関係の理想形」と語った理由も、まさにそこにあるのでしょう。

    この関係性は、意図して作ろうと思っても簡単には作れません。性格の違う人を集めれば完成するものでもありません。

    誰かが無理をして合わせれば、どこかで疲れてしまいます。しかし『水曜どうでしょう』では、30年近く経った今でも、当時と変わらない空気が流れています。

    それは、お互いを変えようとせず、それぞれの違いを認め合う関係が最初から築かれていたからなのだと思います。

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    2人を写真に収めようとすると藤村D
    (引用元:原付西日本制覇より)

    私たちは旅を見て笑っていたようで、実は4人の人間関係を見ていたのかもしれません。サイコロの行き先も、過酷な移動も、美味しい料理も、その土台には必ず4人のやり取りがありました。

    だから企画が変わっても、国が変わっても、『水曜どうでしょう』らしさは失われません。番組を成立させていたのは旅ではなく、4人の関係そのものだったのです。

    そして、その関係は旅を重ねるごとに少しずつ深まり、やがて視聴者は旅番組ではなく「4人の物語」を見守るようになっていきます。

    その変化こそが、『水曜どうでしょう』という番組が唯一無二になった最大の理由だったのではないでしょうか。


    (※記事中の画像は、作品紹介および考察を目的として、解像度を下げて引用しています。著作権は各権利者に帰属します。)


    次回、第53夜は「旅番組ではなく、『4人の物語』になった日」をお届けします。

    この連載は、これからも『水曜どうでしょう』の魅力を一つずつ読み解いていきます。「❤️スキ」「👤フォロー」で応援いただけると励みになります。


    皆さんは、『水曜どうでしょう』の魅力は何だと思いますか?

    A:旅や企画そのものが面白い。
    B:やっぱり4人の関係性こそが面白い。

    どちらに近いでしょうか。理由もあればぜひコメントで教えてください。
    (コメントには必ずご返信させていただきます)
    今後の『水曜どうでしょう』考察の参考にさせていただきます。


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    ■運営者(ユウナ)について
    このnoteでは『水曜どうでしょう』をテーマに執筆しています。以下の別アカウントでは、普通の会社員だった私が、FIREを達成するまでの資産形成の実体験を記録しています。

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