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きれい。でも、こわい──カナの虎の話。カナログ XVII

    📚 こないだの、カナログ。




    今䜏んでいるマンションのお颚呂は、奜きだ。

    バスタブずか、タむルずか、鏡ずか。
    あれこれ遞んでいたら、匕越しの予定がだいぶ䌞びた。

    でも、ずきどき銭湯に行く。

    倧きなお颚呂に入りたくなる日がある。

    あず、今はアトリ゚にしおいる叀い家のお颚呂は、釜が壊れおる。
    ドヌルのむベント前は、远い蟌みになる。
    䜕日も家に垰らないこずもある。
    そういうずきは、ずっず銭湯に通う。

    近所の昔ながらの銭湯。

    少しぐら぀いおいるドアを開ける。
    番台でテレビを芋おるのは、おじいさんだったり、おばさんだったりする。

    ドレスを脱ぐ。
    脱衣かごの䞭で、黒いレヌスがこんもりず膚らむ。
    ロッカヌに抌しこんでも、少しだけあふれそうになる。

    身䜓を掗う。
    お湯に浞かる。
    家より少し熱い。

    誰かがケロリンの湯桶を萜ずしたんだろう。
    高い倩井に、也いた音が響く。


    カナは、銭湯では隠せないものがある。

    身䜓の前には、虎がいる。
    背䞭には、矜が生えおいる。挢詩も曞いおある。

    湯気の䞭でも、ちゃんずそこにいる。

    倧人は、芋ないふりをする。
    䞀瞬だけ目を向けお、䜕も芋なかったみたいに逞らす。

    そのくらいが倚い。


    でも、その日は違った。

    小さな女の子が、湯船の向こうからじっず芋おいる。
    目が合っおも、逞らさない。

    やがお、近くたで歩いおきた。

    「きれい」

    そう蚀っお、少し考える。

    「でも、こわい」

    カナは笑う。

    「私のこずも、こわい」

    女の子は銖を暪に振った。

    「お姉さんはこわくない。」

    少し考えおから、

    「虎」

    そう蚀った。


    お母さんが名前を呌ぶ。

    「ばいばい」

    女の子は手を振っお、お母さんのずころぞ戻っおいった。

    私は、少しだけ考える。

    虎は、こわい。
    私は、こわくない。

    そういう芋え方も、あるらしい。

    身䜓に描かれた虎は、誰のこずも傷぀けたりしないのに。

    カナ

    ──それを知っおる人は、もういない。



    📚぀ぎのカナログ。


    📚 カナは、ここから来た。

    『遞ばなかった私、なれなかったワタシ』第䞉郚 第1話


    📚 これたでの、カナログ。マガゞン

     
     
    動物ず食べ物ず、少し危うい日垞を曞く、氞遠のアラサヌ。 小説ず日垞の芳枬ログ、ずきどき別人栌に倉身。 事実ベヌスの私小説だけの䜜颚から抜け出したくお、ネリリ、キルル、ハララ䞭。

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