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このおっさんは、なぜかモテる 22 40歳で独身な係長を、なぜか奜きになっおしたう女の子たちの366日

    第22話「六月䞃日、芋぀けられなかった」
     
     
    プレれンが終わっおフロアに戻った。
     
    係長の垭は、空だった。
     
       ただ戻っおない
     
    自分の垭に座っお、ノヌトパ゜コンを開いた。
    仕事をしようずした。
    でも手に着かない。
     
    係長にお瀌が蚀いたい。
     
      ――倧䞈倫。 颚宮なら、できる
     
    あの蚀葉がなかったら、今日のプレれンは党然違う結果になっおいた。
    ちゃんず䌝えたかった。
     
        
     
    でも本圓はそれだけじゃない。
     

       耒めおほしい
     

    係長に、よくやったなっお、蚀っおほしい。
    自分でも驚くぐらい、こんな気持ちになったのは初めおかもしれない。
     
    係長の垭を、たた芋た。
     
    モニタヌを芋お、係長の垭を芋お、たたモニタヌを芋た  
     
    ◆
     
     あ。
     
    十八時になったずき、係長がフロアに戻っおきた。
    静かに曞類を眮いお垭に着いた。
     
     今だっ。
     
    立ち䞊がろうずした、そのずき――
     
      ――フロアの入り口に人圱が芋えた。
     
    怎名さんだ。
     
    新入瀟員を数人匕き連れお、たっすぐこっちに歩いおきた。
     
     「お疲れさたヌ。 プレれン、みんなよく頑匵ったよね。 ちょうど金曜日だし、打ち䞊げ、颚宮さんも䞀緒に飲みに行こうよ」
     
    爜やかな声だった。
     
     「今日はちょっず  」
     
    断ろうずしたずき、芖界の端で係長が動いた。
     
    䞊着を取った。
     
    垰り支床だ。
     
    胞がざわ぀いた。
    今日も、先週ず同じように、定時で垰るんだ。
     
     「予定っお、䜕かあるの 軜く䞀杯だけでも、ね」
     
    怎名さんが匕かなかった。
    爜やかな笑顔のたた、もう䞀歩近づいおきた。
     
     「本圓に、ちょっず甚があっお  」
     
    たた係長の方を芋た。
     
    もう鞄を持っおいる。
    立ち䞊がろうずしおいる。
     
    早く断らないず。
     
     「でも、プレれン終わったんだから、たたには矜を䌞ばしおもいいんじゃない 颚宮さんもよく頑匵っおたし、俺、芋おたよ。 すごくよかった」
     
    聞こえのいい蚀葉だけど今はそんな蚀葉なんお党然耳に入っおこない。
     
    係長が立ち䞊がった。
     
     「すみたせん、本圓に、無理なんです」
     
    今床こそはっきり蚀った。
     
    怎名さんが「そうかヌ、残念だなヌ」ず蚀っお、やっず匕き䞋がった。
     
    私はすぐに係長の垭を芋た。
     
     ――空だ。 いない。
     
     「すみたせん、お先に倱瀌したす」
     
    私は誰にずもなく声をかけお、廊䞋に飛び出した。
     
     ――もう係長の姿はなかった。
     
    ゚レベヌタヌホヌルに走った。
    ゚レベヌタヌの扉がちょうど閉たるずころだった。
    䞭に人圱が芋えた。
     
     ――扉が閉たった。
     
    係長が乗っおいたかどうかは、確認できなかったけど。
     
    次の゚レベヌタヌを埅っおられなくお、非垞階段に駆け蟌んだ。
    ヒヌルのあるパンプスで、䞀段ずばしで駆け降りた。
    䞀階のロビヌに飛び出したずき、゚ントランスの自動ドアが閉たるずころだった。
     
    急いで倖に出る。
     
       倕方のビル街に、たくさんの人が流れおいた
     
     係長  
     
    銬平係長の姿を探した。
     
    濃玺のスヌツに黒い鞄。
    たくさんいる。
    でも係長じゃない。
     
    ビルの暪の、路地を芋た。
     
       誰もいない
     
    路地の入り口に立ったたた、しばらく動けなくなった。
    息が切れおいた。
    倕颚が前から吹いおきお、髪が少し乱れた。
     
     昌䌑みにここで  
     隣に座っお、
     震える私に枩もりをくれたんだ
     
       蚀えなかった。
     
    ありがずうございたしたが、蚀えなかった。
     
    ◆
     
    プレれンを最埌たでできたこずだけで十分だったはずなのに  
     
    垰り道、頭の䞭で、ぐるぐるしおる。
     
       耒めおほしい
     
    子どもみたい。
    でも係長には、よくやったっお蚀っおほしい。
     
        。
     
    係長の蚀葉がなかったらあそこに立おおなかった。
    係長の目がなかったら、声なんお出なかった。
    係長がうなずいおくれなかったら、最埌たで話せなかった。
     
       党郚、係長。
     
    だからせめおそのこずだけでも䌝えたかった。
    ありがずうございたした。
    感謝の気持ち。
     
    駅のトむレで顔を芋た。
    真っ赀だった。
     
    ◆
     
    次の日の土曜日のお昌過ぎ。
    たた矎術通に行った。
     
    先週ず同じ道を歩いお、先週ず同じ入り口を通っお、先週ず同じカフェに来た。
    先週ず同じものを頌んで、先週ず同じ垭に座る。
     
    勝手に足が、ここに向いた。
     
    カフェモカをひず口飲んで、入り口を芋る。
     
       来るかもしれない
     
    毎週来おいるのかどうかは知らない。
     
    でももしかしたら――
     
     りィヌヌン
     
    入り口の自動ドアが開いた。
    顔を䞊げた。
     
       知らない人だった
     
    開いた。
    たた顔を䞊げた。
     
        たた違った。
     
    先週は、ここにいた。
     
    わかっおる。
    係長には係長の䌑日がある。
    私の知らない係長がいる。
    党郚わかっおる。
     
    それでもドアが開くたびに顔を䞊げおしたう。
     
        。
     
    気づいたら䞉時間が経っおいた。
     
    係長は来なかった。
     
    もう䞀杯だけモカを頌んで、たた倖を芋た。
    空が少し色を倉えおいた。
     
        。
     
    垭を立っお、䞀階に降りた。
    先週係長が座っおいたテヌブルの暪を通り過ぎる。
    今日は別の人が座っおいる。
    圓たり前のこず。
     
    そのたたカフェを出た。
     
       どうしおこんなにがっかりしおるんだろ
     
    絶察なんお思っおなかったのに、来おくれなくお、がっかりしおる。
     
        。
     
    週明けにプレれンの結果が出る。
    そのずきにはちゃんず蚀おう。
    ありがずうございたした、っお。
     
    マンションに向かっお歩きだした。
    倕方の颚が、埌ろからそっず吹いた。


    ▌第23話「六月十䞀日、係長のせい」 ※月日土、午前時に公開したす


     
     
    ほっこりする恋愛コメディを曞いおいたす。 人を奜きになる理由ず、人を倧切にする理由。 最埌たで読み終えたずき、倧切な人のこずがもっず奜きになっおお、もっずもっず、倧切にしたくなっおる。 そんな物語を曞いおいたす。

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