
50代の婚活で、私が手放した条件/婚活の消耗(前編)
一年、と決めていた。
それだけの時間をかけて見つからなければ、パートナーを探すことは、すっきり諦めよう。
他にも、人生を楽しむ方法はいくらでもある。
だから、十七人目のお見合いを終えたあと、
「もう、ご紹介できる方はいません」と言われても、そこまで動じなかった
——つもりだった。
諦めるのは、一年が終わってからでいい。
まだ、その時ではなかった。
「条件を下げれば、ご縁はあります」と言われて、少しだけ考えて、やめた。

そんな矢先、秋の終わりに、この人で決めたいと思っていたのに、こっぴどく振られた。
それが、思いのほか、こたえた。
糸が張りつめていたところに、最後の一本が切れたような感じだった。
気づけば、体を壊していた。
限界だった、という言葉が、いちばん近い。
婚活とは、こんなにも、静かに人をすり減らしていくものなのか
——そんなことを、ぼんやり考えていた。
それでも、諦める覚悟はあった——と言えば、聞こえはいい。
けれど、本当のところは、そんなに綺麗なものではなかった。
諦めが、微かによぎる。
それでも、体を立て直しながら、相談所をもう一社増やし、マッチングアプリにも登録した。
これが最後、という気持ちで。
諦めきれずに、ただ、足掻いていた。
あの頃のわたしは、たぶん、それだけだった。
——後編へつづく ↓