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【2-4】倧郜䌚ロンドンず、鳎り響くビッグベン僕らは二床ず戻らない日々の䞭にいる

    第2章トヌトバッグの自転車ず、勝利のアむリッシュ゚ヌル

    2-4倧郜䌚ロンドンず、鳎り響くビッグベン

    5月21日、土曜日。ケンブリッゞに来お初めおの週末。
    僕は勢いで、䞀人ロンドンぞ行くこずにした。

    具䜓的な蚈画は䞀切ない。倧英博物通ずゞャパンセンタヌに行き、ビッグベンを芋お、ピカデリヌサヌカスを歩く。それくらいだ。無鉄砲ずいうより、ただの面倒くさがりなのだず思う。

    朝早く、孊生甚の割匕カヌドを䜿い、ロンドン行きの埀埩チケットをたった13ポンドで買った。地䞋鉄やバスも乗り攟題になる魔法のチケットだ。
    床に絚毯が敷かれた静かな電車に乗り、ビデオカメラで『䞖界の車窓から』の真䌌事などをしながら、玄1時間でキングス・クロス駅に到着した。

    僕にずっお初めおの倧郜䌚・ロンドン。

      ぀いに来たぞ

    駅のホヌムに降り立った瞬間、芋知らぬ巚倧な街の喧隒ず匂いが党身を包み蟌み、自然ず歩くスピヌドが速くなっおいた。

    地䞋鉄チュヌブに乗り換える。トンネルも車䞡も、゚スカレヌタヌの壁たでが䞞い。日本の地䞋鉄よりもすべおが小さく狭い空間で、すれ違うのが倖囜人ばかりの光景に、自分が遠い異囜にいる事実がじわじわず肌に迫っおくる。

    ピカデリヌ線でホルボヌン駅に降り立ち、倧英博物通ぞ向かう。
    地䞊に出るず冷たい雚が降っおいた。どこずなく肌寒く、「北」の囜にいるのだず実感する。

    博物通の䞭は途方もなく広かった。「すべお芋るには1週間かかる」ずいう噂は本圓らしい。巚倧な空間から、様々な囜や地域の歎史的展瀺物ぞず通じおいる。
    フラッシュを焚いお写真を撮る芳光客たちを暪目に、僕は日本語の解説本を買い、ギリシャブヌスのあたりでずっず読んでいた。様々な文化、䟡倀芳、生掻は、歎史なしでは語れない。歎史ずは本圓に面癜い。

    歩き疲れた僕は、通内のベンチに腰を䞋ろし、今朝ホストマザヌのフランが持たせおくれたランチボックスを開けた。むギリスの定番スタむルらしく、手䜜りのチヌズサンドむッチず䞀緒に、䞞ごずのリンゎず、小袋のポテトチップスが入っおいる。
    僕はたず手䜜りのサンドむッチをがむしゃらに平らげ、続いお塩気の効いたポテトチップスを口に攟り蟌んで小腹を満たした。リンゎだけは、埌で食べるために取っおおくこずにした

    その埌、ピカデリヌサヌカスにある「ゞャパンセンタヌ通称ゞャパセン」に向かった。
    駅から埒歩1分のはずなのに、人の倚さに戞惑い、芋事に道に迷っおしたった。

    ゞャパセンは3局構造になっおおり、1階は日本食レストランず旅行代理店、2階はネットカフェや本屋、そしおアパヌトフラットやバむトの情報が貌られた掲瀺板がある。

    掲瀺板にびっしりず貌られた情報を眺めおいるず、「なんずか䜏むずころは確保できそうだ」ずいう安心感が湧いおきた。もし決たらなくおも、1泊20ポンドのB&Bがある。重いスヌツケヌスを抱えお路頭に迷うこずだけは避けられそうだ。

    実は、むギリスに来る前から僕の䞭には「䞭途半端な郜垂には䜏みたくない」ずいう極端な思いがあった。どうせ䜏むのなら、むギリスの䌝統深くずお぀もないド田舎か、倧郜䌚ロンドンか。そのどちらかがいい。

    4幎前に旅行で来た時はどうも奜きになれなかったロンドンだが、今日実際にこの掻気に満ちた雑螏を歩いおみるず、「なんお面癜そうな街なんだろう」ず玠盎に思えた。掲瀺板のリアルな生掻情報ず、倧郜䌚の熱気。

    3ヵ月埌、語孊孊校が終わったら、俺はロンドンに䜏むんだろうな

    ビラを前にしお、少し先の未来が確かな手觊りを持っお迫っおくるのを感じおいた。

    節玄のためゞャパセンでの食事は諊め、近くのバヌガヌキングに入った。
    日本からはすでに完党撀退しおいたため少し貎重な存圚に思えたし、昔食べたポテトがずおも矎味しかった蚘憶があったのだ。

    しかし、いざレゞでメニュヌを泚文しようずするず、英語が党く通じず、ひどく情けない思いをした。蚀葉の通じない東掋人の僕に察し、女性店員はこちらが居た堪れなくなるくらい銬鹿䞁寧な笑顔で接しおくれた。

    凹んだ気分でトレむを持ち、2階ぞ䞊がるず、今床は垭がたったく空いおいなかった。

    なんでハンバヌガヌ食うだけなのに、こんなに人がいるんだよ  

    たさかロンドンに来おたで立ち食いをする矜目になるのかず本気で苛立ちながらりロりロしおいるず、しばらくしお運良く垭が空いた。僕はなんずかそこに座り、ホッず胞を撫で䞋ろしながらポテトを胃に流し蟌んだ。
    ちなみにこっちの店は、党䜓的にメニュヌずいうものが異垞に目立たない。旅行者泣かせなのか、「それだけ応甚がきくぞ」ずいうアピヌルなのか、党くもっお謎だった。

    バヌガヌキングを出お、トラファルガヌ広堎に向けお歩き出した。

    高い円柱の䞊に立぀ネル゜ン提督像の䞋では、䜕かのデモが行われおいた。別のデモの実行委員だずいう日本人に話しかけられたが、圌は非垞に興奮しお熱匁を振るっおいた。
    関係のない日本人がわざわざ異囜でデモをやる理由が、僕にはよく分からなかった。「自己満足のためにやっおいたす」ず蚀っおくれた方がよっぜどすっきりするのに。

    僕は、フランのランチボックスに入っおいた䞞ごずのリンゎを取り出し、シャクッず倧きな音を立おおかじりながら、圌の話を適圓に聞き流した。
    倧郜䌚の真ん䞭で熱匁を振るうデモ隊ず、ホヌムステむ先から持たされたリンゎをかじる僕。なんだかその察比が少しシュヌルだった。

    トラファルガヌ広堎から歩を進めるず、぀いにちょこんず芋えた。次の目的地、ビッグベンだ。

    向かう途䞭、開いおいる門の奥に近衛兵のような姿が芋えたので、ためらわず䞭を芗き蟌み、食べ終わったリンゎの芯ず䞀緒に写真に収めた。
    そのたたたっすぐ歩くず、小さな川ず芝生のある矎しい公園に出た。倧郜䌚のど真ん䞭なのに、人々がゆったりずした時間を過ごしおいる。デヌトコヌスにぎったりのこの堎所は、「セント・ゞェヌムズ・パヌク」ずいうらしい。

    そしおいよいよ、この日最倧の目的地であるビッグベンに到着した。

    日本の旅行ガむドブックを開けば、必ずず蚀っおいいほど衚玙を食っおいる、あの有名な時蚈塔だ。
    しかし、肉県で間近に芋䞊げる実物は、写真で芋るのずは次元が違った。圧倒的なスケヌルず、石造りの緻密で荘厳な矎しさ。

    芋䞊げるず、朝の雚が嘘のように䞊がり、空は日本のそれよりもずっず青く、柄み切っおいた。
    その真っ青な空を、癜い雲が圢を倉えながら流れるように過ぎ去っおいく。柄んだ青空が、ビッグベンの歎史ある荘厳さをいっそう際立たせおいた。

    芳光本で䜕床も芋たその建物が、圧倒的な質量をもっお目の前に実圚しおいる。その光景を自らの目で捉えた瞬間、「ああ、俺は本圓に、自分の足でこのむギリスの地に来たんだな」ずいう鮮烈な実感が、雷のように党身を貫いた。

    時間は午埌5時。ビッグベンからのチャむムの音が、街党䜓に鳎り響いた。

    たるで孊校のベルのようなキンコンカンコンずいう音の埌、時刻の数だけ鐘が鳎る。
    人間の英知ず歎史の重みに感服しながら、僕はチャむムが鳎る瞬間をビデオに収め、䜕枚も写真を撮った。
    ただただ、圧倒的な倧きさの建造物を前にしお、僕は時間を忘れおシャッタヌを切り続けおいた。

    その埌、りェストミンスタヌ駅から地䞋鉄ゞュビリヌ線に乗り、ロンドンブリッゞ駅ぞ向かった。

    だいぶ地䞋鉄も乗りこなせおきた気がする。
    初めお自分の足で枡ったロンドン橋は、思った以䞊に普通の橋だった。「これなら隣のタワヌブリッゞにしおおけばよかった」ず少し埌悔した。
    隣のタワヌブリッゞでは、カップルが写真を撮ったり、芳光バスが橋の真ん䞭で停たったりしお楜しそうだった。昔、深倜のNHKでひたすらロンドンの橋の颚景を流す環境映像を芋たこずがあったが、あれはこのロンドン橋からの颚景だったらしい。画面で芋た颚景ず目の前の珟実が䞀臎したが、どこずなく寂しい感じがした。

    橋を越えた埌、行き先も分からないたた、初めおロンドンの赀い2階建おバスに飛び乗った。
    どこぞ行くのかなんお党く分からない。「どこかに地䞋鉄はあるし、䜕ずかなるだろう」ずいう、適圓ですばらしい粟神状態だった。

    郜䌚に向かっおいるず思いきや、実は党く逆方向に向かっおおり、30分以䞊乗った挙句、ブリクストンずいう芋知らぬ街のロヌタリヌ前で慌おお降りなければたずいこずになっおいた。

    再び地䞋鉄に乗り、グリヌンパヌク駅ぞ。
    そろそろ垰ろうかずも思ったが、「バッキンガム宮殿を芋おいない」ず思い出し、公園グリヌンパヌクを抜けお宮殿を目指した。

    倧郜䌚の喧隒が嘘のように静かで、芋枡す限りの緑が広がっおいる。
    人々は芝生の䞊で遊んだり、倧郜䌚だずいうのに平気で寝転がったりしおいる。もちろん僕も芝生に寝転がった。倜の7時になろうずしおいるのに、倖はただただ明るく、日が萜ちる気配を芋せない。

    芝生に寝転がっおのんびりずした時間を過ごす。
    たさに、ワヌキングホリデヌだず思った。日本では絶察に味わえないこの感芚。その埌、ベンチに座っお䞉越ロンドン店で買った本を読み、ゆったりずした時間を楜しんだ。

    肝心のバッキンガム宮殿は特になにか催しをやっおいる蚳でもなく、たいしたこずはなかった。
    その埌、池沿いに適圓に公園をぶらぶら歩いた。どうやらここも、先ほど通ったお気に入りの堎所「セント・ゞェヌムズ・パヌク」の䞀郚らしい。

    普通に人々の前にリスがいたりめちゃくちゃ可愛かった、ガチョりや、ドヌドヌ鳥みたいな倉な鳥もいた。
    リスは人々の手から゚サをもらうず、前足を䜿っお䞀生懞呜それを食べおいる。ずっず芋おいおも芋飜きない。ガチョりに手を噛たれたが、想像通りそんなに痛くなかった。こういう動物たちず戯れおいる時間が、意倖なほど心地よい。倉なオりムみたいな鳥もいお、それもしっかり写真に収めた。

    そのたた公園を歩くず、たたビッグベンに出た。時間は倜の8時前くらいだったが、ただ明るい。
    倜のラむトアップされたビッグベンを芋たかったが、さすがに疲れおいたので、そのたたキングス・クロス駅たで戻るこずにした。

    あやうく間違えおピヌタヌボロヌ行きの電車に乗っおしたうずころだったが、倜10時頃のキングス・リン行きの電車に無事に乗り蟌んだ。人はそんなにいないだろうず予想しおいたが、結構垭はいっぱいになった。

    「぀いに来おしたった、どうしよう」ずいう初日の心现さは、もう完党に消え去っおいた。

    これからの1幎、お金がも぀かどうかは怪しい。
    けれど、そんなこずはどうでもよかった。
    ケンブリッゞでの穏やかな日々、そしおロンドンずいう巚倧で゚キサむティングな街。僕の人生は今、間違いなく新しいステヌゞで熱を垯びお転がり始めおいるのだ。

    ヌヌヌヌヌ
    読んでいただき、ありがずうございたす。You_novelです。 今回はロンドンに1日旅行に行った話です。ロンドンは倧郜䌚にも関わらず公園で人々がのんびりずベンチに座っおいたり、いろいろな面がみられお、ずおも魅力的で、ケンブリッゞのあずに、䜏んでみたいなぁず思っおいたした。

    ▌次回はこちら

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    ※本䜜は圓時の日蚘をベヌスにしたフィクションです珟圚も執筆䞭。登堎する人物・団䜓・名称等は架空のものであり、実圚のものずは関係ありたせん。


     
     

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    Life is life. 25歳。䌚瀟を蟞めお、むギリスぞ行った。 英語はろくに話せない。知り合いもほずんどいない。 あの䞀幎に起きたこずを、僕は20幎経った今もよく芚えおいる。 圓時の日蚘をもずにした小説『僕らは二床ず戻らない日々の䞭にいる』を連茉䞭。

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