
邂逅
ありもしない結末を再生し続ける私の脳はどこか壊れているのかも知れない。
そこに足りないものはただひとつ、
ただ一つの回路だと言うのに。
その差が触れられるものと触れられないものとの違いだと言うのなら、
私は一体どの時代を生きているのだろう。
その気配を感じない振りを続ける生き方は私には選べない。
圧倒的な充足と永遠の欠乏の両極から引っ張られて物語は再生され続ける。
そのどちらか一方に偏れるほど存在は軽いものではない。
あらゆる怖さは、細胞の僅か一欠片を具現化したものに過ぎず、あらゆる喜びもまたそれに同じ。
世界のどこにでも存在する、繰り返す物語に出て来るものの正体を、
本当は知っている。