
カリスマCEOに教わった「四門出遊」
むかしむかし、カルロスという男が、レバノンのお城に閉じ込められていました。
カルロスはとある大企業のCEOでしたが、汚職をやらかして国際指名手配を受けていました。
しかし、汚職でため込んだカネが500億ほどあるので、生活は超デラックスでした。

そんなある日、イスラエル軍によるレバノンへの空爆が起こりました。
ビビったカルロスは、お城にある4つの門から、外の世界へと逃げることを決意しました。
まず、カルロスは東門から外に出ようとしました。
すると、そこにはNISSANと日本検察という老人が横たわっていました。

NISSANはかつて世界的な大企業でしたが、、、近年はパッとしません。ついには、追浜工場という心臓部すら手放してしまいました。
日本検察も古い体質から抜けきれず、大阪検察のトップが部下への性加害をもみ消そうとした件が暴露されました。
カルロスは「人や組織は誰でも老いる」という苦しみを知り、お城へと引き返しました。
仕方がないので、カルロスは西門へ向かいました。
すると、そこにはフランス共和国という病人が横たわっていました。

むかしのフランスは、誰もが憧れる先進国でした。しかし、近ごろは移民を受け入れすぎたことで、経済や治安が崩壊しています。
若者の失業率は7%を超え続け、さらには、最強の観光資源だったパリすらも、イスラム教徒の移民たちに占領されつつあります。
カルロスは「健康な者もいつか病む」という苦しみを知り、お城へと引き返しました。
カルロスは、南門へ望みを託します。
すると、そこには荒れ狂うイスラエル軍が待ち構えていました。

彼らはカルロスが住む町にミサイルを撃ちまくったうえ、レバノン全土の鉄道や橋、空港を破壊して逃げ場をなくす作戦を進めていました。
彼らは大富豪のカルロスでも容赦なく殺害するでしょう。もし捕まるだけで済んだとしても、日本かフランスの司法機関に引き渡されてジ・エンドです。あるいは、レバノンの経済崩壊が進めば難民になるしかありません。
つまり、このままレバノンにとどまれば、カルロスは袋のネズミなのです。
カルロスは 「命あるものは必ず死ぬ」という苦しみを知り、お城へと引き返しました。
諦めきれないカルロスは、最後に北門へと足を運びます。
すると、そこにはいい感じの修行僧がいたはずもなく、シリアという内戦地帯が広がっていました。

殺されないために戦場へ逃げるとか、ふざけんな。とカルロスは思いました。
もっと北上してロシアまでたどり着けば、西側諸国の追っ手からは逃れやすくなります。なんなら、政治的コマとして かくまってくれるかもしれません。しかし、そこには更なる戦場が広がっています。
カルロスは激怒しました。
チクショウ!ファック!ピュターン!
と3カ国語で悪態をつきました。

、、、仏教が伝える四門出遊のストーリーでは「北門にはイケてる修行者がいて、苦しみから解放される道をしれっと教えてくれる」みたいな感じでしたが、現実は違いました。
カルロスは 「仏教など役に立たない」という苦しみを知り、お城へと引き返しました。
しかし、カルロスはあきらめません。
CEOのコミットは絶対なのです。
つーか、早く逃げなきゃ死にます。絶体絶命です。
次の瞬間、カルロスはNISSANの長期ビジョンを思い出しました。
「共に切り拓く、モビリティとその先へ」
( Nissan Ambition 2030 - Vision to empower mobility and beyond)
カルロスは奮い立ちました。
「オレは楽器ケースを使って、モビリティとその先を切り開いた!限界などない!門を通らずにお城から外に出てやる!スーパーCEOの壁を、さらに越えてやる!」

ゆっくりと腰を下ろしたカルロスは、修行者のようにヨガをはじめました。レバノンでの隠遁生活を、ひたすらR&D(研究開発)に費やしたのです。
日本の司法制度をバカにする動画を撮ったり、汚職したカネで買った高級ワインを飲んでリラックスしたり、イスラエルのトップと面会していたことをレバノン国民に謝罪する時間以外は、ひたすらヨガに専念しました。
そして苦しい修行の末に、ついにカルロスは秘技「ヨガ・テレポート」を完成させました。

もはやクルマも楽器ケースも仏教も必要ありません。
モビリティを根底から覆したのだから。
ついに煩悩から抜け出した、カルロス。
悟りをひらき、無事にレバノンから脱出した後は、いつまでもいつまでも、しあわせにくらしましたとさ。
めでたし、めでたし。
、、という長期ビジョンは失敗し、テレポート技術はいつまでたっても完成しませんでした。
やむを得ずカルロスは、イスラエル軍を汚いカネで買収し、軍人に変装して国外に逃げる計画を立てています。
なお、長年にわたり匿ってくれたレバノンは見殺しにするようです。
カルロスはこの計画を「カネ・テレポート」と名付けました。
おしまい。
前編