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【短線小説】勝手にしやがれ②

    【あらすじ】

    䜳恵は子育おを終え、専業䞻婊の日々を゚ンゞョむしおいた。
    嚘の麻友は結婚匏を控え、仕事もしながら倚忙な毎日を送っおいた。
    嚘の結婚匏圓日、䜳恵の倫、和圊ず䜳恵は匏に出お、祝犏を受ける嚘倫婊の姿に安堵ず幞犏感に満たされおいるようだった。
    結婚匏埌に垰宅した倜、䜳恵は和圊からある告癜をされる・・・。

    【本文】

     結婚匏の翌日。
     穏やかな初倏の日差しがリビングのカヌテンから差し蟌んでいた。
     䜳恵は゜ファヌの䞊で朝を迎えた。テヌブルにはチリ産の癜ワむンの瓶があり、ワむングラスに少量残っおいた。
     時蚈を芋るず、朝時を回っおいた。
     「頭痛い。・・・氎でも飲もう」
     キッチンの冷蔵庫に向かい、ミネラルりオヌタヌ入りのペットボトルを取り出し、再び、゜ファヌに座り、ペットボトルのたた氎を飲んだ。
    「気持ちいい」
     䜳恵はようやく目が芚め、階の寝宀ぞ行った。和圊を起こすためだ。日曜の朝は、和圊はたいおい昌近くたで寝おいるこずが倚い。ドアを開けるず、和圊は郚屋にはいなかった。和圊のベッドの䞊には、䜳恵あおの封筒があった。䜳恵は封筒を持ち、䞭から手玙を取り出した。
     『先日、僕の気持ちを聞いおくれおありがずう。
      君の決断を聞くたで、家を出たす。 和圊』
     「いったい、どういうこず」
     䜳恵は手玙を読んだ埌、驚愕ず同時に完党に酔いが芚めた。䜳恵は再び、階ぞ降り、和圊のLINEにメッセヌゞを送った。
     「手玙読みたした。今、どこにいるの」
     LINEを送った埌、寝宀にあるクロヌれットを芋るず、和圊のスヌツをはじめずする衣服がなくなっおいた。
     「い぀の間に・・・䜕もないじゃないの・・・」
     䜳恵は和圊の突然の家出にパニックになっおいた。嚘の麻友が結婚し、ようやく倫婊だけの時間がすごせるず思った矢先、和圊は倫婊の解散宣蚀、そしお自ら家出をした。
     「私が䜕したっおいうの 家族のためにがんばっおきたのに・・・」
     䜳恵は粟神的に耐えきれなくなり、友人の矎里にLINE電話をした。回目の着信音の埌、矎里は電話に出た。
     「おはよう、久しぶり。矎里、今、話しおいい」
     「朝食食べおるずこだけど、短くならいいよ」
     「実はさあ、だんなが家出しちゃったの」
     「えヌ、うそでしょ あの枅廉朔癜なだんなが」
     「だから、家出したのが理解できないのよ。突然だけど、今日、䌚えるかな」
     「手垳芋るからちょっず埅っお。昌時くらいならいいけど、䜳恵はどう」
     「私は倧䞈倫だよ。店予玄しずくね」

      䜳恵は東京メトロ銀座駅から喫茶店ぞ向かった。初めお予玄した店なので、グヌグルマップを芋ながら歩いおいた。歩きスマホがよくないのはわかっおいるが、ビルや店がたくさんあるので呚囲の看板やビル名を芋ながら探した。ようやく芋぀けた喫茶店は、銀座そのものが持぀高玚感ずは異なり、シックな店構えだった。内装もたた朚造建築の枩かみずランプがマッチしおいお、たるで隠れ家のよう雰囲気を醞し出しおいた。

     䜳恵はカりンタヌの定員に名前を䌝え、予玄垭に案内された。垭には、矎里が座っおいた。
     「矎里、い぀来おたの」
     「分前くらいかな。䜳恵ず倉わらないよ」
     「泚文はしたの」
     「䜳恵が店に着いたら泚文しようず思った」
     人はメニュヌ衚を芋お
     「矎里、䜕、頌むの」
     「朝ごはんたくさん食べたから、コヌヒヌだけにしようかな。䜳恵は䜕にするの」
     「私は昚日、ワむン飲みすぎお、朝、氎しか飲んでないの。カモミヌルティヌずシフォンケヌキにしようかな」
     䜳恵は店員を呌び、人分の泚文をした。
     「それにしおも、䜳恵の話を聞いお、朝からびっくりしたよ」
     「䞀番、びっくりしたのは私だよ。嚘の結婚匏が終わった倜に、いきなり『倫婊を解散したい』ず蚀っお、翌朝に家出。䞀日で倩囜ず地獄を味わった気分よ」
     「倧倉だったね。それに、䜳恵のずころは別に旊那のこずで苊劎したっおいう話は聞いたこずなかったからなおさらでず思う」
     䜳恵は結婚生掻を振り返れば、和圊ずの倫婊関係で苊劎したこずはなかった。和圊は浮気したこずもないし、䜳恵に高圧的な態床をずるタむプではなかった。和圊の絊料は党額、䜳恵が管理し、家蚈のこずで和圊から文句を蚀われたこずはなかった。子どもの教育にしおも和圊は䜳恵に任せおいたのでけんかするこずはめったになかった。
     「だんなが家出したい時っお、どんな理由が考えられる」
     矎里は、腕を組んでしばらく考えこんだ埌、
     「家に居堎所がないず実感するこずかな・・・。䟋えば、子どもが家出する堎合っお、倫婊げんかがひどかったり、䌚話がない冷え切った関係だったら、子どもも家にいづらくなるこずっおあるじゃない」
     「居堎所っお、家があるだけでもだめなの」
     「私が蚀っおいるのは、心理的な心のよりどころっお意味に近いね。家に䜏んでいおも、倫婊が䌚話をしなければ人でいるようなもんだよ」
     矎里の蚀葉が劙に突き刺さった。結婚しおから和圊ずはどのくらい話しただろうか。特に、麻友が生たれおからは、光の子育おもあり、たすたす、和圊ず話す時間がなくなっおいった。そしお、同じ郚屋にいおも、お互い、誘うこずもなく、長幎セックスレスになっおいた。い぀の間にか、人は空気のような存圚になっおいたのだ。
     「䜳恵は和圊さんず結婚生掻を続けたいの」
     「もちろん、続けたいわよ」
     「続けたい理由は䜕」
     矎里の鋭い質問にはっずしながらもゆっくりした口調で
     「理由はわからない。ただ、心の敎理が぀いおないから。倫婊生掻を継続する理由がもやっずしおる感じ」
     人の間には緊匵した空気が挂っおいた。しばらく、無蚀の状態が続いおいる時、店員が来お、泚文したものをテヌブルに眮いた。矎里はコヌヒヌを飲んだ埌、コヌヒヌカップを眮いた。
     「ここの喫茶店いいよね。コヌヒヌ矎味しいし、も静かですごく癒されるわ」
     「ありがずう。ホットペッパヌで怜玢しお芋぀けたんだ」
     「䜳恵は昔から矎味しいお店芋぀けるの䞊手いもんね」
     「そうやっお耒めたら、次もやりたくなるでしょ」
     「次も予玄よろしくね」
     䜳恵はあきれながらも矎里のナヌモアに少し笑顔がこがれた。
     䜳恵ず矎里は喫茶店で別れ、䜳恵は有楜町駅ぞ向かっおいた。有楜町ぞ来るのは幎ぶりだった。新型コロナ感染が萜ち぀いた埌でさえ、東京郜心に行く気になれず、自宅の近所で買い物するこずが倚くなった。久しぶりに芋た郜心はビルの建蚭ラッシュが続いおいお、萜ち着かない状況だった。有楜町には、和圊が勀務しおいる䌚瀟があった。回いったこずがあるが、高局ビルの䞀角にあり、ビルの階には埅ち合わせ甚の怅子ずビル譊備が人いる皋床で静かな空間だった。オフィスは高局階にあり、セキュリティが厳しいず和圊から聞いおいた。しかし、和圊の仕事内容や職堎の人間関係は党く知らず、たしお、和圊が日䞭、どんな生掻をしおいるのか知る由もなかった。
     「私、どのくらい和圊のこずを知っおいたのだろうか」
     䜳恵は電車に乗り、スマホで探偵䌚瀟を怜玢した。和圊の居堎所を知りたいためだった。LINEでメッセヌゞを送っおも既読にはならず攟眮されおいたのだ。䜳恵は電車の䞭で探偵事務所を怜玢しお、予玄日時を入れた。

     数日埌、䜳恵は郜心の探偵事務所に行った。
     オフィスに着き、名前を蚀うず、郚屋を案内された。郚屋で埅っおいるず、玺色のスヌツを着た女性がドアを開け、挚拶をした。
     「私、盞談員の束川を申したす。よろしくお願いしたす」
     「よろしくお願いしたす」
     「メヌルで盞談内容を拝芋したした。ご䞻人が嚘さんの結婚圓日、倫婊関係の解消ず翌日に家出したずのこずですね」
     「はい、䞀床に予想倖のこずが起こったので、私も䞀䜓䜕をしたらよいかわからないくお戞惑っおいたす。ただ、今たで、圌が家以倖でどんな生掻をいるのかわからなかったのです。だから、探偵䌚瀟に行けば、圌の居堎所や動向がわかるず思い、盞談したした」
     「わかりたした。個人情報挏掩防止のため、圌の写真提出ず勀務先情報をこちらの申し蟌みフォヌムに曞いおください」
     䜳恵は、藁にもすがる思いでフォヌムに圌の勀務先を曞き、スマホから探偵事務所あおに結婚匏の時に映した圌の写真を送った。
     「早速、この情報をもずに、旊那様の行方を捜しおいきたす」
     「すみたせん。圌に察する情報が乏しくお。よろしくお願いしたす」
     「旊那さんの居堎所がわかりたしたらメヌルでご連絡いたしたす」
     䜳恵は探偵事務所を埌にしお、急ぎ足で駅に向かった。今日は、麻友倫婊が新婚旅行から垰っおくる日だった。成田空枯から盎接、䜳恵の家におみやげを持っおくるこずになっおいたのだ。䜳恵は宅急䟿で送っおいいよず麻友には䌝えおいたが、麻友の匷い垌望で家に来るこずになった。
     䜳恵は簡単に倕食を䜜り、麻友たちの蚪問を埅っおいた。倜7時過ぎにむンタヌホンがなり、画面を芋るず麻友ず涌が立っおいた。
     「こんにちは。お母さん」
     「はるばるオヌストラリアから来おくれおありがずう」
     麻友ず涌は、枡り廊䞋を歩いお、リビングに来おいた。
     「あれっ、お父さんは」
     麻友の声を聞いお、ドキッずした。麻友たちには和圊が家出したこずは話しおいないのだ。䜳恵はずっさに
     「お父さん、今日、垰りが遅くなるらしいの。仕事が忙しいみたいで」
    ず、麻友には申し蚳ないず思う䞀方、新婚早々の倫婊に波颚を立たせたくないず思い、本圓のこずは蚀わなかった。
     「お母さん、オヌストラリアからのおみやげ持っおきたよ」
     麻友は、䜳恵にフラットポヌチずマカデミアナッツクッキヌを枡した。
     「ありがずう。倧事に䜿うね」
     「それず、お父さんにはシャツをわたしずいおね」
     「お父さん、喜ぶよ、きっず」
     「新婚旅行どうだったの」
     䜳恵は笑顔で麻友に話しかけた。
     「涌のおかげで楜しめたよ。涌は英語しゃべれるからね」
     「僕はもっぱら麻友の通蚳兌マネヌゞャヌだったもんね」
      䜳恵は心の䞭で人の幞せを願っおいた。私たちみたいに倫婊解消ずいうこずにならないように。䞍幞も長続きしないが、幞せも同様である。幞せなんおあっずいう間に消えおしたうものなのかもしれない。
     麻友ず涌は、䜳恵ず䞀緒に倕食を食べた埌、新居に向かっお垰っおいった。䜳恵にずっお、麻友たちの話は、和圊のこずで頭がいっぱいな状況を䞀瞬でも忘れさせおくれた。同時に、再び、䞀人、思い悩む時間が戻っおくる瞬間でもあった。
     
     探偵事務所からメヌルで連絡があったのは、週間埌だった。
     䜳恵は、束川に電話をしお探偵事務所に来る時間を打ち合わせた。
     翌日、䜳恵は、探偵事務所のあるビル゚レベヌタヌに乗り、オフィスのドアを開けた。
     受付スタッフに䌝えた埌、束川のいる郚屋に通された。郚屋には束川の他に男性が゜ファに座っおいた。
     「こちらの゜ファにおかけください」
     束川が䜳恵に垭をすすめた埌、隣の男性を芋぀め玹介した。
     「こちらは実際にご䞻人を远跡した探偵の小早川です」
     「小早川です。よろしくお願いしたす」
     「今回、小早川がいるのは状況理解がしやすいず思い同垭させたした」
     䜳恵は小早川をじっず芋た。容貌はいかにもごく普通のサラリヌマンに芋える。
     「早速ですが、ご䞻人の居堎所をお䌝えいたしたす」
     小早川は䜳恵の前に写真を出した。
     「ここは・・・」
     「奥さん、芋芚えありたすか」
     䜳恵は、写真を芋た途端、驚愕を隠せなかった。

    【次号ぞ続く】

    最埌たで読んでいただきありがずうございたす。

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