
ぬかお #2|なかなか始まらないぬか床づくり
あらすじ
ぬか床づくりを始めよう――そう決めてから3日。
買ったばかりのぬか床用の容器を眺め、腕を組んでうなずく。
「よし、完璧じゃん」
……と、そこで気づく。
肝心のぬかが、ない。
糠床の主役を忘れるなんて、
ビールを冷やして、つまみを買い忘れるようなものだ。
我ながら呆れる。
一瞬、「もう市販のぬかでいいか……」と悪魔のささやきがよぎる。
でもすぐに我に返った。
(いやいや、今回の企画は “家庭用精米機から出るぬかでも楽しめる生活” を伝えるやつだぞ。市販のぬかでは意味がない!)
こうして僕は腹をくくった。
i-rice を回しまくって、自分でぬかを集めることにした。

玄米調達
祖父母が山口県で米農家をしていることを思い出し、すぐに電話をかけた。
事情を話すと、「あるよあるよ」と、あっさりした返事。
数日後、届いたのは――玄米30kg。

ありがたい。
ありがたいけど、さすがに多い。
正直、袋を見た瞬間に「こんなにどうするんだ……」と声が漏れた。
でも、玄米は白米に比べて保存がきく。
それに、精米すればするほどぬかが出る。今回の企画的には、むしろ理想的だ。
ということで、ぬかが溜まるまで i-rice で精米生活が始まりました。
i-rice で精米生活
スイッチを押すと、i-rice ならではの優しい音が響く。
「……なんかいいな、この感じ」
仕事では散々その魅力を語ってきたけれど、
自分の生活で使うと、説得力がまるで違う。
あっという間に精米が終わり、出てきた白米は熱を帯び過ぎず、さらりとした手触り。
そのまま、精米したての白米を炊飯する。
炊きあがったご飯は、想像以上に美味しい。
これまで夜はビールに脂っこいつまみばかりだったけれど、自然と「ご飯+おかず」生活になりつつあった。
しかも、i-rice を回してぬかを集める日課は、ちょっとした気分転換にもなる。
(……これ、意外と健康的になってきてる気がする)
ぬか床づくりの準備のはずが、思わぬ方向で生活の質が上がっていた。
■ そして、ようやく……
来る日も来る日も i-rice を回し続けた。
そして集まったぬかがこちら。

今回、ぬか床づくりに必要なぬかは約1kg。精米すると、およそ1割がぬかになるので、単純計算で玄米約10kg分。
気づけば、精米生活は1か月以上になっていた。
本当はもっと早く #2 を更新するつもりだったのに、
ぬかが思ったより全然集まらない。
更新が遅くなってしまったのは、完全にこのせいです。すみません。
でもそのおかげで、i-rice のある生活を、思っていた以上に味わうことになった。
「よし……ここからが本当のスタートだ」
まだぬか床は何も始まっていない。でも、準備は整った。
次回 #3
「いよいよ始まる!ぬか床づくり」